2019/02/01 ウォーリアーズvsシクサーズ

カズンズとエンビート

試合開始からエンビートを圧倒するカズンズ。といっても3プレーくらいなのですが、それだけでもカズンズの方が上だと思わせるに値する内容で、止めきった上でテイクチャージすれば、パスを回して3Pを打たせ、ドライブしてはブロックをあざ笑うかのようにバウンズパスを通します。
エンビートの特徴はサイズにスキルがあることですが、どちらかというとサイズのメリットが大きいのです。あの大きさがありながら、腕が長くて器用に扱える選手はレア。そしてフィジカルで圧倒してくるのですが、残念ながらカズンズはフィジカルで負けず、スキルで上回るレアな存在。
なお、どんなスキルかといえばフロッピングだから気にする必要はないよ。要するにエンビートからすると、普段戦っている相手と違って腕を伸ばしても耐えられてしまう違和感があるわけです。トータルでエンビートの方が下なのではなく、直接対決させられると苦しいという意味ね。

これで一気にラッシュしたウォーリアーズ。カリーがとんでもない4点プレーも飛び出して、クレイ・トンプソンが不在ということを忘れさせてくれます。
しかし、シクサーズはすぐにエンビートをベンチに戻すので隠してしまうと、今度はカズンズがボールデンに止められます。要するにエンビートよりもフェイクに引っかからないからやりにくかったカズンズ。カズンズが下なのではなく・・・。

さらにエンビートのいないシクサーズはシモンズを中心に走ると、なんだかトランジションディフェンスの悪いウォーリアーズのおかげで速攻が出てきます。
加えてネッツかと見間違えるくらいのスクリーンがかかって3Pとオフェンスが好調。10点以上のビハインドだったのに、あっという間に取り返してしまします。

ウォーリアーズからすると、どうにもこうにもベンチメンバーになると一気に質が落ちます。ていうか、クックのことなのですが、速攻になっても明らかに追いかけてブロックを狙っていたシャメットに気が付かずに普通にレイアップしたりしてさ。
なお、インサイドに関してはルーニーだから特に関係なし。なんだけど、グリーンに打たせようとしているシクサーズのディフェンスによって、無理やりでも打ってくれるカリーがいないとオフェンスの形が出来ません。

2Qになっても同じことを繰り返します。エンビートを止めるし、3Pを打たれたらそのまま速攻カウンターを決めるし。ルーニーもエンビートをブロックすれば、プットバックダンクで優位になります。
そしてカリーのショータイムが始まりラッシュしているウォーリアーズ。盛り上がりまくる会場。デュラントもしっかりとドライブでダンク決めたりしてさ。良い感じのウォーリアーズなのだけど、アウトサイドはカリーしか決まっていません。

シクサーズはやっぱり何故か走るとついてこないウォーリアーズで対抗できます。全般的には上手くいっていないのに、時に速攻が出るから大丈夫。
バトラーが外しても走り出そうとしたリビングストンからブリュワーが掻っ攫ってしまうとか。内容ほどには苦労していない得点差に。

ところでサンダーは何でブリュワーを残さなかったのだろうね。そしていろんなチームに来ては、ちゃっかりとスターターになる時があるブリュワーもすごいっちゃ。
なんだかバトラーが機能していない問題は走れている時の証拠かな。

◉2人を止めとけば

後半になっても同じ光景が続きます。カリーがひたすら打っていき、他の選手のアウトサイドはなく、そしてカウンターで得点するシクサーズ。
カズンズが直接やられるシーンは少ないのですが、本日は良く走っているエンビートの方がイージーシュートのチャンスが多く、走れないカズンズとの違いを感じさせます。

そしてカズンズが抜いていくとシモンズとバトラーがヘルプで止めてくれるシーンが連発され、そしてグリーンを何度もフリーにしていくシクサーズのディフェンスが機能し始めます。そこだけ遅れて良いわけだからヘルプが通じるんだ。
当然だけど、カリーへの警戒を強めたシクサーズ。シンプルだけど確実な感じでケガしないように守ります。多分、グリーンが決めていれば崩壊していたと思う。

しかし、崩壊しなかったシクサーズは逆にムスカラやボールデンが3Pを決めていき、ストレッチさせることに成功。シャメットもコーナーから続いて逆転に成功します。
主役が得点するウォーリアーズの形と主役のシモンズがおぜん立てとリバウンドを押し込むシクサーズ。要は全員がバランスよいチームの方が逆転したわけだ。それでもカリーは決めているけどね。
引き続き速攻も出るし、快調なシクサーズはシモンズが次々に得点を生み出していきます。デュラントを守りながら、ヘルプもこなすシモンズ。オフェンスの流れが止まったウォーリアーズ。カリーはベンチね。

さらにエンビートに対抗していたルーニーですが、フリースローを外しまくり。カズンズのいない間にインサイドを攻めていくエンビート。
カリーとデュラントさえ止めとけば他は気にしないディフェンスの成功とスピードを使ったオフェンスと。9点リードにしたシクサーズでした。あとウォーリアーズはデュラントだけになった時のアイソレーション感がひどすぎた。チームオフェンスはないのか。

◉守れ

カリーに張り付くマッコネル。ドフリーにされるグリーン。ちょっと前にスティーブ・カーはもっとスクリナーとしてグリーンを使うっていわなかったっけ?トップにいて動かない選手がシュートを決められないからオフェンスが停滞します。
なお、またもボールデンを突破できないカズンズ。ウケる。

