中核になれない二年目

2017年組の上位陣を評価します。

開幕前に選手ランキングが出されて物議を呼びますが、同じことをやろうと思っても簡単には整理できません。ならばせめて2年目の上位陣くらいはランキングにしてみようって企画です。
ここで大切なのはランキングの決め方ですが、独断偏見になります。傾向としてはこんな感じです。

・自分がみた試合の印象が最優先
・戦術的な中心になっていると高評価
・チームの強さは関係ない
・個人能力の高さではなく、チームでの貢献度

特に大切なのは一番上と一番下です。全試合なんて見れないから当然ですね。ピンポイントで2試合くらい活躍すると評価あがるよね。もう一つは個人としての才能とかは関係なく、現時点でチームに貢献しているかどうかです。カーメロの能力がどんなに高くても貢献していなければ0点なわけです。
だからといって11.2点のオスマンは試合に出ているのはキャブスの事情が大きいし、戦術的には印象が悪いのでD評価なんだけどね。それはそれでちょっと違うわけだ。ほかのチームに行っても活躍するかどうか、という推測も大切さ。ジャイルズみたいに。

12位 トーマス・ブライアント

まぁそんなにプレータイムは長くないけど、ケガ人ばっかりでチャンスが巡ってきてウィザーズ唯一のビッグマンとしてゴール下を支えます。登場した当初はディフェンスの足運びは悪いし、アウトサイドから打つけど決まらないし。
しかし、慣れてくるとインサイドで加点する自分の役割を理解し、なんなら周囲にセットオフェンスを促すなど、自信が才能を引き上げてきました。2巡目指名だったけど、チャンスを得るかどうかが全てというよい例示でした。

もっとプレータイムを渡して良いと思うけどHCがね。今シーズン最も期待外れの成績を残しているウィザーズだからチャンスを得たし、でも長くは起用されないジレンマ。
カペラやジャレット・アレン系統のセンターとして育てれば有能だと思いますが、マイルズ・ターナーを望んでいそうなのがちょっとね。

11位 ジョシュ・ハート

レイカーズの良心であるハートは、便利な存在として起用されています。結構なポジションレスになっていて、役割も3Pシューターだったり、PGだったり。
ポジティブにいえば戦術理解度が高いから多様性があり、ネガティブにいえば1つの役割では結果を残せない。とはいえ、これを2年目でこなしているのは驚異的。10年目くらいのベテランが担当しそうな仕事だと思います。ホークスならビンス・カーター的な役割なんだよね。なおKCPやランス・スティーブンソンには勝った感じです。


10位 ロンゾ・ボール

昨シーズンに大して評価しなかったので「ロンゾに厳しい」と言われたけれど、次第にその評価も一般化されてきた印象です。素晴らしい速攻能力と、高いスタッツに反してゲームメイク能力に欠けるわけです。
レブロンとロンドがやってきて、その欠点はより目立つようになりましたが、次第にレブロンがいる状況に慣れてきたのか、個人でよいシュートシーンをメイク出来るようになってきました。それはハートには出来ない仕事なので上にランクしています。

良くなってきたと考えているロンゾですが、レブロンが欠場しているとプレーメイクする機会が増えて、アイデア不足な雰囲気も出てきました。やっぱりまだまだなのね。

さて、今回は一応B評価なのですが、この3人は他のチームならスターターにはなれないのでギリギリって感じです。若いからこそ時に輝きを見せるけど、総合力では3年目のC評価の選手を上回っているかというと怪しいね。
そして全員レイカーズじゃないか。果たしてここから伸びるのかどうか。クラークソンやランドル、ディアンジェロ・ラッセルの例もあるからな。チームとしてプレー機会があるので、ある程度までは育つけど、そこから止まることが多いわけです。

9位 バム・アデバヨ

新たなスーパーマンが登場したよ。アデバヨは恐ろしい身体能力を発揮しながら、スキル面での成長も見せていて、ボールを運んだりミドルを打ったり、プレーの幅を確実に広げています。
元々、ガード相手でもプレッシャーディフェンスしてしまう高いディフェンス能力があったけど、オフェンス面でも進化したい気持ちが存分に出ています。ヒートがセンターを有効利用するのが下手なので目立たない代わりに、オンボールプレーが伸びるなら悪くないね。

元々、高い運動能力なのに、それが1年経って伸びている感じなのが凄い。ホワイトサイドに不満なのじゃなくて、アデバヨを中核に据えたチームがみたいのでした。

8位 ジャレット・アレン

総合的にはアデバヨの方が上なのですが、こちらは逆にセンターを上手く使ってくれるチームなので、ネクスト・カペラの座を手に入れようとしているアフロ。
スキル面では昨シーズンからのプラス要素はそんなに感じないけど、プレーに継続性が出てきました。戦術的には完成しているようなネッツなので、シーズンを通して同じプレーを高い精度で出来るかどうかがテーマになっています。

アレンはアデバヨの逆で勝負所では起用されないケースがあります。ペリメーターを守るのはそんなにうまくない。次のステップはそこになるのでしょうが、今はまだゴール下の番人役で十分かな。

アレンもアデバヨも他のチームに行っても同じような活躍が出来るでしょう。どちらもパサーの影響を受けるので同じ活躍度ってわけにはいかないでしょうが、明確に自分の特徴をアピールできるよね。
ある意味、ロンゾよりも上の理由は「プレーの安定度」で試合を通して同じプレーをするし、好不調の波が少ないというか相手が強くなっても変わらないわけだ。NBAレベルで生き残るには一瞬のきらめきよりも大切な要素なんだよね。多様性か安定性で常にしっかりとプレーできないとダメ

7位 ジェイソン・テイタム

ファンからブーイングが飛んできそうな順位だし、専門家でも「アメリカ代表のスターター」くらいの評価をされているテイタムだけど7位なのさ。
完全なるエース系キャラですが、残念ながらエースとしてのプレーを出来ていません。これもまた安定感に欠けるし、タフショットばかり打っているから大きく減点です。逆に言えば、減点されてもまだ7位だし。

セルティックスにいる限りはアーヴィングが大エースだし、2番手候補が多いからちょっとね。特にモリスに劣っているのが苦しいな。周囲を生かす能力に長けているわけでもないし、伸び悩むのか、それともプレーオフで再びステップアップするのか。

6位 ラウリ・マルカネン

一応、6位にしているけどケガで大きく出遅れた中でのスモールサンプルでしかありません。テイタム同様に昨シーズンよりも低めの評価です。
試合を重ねるごとに1on1での得点力も発揮できるようになってきました。3P40%、FG50%をクリア出来るタイプだと思いますが、ホイバーグがクビになったことで個人勝負な部分が増えてきたから、難しいかもね。

マルカネンあってのホイバーグシステムだと思っていたのでケガした責任は重いぜ。そしてホイバーグがいない中でも一定水準以上のプレーをしていることは評価には値するよ。でも闘志のチームにいたら苦しいと思うんだよな。

5位 ボグダン・ボグダノビッチ

あまり好きじゃないタイプの選手なのですが、ケガで欠場している間にフォックスとヒールドのコンビによってチームオフェンスが大きく変化しました。戻ってきたボグダノビッチは変化したチームにもフィットしたのが好印象だし、昨シーズンとはプレー内容も微妙に異なるのが評価を上げました。
昨シーズンよりもシュート成功率が落ちたけど、アテンプト数が大きく増えているのはガードが如何に得点するかが重要なチームになったわけで、6thマン的だけどチーム全体の浮沈を握る部分があります。
セットオフェンスよりも流動的なオフェンスになってきたので、ビッグマンたちの動き方に少し困っている印象はあります。

ちょっと勝率が落ちてきたのはフォックスがケガもあって存在感が薄れていることもありますが、ボグダノビッチもお疲れ気味に見えます。
ベンチスタートなのにマルカネンとテイタムより上にしたのは、3番手といっても極めて重要性の高い3番手だからです。キングスという若いチームにいる事情が大きいだけだし、負けが込んできたら評価も下がるよ。

ここまでがB評価です。とはいえテイタムより上はA評価といってもおかしくなく、悩んだけど2016年組でA評価にしたのはシモンズ、ヒールド、マレーの3人だけだし、イングラム、ブラウン、ダンよりも上かどうかの話になった時に同じチームにいるだけに難しいからさ。
ヒールド>ボグダノビッチ
マルカネン=ダン
ブラウン<テイタム

こんなイメージなので、やっぱり順位をつけるとか評価するとか難しいね。

しかし、ここからは文句なしのA評価をあげましょう。

4位 カイル・クズマ

完全にレイカーズの2番手の座を手に入れたクズマ。「レブロンがケガをしてから勝てない」のではなく、「レブロンとクズマがケガをしたから勝てない」ということを証明するような40点オーバーまで飛び出しました。
クズマの場合はレブロンのパスに合わせる能力があるだけでなく、レブロンを無視してでも強気に攻める気持ちがあるので戦術レブロンで輝いているようでいて、そうでもない。

シーズン前に「SGのスキルベースなPF」としましたが、まさにそんな様相で得点を量産します。加えてスモールラインナップ時にはスピードで相手のセンターを翻弄する仕事を果たし、スモールのメリットを作っていました。「何をすれば相手が困るか」をきちんと理解している戦術眼があるのでした。なお、チームとしてスモールは失敗だけどね。
繰り返しにはなるけど、イングラムやロンゾより優れているのはこの戦術眼に加えて、安定度だよね。同じチームにいる若手たちよりも安定して自分のパフォーマンスが出来るわけだから、メンタリティなのかな。

3位 ジョン・コリンズ

今回はランキング方式で書いているわけですが、まだジョン・コリンズが登場していなかったことはホークスファンしか気が付いていなかった疑惑。まぁこのブログで絶賛しているように、かなり特殊な能力を持った選手です。
基本的には「高い運動能力とビッグマンらしからぬ高いスキル」で勝負しているわけですが、同じPFだと考えればクズマの方がスキル面で遥かに上なんだよね。だけど、コリンズはパスを引き出す上手さが異常で、クズマみたいなシュート力も華麗なステップワークもないのに得点を量産してしまいます。

30分のプレータイムで2年目で2位の18.8点、1位の10.6リバウンドを稼いでおり、スタッツ面でクズマを上回っています。アデバヨといいコリンズといい、いまだに運動能力が伸びているようなのも魅力。
コリンズはゴール下での確率が非常に高く、それを可能にするのがクイックネスというのも面白い。思わずパスを出したくなる貴重な能力を持ち、ホークスのオフェンスを面白くしてくれています。2位にするか3位にするか迷った。

2位 ディアーロン・フォックス

でも、選んだのはチームのエースであり、若手中心のチームを勝率5割まで引き上げているフォックス。クズマやテイタムと大きく違うのは責任の重さだし、ディフェンスに警戒されながらでも仕事をする能力が高いことです。なお、最近はちょっと停滞気味。
ルーキーシーズンからウォールと並んでNBAで最もスピードがある気がしていましたが、キングスはリーグで最もペースの遅いチームでした。ヒールドとのコンビになったことで一気にペースアップし、持っている能力が発揮されるように。

またPGとしてゲームメイクする能力はベテランたちにも劣らず、冷静にパスを供給し7.3アシスト。加えて欠点として長く付き合うと思われていた3Pが38%も決まっており、大きな変貌を遂げ平均18点を稼いでいます。
一気にブレイクしたディアーロン・フォックス。フルツもフォックスも置き去りにしてスターダムを駆け上がっています。他の2年目たちを差し置いてベン・シモンズと対抗してくれそうなのでS評価をあげましょう。ヒールドの方が活躍しているけどね。

1位 ドノバン・ミッチェル

いろいろ批判したいスーパーエースは、そもそもチームが勝てないのだから「スーパー」の称号ははく奪です。それでも何だかんだで得点を稼いでいるドノバン・ミッチェル
平均25点くらいになると思ったし、MVP候補とすら思っていたのでガッカリ。ディフェンスをめちゃくちゃにしてしまう破壊力抜群の突破よりも「正しい選択」を目指しすぎているのが気に入らない。3Pも思ったよりも決まらない。

イライラしてくるぜドノバン・ミッチェル。しかし、その比較対象はレブロンやハーデン、ウエストブルックやカリー、デュラントやアンテトクンポといった「スーパー」なエース達だからこそ批判したくなるわけです。
ベン・シモンズもそうだけど、若手の基準では測りたくないよね。物足りないのさ。もう見るほうも納得しないのさ。

結局のところ、ジャズというチームでエースの座を揺るぎないものにしているわけで、近年でそんな若手はブッカーとタウンズしかいません。ドンチッチも登場したけど。いずれも再建中のチームでのエースなのに比べるとドノバン・ミッチェルは勝つべきチームで成り上がったからね。そこは同じじゃないんだ。
前回書いたように、2年目になってチーム内の立ち位置が難しくなっている選手がいるなかで、既に相手はチーム内ではなくオールスタークラスなのだから、S評価ってことです。

というわけでした。前回は2巡目指名が台頭してきたと書きましたが、同じようにぼるて来たのはチームで中核になっている選手達です。それだけチーム内の競争を制することが難しいのでした。
5位のフォックスはともかく、ミッチェル、コリンズ、クズマは即座に中核になるとは思わなかったでしょうが、大きく進化しています。

中核になれない二年目” への18件のフィードバック

  1. 3&dとわりきって考えたらdsjはtop10に入らないのでしょうか?
    あとプレータイムが伸びて超劣化ノビツキーになりつつあるマキシクレバーとかはどうでしょう?
    (結構歳いってるけど去年デビューしたので)

    1. クレバーはかなり良いのですが、プレータイムが流動的すぎて何とも言えないです。非常に良いロールプレイヤーだと思うので期待しています。

      デニス・スミスは3&Dに割り切る意味がないと思います。サイズがないので、その役割ならほかの選手を使えばよいし、それこそブロンソンの方が的確なプレーを出来てしまうので、あまり意味がないかな。

    1. 再建したいチームにとっては価値があると思います。特にイングラムは。勝ちたいチームには価値がないです。
      ウィザーズとのトレード話もありましたが、あれくらい切り替えたいチームならばよい対価を得られますが、1人でスター選手との交換は難しいですね。トレードしたいならプレーオフから落ちたチーム狙いになってしまいそうです。

  2. 2年目じゃないですが、ヒートのウインズロー最近良くないですか?まさかPGで開花するとは思いませんでしたが、管理人さんどう思われますか?

  3. この記事と全く関係ないですがジャズのクラウダーのFG%酷いですね…ようやくミッチェルが決めるようになってきたのになぁ

  4. 残念ですが僕の推しのジャスティンジャクソン君とスターリングブラウン君、あとDJは入っていませんでした。
    管理人さんは彼らがいつかこのリストの10位に入れると思いますか?
    ジャスティン君なんかは最近割と活躍するようになってきましたし、期待できませんかね?

    1. ジャスティン君は良くも悪くもロールプレイヤーなので苦しいですが、ウイングの人材不足感はありますよね。ディフェンスを頑張れるので、そこで頭角を現せればアヌノビーと共に伸びそうです。スターリングも同じかな。
      DJはサンプルが少なすぎて。ロペスやイリャソバからディフェンスを学んでほしいです。

  5. ジョンコリンズはこれで1巡目中位っていうのがより一層お得感を感じますね。
    あとランク外では、アヌノビーやOKCのファーガソンはもっと評価してもいいと思うんですが、どうでしょう?

    1. 最近のアヌノビーは何しているのかよくわかりません。ラプターズ全体にいえますが、シーズン前半はエース的にふるまえていたのに、迷いを感じます。ファーガソンはやっと3Pが決まり始めたので良くなってきましたが、チームとしていなくてもそんなに困らないし。

  6. テイタムは彼がエースムーブをするとチームとしてはあまり勝てないですね。
    カイリーがエースにいるってことを抜きにして、仮にサンダーのような「好き放題なエースとそのフォローをする仲間たち」って構成にしたとしてテイタムにそれだけの実力は未だないと思いますし。

    バックスファン的にはPT伸ばしてきているDJが好ディフェンスを見せてるのでこのまま成長してほしいところです。

    1. エースが好き放題するチームは、そのエースがパス能力ないとムリですしね。テイタムの得点方法ならば、しっかりとウイングに得点を取らせるパターンのチームじゃないと苦しいかな。ポール・ジョージみたいな感じなら行けそうですが、ペイサーズでエースとして過ごしてきたからこそ今があるわけですし、見守る時間は必要です。
      DJ君もまた時間のかかるディフェンスに力を入れているわけですから、見守ってあげればよいかと。

  7. フォックスはやはり評価高めになりますよね。肩痛めてから停滞ぎみですがそれでもまたチームは連勝で貯金してます。PGってほんと大事。ここにきて管理人さんも私も推してるジャイルズ君がいいので彼は隠れC評価位でもいいと思います。今日も18分で6/7で12点、そしてリムプロテクターの才能もありそう。

    1. キングスは30試合くらいで落ちると思いましたが、踏みとどまれているのはフォックスが落ち着いてプレーできているのが大きいです。ヒールドのシューティングもね。
      なんでここまで成長したのか不思議なフォックスですが、チームの成績と役割の大きさが選手としての完成度をあげているのだと思います。ジャイルズ君もそんな役割をあたえてあげれば伸びるかも。

      1. フォックスは成長以上に去年の環境が合わなさすぎたでしようね。ZBoがいて兎に角遅いオフェンスでしたから。それに当初からトレード要員として契約したヒルにPTを食われていましたし。ピエリツァで一気にスペースが増えた事で元々の能力が引き出せている気がします。3pに関しては驚きの成長ですが。

        1. 間違いないですね。ランドルフはさすがに苦しすぎた。
          スピードはルーキーの時からピカイチでしたが、3Pとゲームコントロール能力が身につくのは予想外
          一応、昨シーズンのゆっくりしたバスケがゲームのいろはを学ばせたことにしておきましょう。

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