2019/02/02　ニックスｖｓセルティックス

観始めたのは良いものの・・・

いくつか確認したいことがありまして、ニックスは当然デニス・スミスのプレーぶりなのですが、まだ合流していないのね。というわけで単に選手が不足しているだけの極めて微妙な状況です。
セルティックスはカイリーいないほうが良いのではないか疑惑なのですが、本日はいるじゃないか。ってことで肩透かしなのですが、セルティックスにはカイリーの有無ではなく、「若手たちが・・・」問題がいまいち理解できなくて、まずブラッド・スティーブンスがコントロールする問題だろってこと。まぁそれはおいておこう。

若手たちが誰かっていえば、ブラウン、テイタム、ロジアーしかいないよね。実はスマートも若手だけどさ。彼らのプレーぶりはまぁ確かに独りよがりなことが多いよね。タフショットなテイタムだけでなく、ロジアーも結構な無茶をする。ブラウンはそんなにやらないし、パスを出すと思うけど、そもそも確率が高くないから同じようなもんだ。
でもさ、それって今に始まったことじゃないじゃないか。そしてそれを言い出したらカイリーのプレーぶりはどうなのか。管理人はあれでよいと思っていますが、ワガママな部分を出すからこそ成立しているじゃないか。積極性こそ武器だし、そのためのディフェンス力なわけで。モリスがアウトサイドで止まって３Ｐばかり打っているのを見ると、あまり差を感じないんだ。

本日のセルティックスは、やっぱりハーフコートオフェンスはいまいちで、だけどスティールからの速攻で６－０とか８－０のランを生み出していきます。ここの若手たちはしっかりと走るし、ディフェンスへの戻りも早い。ハッスルもするよ。
しかし、点数を見ると互角な展開が続きます。つまり速攻以外の部分はチームとして問題があるわけです。あくまでもディフェンス力と積極性のチームだと捉えたい理由がここにある。

もう一度断っておきますが、ロジアー、テイタム、ブラウンとプレーが良いと誉めるつもりはないですが、周囲と違うことをやっているとは思えないんだ。とはいえ、やっぱり確率が悪いのは事実。
「もっと全員でカイリーのフォローをしろや」てなことでしたら、ブラウン以外は放出しましょうね。でも怒っているのはカイリー達の方で、出ていく権利があるのもカイリー達の方だからな。辣腕ぶりを発揮できていないエインジ。

苦しむハーフコートのセルティックスですが、良心ホーフォードがいるから成立している面が大きく、そのスクリーンからシュートチャンスを作り始めると、改善し始めます。ビッグマンが足りないセルティックスですが、こういうスクリーンでシンプルなプレーを生み出してくれる存在かもね。
カイリーに打たせれば、モリスへのアシストも出してディフェンスは元々機能していたからリードを得ていく２Ｑのセルティックス。段々調子に乗ってきたのでした。

◉切り裂かないＰＧ

休んでいたエースのポルジンギスも、出ていた中のエースのハーダウェイもいないニックス。ならばムディエイだよね、って思うわけですが、ムディエイもいません。
スターターはカダーム・アレンですが目立たない。目立たないから悪いのではなく、しっかりと周囲を見回しながらプレーを促していきます。ドットソンが実質的なアタッカーなわけだ。随分昇格したな。

その流れに導かれたニックスは自分たちが打ちたいであろうシュートを打っていく事でハーフコートオフェンスを組み立てられます。良い感じで行っている１Ｑ。
デニス・スミスがいない中で控えのＰＧはルーキーのアロンゾ・トリアー。ちょっと持ちすぎなトリアーでしたが、持ちすぎて苦しくなってアイソレーションを仕掛けたと思いきや裏のスペースをしっかり見ていてアリウープパスを通します。１回は叩き込んだミッチェル・ロビンソンだけど２回目は叩き込めずに着地すると収縮の早いセルティックスに潰されて怒られてた。

コントロールしたがっているアレンと積極的に自分で仕掛けるトリアー。しかし、トリアーの方は時にスティールされてカウンターを食らうことも多く、プラスになっているのがどちらかは難しい。
フィッツデイルの好みはトリアーの積極性ってことで、２Ｑ後半はトリアーになりますが、ここから一気にニックスの足が止まります。なんでなのかは理解できませんが、５人が広がっているだけになると、広がっているからドライブするスペースもないし、カイリーみたいな超絶テクもスピードもないのだから、誰もインサイドに侵入できず、セルティックスに完璧に守られていくのでした。

ベンチからとはいえカンターがいるし、高さのミッチェル・ロビンソンもいる。だけど、使いたいのは３Ｐシューターのコーネット。その形は残念ながら効果的とはいえず、ドライブで切り裂いてくれる選手が欲しくて仕方ないのでした。
ＷｅＷａｎｔＤＳＪな空気を感じさせるニックスにして、そりゃあカンターどうすんねんって話です。デアンドレ・ジョーダン？そもそもＮＹへの航空券もらえたのかな？

総じてインサイドを攻めこめば、攻略できそうなニックスでパスアウトだってしっかりできていたのにね。問題なのは、コーネットの役割をポルジンギスにやらせたかったのかってことで、実は３Ｐも決まるけど、ショートレンジの方が怖いポルジンギスだから、このチームに残っていたらどうなったのか不明なことは否めない。
基盤からチームを作り直すのは良いのだけど、だからといって現状の戦力をムシされても困るよね。ドットソンなんかが台頭してきて良い競争原理があるのだけど、ベテランはおざなりだったのが苦しいし、相手を観たらカンターで押すべきでした。

◉カイリーが欲しい

後半もセルティックスがリードを保っていきます。そしてニックスファンは大きな声援を送り始めます。

Ｗｅ　Ｗａｎｔ　カイリー

ちょっとどうしようもない状況に追い込まれているニックス。やることなすこと上手くいかないのではなく、何をして良いのかわかんない感じ。だけどさ、その割には点差は離れません。なんだろうね。何故だろうね。
良い内容ながらＧＳＷに敗れた後の２試合はカイリー抜きでしっかりとアシストと得点を記録していたはずなのに、ニックスの状況を考えると上手くいっていないセルティックス。守れているし走るチャンスもあるのにね。１０点以上離れない。

ベンチからヘイワードが登場して３Ｐでやっとこの点差から打開しますが、今度はニックスがヘゾニャで取り返します。ノックスもミドルを決めて、内容のわりに対抗できているニックスというか・・・。
カイリーの３Ｐプレーもあったけど、結局は７点しか離れなかった３Ｑ。うーん、この状況は一体何なのか。ニックスをポジティブにいうと、あっさりとアウトサイドから打っていき、トランジションディフェンスをするので速攻を食らいにくくなりました。それが大ケガに繋がらなかったとも。
そう考えればセルティックスは守ってからの速攻がなければ、やっぱりこんなものってことか。接戦に強かった昨シーズンを考えると正しいやり方か。

◉ロジアーとブラウン

一生懸命スクリーンをかけるカンターですが、あまり有効活用されず、ロジアーとブラウンで再び二桁リードになって始まる４Ｑ。ロジアーのレイアップをトリアーがブロックし、ドットソンが速攻を決めるも、ブラウンがドライブで取り返すとトリアーからオフェンスファールも引き出します。
そしてロジアーによって１７点差になってタイムアウトのニックス。あっという間のラッシュをもたらしていたロジアーとブラウン。このプレーが常にできるわけじゃないけど、ディフェンスの良さをベースにした戦い方ではラッシュを生み出せるのって大切なのでした。

それではまとめに入ります。残り６分あってもニックスには逆転するようなエナジーもないし、それ以前に実力も足りません。ムディエイもニリキナもベンチに座っていて、どうしようもなかったね。
ドットソン、バンレー、トリアーあたりは頑張っていましたが、まぁその３人くらいかな。明らかな戦力不足なので致し方ないのだけど、問題はそれでも伸びているかってことです。最近のニックスで頭が痛いのはここかな。シーズン前半はしっかりと個人が伸びていたし、競争原理も働いていましたが、システム的には個人技を出しやすくしているチームなので、もう一歩伸びるというか、戦術理解度の向上みたいな部分を感じないのでした。ノックスもプレーが悪いのではなく、次に何をするのかがわからん。

センターにコーネットがお気に入りな点も含めて、デニス・スミスは現場が欲しかったのかもね。そしてもっと欲しいのはカイリーなわけで、オフに何人か集めたい中でのトップでしょうか。
ちなみにカイリーは３Ｐ打とうとしたらブラッド・スティーブンスのタイムアウトコールによって妨げられていました。ニックスファンが望むのはＨＣとエースの確執だから良いシーンか。

セルティックスは勝ったから良いか。ハーフコートオフェンスの構成にはいまだに悩んでいる様子。ニックスのオフェンスレベルでは全く突破できなかったディフェンス面は改善してきているのかな。
モリスもテイタムもスクリナーとして機能しないだけに、オフェンスとしては微妙ですね。ロジアーとブラウンの時間にリードを奪えた一因はブラウンのポストアップ。こういう部分では特異なプレーの組み合わせと選手の組み合わせが、確立できていないのかも。

あんまりまとめることもなかったな。デニス・スミスの登場とオフのカイリーを楽しみにしておきましょうニックスファンってことで終了です。