バックスVSレイカーズ

トップ対決

2年前ならこの顔合わせがリーグトップを争っているなんて信じられなかったね。どっちも意識しているのか、重い重い立ち上がりになるのでした。

◉マシューズ懐かしい

レイカーズが重い理由は時間をかけるオフェンスの上に、アイソレーション気味のオフェンスをチョイスするから、なおさらボールが止まるためです。とはいえ、それでも高い勝率を維持するのは、それが得点できる方法だから。

そういえば管理人は、最近のレブロンがどれくらい怖い存在なのかを知りません。知りませんが、2年前だったかな。とても怖い存在だったレブロンが弱そうだったマブス相手に止められたことを思い出すのでした。

そのマッチアップはマシューズ。ポストアップをフィジカルな対応で止めまくっていたので、イーストのチームはレブロンキラーとして呼べばよいのにと思っていました。レブロンがウエストに行ったらイーストに来てしまったマシューズ。

ディフェンスが評価されるマシューズですが、そこまで素晴らしわけではないのですが、理由としてはスピード対応がそこまで優れていないから。でもレブロンに強いのは、スピード・パワー・フェイクと丁度良いかみ合わせなんだろうね。

ということで、ボールは回らない。1on1は止められるってことで重い重いレイカーズのオフェンス。もう1人のエースADは相手がヤニスなので、そもそも仕掛ける機会が少ない。回ってきても打つ瞬間が苦しい。

〇1Q
レブロン FG0/5
AD   FG1/6

でも、そんなに守れるなら完全にバックスペースじゃん。

何故か重いバックス。レイカーズの緊張感に付き合うかのように重い空気は、ビッグラインナップでアウトサイドまで追いかけてくるレイカーズディフェンス相手に気持ちよく3Pを打てない事だけでなく、ヤニスがユーロステップからのレイアップをミスしたり、マシューズとレブロン担当を交代したスターリン・ブラウンがスティールで奪い取りながら、速攻レイアップをミスしたり。

それでもベンチから登場したジョージ・ヒルに救われるように重いままのレイカーズに対して、調子を上げていったバックスが1Qを23-17とリードします。

◉走ってレイカーズ

「オレたちが重くなる必要はないだろ」という指示があったのかどうかは知らないけど、2Qになると一気にシューティングモードに突入するバックス。1Qから引き続きのヒル、コーナーで待ち構えてマシューズ、3Pが普通になってきたヤニス。そして本命ミドルトンと次々に決めていくバックス。

でもレイカーズは重いまま。次第に個人突破だけじゃダメとばかりにレブロンが上手く周囲にパスを出していくのですが、3Pがリングから大きく外れることもしばしば。ダニー・グリーンだけが決めている感じだよん。

てことで、一気に21点差になります。途中でドワイト・ハワードが出てきたけど、ベンチにいるときから何か言葉を交わしていたマシューズと揉めているようにオフェンスファール。

どうにも全てにおいてバックスに押されてしまっているレイカーズ。そんな中でヴォ―ゲルがとったのはAD、ダニー、ダニエルズ、KCP、ロンドという何だか変なラインナップ。スモールといえばスモールだけど、ダニーとロンドいるってのはどうなんだろうか。

しかし、これで運動量で反撃が始まります。明らかに動きが良くなったレイカーズ。全員が走る走る。動くからマークがズレていることも多くて飛び込むしパス出るし。ダニーはタフな3Pを&ワンにするし。

本来はバックスに走りあいをすると、どこかでヤニスの強烈なアタックに負けてしまうのですが、そこはマークするのがADってことで、そんな簡単な話にはしません。

またバックスのフリースロー時にADをリバウンドにいれず、逆サイドのゴール下でポストアップ待ちをさせて強引にミスマッチを作るかつてのAD&カズンズ戦法も使っています。

この結果、生まれたのがフィジカルな戦いを挑まれまくるADで、むしろラフプレーが増えてしまいます。さすがにそこはガマンして欲しいヴォーゲルでしょうが、そのヴォーゲル本人もレフリーコールにきれてテクニカル。

