ニックスvsマブス

ポルジンギスにはブーイング

ニックスについてはHCクビ説が溢れているようでして、この件については試合とは別に触れたいなーと。ポルジンギスが出ていきたいと言い出したのがスタートといえばスタート。もう少しトレードを我慢しておけば、オフにポール・ジョージやウエストブルックを狙えたのにね。

そして主役はドンチッチ。オールスターのスターターは確定でしょ!って思ったけどレブロンとレナードがライバルか。

ドンチッチについては「そりゃあスタッツ稼げるよね」というプレーをしているのですが、その一方でそんなプレーを続けることが出来るのは素晴らしいし、同じことを任されたからって他の選手が出来るわけじゃない。そしてチームが5割も勝ったなら、十分な成果だと思います。

ということで、マブスから触れるか、ニックスから触れるかブレながら見ている1Qです。

◉単調ではない単調な1on1

マブスのオフェンスはある意味の単純さがあってドンチッチ連発です。しかし、本日はポルジンギスのことを考えているみたいで、積極的にポストアップさせます。でも、そもそもポルジンギスの1on1は高さの利があるくらいで、そこまで強烈ではありません。なので、戦術ドンチッチをやらないからニックスが先手を取ります。

マブスと比較すればニックス(というかフィッツデイル)のオフェンスは様々な選手が仕掛けます。でも、そこには連動性が殆どなくて、順番に個人が仕掛けます。だからランドルやモリスが重用されているわけです。

でも、ちょっと言いすぎました。ニックスはそこまで1on1で仕掛けられる戦力が豊富なわけじゃないので、ランドルが多めです。だからといってランドルはドンチッチみたいなプレーはできません。そのプレーを許されているなら25点は取ってほしいんだけどな。

ベンチから登場するデニス・スミスの方が可能性を感じますが、こちらもやっぱり、そこまで効率の良い選手ではありません。ある意味、それぞれが上手くシェアすれば良いわけですが、5アウトでスペーシングしていないので、割と邪魔しています。かつてのグリズリーズとは違うのね。

本当はバレットやノックスがウイングからガンガン突破してくれればそっちにディフェンスが引き付けられて、真ん中のレーンも空くわけですが、そういうわけにもいかないのよね。だからドットソンやトリアーの方が良いと思うんだけどさ。

でも、これらのことに悲観する必要は全くありません。だってバレットは高い能力を示しているし管理人の2Kでは3Pも決めまくりです。ノックスもウイングとして成長してくれるだけのポテンシャルがあるし、デニス・スミスが彼らを上手く使えれば自分の効率も上がるはず。

でも、荒い選手が多いと成長できないからベテランを加えて伸びようぜ!ってね。で、それがランドル、モリス、ポーティスと並んでくるからん、ん、ん、となり、しかも「勝たなきゃだめよ」というプレッシャーをかけられるからバランス悪い起用法に。

1Qのニックスはトランジションで得点を伸ばしました。でも、それが狙いならスターターにバレット、ランドル、ギブソン、モリスは並べないでしょ。

ということで、単にポルジンギスのミスから得点できていただけの感じのスターターに対して、ベンチメンバーになるとミッチェル・ロビンソンがゴール下を塞ぎ、デニス・スミスが口火を切り、ドットソンが走り、ポーティスなんかもウイングから攻め込んで、良い雰囲気になったニックス。ノックスはもっと頑張れ。

可能性を感じるのは若手中心のユニット。慌てなければ良い感じなんだけど、勝利を求めるからズレてくるような。

◉ドンチッチがスターター

出だしこそ苦しんだマブスですが、苦しい時間ならばドンチッチがファールドローで繋いでくれます。ベテランみたいな風格でファールを貰っているドンチッチ。

ドンチッチとポルジンギスを中心に置き、ベテランで囲むのが基本のマブス。ブロンソンもベテランみたいなものでしょ。デロン・ライトの働きが悪いのは困ったものですが、ラプターズだからこそ活躍していた理論はあるある。

ある意味、意思統一されていて、ドンチッチとポルジンギスを狙いまくる周囲。その中でハンドラーだったハーダウェイとライトにだけ迷いが生まれてしまう感じね。それでもドンチッチがベンチに下がったら2人に何とかしてもらわないとね。