そしてお互いにディフェンスが強くなり、シュートが決まらなくなります。何とかシモンズがチャンスを作ったり、グリーンからルーニーへのアリウープが出たりはしますが、途端に点数が伸びなくなり残り5分へ。

エンビートがポストアップを決めるも、デュラントがこの試合6本目にして初の3Pを決めて対抗し、カズンズも戻ってきます。シモンズが速攻をクリエイトするも、デュラントもダンク。
残り3分で8点リードのシクサーズでしたが、リバウンドをひろったカズンズがカリーに打たせて5点差に。ここでこの試合初めてくらいにエンビートが1on1でカズンズからファールを引き出します。フェイクで守らせなかったエンビートだけど、ファールが必要だったのか不明なカズンズ。

ウォーリアーズのオフェンスはよくわかんなくて、結局はデュラントの1on1になって止めるバトラー。しかし、エンビートのポストアップはヘルプに来たグリーンが止めます。カリーの3Pをブロックしたシモンズと、レイアップをブロックしたムスカラ。
守りあう形がハッキリした4Qはシクサーズの方がディフェンスで上回っていきます。10本の3Pを決めたカリーでしたが、そこまで決めておきながら、そこまで打たせるしかなかったウォーリアーズを守りやすかったシクサーズでした。

大活躍のカリーはもちろんですが、デュラントも3Pが決まらなかっただけで25点を取っています。問題はカズンズとグリーンで11点しかとっていないこと。6アシストしているのに得点取れなかったカズンズは何だったのかわかりません。
トンプソンがいないってことが、突如として重くのしかかったわけですが、さすがにちょっと理解に苦しむわ。まぁシクサーズがカリーとデュラントを良く守ったことにしておこう。

FG8/24のエンビート。カズンズに苦しんだけど、よく走ったと思うし、何とか補おうとしました。1on1では負けたけど試合トータルでは上回ったよ。
バトラーもFG3/12と苦しんだのですが、この2人を除くとFG30/52です。26点のシモンズを筆頭に周囲の得点力が違った両チーム。

エースの個人力では負けたとしても、トータルでチームの力が引き出されたのはシクサーズだったという試合でした。とはいえ、ウォーリアーズもこれで勝ちまくっているわけだから、運が悪かったのか、守り方が良かったのか。
カリーに41点とられて上手く守れたとか言えるのかどうかわかりませんが・・・。





2019/02/01 ウォーリアーズvsシクサーズ” への11件のフィードバック

  1. トンプソン不在と低調なグリーンでスペースが足りずデュラントの効力も半減だったなんて評されてますね。バトラーは守備最優先で。シクサーズは昔からずっとカウンターのチームですよね。

    管理人さんのレディック評を聞きたいです。クリッパーズの頃はオープニング3の後が続かない印象でした。シクサーズではクラッチ含めて試合を通してより良い選手になっていませんか。

    1. ここしばらくバトラーのディフェンスはそんなに良くないですけどね。

      レディックはクリッパーズ時代に終盤で起用されず、チームとしても個人で得点できる選手優先でした。レディックを活かす気持ちが足りなかったかと。シクサーズは最後まで同じプレーをさせるし、終盤になるとエンビートもインサイドで勝負するのでレディックが活きています。

  2. 長いロードトリップ明けてオフを挟んでからのホームゲームは選手の調子が上がらないイメージがあります。

    ウォリアーズにとってタフな試合になるだろうと予想される中でウォリアーズは3Pを38本打って決まったのが11本、そのうち10本がカリーなので笑っちゃいました。

    トンプソンの欠場が影響しているとは思いますが、ウォリアーズはベンチメンバーにシューターがいないのでジェレブコの欠場も地味に痛かったと、細かな部分を除けば結局ここが勝敗の分かれ目だと思ってます。

    試合を観た感じではシクサーズが守れていたと思える内容では無かったかと

    1. 逆にカリーがいなければ悲惨でしたし、あんなに密着されているのに決めちゃうの反則です。

      シクサーズが守れているというか、打たせるところをはっきりしていたと。でもカリーは打っちゃっただけで。

  3. 試合レビューのリクエストコメントなんですが、苦悩するネイトマクラミンを観て欲しいです。

    必要な時に休むタイリーク
    物足りないジョセフとサムナー
    本来は優秀なコリソンだけど
    ターナーはいい加減次のステップに

    ただの滅茶苦茶な言い掛かりになってますけど、今季のペイサーズは期待していただけに本当に萎えてます。

    補強の面も考えて書いて頂けたらありがたいです。

    他の方のリクエストがあるなら、そちらが優先でいいので、時間があればよろしくお願いします。

    1. ペイサーズはやりましょうね。でも大敗が多くて優先したくないような。

  4. シモンズはどのスターとデュオ、もしくはトリオを組ませたらイキイキするか特集をしてほしいです!レディック、マコネル等のバイプレーヤーとは噛み合ってますが、バトラー、エンビードと相性が良いかと言われると何ともなので。あくまでシモンズが輝くかを重視でロスターをwhynotさん監修で!

    1. シモンズ君について、違う角度から考えるわけですね。ちょっと面白そう。

  5. あの頃終盤使われてなかったんだ。合点がいきました。今はしっかり使われてるし、vsGSWでも最後締めましたね。最近素晴らしさをよく知れたので、レディック(と誰か)で書くのはどうでしょう。

  6. カズンズはGSWのスターターに入ると全然かみ合ってない気がします。セカンドユニットだと一人でオフェンス作れるのでそこそこですが。。自らのオフェンスミスの時にアピールしてて戻ってないのは頂けないかと。

    1. 走らないのは予想通りなので、あくまでもルーニーがメインでしょうね。

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