2Qは6本の3Pで42点を奪ったバックス。レイカーズも29点と途中から盛り返しましたが、19点の大差がついた前半でした。

ロケッツもサンダーもここから逆転したから観るのをやめるわけにいかないよね。

◉ヴォーゲルの執念

そのロケッツもサンダーも後半になってプレッシャーディフェンスに打って出ました。その心は別にゾーンプレスでボールを奪うってわけじゃなくて、落ちたシュートを堅実に拾うような守り方では20点差は追い上げられないって事かと。

レイカーズも後半になって、よりプレッシャーを強めます。これはチェイスしていくことでスキも多く生まれるのですが、レブロンやADの能力だけでなく、KCPにダニーとギャップを埋めてくれる選手によってギリギリで成立させていきます。マギーは活躍してもテンディングもかますからわからん。

行ったり来たりが増えてくる中で、オフェンスでもレブロンのアタックから生み出されるシュートチャンスと、強引でも決めてくるADによって何とか成立させていきます。レブロンは自分に引き付けまくっている。

そんな中で強引に行ったADがヤニスから4つ目のファールをゲットします。それでも交代しなかったヤニスはKCPのディフェンスに追い込まれながらもステップバック3P。マジかよ。

ヤニスが交代してもPGディヴィチェンゾと走りこむジョージ・ヒルの見事なコンビプレーで6分経過しても19点差。スパーズやブルズ、グリズリーズとは違うんだよバックス。

しかし、ヴォ―ゲルはこれまでの戦い方とは違い、らしからぬ意地を見せるようなラインナップで対抗しようとします。交代してのはマギー→ブラッドリーだけで、ディふぇんs布良いスモールラインナップにして意地でも追いつこうと奮闘させます。

ADとダニーが12分フルで、レブロンとKCPが10分以上プレーした3Q。定刻通りに交代するバックスに対して、少しずつでも追い上げようと奮闘します。その気合に押されたか、レフリーもファールコールが増えていき、8つのファールをゲット。

本当に徐々に追い上げたレイカーズが89-81と8点差まで詰め寄りました。35点全てをスターターの5人で奪うことになった3Q。ディフェンスの良い選手を並べて追い上げに行くのは定例。それだけじゃ足りないからスターターのオフェンス力を引っ張った感じかな。

ヴォーゲルの執念みたいなものを感じた3Qでした。レイカーズというかレブロンが安定して勝っているのって違和感があったのですが、ヴォーゲルには戦い方だけじゃなく意地みたいなものがあるのかな。

◉苦しかったオフェンス

驚くことにレブロンだけでなくADも出てきた4Q開始。意地だよ意地。ただの1試合じゃないんだ。絶対に勝つんだ。しかもこの2人が立て続けにバックコートでファールコールされます。それだけ前から止めに行っているって事だ。

バックス側もブルック→ロビン以外はスターター。受けて立つぜブーデンフォルツァー。

ただレイカーズは次第にオフェンスが苦しくなります。ロンド、ブラッドリー、ハワードってのはディフェンス優先のチョイスでしょうが、オフェンスはレブロンのプレーメイク頼み。せっかくフリーを作ってもロンドはムダに飛び込んじゃうし、ADがシューターになるってのは苦しいし。

ところで、「カルーソのブレーク」についてと言われたのですが、管理人はカルーソの良さを理解できません。一般レベルと比べて良いって事はないよ。ただし、ロンドの悪さはわかるのでカルーソの方を優先したいヴォーゲルの気持ちは理解できます。とりあえずカルーソは邪魔しないじゃん。フリーならしっかりと打つし、オフボールでも合わせるし、ダメならすぐにパッシングしてくれるし。でも本日はこの場面でロンドってのはディフェンスの問題でしょ。そして停滞しちゃったオフェンス。

そして本日5本目の3Pを決めるヤニス。ダメっすよ。完全無欠じゃないですか。その完全無欠になるように仕組んだのはジェイソン・キッドだからな。こういう選手に意図的に育てた功績はデカい。自分も苦手だったからか3Pは仕込めなかったけどさ。