マブスのローテはドンチッチが1Q全てプレーして、2Qは半分休む形です。一方でニックスはスターター→ベンチ→スターターと変わるので、ドンチッチ不在のマブスvsニックスのスターターとなった2Q中盤だったのですが、ここで引き離せないニックス。スターターが良くないからね。

一方でポルジンギスのシュートミスこそあれど、狙いが統一化されているからオフェンスに時間をかけ、引き離されにくいプレーをしているようにも思えてきます。本当はラッシュしないといけなかったニックスと、しっかりと繋いでいったマブス。

ちなみに両チームともに2Q終盤に出てくるのがスターターではないユニットです。両チームってのは珍しいね。マブスはドンチッチがいれば、それがスターターみたいなものだけどさ。

ところが本日はどうも3Pが決まらないマブス。ニックスディフェンスが上から仕掛けてくるのでパスを回してインサイドパターンが多いけど、良いパスがこないと決められないし、ファールで止められるし。

そしてニックスがバレットの見事なスピンムーブからのダンク、デニス・スミスのドライブからミッチェル・ロビンソンへのアリウープ、1on1からファールドローのデニス・スミスと若手たちの見事な爆発でリードを二桁に広げることに成功します。

が、残り30秒でファールされることを見越してのサーカスミドル&ワンを決めるドンチッチ。さらにフリースローのリバウンドでパウエルを吹っ飛ばすわ、ポルジンギスの顔を叩くわでファールコールされたランドル。「どこがファール?」みたいな顔をしているけど、リプレーみると完全にファールっていうね。

無駄な得点を与えたニックスが58-53と5点リードで前半が終わります。

◉論理破綻している

後半開始のニックスは、ハーダウェイ相手にボール運びのモリス、カリー相手にペリメーターで勝負を考えるバレット、そのカリー相手にピックに行ってマークを入れ替えるニリキナ、結局はランドルの3Pと意味不明なオフェンスを展開します。

まるで相手を観ていないようなオフェンス。でも、ボールをいっぱい持たせてもらったことで、ディフェンスをみないでシュートを打つタイプのモリスが連続で決めてくれます。ワオっ!

散々外し続けていたポルジンギスがやっとコーナーから3Pを決めると、あっという間にモリスの時間は終わりまして、シュートチャンスとは思えないプルアップ3Pを外し、速攻のチャンスにディフェンスの位置を観ていない酷いパスを出しニリキナが5つ目のファールさせられ。でも、そのおかげで早めに戻ってきたデニス・スミスがフローター決めて10点差。メチャクチャなニックス。論理破綻。

それを取り返しに行ったのはドンチッチからのパウエル。3Pにドライブからのリバースレイアップと反撃反撃。論理破綻が勝ってしまうと困ってしまうブログなのでね。そしてドンチッチがドライブ&ワン。これもある意味、論理破綻だけどね。そんなの決めるかってシュートを決めるドンチッチ。

更に今度はパウエルがドライブからゴール下のドンチッチにアシスト。逆パターンまで飛び出すと、デニス・スミスをブロックするドンチッチ。どんどんドンチッチの流れになっていくゲーム。

やり返しに行くのはベンチの若手たちというニックス。デニス・スミスがドライブを食らわしたので、今度はオフボールで動いてのドットソンが3P2本。そしてコーナーで待っていたノックスも3P。ベンチ陣は論理的だぜニックス。

若手たちがやりあう形になった3Qは論理を超えるようなドンチッチが3P3連発。もう止めきれないのでハーフコート超えたくらいでもファールしてしまうニックス。青いね。青いよ。

そんな3Qの締めはドンチッチの3Pが外れたのをプットバックダンクのポルジンギス。やっと働いた感のある2人目のエースが同点にしたのでした。いつの間にか同点だったなぁ。

◉難しい試合だ

同点になったことで緊張感が高まったのか、ドンチッチがいないからか、2分間無得点の4Q序盤。初得点はデニス・スミスの見事なドライブアシスト。で、ベンチに戻るデニス・スミス。流れがさ。

そして全く得点が決まらず、守りあっていきます。延々とね。延々に。ミスが多いし、オフェンスがスムーズに狙ったシュートに移れないから、守りあっているというよりも攻めれない感じ。だから書くことがない。

