11月の月間MVPを選んでみよう

11月の月間MVPを選んでみよう。

先月のMVPだったカズンズは急速に失速しました。22点12リバウンド5アシストなのに失速と言われる高レベルのカズンズです。

選出基準
こんな感じで決めています。テンプレ。

・スタッツみて優れている選手を確認
・自分で観た試合で印象的な活躍をしている

片方だと偏りそうなので両方で考えてますが、実質は観た試合での活躍ぶりです。
ちなみにレポートした試合以外も観ています。多分、普通のNBAを現場取材している記者よりも観ていると思うので、むしろみんなどうやって選んでいるのか?と思います。結局はスタッツが大切。

評価基準はこんな感じです。

◯チームの成績は考慮しない。
・この時代はチームの強さと個人の活躍はリンクしません。
・チームが弱くても平等に評価したいからです。

◯チームを勝利に近づける活躍をしたか。
・一方で単にワガママにプレーしているだけの選手も評価しません。
・チーム設計を考慮して重要性を評価しています。
・活躍したけどチームに重要ではないと感じたら評価は下がります。

◯戦術の中で輝いた選手が有利です。
・戦術がないチームは不利です。
・弱くて好き勝手やって良い設計だと選ばれません。



まずは11月の成績を確認します。1ヶ月に区切ると意外な成績だったりします。

◯チーム成績
ロケッツ 131
セルティックス 142
キャブス 123
ウォーリアーズ 113
ピストンズ 93
スパーズ 104
ナゲッツ 95
シクサーズ 95
ラプターズ 95
ウルブズ 96
ブレイザーズ 96

セルティックスの影で当たり前に勝ちまくっているロケッツ。キャブスも追い上げています。スパーズまでは好調という感じで、ナゲッツ以下は団子。

ロケッツに唯一黒星を与えたのはラプターズ。ラプターズが好調なチームに勝ったのはその1勝だけでアーヴィング不在のセルティックスに1点差で負けました。

そんなセルティックスはピストンズに負けて、ピストンズはキャブスに負けて、キャブスはロケッツに負けています。堂々巡り。

好調なスパーズですが上位チームはウォーリアーズ戦だけで、それも負けました。ウォーリアーズはセルティックスに負けています。
そんなわけで甲乙つけ難いですが、上位チームの対戦をみるとロケッツが有利かな。



キリがないので、個人成績は得点だけ。

◯個人成績 得点ランク順
ハーデン 34.9P 10.1A
レブロン 29.6P 8.7R 8.5A
アンテトクンポ 26.5P 10.0R
リラード 25.9P 6.3A
カリー 24.8P 6.4A
ビール 24.7P
Aデイビス 24.6P 10.4R
デュラント 24.6P 6.0R
ポルジンギス 24.2P 6.1R
アーヴィング 24.1P 4.9A

ずば抜けている上位2人。なんとかついて行くアンテトクンポはブレッドソー加入の影響もありそうです。

リラードやビールは少し意外ですが、25点くらいはよくとっているので、全体的に低かったというか、飛び抜けた選手がいなかった11月でした。
ハーデンとレブロンは驚く要素がないので。

得点ランク以外に目を向けると

ドラモンド 15.8R 4.3A
エンビート 12.0R 2.2B

好調なチームを引っ張る2人のリバウンドが目立ちます。シクサーズと言えばオールラウンダーがいますね。ナゲッツも並べましょう。

シモンズ 18.6P 9.5R 6.9A
ヨキッチ 14.6P 10.3R 4.7A
「ドラモンドのアシスト多いな」と思いますが、
「ヨキッチのアシスト少ないな」と思うのでマヒっています。
http://on.nba.com/2jCJQfJ

その他調べたい方はリンク先から。

それでは独断と偏見と偶然で選んだ11月の月間MVPランキングです。



11月の月間MVP

ジェームス・ハーデン
13勝1敗
34.9P 10.1A 5.5R
3P43.9%

本当はハーデンいなくてもロケッツは強いし、他の選手を選びたかったのですが、何も言えなくなる活躍度。ライバルのウエストブルックがどこか遠くに行ってしまったので圧倒的なスタッツです。

特に3Pはカリー以上に脅威。ここ重要。

クリス・ポール不在でも勝ち続けました。他の上位チームにはいろんな選手がいますが、ロケッツはハーデンで勝ちまくったわけです。まぁチームメイトも総じてレベル高いのですが。

問答無用に押し切られたMVP



2位 レブロン・ジェームズ
12勝3敗
レブロン 29.6P 8.7R 8.5A

レブロン&ラブにしようと思いましたが、やっぱりスタッツがついてこれないラブ。活躍する日としない日があります。

実はレブロン大活躍にみえて、チーム全体が活躍し始めたのが連勝の要因です。その結果、レブロンも好調を維持できたというチームとエースの良い

関係は昨季にはなかったものです。
プレータイムは減ってきましたが、接戦だと未だに長時間出場するレブロン。そこも含めて評価しないといけません。
チームとしては如何なものかと思いますが。いなくても強いし。

