20171214 ネッツ vs ウィザーズ

たまにはネッツでも観ましょう。ラッセルのケガもあり遠ざかっていましたが基本的に良いチームです。

しかしラッセルとリンという中心2人が離脱し、さらに要のトレバー・ブッカーも放出。
それでもガードには新しい顔が次々に出てきて、ホリス・ジェファーソンやらアレン、そしてオカフォーと有望株も揃え始めています。
イマイチなウィザーズ相手にどんな試合をするのか。


ガードを活かすネッツ

ネッツはロケッツの次に3Pアテンプトが多いです。3位はキャブス。そんなチームはスペーシングで3Pの機会を増やしますが、ネッツは違います。
ネッツはオフェンス力が高いわけではありませんが、得点が多い、つまりペースの速いチームです。そんな若いチームはとにかオープンコートを走って得点していく個人技が中心だったりしますが、それもまた違います。
開始からオフボールスクリーンを多用してシュートチャンスを作ると思い切りよく打っていくアレン・クラブ。しっかりとチームで作るのですが、フロントコート入って3秒くらいでシュートになってペースが上がります。
さらにそこからウイングのキャロルがフローターを決めていきます。システマチックなネッツ。



そんなネッツで少し例外的なのはホリス・ジェファーソン。システマチックになっている中で割と自由な判断でドライブを繰り返します。セルフィッシュかどうかは難しい所で、そうやってディフェンスを崩すので、オフェンスリバウンドも掴み取ります。
そんなホリス・ジェファーソンの躍動によりインサイドに絞られていくディフェンス。するとキックアウトされるわけですが、ここにもネッツの特徴が。
キックアウト先は主に両コーナーとトップの位置。3Pが多いチームはここにスペーシングしている選手がいますが、ネッツの場合はスペースとして空けておいて必要なタイミングで移動してキャッチ&シュートします。
移動するのはガード陣。
つまりネッツはガード2人が45°にポジションを取り、そこからトップと両コーナーへ移動する形をとっています。これはおそらくラッセル&クラブのシュート力を活かす作戦。
ハンドラーとしても活躍すべきラッセルですが、シューターとしても活躍させないと勿体無いわけです。でもケガでいない。

◯前半の3P
クラブ 1/6
ディンウィディー 1/6
ハリス 1/3
ラベルト 2/2

そんなわけで見事にガード陣に打たせる事に成功しているネッツ。でも確率はイマイチ。入る日もあります。
ラッセル健在でクラブがしっかり決めていれば怖いチームなわけです。でも代役のディンウィディーもしっかりとやるべき事をやっているのが分かります。
シュートは決まらなかったものの、ターンオーバー5つとしっかりとプレーしたネッツ。前半は51点をとりました。



プレーメイカー不足のウィザーズ

ウォールが復帰間近らしいウィザーズは、いない間に修行を積めたのはポジティブなのですが、とにかくプレーメイカー不足です。
ウォール&ゴータットで相手を切り崩し、シューター陣が決めていくのが昨季の形。スペーシングよりもオフボールスクリーンなどを使うのも特徴でした。
しかし、ウォールがいないとパスを狙いながらも自らドライブし切り崩す選手がいないので、ディフェンスも対応が簡単になり止められやすくなります。
ポーターやウーブレイといった有能なウイングがいるウィザーズですが、2人はあくまでも有利な状態でボールをもらって決めるフィニッシュ専門。
誰もディフェンスを崩せない状態になっています。



そんなわけで唯一崩せるビール一択になっていくウィザーズ。さすがにそこまでやらせて貰えないので、シュートも決まりません。本来はシューター系なのにその特徴を活かせないビール。前半で18点をとりますが3Pはゼロ。

プレーメイカー不足のウィザーズ

しかしセカンドユニットが増えると流れが変わります。だって元々プレーメイカーが足りなかったわけだし。ボールムーブの中でシュートチャンスを作っていくセカンドユニット。サトランスキーがテンポ良く捌いていくのが光ります。
スコット、ミークスが決めていくとネッツのディフェンスも変化していきます。マークが分散しビールに集中する事が難しくなります。
そうやってセカンドユニットの活躍からビールの個人突破が決まるようになり、ネッツも一気に追い上げ、同点で前半を終えました。



リードを得ていくネッツ

後半になると一気にネッツがリードを奪います。躍動するホリス・ジェファーソン。特別高くはないのですが、飛び込むスピードがあるのでインサイドの隙を突きます。
モリスとゴータットがいるにも関わらず、頻繁にインサイドが空いてしまうのを懸念してか。早々にゴータット→ジェイソン・スミス。
ウィザーズはオフェンスも問題があり、ビールのドライブを警戒されて中を固められてしまうと得点が止まります。
本来は3Pで広げたいのですがパスがイマイチだったり、殆どミドルを選択してしまったり。3Pがゴール下理論が正しいかは別にして、アウトサイドから狙うならば3Pを選択すべきです。
3Pにはブロックが飛んできて、フェイクからワンドリブルでのミドルにはだれも来ないで中を固めるネッツ。殆ど決まらないし、決まっても2点に過ぎないオフェンスで失速するウィザーズ。

最大14点まで広げたネッツでした。



ビール+セカンドユニット

全くダメなのでビールだけ残してセカンドユニットにすると上手くいき始めるウィザーズ。
これもボールが動いて仕掛けるから、ネッツのヘルプが間に合わないケースが多くなるからだけに見えます。
ゴール下までいける様になったウィザーズはジェイソン・スミスがミドルを決めた事もあり、上手くオフェンスが回転していきます。足りないのは3Pくらい。
またガラガラだったゴール下のディフェンスもヘルプかま早くなります。早くなったのか、ネッツがメンバーを落としたせいかは微妙なラインですが。

3Q早々に14点差に広がったのを同じQ内で逆転してしまいます。最後はネッツが返して1点ネッツリードで4Qへ。



オフェンスが変わるネッツ

試合開始当初のガード押しから、インサイドの合わせを使っていくパターンが多くなるネッツ。特にラベルトが上手い。小さいアクションで読み難くしてパスを通していきます。
そこからゼラーのダンクなどが飛び出し、またも先手はネッツ。
ウィザーズもミークスのフローターやウーブレイのレイアップ、そしてしつこいオフェンスリバウンドからスコットが押し込むなど対抗していきます。この辺もセカンドユニットの方が頑張れています。

ほぼ互角で残り6分へ。



1人延々と出続けるジェイソン・スミス。その理由はインサイドヘルプです。ウィークサイドヘルプからブロックショット。カバーディフェンスからテイクチャージ。さらにスピードのミスマッチを作られてディンウィディーとの1on1でもテイクチャージします。
こういう役割こそゴータットやモリスの出番だったはずですが。ベンチに座る2人。
しかし、ネッツも速攻のディフェンスでラベルトがミークスからテイクチャージ。どちらも守り合いの時間になっていきます。
再びディンウィディーとの1on1を守りきるジェイソン・スミスですが、今度はネッツのキャロルがビッグプレー。ビールの何でもないパスをビハインドから飛び出してスティールからそのままダンクに行き&ワン。
ネッツが3点リードします。



ビールがフリースローを返した後、お互いに3Pを打ちますが決まりません。両方決まらな過ぎ。

◯3P
ネッツ 23.3%
クラブ 3/14
ディンウィディー 1/11
ハリス 1/5
ラベルト 3/4

ウィザーズ 18.2%
ビール 0/7
ポーター 1/4
ウーブレイ 0/3

しかし、ビールがドライブからレイアップを返した後のタイムアウト明けで、そんな3Pが遂に決まります。ビールとジェイソン・スミスのスイッチミスからチャンスになったクラブが決めてネッツ2点リード。
ビールがミドルを外し、ネッツも落としますがホリス・ジェファーソンがオフェンスリバウンドで残り10秒となり、ウィザーズはファールゲームしかなくなります。

