2018/12/20 ブレイザーズvsグリズリーズ

ここから落ちるわけにはいかないぞ

好調に飛び出した開幕から、徐々に落ちてきたけど、まだまだ踏ん張る両チーム。だからこそ直接対決は大切だ。といってもウエストは直接対決だらけだけど。粘り強いところがよく似ているチームかもね。リラード&マカラムの分だけコンリーを上回る気がします。

◉だるい立ち上がり

ハークレスも復帰して万全かと思いきや、そうでもない理由はレイマンみたいに小気味よく打つタイプじゃなく、チームとしてのリズムがよいわけじゃないからのような。ハークレス自身はしっかりとポストアップを決めていく場面が出ますが、全体としての連動性はあまり良くない。

アミヌとハークレスのEFGが58%を超えてくると強いのだけど、どっちもそこまでインサイドで強いわけじゃないし、3Pもそこそこ。だったらレイマンの方が良いのかもしれないです。そんなわけでリラード&マカラムの感じは変更ないのだけど、グリズリーズからすると守りやすくなっているんじゃないかな。全く得点がはいりません。

一方のグリズリーズは、ジェイレン・ジャクソンがアミヌをブロックし、そこからボールを運んで自らレイアップ。ここが強いんだ。カイル・アンダーソンも1人で決めてくるし、前提として連動しないチームだからこそ、しっかりとしたスペーシングと自分で決めきる方向性を全員が持っています。

テンプルの3Pで4分余りで9点リードを得ます。うーん、個人技なんだけど、個人技に持って行くまではチームとして組み立てている。アミヌが思ったよりもジェイレン・ジャクソンに苦労しているね。

そのジェイレン・ジャクソンがベンチに下がると、どっちも得点がとれなくなります。ロースコアが延々と9分経過してもブレイザーズは8点しかとれていない。もちろん、グリズリーズはしっかり守っているのだけど、最終的にはしっかりとフリーを作っていたのに、決まらないシュートに、トラベリング。さらに空中で後ろから押されたのにノーコールだったりと、運にもみなはされたね。

グリズリーズの方は何でもないところでダブルドリブルやトラベリングなど、ミスが多く、ブレイザーズのプレッシャーに負けたと言うよりは、自分達の低調さがもたらす得点ストップ。つまりどっちのチームも悪い状況が続くのでした。どっちもトランジションじゃないから、ペースが遅いってのもある。

全員ベンチメンバーになったブレイザーズ。レナードがフリーで3P打てるのですが決まらず、ガソルもフリーで打てるのですが決まらず。お互いにここが決まっていれば全く違う気がする。
ザック・コリンズがリバウンドを頑張ったおかげでファールを稼ぎ、チームファールのフリースローで得点出来、さらにレナードとガソルのリバウンド争いでルーズボールに飛びこんだガソルがレナードにプレゼントパス。そして先に3Pを決めたレナードによってブレイザーズは残り30秒で追いつきます。17-17だってさ。

◉ベンチとルーキー

連続で3Pを外したグリズリーズに対して、スタウスカス、ターナー、そしてコリンズと快調に決めていくブレイザーズ。ただ守れているわけではないので、インサイドまで攻め込まれると決められます。アウトサイドが決まっているかどうかの差でリードを得たくらい。

コリンズも3Pを決めるけど、ディフェンスでは何度もラブにリバウンドを拾われ、打ち直しの3Pをコンリーがやっと決めます。守れなかったとはいってもロースコアの試合で、ここまでベンチポイントは24-6と圧倒。逆にスターターの得点は8-23とシャレにならない。

スターターとベンチを混ぜるタイプのグリズリーズ、セカンドユニット独立型のブレイザーズ。どっちが良いかは分からないけど、大きく変化をつけることが出来たのはブレイザーズでした。ロースコアだったのを盛り返すことに成功したセカンドユニット

スターターが戻ってくるとヌルキッチはゴール下外すし、変わらずラブにオフェンスリバウンドを取られるし。全くペースを掴めなくなります。そして再びジェイレン・ジャクソンはアミヌ相手に押し込んでゴール下。なかなか凄いな。最近のアミヌは知らないけど、単体勝負で負けまくっているのは観てないよ。