◯11月のレブロンレーティング
オンコート +6.9
オフコート +2.9

ほらね。いた方が強いのは当たり前ですが、いなくても何とかなっているキャブスという事をHCが知らないだけです。
ある意味レブロンを止めたアリーザ&カペラが影のMVPかもしれません。



3位 カイリー・アーヴィングと仲間達
13勝2敗
24.1P 4.9A

本当はもう少し下だったのですが、見直してて最後に3位に上げたのがアーヴィング。決め手はクラッチFG70%です。

仲間達を加えたのは、管理人の評価基準でみたときにはどうしてもPGスマートの評価が高くなるからです。
重要な局面で違いを生むのはホーフォードだし、エースをディフェンスするのはブラウン。ハーデンやレブロンと比べると仕事が得点面に偏っているアーヴィング。

直近観ていた試合で展開力に欠けたのもイメージが悪かったです。しかし、セルティックス全体ではそれを補う要素が大きかったです。

セルティックスの強さを考える企画でMVPと評したブラウン。しかし、最後に2点なんて試合をしたので落選。

アーヴィングも印象に残っているのはウォーリアーズ戦くらいで、ピストンズ戦の印象はとても悪いですが、スタッツが全く違いました。
「アーヴィングがMVPだろ!」
と怒られそうですが観たタイミングが悪かった事と上位2人が圧倒的すぎたんです。



4位 ゲーリー・ハリス
8勝4敗
14.8点 FG50% 3P42.6%
1.9スティール

おそらく一般的にはサプライズ選出。

マレーにしようかと思いましたがスタッツが違いました。入らないシュートを連発して勢いを止めることもあるマレーに対して、安定感のあるハリス。

良い時のナゲッツは本当に止めようがありません。では良い時はどうやって生まれるのかというとゲーリー・ハリスのシュートからです。問答無用のシュート能力。

難しいのはシュートセレクトが良いのでムリして打たず、回した結果、他の選手が打つと流れが出来ないというナゲッツ事情。不安定なナゲッツの中で1人安定しているのも好印象でした。
ロングレンジが多いのにFG50%超えというのが評価の理由です。そして観た試合の印象が強かった事が評価を上げました。



5位 アンドレ・ドラモンド
9勝3敗
15.5点 15.8リバウンド 4.3アシスト

ピストンズのエースはトバイアス・ハリス。でもピストンズを作り上げるのはドラモンドのリバウンドであり、ハンドオフであり、オフェンスリバウンドであり、スティールだったりします。

ディフェンスリバウンドから、走って速攻にまで参加するし、更に1人でオフェンスリバウンドを回収してしまう姿は脅威的。なお、フリースローは6割まで落ちてきました。
更に勝負所でスティールからのワンマン速攻までやってしまうのだから、印象が圧倒的です。セルティックス戦でホーフォード相手に無双し、最後はドラモンドのアイソレーションでした。

実は24歳と若いドラモンド。アシスト数を伸ばしそうなのも好印象です。意外とハンドリングも上手いので、ベン・ウォーレスとは違うかな。12月はドラモンドのアシストに注目です。



次点 シモンズ&エンビート

残念ながら選から漏れた2人。タイミングも悪かった。正直、シモンズは上位に選ばれて然るべきなのですがエンビートのいない試合で味方が誰も助けてくれなくてインサイドを封じられたりします。そんな試合の印象が悪かった。
エンビートは単純に休みがあるのと、試合中もミスが割とあるのでベスト5に評すほどではありませんでした。
選ぶなら2人同時に。つまりはお互いに補い合っています。



その他の候補者(順不同です)

◯エネス・カンター
カンターがいないと勝てないニックス。ディフェンス→速攻→オフェンスリバウンドみたいなカンターがニックスにエナジーを生み出しています。

◯クリス・ポール
圧巻。休み過ぎただけ。

◯カイル・コーバー
何勝を引き寄せたかわからない驚異の4Q。でも4Qまでにリードする試合が増えたので落選。チームが好調で落選する変わったコーバー。

◯ブラッドリー・ビール
強力にチームを引っ張りました。

◯クリス・ミドルトン
アンテトクンポよりも印象的。チームが苦しくなるとエースになるのはミドルトン。こちらもブレッドソーで重要性が落ちました。

◯デマー・デローザン
大活躍。選ばれてよかった成績のデローザンは負け試合を観られてしまい何しているのかよくわからなかったです。セルティックス戦のラストショットを決めていれば!!
個人よりもチームがブレる事が多いです。

◯カイル・クズマ
18.2P FG49% 3P39%
ルーキーとは思えない確率でレイカーズの若手達の中で唯一効率性が高いのがクズマ。クズマがいるからチームになっているレイカーズ。単なる若手ではなく、それくらいチーム構成に重要です。

分析対象にしたいレイカーズ。

◯エイブリー・ブラッドリー&クレイ・トンプソン
19P FG47% 3P47%
そんなスタッツの2人。
ブラッドリーはアーヴィング止めたのも良かったです。ディフェンスの良い2人でした。



ベスト5を選んでみる。

MVPを中心にベスト5を作ってみます。

なお、管理人は5つのポジションに何の意味も見出さない派です。チームとして、システムとしてどうするかは熟孝しますが、ポジション毎に選んだりはしません。

今回はハーデンが選ばれているので当然ダントーニシステムです。新型なのでダブルPGです。

相棒はレブロンかアーヴィングか悩みますが、ダントーニシステムに欠かせない要素
「ドライブからワイドにパスを振れる能力」
「個人のディフェンス能力」
この2点でアーヴィングは落選です。

ハーデンとアーヴィングのコンビなんて悪夢のようなディフェンス能力になってしまいます。

◯PG
ジェイムス・ハーデン
レブロン・ジェイムス



次にセンターです。ダントーニシステムのセンターは1人で広いインサイドをカバーする機動力が求められます。だからカペラが最高なわけで。

ハーデンとレブロンがドライブで抜けてきた時のフィニッシュとオフェンスリバウンド。それが主な仕事ですが、ここは何の問題もなくドラモンド。
今季のドラモンドはとにかく走るし、ハンドオフの起点になるのでバックドアカットへのアシストも多いです。パスも出来るよドラモンド。ダントーニシステムにハマります。
エンビートには向かないシステム。

◯センター
アンドレ・ドラモンド



最後はウイング2人。役割は3Pかゴール下にドライブ。基本はウイングからコーナーの間でパス待ちですが、時に自分でコーナーから組み立てたり、キックアウトも常用します。狭いスペースでクリエイトするので、実は簡単ではないダントーニのウイング。

ここでレブロン効果が発揮されます。ポジション万能なので、ガードのゲーリー・ハリスを選べます。

セレクション最高で高いシュート確率、そしてオフボールのポジショニングにカットプレーとシステムに適合するゲーリー・ハリス。

◯ゲーリー・ハリス
スティール 1.9
ブロック 0.7

重要なディフェンス面でも活躍が期待出来ます。かなり最高なウイング。

ここまで揃ったのでもう1人ウイング選べばOKなのですが、これがまた難しい。基本はコーナーで待っていて3Pです。コーバーやラブでも良さそうですが、ディフェンスでスイッチも多いためSGからPFまで守れないと難しいです。それでいてオフェンスリバウンドも。

言うまでもなくシモンズは落選。小さいブラッドリーも落選です。

ミドルトン、ビール、クズマ、クレイ・トンプソンが残りますが、ディフェンスでミドルトンは落選。

全員3Pはありますが、コーナーで待てなそうです。クズマのコーナーは知りません。ディフェンス力を含めたらビールとトンプソンです。

このポジションが難しいのは時にインサイドに収縮してディフェンスを強化すれば、時に誰よりも前を走ってアーリーオフェンス決める事です。アリーザの代役がいなくて困っているのがロケッツです。

その点でどちらもこなすトンプソンは向いています。「スティーブ・カーとダントーニ」ですからね。
でも、ここに更にトンプソンかぁ。面白くないなぁ。

あ!?

いました。

コーナーで待ってくれて、ディフェンス良くて、リバウンドにも速攻にも参加する選手が。

◯ウイング
ゲーリー・ハリス
ジェイレン・ブラウン

セルティックスから選出というのもちょうど良い感じです。誰でも守れて、普段から待たされているブラウン。ダントーニならアーリーでシュート打っても怒られません。ミドルはダメか。



ハーデン
ハリス
ブラウン
レブロン
ドラモンド

ポジション順だとこんな感じです。

これは強いと確信。サラリーキャップも守れそうですが、リーグトップの選手に上位指名の若手はあり得ない構図かな。
ハーデンとレブロンをトップにして、両コーナーにハリスとブラウンがコートを広くし、ドラモンドが真ん中で構えます。3P45%くらい決めてしまいそうな布陣です。
アーリーオフェンスのハリスとブラウンに真ん中を駆け上がるレブロンも恐怖。

ディフェンスも幅広く守れてブロック能力も高く、リバウンド役も強力です。



さて、本当に選ばれたのもハーデンとレブロンでした。同じというのも少しつまらないもので、もっと観た試合の印象に偏った方が面白いのかもしれません。

特定のチームを追いかけているなら対戦相手の中から選ぶとかでも面白そうです。
そういう意味ではアーヴィングではなくブラウンをいれたベストチーム選定の方が、個人的な基準が出ていて良いかったかもしれません。でも2点はいただけないよ。

ルーキーバージョンも何かしらの形で作りたいです。

11月の月間MVPを選んでみよう” への1件のフィードバック

  1. このベスト5ならウォーリアーズに対抗出来そうですね。冷静に考えるとこのくらいでないとウォーリアーズに勝てないという事ですけど

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA