ＡＤとレブロンとレイカーズ

2019年6月17日By whynot ④移籍・トレード

前回の続き

レイカーズはこの２年間で目指してきた方向性。つまり「若手コアを育てる」ことと、「複数のプレーメイカー」が共演する発展性あるオフェンスを捨てたような雰囲気になっています。ロンゾ、ハート、イングラムという（微妙だけど）プレーメイカーをトレードに出して、フィニッシャーのＡＤを獲得したことは「チームの方向性が変化した」って事です。

それはもちろん戦術レブロン。レブロンの個人能力を最大限に使ったプレーで勝負に出るし、そのためにクズマだけは残しました。

ではこのオフに誰を獲得すべきなのか。戦術レブロンの観点から考えることになりますが、その前にレブロンとＡＤについても捉える必要があります。

◉レブロンとＡＤ

オフェンス面は何も問題がないでしょう。リーグ最強のフィニッシャーであるＡＤは、スピードと高さを兼ね備えており、他の選手とはワンランク違うフィニッシュ能力があります。

このフィニッシュ能力には「パスキャッチ能力」が含まれていて、昨シーズンのプレーオフではアミヌがほぼ完ぺきに守っているのに、パスを受け取れる高さとスペースが段違いだから、止めているけど得点されるような状態でした。

レブロンのパス能力を生かすインサイドビッグマンというのは未経験ではありますが、それは時間が解決してくれると思います。ただＡＤがストレッチし始めたら危険です。そのプレーは効果的ではないよ。でもレブロンもストレッチ好きだよ。

問題はディフェンスにおけるポジション。レブロンが動かないことは足を動かて守りに行くレイカーズに来て明確に証明されましたが、キャブスで上手くいっていた理由は「ディフェンスではセンター役」だったことで運動量を減らしていたからです。めんどくさいことはラブに押し付けていたイメージ。

だから、レイカーズはＡＤも加わって「分厚いインサイドと脆弱なアウトサイド」になる可能性があります。

そして残ったクズマのポジションがＰＦってのも微妙。クズマが頑張ってガード相手に守れるようにならないと、ポジションバランスが悪いチームになってしまうでしょう。クズマはやれる気もしますが。

という前提の下で考えると、ディフェンスの懸念はありつつも、どうせフルカバーは出来ないので、オフェンス面を最優先したＦＡ戦略をチョイスしそうなレイカーズです。キャブスはそれで勝っていたし。

なお、今回はフランク・ヴォ―ゲルのことは無視します。マジック時代のヴォ―ゲルはシューターを活用するオフェンスシステムが秀逸で、オフボールムーブとパッシング、ブラインドカットが印象的でした。でも、それはキャブスと違いすぎて比べられないのです。

あと、あれだよね。こう考えるとティロン・ルーをＨＣにしたがった理由もわかってくるよね。戦術レブロンに戻したかったんだ。

①カイリー・アーヴィング

真っ先に考えたいのがカイリー。再びレブロンとタッグを組み、しかも空いているガードポジションにハマります。フィニッシャーのＡＤとも良い関係性を築けそう。

おそらく余計なことを考えなければカイリーがレイカーズにとってベストな選択です。誰もが納得する人気者にして、レブロンと組ませるのに文句を言わないであろう選手。

ブルロックやＫＣＰと組ませるのも問題ないので、この２人との再契約を目指しやすくなります。

②クレイ・トンプソン

何だか上手くいきそうなオフボールシューターの獲得はヴォ―ゲルにも合いそうではあります。ＡＤを加える中では、復帰時期が３月くらいになっても特に問題はありません。

でも、トンプソン側は避けたほうが良いです。オフェンスがスローダウンしがちになる中で、本領発揮出来るかどうか。そしてケガのリスクをマネジメント出来るチームなのかどうか。

他にも良いチームはいくらでもあるし、ていうかウォリアーズで良いわけなのに、わざわざ未知のチームに移籍するメリットがありません。

③ケビン・デュラント、カワイ・レナード

この２人はそもそもないと言われています。ＡＤが加わったことで、可能性はさらに低くなったかと。特にレナードはラプターズでのプレーを見る限り、レブロンと組んだら自分の良さを発揮できないと判断しそう。

可能性があるとしたらまだデュラントの方ですが、１年契約のＡＤをどうとらえるのかな？

④ジミー・バトラー

バトラーも同じ意味でやめた方が良い選手。自分の良さを発揮できる環境ではない。

ただレイカーズ側からするとディフェンダーが欲しくなるのではないかと。そこでバトラーに目をつける可能性はそこそこあります。

心情的にはバトラーとしてもよくわからない若手よりもレブロンと一緒の方を好みそうな気が。今のところ、最も動向がわからない選手なので、レイカーズは狙いやすい面もあるかも。