つまりブレイザーズが苦労しているのはPFの部分。ガソルが3Pラインで構えてジェイレン・ジャクソンのパターンと、ジェイレン・ジャクソンが3Pラインで構えてラブのパターンと。どちらでもやられてしまうのは、ポジション争いでグリズリーズが優位に立っているから。システム的な上手さなんだけど、いわゆるハイローのプレー発展系みたいだから中学生でも真似させたい。

ガソルとジャクソンが逆になったらジャクソンが3Pで逆転します。ルーキーで回っているグリズリーズ。

お互いにオフェンスのリズムを取り戻せてきたようで、マカラムがタフミドルをいとも簡単に決め、コンリーは3Pを決め、リラードはダブルクラッチでレイアップ、コンリーはまた3P。ヌルキッチがリバウンドを押し込み、またコンリーが3Pを決めて前半が終わります。

52-47と5点リードになったグリズリーズ。3連続3Pのコンリーがもたらしたリードなのでした。リラード&マカラムが2点ずつ取る間に、1人で9点取ってしまったよ。

◉リラード!!!

ガソルのルーズなパスをマカラムが奪って速攻に行きますが、テンプルが素晴らしいチェイスダウンブロック。そこからコンリーの3Pでまたも上回ります。
ここまで大人しかったリラードが反撃の3Pを決めると、ジャクソンから2つのファールを引き出し、ベンチに下げさせ、さらに3P連発で追いつくと、コンリーはゴール下のカイルにアシスト。コンリーはディフェンスでリラードを追い込むのですが、完全に追い込まれたタフショット3Pを決めてしまうリラード。

コンリーにファールを引き出されてフリースローを決められても、また3Pのリラード。前半ラストと逆の形になります。リラードの活躍で追いつくと、ハークレスのプットバックダンク、ヌルキッチがスティールから速攻に持って行きアミヌへのアリウープパスでファールをもらうなど、やっとチームとして機能し始めます。

グリズリーズもカイルやテンプルがしっかりと反撃しますが、ガソルは沈黙しっぱなし。リラードがレイアップ&ワン。コリンズの素晴らしいオフェンスリバウンドからタッチパスでゴール下と流れを完全に手にします。

ただ、お互いにトランジションチームじゃないので、流れを手にしたし逆転したけど、まだまだワンチャンスで追いつく得点差。ブレイザーズのセカンドユニットはシュートが決まらないと得点手段に乏しいしね。

グリズリーズの粘り強いディフェンスが功を奏し、リラードのレイアップは腕を叩かれてもノーファール。マックはフリーのレイアップをミス。テンプルはテイクチャージ。どっちも決まらない展開に持って行きます。それを耐え抜くからこそ、今の成績があるわけだ。

4本の3Pで15点のリラードの爆発により逆転したブレイザーズ。ディフェンスの強度を強くして大量リードを許さなかったグリズリーズ。74-71で3Qが終わります。完全なブレイザーズペースだったのだから許容範囲内でしょ。

◉強かったセカンドユニット

3Q終了間際にコンリーを守り切ったレナードが、自信を持って守っていき、セカンドユニットでも優位に立っていきます。粘り強く守るグリズリーズですが、オフェンスリバウンドを拾われ、さらにパスミスから速攻に走られと苦しく、見事な連携からコリンズが決めて11点差になります。ベンチでアミヌがあくびしてる。

早々にほぼスターターに戻すグリズリーズですが、どうにもコンリーのシュートが決まらない。決まらないといっても、安定して決められたらたまったもんじゃないシュートが多いからな。守れないとあんまり意味がない。ガソルは全然決まらないし。

その間にカリーの3Pも決まり、完全にスターターよりも強いセカンドユニット。レナードやコリンズ、そしてスタウスカスというフロントラインはスターターに劣るメンバーですが、こっちのユニットの方が気持ちよくシュートを打っていくのでテンポが良いし、リラード&マカラムに集中しておけば良いスターターよりも読みにくいオフェンスをしています。
思い切ってスタウスカスをスターターにしたいけど、そしたらセカンドユニットが困りそうだしな。ターナーからレナードへのアリウープも炸裂し、もうこのままセカンドユニットでいきたいくらいだ。