これで5ファールということもありレブロンを休ませることにしたヴォーゲル。それでもADは残し続けているのはヤニスを自由にするわけにいかないからか。ちなみにレブロンがベンチに下がるとロンド→カルーソです。

しかし、4分経過時にミドルトンもフェイクから3Pを決めて再び15点差に戻ってしまいました。これでレブロンがコートに戻ってきたし、その後ヤニスも5ファールになるのですが、十分なリードを守り切ったのでした。

〇レイカーズ
レブロン21点 11アシスト 12リバウンド
AD 36点 10リバウンド

レイカーズは80本のFGのうち44本がこの2人でした。ベンチポイントは4点のみ。それくらいベンチが弱かったとも捉えられますが、2人にやらせまくったの方が正解かもしれません。ウエストブルック&ハーデンみたいだ。

レブロンってこういう時、早々に諦めてしまうイメージがあるのですが、最後まで奮闘するADと共にちょっと違ったね。だけど、クズマは足りなかったよ。クズマが何とかしてくれるかどうかは知らない。

いずれにしても苦しい状況の中でディフェンス勝負を選んだヴォーゲル。だったらダドリーを使えばよいのにとは思うけど、それどころじゃない試合だったのだろうね。アイデンティティを忘れずに、それでもプレーオフみたいに勝ちに行って粉砕されたのでした。

〇ヤニス・アンテトクンポ
3P5/8

ばんざーい。

バックスベンチはジョージ・ヒルの21点もあり、そもそもリードしていたからスターターを酷使せずに済みました。なによりもブレッドソーがいない状況でPGディヴィチェンゾで何の問題もない戦術力には驚くよね。ウイングがマシューズとミドルトンだからパス能力なんてないのに、十分に成立してしまうなんて。

ヤニスが凄いのか、ブーデンフォルツァーが凄いのか。選手がやりやすそうにプレーできているバックスのオフェンス。「でもそれだけじゃプレーオフは・・・」と言われないように仕込みもしてあるのかな。少なくともヤニスには仕込みが万端だね。

ってことで、ファイナルで会おう的な対戦カードでしたが、それは現時点での話であって、特にレイカーズはまだまだチーム作りはこれからって感じでもありましたとさ。

バックスVSレイカーズ” への7件のフィードバック

  1. 今日のマシューズはスリーは入れるし、レブロン相手に怯まず守るし裏MVPかと。

    ディビンチェンゾも面白い選手に育ってきているので、POの頃にどんな感じに仕上がってるのか楽しみです。

    1. レブロンとの相性良いんでしょうね。
      気持ちがノッたら3P決まるタイプですし。

  2. バックスはヤニスとミドルトンの次に台頭してくる選手が必要ですね。
    特にブレッドソーがいないこの時期にディヴィチェンゾあたりがブレイクすれば、ブレッドソーが戻ってきてもさらに戦力が上がりますからね。なんとかプレーオフまでにブログドンの代わりを見つけないと、また短期決戦やられちゃう。
    あとはこれから誰か補強するのですかね…
    候補は思い浮かばないけど

    1. 今のところヒルがその役割を存分に果たしてくれています。プレーオフもそうでしたし。
      ディヴィチェンゾは勝負強いNCAAトーナメントだったので、そこは期待したいでしょう。

  3. カルーソ少しずつ戻ってきましたね、12月頭は普通のことを普通にやりつつ結構動きキレてたのですが…
    上位にFAでスターを引っ張ってきたチームが多い中で、ヤニス&ブーデン体制を何年も続けてきたチームが戦略面で上回るのは当然のことなのかもしれませんね。LA両チームはシーズン終了したあとに序盤の試合を見比べてみたいものです。

    1. ヤニス&ブーデン体制を何年も、ではないのですが、それくらいの熟成感はありますし、他のチームが新しく構築しているシーズンなので目立っています。
      プレーオフまでにLAの両チームは違うチームになると考えるのが普通ですね。シーズン序盤の強豪対決は意外と参考にならないこともあります。

      1. まだブーデンって2シーズンめだったんですね!3〜4シーズン目くらいな気持ちでいましたがよく考えるとキッドがコーチだったのはそこまで前じゃないですもんね…ズレたコメント失礼しました

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA