2019/03/28 サンダーvsペイサーズ

予想通り順位を落としてきたサンダー。カーメロの加入によって勝率を落とした昨シーズンのサンダーでしたが、カーメロ離脱しても勝率上がらないとか。ヌルキッチのケガで4位のチャンスも出てきましたが、それは望んでいた順位ではないよね。

前半のリーディングスコアラーにして、リバウンド王はスティーブン・アダムス。14点をリングに押し込めば、自分にディフェンスが寄ってきたところでしっかりとパスアウトし、相変わらずサンダーオフェンスで最も堅実な選択肢である部分をみせます。

またグラントも3Pをヒットすればハイポストからのドライブを決め、チーム全体が機能する形をフィニッシュしていきました。

逆に言えば、エース達への警戒度を高め、周囲にパスを出させたペイサーズでもあります。サンダーのオフェンスはよくなりましたが、理由として大きいのがグラントとファーガソンが決めきってくれること。システム的に秀でているわけではありません。

ペイサーズ自慢の3人のPF達は、相変わらずの好ディフェンスをしましたが、アダムスがそれを上回った前半になりました。一方でウエストブルックが目立つシーンは少なく、周囲にボールを供給する役割になっていました。

ペイサーズの失敗はウエストブルックを空けまくって打たせなかったこと。とすら言いたくなるくらいバランスよくボールが回ったサンダー。その割には得点は伸びていないから、ペイサーズのディフェンスも良かったよ。

◉PFとシューター

ペイサーズの方はPFが起点になった形が頻出します。特にヤングがアウトサイドでもインサイドでも起点役になっていきます。これってなんでなのか。

結果的にボグダノビッチがスコアリングリーダーと通常営業になった前半でしたが、シューター達を使うためにビッグマンがボールを持っていくスタイルは、こう見ていくと異質な気がしてきます。

ダレン・コリソンが戻ってきたことでより球離れが良くなり、コーリー・ジョセフがセカンドユニットに混じったことでタイリークの暴走みたいな形もなくなり非常にバランスが良いペイサーズ

ただ、ディフェンスで厄介だったのがウエストブルック。個人の戦いがメインのサンダーディフェンスにおいて、ガードなのに守備範囲が広ければサイズのミスマッチも関係なく守るので、ビッグマンを起点にしてスイッチさせてもあまり意味がありませんでした。

ウエストブルックってディフェンスが良い選手っていうわけじゃないけど、ディフェンスでの貢献度は異様に高いと思うので、オールディフェンスチームに選んでも良いと思うけどね。選ばれないだろうね。

ベンチから登場のサボニスは、一人で戦術を構築してしまう良さよりも、サンダーで学んだような細かなルーズボールのしつこさで何度もマイボールを生み出し、アドバンテージを得ていきます。

サンダーで学んだハードワークとラプターズで身に着けた全員を絡めるオフェンスで成立しているようなペイサーズってのが昨シーズンだったけどね。

時にタフショットを決めていくボグダノビッチのシューティングでペイサーズがリードしながらも、ポール・ジョージのシュートとアダムスの強さで反撃するサンダーで、タフな前半は互角に続いていきました。

◉3Pが決まるサンダー

ターナーのミドルで10点リードにした後半開始のペイサーズ。ターナーはウエストブルックの速攻を止めてジャンプボールにするなど、動きにキレがあります。テクニカルが多すぎ出場停止も食らったからか、クレームしないウエストブルック。

このプレーからお互いにしぶといディフェンスを発揮し、グラントとターナーがそれぞれブロックでシャットアウトを連発。激しいルーズボール争いもあって、お互いの得点が止まります。

やっと口火を切ったのはウエストブルックのレイアップ・・・が外れたのを押し込んだアダムス。グラントが3Pで続き、ウエストブルックからアダムスのフローターになって一気にサンダーが追いつきます。

それにしても全然、本気出さないねウエストブルック。本気っていうと語弊があるけど、理不尽速攻が鳴りを潜めています。

タイムアウト明けもボグダノビッチを止め、ウエストブルックのキックアウトからグラントの3P。アダムスのパスアウトからポール・ジョージの3P。とどめはグラントのキックアウトからウエストブルックの3Pでサンダーが8点リードにします。

10点ビハインドから18-0のランで8点リードにしてしまったわけです。ディフェンスでシャットアウトし3Pが決まる。そんなサンダー。

再度のタイムアウトでも流れは止まらずコリソンをウエストブルックがブロックし、ポール・ジョージの速攻をマシューズが止めるけど目の前のレフリーがノーコールなのに、後ろから走ってきたレフリーがコール。そしてポストアップから&ワンをねじ込むポール・ジョージとレフリーにクレームしてテクニカルのマシューズで14点差。

やっとタイリークがねじ込むと、次もタイリーク。そしてサボニスにマグダーモットの3Pとベンチメンバーで何とか取り返したペイサーズでしたが、サンダーの空気に飲み込まれてしまった3Qはウエストブルックが軽くケガしたこともあって、7点差で終わります。

うん、ペイサーズには苦しかった3Qでしたが、サンダーからすると圧倒したのに結果的に7点しかリードを得られなかったのでした。

◉ボグダノビッチは凄い

ポール・ジョージとファーガソンの3Pで再び二桁リードにしたサンダー。そこにボグダノビッチが連続3Pで切り返します。

最近のボグダノビッチは本当にすごいんだ。タフショットだって決めていくエース。ハンドラーもわりとやるようになってきたけど、コリソンとジョセフが揃うと出番は減るね。

プレーオフになったらマクミランはどんな選択をするのか。昨シーズンはオラディポへの仕掛けを繰り返してきたキャブスに対して、その対抗策を用意していったけど、オラディポに持たせ続ける形はやめませんでした。不思議。

オラディポがいないのだからチームプレーを繰り返すのか。プレーオフだからボグダノビッチに託すシーンを増やすのか。そんな時にボグダノビッチはどれだけ決めてくれるのか。

さて、切り返したペイサーズでしたが、ウエストブルックが登場するとファーガソンへのアリウープでトリプルダブルを完成させ、またも3Pで再び二桁リードに戻します。

ウエストブルックはウエストブルックでプレーオフもこんなプレーをするのかな。それとも理不尽さ全快にするのかな。昨シーズンのジャズ相手に26点差を追いついたのは理不尽だったよね。1人でやってた。

試合は何とか追いつきたいペイサーズが、必死に守ってサンダーを困らせるのですが、ポール・ジョージにバックボードの裏からフローターを決められ、それ以上にハードなディフェンスによって止められてしまい全く縮められません。

残り3分でウエストブルックのパスからアリウープをパワーでぶっこんだアダムス。これで12点差となり勝負あり。

まぁそれでもボグダノビッチが3P連発で最後まであきらめなかったけどね。最近のボグダノビッチはすごいんだ。でもチームとして本日のサンダーディフェンスを崩すのは難しすぎたのでした。

◉プレーオフどうするのかな

こんなディフェンスが出来るなら、とっくに50勝していそうなサンダー。じゃあ何で守れたのかっていうと、速攻を食らわなかったから。ウエストブルックのターンオーバー2つだし。それだけ速攻は避けるべきものってことですね。ターンオーバーを避けるべきかは違う話。

オフェンスが大爆発すると、その分ミスも増えてトランジションを許してしまいそうなので、サンダーがオフェンス改善と共にディフェンス悪化したのもわかるといえばわかる。

チームが有利な状況を築けていれば、無理をする必要がなかったともいえます。プレーオフなりの強さを発揮できるかは、メンタリティにかかっているのかな。爆発する良さよりも、守り切るだけのハードワークこそが重要なサンダーでした。

ペイサーズは、ボグダノビッチ以外は止められすぎました。コリソンが試合勘が戻っていない雰囲気で、ジョセフとの違いもちょっと苦しかったかも。

オラディポのところにマシューズがいるのでスターターにジョセフの方があっているのかもしれません。タイリークは自分で崩しに行くけど、マシューズはちょっと違うタイプだし。

とはいえ、この感じで行けばプレーオフも期待は出来ます。キーになるのはディフェンスからの速攻なので、ちょっと休んで運動量上げて層の厚さでプレッシャーとカバーリングを繰り返せるかどうか。

何だか4位の座がハッキリと見えてきたので、3位を目指すのか、それともコンディションを最優先するのか。3位と4位の違いはラプターズかバックスかという違いなので、ペイサーズには関係ないと思うけどね。

戦略的な部分では不安を感じつつも、この流れとボグダノビッチの調子は維持してほしいのでした。

2019/03/28 サンダーvsペイサーズ” への5件のフィードバック

  1. ウエストブルックは本当に落ち着いて自分のできる範囲の事をすれば凄く能力高いと思うんですが、なんでたまに暴走してしまうんでしょうか、、
    ブルアップは打つなと強く注意する人は居ないんですかね

    1. サンダーファンの私です。
      サンダーが最近勝てなくなってきました。
      ジョージが落ち着いてきたら負け始めると思ってましたが、予想より負けてて悲しいです…。
      というのも、ウェストブルックが無茶苦茶やっちゃうとこが見たい。
      最近ちょっとおとなしくないですかね。いや、おとなしくてもやっぱりウェストブルックはウェストブルックなんですけどね。
      やっぱり疲れてるのかなぁ。
      でもまあ久しぶりに勝った気がするから嬉しいんですが。
      この感じで行けば8位でPOウォリアーズかなぁ…勝ってほしいなぁ…という感じのにわかでした。

      1. メチャクチャにやって良いと思いますが、やり過ぎちゃダメ!
        だからアドバンテージがある試合だと、これくらい大人しいのが正解なんだと思います。負けているときは暴れましょ

    2. 暴走しているのは負けているときなので、まぁ追いつく気迫ですよ。暴走気味には否定的ではないのですが、プルアップ連発するのは納得いかないですね。

      サンダーはデュラントもハーデンもこんな感じなのでカルチャー的にムリなんでしょうね。

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