カリーがミドル、スタウスカスがドライブダンクで追撃で残り5分で16点差まで広げます。ここからやっとガソルがミドルを決めて、ドライブ&ワン。レナードのオフェンスファールで流れを引き寄せます。これでリラード&マカラムだけ戻すブレイザーズ。テリー・ストッツの柔軟な交代論。

しかし、またもガソルがドライブ。守れないレナードじゃなくてアミヌの方が・・・。今度はジェイレン・ジャクソンの3Pとインサイドコンビがやられていくから、と思ったらコリンズがブロック。難しいぜ。
その間にリラードがフローターに3Pで残り3分で14点差をキープ。あとはクローズするだけだけにディフェンス優先の方が良いんじゃないの。

カイルが時間をかけずにレイアップ。しかし、マカラムが時間をかけてから1on1フェイダウェイミドル。あとは時間との闘いで、決まらなくても時間を使うブレイザーズに対して、出来るだけシンプルに攻めたいからガソルの3Pのグリズリーズ。
マカラムをブロックするジャクソンですが24秒使われてしまい、残り45秒7点差。良く詰めた方ですが、3ポゼッション差なので仕掛けるべきだけど、なかなかダブルチームに行かず。結局このまま逃げ切るのでした。

うーん、久しぶりに観たセカンドユニットの強さでしたが、スターターの得点の仕方を考えると、その違いには驚くよね。エース2人で攻めてくるパターンよりも、全員シューターの方が怖かったグリズリーズ。相性的にセカンドユニットの方が良いとか、珍しい気がする。

一瞬のきらめきでリードを作ったリラードはさすがの一言だし、コンリーも集中力で得点を奪ったのでしたが、マカラムとガソルはいまいち。まぁマカラムについてはグリズリーズのディフェンスを褒めたいのですが、ガソルについてはFG4/13は苦しい。ディフェンスは良いけど、でもそれじゃ勝てないぜ。

終わってみれば大した点差ではなく、グリズリーズの粘り強いディフェンスは発揮されていましたが、オフェンスの、それもエースの苦しさが出ていました。そこをジェイレン・ジャクソンが救えるのかどうか。目立たないけど、重要な立ち位置のドラフト4位です。

ブレイザーズは、この内容で調子を落としているってのが信じられないくらいだったけど、まぁ些細な差で勝率は大きく変わるのがウエストの怖さだ。グリズリーズは逆に落ちるだけの理由が垣間見えたような両者の対戦でした。
まだまだ下にはロケッツやジャズがいるからさ。ウルブズもね。何とか優位な成績を保ちたいでしょう。

2018/12/20 ブレイザーズvsグリズリーズ” への2件のフィードバック

  1. 前回のMEM戦で酷い内容で負け、翌日の地元紙にタンクすべきかという記事まで書かれる始末から、セカンドユニットが何十試合振りで働いてTORに勝ち、リラードの3Qの大爆発でLACに勝ち、今日勝って3連勝という摩訶不思議なチームです。

    レイマンは安定しませんが、スターターにして、ハークレスをセカンドユニットでディフェンスを強化するのもありかなと。何しろセカンドユニットは兎に角ディフェンスが出来ず、外からのシュートが入らないと直ぐにボロボロになりますので。個人的にはスモールになるのですが、ディフェンスが酷すぎるレナードをローテから外してもらいたいと思ってます。

    今日の4Qもなぜ起用したのか不明ですね。点差があって勝てると確信したのか?アミヌを使っておけば2桁点差で勝てた試合でした。ヌルキッチは何をしでかすのか分からないので勝負所での起用は怖いですが。

    1. あとマカラムが点取らない方が勝つというのも不思議。

      意外と好調だった開幕があっただけにハークレスの部分は気になってしまって。ひょっとしたらアミヌの方をベンチに持って行ってレナードを起用しない手段もあるかも。
      やっぱり、もう1人ビッグマンが必要だったなぁ、という印象が強すぎますがサラリーに縛られているから仕方ないのか。

      ゼラーとか補強しないかな-。

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