1本外してくれたので残り9秒3点ビハインドでウィザーズボール。



複数のスクリーンをかけて見事にフリーのビールに渡り3Pが決まりますが、なんと5秒オーバーだそうで。
9秒あったのにスローインにそこまで拘らなくても良かった気がしますが。誰かに渡してからのプレーもあっただろうに。

何ともウィザーズファンからするとやるせない試合だったはずです。



面白い試合ではありました。ネッツは相変わらず良いチームです。しかし、どちらもシュートが決まらな過ぎ。
ウィザーズ側の理由は明快です。ビールに頼り過ぎて、ビールはいつもより負担が大きくシュートまで力が持たなくなっています。

◯ブラッドリー・ビール
28点 FG11/33
どれだけビールに打たせているのか!?

セカンドユニットは割と満遍なく打つのですが、フィニッシュ待ちのスターターの方が深刻でした。
1番サラリー高いのポーターなんですが、やっぱりマックスは失敗だったのか。そんなポーターにマックスを提示したのはネッツですが、資金残せて良かったね。

まぁ結局はウォールの復帰待ちになってしまったウィザーズ。いろいろやったけど、ウォール待ちは最悪の修行になりました。
唯一の収穫はサトランスキー。SGにもなれるから使いやすそうですが、ミークスとフレイジャーも悪くなかったので難しいですね。



◯ランディ・ホリス・ジェファーソン
16点 12リバウンド 1アシスト

ブッカーをトレードしたのはホリス・ジェファーソンの成長に掛けたといえるネッツ。まぁ将来を考えたら悪くない。
十分な活躍はしたものの20%に届かなかった3Pを考慮すると、もう少しアシスト能力が欲しかったりします。特殊な役割のポジションでブッカーは上手かった。

結局、オカフォーは出てきませんでした。まぁオカフォーがネッツのチームオフェンスに合うとは思えないので、練習優先になるでしょう。
ラベルトが上手いパスを見せるので、課題が多かった連携面を身に付けたいところです。シクサーズにはいなかったタイプ。
そしてやはりラッセルが欲しい。良いガードは多くいますが、大きくリズムを変えてくれるラッセル不在はこういう試合では響きました。まぁ勝てたけど。

両チームのPG欠場がわかりやすい試合でした。

20171214 ネッツ vs ウィザーズ” への6件のフィードバック

  1. ウィザーズファンとしては情け無い試合が続いてストレスが・。
    ポーターのトレード出来たらなぁ

    1. ウィザーズは頻繁に観てますが、本当になんとも言えない内容なんですよね。

      圧倒的に悪くて負けるならまだしも、良いプレーするけど気を抜いて負けるパターンが多すぎて。

      チームの中でポーターをもっと活用しないとサラリー払い過ぎ感は強すぎます。

  2. そうなんですよね。
    とにかくポーターにはシュートを打って欲しい。
    明日、明後日のマジック、ネッツ戦はホームだし是非勝って欲しい。

    自分的にはケネスファリードトレードで取って欲しい。

    なかなかウィザーズ戦をブログにあげてる方居ないのでこのブログはいつも見てますよ。

    1. ファリードは確かに優秀でチームを盛り上げると思いますが、デアンドレ・ジョーダンの話題があるようにセンター優先じゃないですかね。

      ゴータット+モリスは強力なのですが、今季はスコットの活躍でウイングが増えたので、ワンセンターにしたい所です。そうなるとゴータットでは弱過ぎて。

      アウトサイドまで出来るタイプか、1人でインサイドを制するタイプが欲しいです。
      同じタイプのチームでは前者はホーフォードやグリーン、後者はアダムスやカペラが担当しています。

  3. 確かにその通りですよね。
    ウイングは戦力が揃ってきたので。
    まさかここまでスコットがやれるとは嬉しい誤算です
    自分的にはウィザーズには走れるビッグマンが欲しいところです。

    1. ジョーダン・ベルは取りたかったですね。でもあの時はこんな感じになるとは思わなかったし。

      個人的には走るならクリッパーズのリードですね。使われていないから安価に取れると思います。

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