4分半が3-3という超ロースコアになった4Q。またニックスのスターターvsドンチッチがいないマブスの時間になります。休んだことでタッチが戻ったかモリスがミドルを決めますが、ブロンソンのコーナー3Pで1Q以来のリードを奪ったマブス。

勝負の残り6分。でも、やっぱりオフェンスファールでチャンスを潰す両チームね。

ドンチッチのボールにくらいつきジャンプボールにしたニリキナ。ザ・ディフェンダー。さらにピックプレーからフリーになっているモリスを見逃さずアシストでニックスが残り4分で4点リードに。その後のミドルを外しちゃうのがニリキナかな。でも、さらにハーダウェイのボールを奪いかけ、ショットクロック0.1秒のスローインに追い込みます。

ところが、このスローインでタップショットを決められます。いやいや、意味わかんないんだよね。決めたのはパウエル。マークがドットソン、えっ?何が起きたの? ゴール下だけ固めておけば良いはずが、そこでタップショットだもんね。

その後のスローインでラインを超えたランドル。でも、その前にタイムアウトコールが認められたりしてさ。よくわかんない。残り3分でニリキナと交代で戻ってくるデニス・スミス。おかしいな、ニリキナのディフェンスが強烈に機能している流れだったのにな。

デロン・ライトがドライブで同点。この時間になって噛み合っていなかった感じのハンドラーを残しておくマブス。あとは大体がドンチッチ勝負だから効果的。

ランドルがポルジンギスを吹っ飛ばしてのゴール下。盛り上がる会場。狙い所のフィジカルで成功したことで、続けてランドルのアイソレーションからデニス・スミスへ。3Pを躊躇ってからタフミドルを選択したデニス・スミス。うーん、勝負所だからね。迷うならやり直せばよいのになぁ。

タイムアウトのマブスはここにきてデロン・ライトとハーダウェイを並べて置き、連続パスでコーナーのハーダウェイが3P。これが外れるも何とカリーがプットバック。唖然とするニックス。カリーは初めての得点です。凄い展開だな。

同点の残り38秒。バレットのドライブフローター!?。なんだこれ。外れたけど、ランドルがオフェンスリバウンドに絡んでジャンプボールにし、再びニックスはモリスがクリバーとの1on1を選択。これは理解できるぜ。

見事に3Pを決めたモリス。こういうのを決めるから価値を高めるし、決めちゃうから悪い部分に目をつぶって起用されてしまう感じのモリス。誉めているようで誉めていないよ。

3点ビハインドのマブスは残り13秒。まぁドンチッチだよね。ブロンソン、カリー、ポルジンギス、ハーダウェイも並べておくよ。ドンチッチを守るはニリキナ。

バックコートからアタックするドンチッチ。しっかりと3Pを打たせないニリキナの秀逸なディフェンスに対して、早い判断で諦めたドンチッチはそのままインサイドへ。迷ったニリキナはファールしないことを優先したのでイージーに決めて1点差に。

残り5.8秒のニックスオフェンス。ていうかマブスディフェンスはバックコートに走るニリキナにファール。でもチームファールが溜まっていなかったのでもう1回やって、やっぱりニリキナがファールされます。フリースローをしっかりと決めたニリキナ。

タイムアウトなしで残り3.9秒のマブス。ポルジンギスを狙ったパスはミスになるも、こぼれてカリーへ。ラッキーだったけど、タフ過ぎたシュートは決まらずでした。

ニックスで良かったのはベンチにいた若手たち。

〇ベンチメンバーの得点 52点

106点のほぼ半分がベンチメンバーだったわけで、若手を成長させたいチームなんだから、優先的に使ってあげようね。ところがフロントは勝てるチームだと思っているし、そして実際にモリスのスーパーなクラッチで勝利してしまいました。うれしい勝利なんだけど、だからこそチームは同じことを続けることになったね。

〇モリス 
20点 FG7/19
3P5/7

どう評価すればよいんだろうね。眠っていた試合の中で最後に目を覚ましたって事でよいかな。ちなみにドットソンが決めていた印象ですが、1/5なので、誰かと見間違えていましたよ。

デニス・スミスが13点ながら8アシスト、ニリキナのディフェンス力もあって、そこそこ面白いと思うのですが、ランドルとモリス中心のプレーを見せられるとなんだかなー。という通常通りのニックスでした。