⑤トバイアス・ハリス

戦術レブロンと考えるなら、非常に相性の良さそうなトバイアス。ただクズマがいる上にトバイアスってのは違うだろう。却下。

⑥ケンバ・ウォーカー

ターゲットに悩むならば、カイリーと並んで最も力をいれるべきなのがケンバ。ホーネッツ最優先の姿勢は変わらないけど、むしろホーネッツ側がどうなんだ？

オファーは出すし、マックスだろうけど、熱意があるか不明なホーネッツよりもレイカーズが、そしてレブロンが強く望めば気持ちが揺らぐのではないかな。だけど、レブロンが熱意をもって誘うかはわからない。

⑦ミドルトン

プレイヤーオプションのミドルトンは、高額契約が期待できるので破棄してＦＡになるでしょう。そしてバックスのマックスオファーを待つでしょう。

それを横からかすめ取ることが出来るのかどうか。うーん、無理かな。

⑧ブログトン

ミドルトンを狙うべき最大の理由はブログトンもＦＡだということ。超賢くてシュートも決まるブログトンはレブロンをフォローするのにぴったりの選手。だからミドルトンに金を使わせておいてブログトンを獲得するのがおススメ。（ブログトンは制限付きＦＡなのでバックスがマッチすれば獲得不可）

ただ人気商売のＬＡにおいてブログトンに多くのサラリーを払うことは拒否されそうなのが悩み。

⑨ボグダノビッチ

本当に狙うべきなのはこの人ボグダノビッチ。ただし、オフにサラリーを空けたチームが多いので人気案件になりそう。

地味なシューター役にもなってくれれば、レブロンがいない時間はプレーメイカーもしてくれます。高確率の３Ｐと走り出しの早さ、的確な判断と非常に魅力的なウイングにしてＳＧ役をこなします。

そんなわけで管理人のおすすめはブログトン＋ボグダノビッチという合わせ技。マックスではなくて、合計３５Ｍ前後で両者を引っ張ることが補強としては最高なのではないかな。無理だろうな。

⑩リッキー・ルビオ

そうして色々とムリだったらルビオで妥協しよう。ゲームメイク能力の高い選手であり、ベンチにおいてもクレームしないであろうＰＧはレブロンと組ませるのに悪くない。シュート力だけが問題。

レブロンがベンチにいる時間はルビオ、クズマ、ＡＤって考えると、なんか魅力的。特に「ＡＤを動かす」能力に長けているので、ルビオの存在は停滞しそうなオフェンスパターンを豊富に変化してくれます。

えっ！？それはロンドで十分だって？

⑪デリック・ローズ

辞めておいた方がよいかつてのＭＶＰ。ただ６ｔｈマンとしてなら悪くないかもね。戦術レブロンが続くなら、戦術ローズに移行すれば済む話。

ブログトンと違って大人気の選手だからＬＡはフィーバーする事間違いなし。

◉この記事の真実

ということでレイカーズについて触れていると思いきやＦＡ選手を紹介していったのでした。他にもいっぱいいまして、

ブセヴィッチ、カズンズ、デアンドレ・ジョーダン、ミロティッチ、ブルック・ロペス、サディアス・ヤングなどのビッグマン達

ポルジンギス、ディアンジェロ、ロジアー、コーリーステインなどの制限付きＦＡ陣も動きそうな選手がいます。

集めるべきは優秀なわき役陣ってのが、スターを抱えるチームの一般論になろうとしている中で、サラリーキャップが空いているレイカーズは第３のスターを求めるのかどうか。そして求めても答えてくれるスターがいるのかどうか。

こうやって並べてみると、やっぱりカイリーが最も答えてくれそうです。あとはケンバ。他の選手たちはレブロン＋ＡＤに加わるメリットをポジティブに捉えはしない気がします。

ドラフト前にして各チームが誰をどう狙うべきなのか。まずは大物からですがＡＤが決まったことでセルティックスあたりも動きを求められています。

◉集まれレイカーズＧＭ

以前のペリカンズ編をまたやってほしいというニーズがありましたので、レイカーズ編にしますか。サラリーキャップは１２０Ｍくらいかな。タックス払うでしょ。

細かいことがわかる人もわからない人も、適当に考えてみてください。

〇管理人の意見

【ハンドラー】
レブロン　３７Ｍ
・ブログトン（ルビオ）　１８Ｍ
・ボグダノビッチ　１８Ｍ

【ウイング】
クズマ　２Ｍ
ＫＣＰ　８Ｍ
ブルロック　７Ｍ
ムスカラ　３Ｍ

【ビッグ】
ＡＤ　２７Ｍ
ワグナー　２Ｍ
・ロビンのロペス　３Ｍ

うーん、実に苦しいね。やっぱりブログトン＋ボグダノビッチでも無理がある。またこのメンバーってある程度の結果は残しても優勝できないよね。

となると、カイリーが正解か。

カイリーにサラリー払ったら・・・あぁ怖い。一体周囲をどんな形で固めればよいんだ。