〇マブスの3P 8/36

途中でドンチッチの3P3連発がありましたが、そこを除けば5本しか決まらなかったわけで、これで勝つのは簡単じゃないよね。ドンチッチは13もフリースロー打っていた。

本日はポルジンギスに集めまくって、その結果FG7/17で倒れた感じでした。まぁそれでもニックス相手にやらせようというチーム方針だったね。論理的なのか、感情的なのか、結構難しいのがカーライルらしさ。

結局のところ、エース2人がこんな感じ(ドンチッチはFG10/23)の成功率でもしっかりと接戦になったマブス。ある意味、ニックスがもっと点差をつけていれば、ポルジンギスのアテンプトは減ったかもね。

相手がニックスなので、感情的になりますが、そもそもポルジンギスにボール集めてもこんな感じだと思います。違う形で打たせたいタイプだからなぁ。トリプルダブルのドンチッチは素晴らしい。そこに合わせるタイプのビッグマンとしては適していると思います。

だから頑張ろうデロン・ライトとハーダウェイ。ここの2人がドンチッチに次ぐプレーメイカーになるのがカーライルの考えるパターンだと思うんだよね。

ニックスvsマブス” への6件のフィードバック

  1. お疲れ様です。
    マブスの試合を追っかけているのですが、これでニックスにスイープされてしまい、フラストレーションの溜まるゲームでした。
    スタッツ調べてない印象論でアレですが、いくらなんでも守れない小さいガードが多すぎて、バランス悪いなあと思います。
    ウイングもフィニースミスとジャスティンくらいだし。
    ドンチッチもディフェンスよくない(というか負荷的にさせたくないまである)ので、今年はともかく将来的には守れる選手で固めてあげたいですね。
    ポルジンギスはミスマッチのポストアップくらい安定して決めてほしいのですが、そんなもんなんでしょうか。(ノビツキーに慣れ過ぎたのはあるかもしれない)
    でも5割も勝てると思ってなかったので、ここ数年の中では断トツに楽しいです。

    話は変わりますが、前シーズンのPOから知ったこのブログですが、非常に楽しませてもらってます。
    NBAにのめり込んだきっかけの1つにブログがあったので、動画などでなくブログであるここが性に合っているのかもしれません。
    是非、管理人さんには今までと変わらず、全チームフラットに見て、記事にしてほしいです。
    このブログにたどり着かなければ、再建中のホークスやブルズの若手なんて知らなかっただろうし、ましてや試合を見ようとも思ってなかったと思います。

    1. ポルジンギスはあんなもんです。ドンチッチのパスアウト受けることと、ミドル打ち放題のサイズ&スキルが活かされないと!そこを活かすと超怖い選手です。
      あとディフェンス力があってブロックは特に!
      そんなリムプロテクターを用意しておき、残りは走るってのがタイソン・チャンドラーからの流れかなーと思ってます。

  2. いつも楽しく読ませてもらってます。
    マブスはドンチッチとポルジンギスが機能すればそこそこ強いと思うんですけどポルジンギスがいまいちうまくハマってないようなん感じでモヤモヤしますε-(´∀`; )
    THJは安定感なさすぎるし3番目のスコアラーが欲しいんですけど他にも問題は色々ありますよね。
    個人的にドワイトパウエルが中も外も守れない、オフェンスもアリウープのみとちょっと評価できないんですけど管理人さん的にはどうなんでしょう?

    1. 小さいガードっていうコメントにも関係しますが、パウエルの良さはどこにでも顔をだす運動量です。単にブロックに優れたジョーダンよりも、ひたすら飛んできてくれる選手が好きなシステムですね。小さい選手が前に出て、後ろをパウエルが飛んでくるっていう。

  3. 1ニックスファンですがやはりフィッツデールの問題なんでしょうか
    ランドルまではOKとしてモリスはいらないんだけど活躍しちゃってるから目先の勝利のために使わなきゃいけないみたいなのを感じます
    昨年は過労死レベルで酷使されたノックスやトリアーが全然使われないのでそのうちポルジンギスみたいにこのチームにはいたくないとか言い出すことを心配しています

    1. 多分、フロントの問題ですね。グリズリーズ時代にクビにされた経験からか、拘りを感じさせないフィズデイルです。

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