20171020 ペイサーズvsブレイザーズ

面白そうな対戦が目白押しだったけど、迷わず選んだカード。サンズをズタボロにしたブレイザーズとネッツとのハイスコアリングゲームを制してきたペイサーズ。
ペイサーズはスターはいないけど、全員が打てて、ドライブして、パスをするオールラウンダーな選手を10人揃えた様なチーム。
機会均等のチームオフェンス徹底を常にやり続けるチームがブレイザーズのような強いチームにどこまで通じるのか試されます。



観たかったこと
始まって7/8なんてふざけた確率のペイサーズ。パスとスクリーンを効果的に使い全て崩して決めています。それでも点差は互角だったのは新たなブレイザーズがディフェンスをする事。かなり手が出てくるので、1Qだけで4つのスティール。
どちらも期待していた新スタイルをみせてくれたスタートでした。
これはどちらにもストレスな展開でもあって、ペイサーズからすると超高確率なのにリード出来ないし、ブレイザーズからするとディフェンス効いているのに決められる。
そんな展開はやはり超高確率は続かないという事でブレイザーズリードで1Qを終えます。



ルーキーマッチアップ
困ったペイサーズなのだけど、救ったのはルーキーのTJリーフ。この試合のマッチアップは同じくルーキーのスワニゲン。ドライブに3Pにと気持ちよく決めていきます。
やっぱり何か違うのかルーキー相手なら楽勝とばかりに圧倒するので、スワニゲンは後半は外され、同じくルーキーのコリンズがマッチアップしますが、こちらもドライブに3Pにと完敗してました。
ドラフトはもっと良い選手いたのでは?とも思うけど、このペイサーズバスケにはフィットしている選手です。
欠点はディフェンス。非常に可哀想なのだが、今のNBAは1人でインサイド出来ないPFはガード相手でもついていけるくらいのフットワークを要求されます。
CJマカラムに振り回されてたけど、ある程度はついていけないと厳しいです。



この問題への対応のためにダイエットしたブレイザーズのヌルキッチ。動きの良さは随所に出ていて素晴らしいのだけど、完全にインサイドで押し負けてシュートが入りません。
◯ヌルキッチ
11点 FG30.8%
2リバウンド 6ターンオーバー
スタッツだけみたらお荷物センターなのだけど、動きの質で中心的な役割を果たしているんだよね。
シャープな動きでプレーは良くなっているので、自分の体格に慣れるかどうかです。これが改善しないとトップセンターのチームには勝てません。
今のところはサボニスに負けるレベル。



ペイサーズを支えていたもの
ペイサーズのオフェンスはベーシックなツーメンゲームとオフボールムーブで成り立ちます。大切な事はエクストラパスが出る事。崩しても厳しい体勢でのシュートが決まるわけではないので、タイミングよくポップした味方へのパスが重要になります。ヘルプがくればさらにエクストラ。
これが意外にも上手いのはランス・スティーブンソン。ペイサーズ慣れしていてタイミングが合っているとも言えます。
ベンチメンバーで43点とったように、スターターと変わらないベンチは大きな強みなのですが、一般的なローテーションでしか使われませんでした。もっと工夫して常にフレッシュな選手を使いたいところです。



走りたいけど、走るシステムはないよ
開幕のネッツ戦ではお互いの希望もあり早い展開で140点を奪ったペイサーズ。
オラディポとスティーブンソンは速攻のミドルラインを駆け抜けるのが上手いです。「ウエストブルックからパスがこなかったから活躍出来なかった」というより得意なプレーが被っていたのね。
層は厚いし、全員が走れて、外からも狙えるので走りたいのだけど、ブレイザーズのリバウンドはしつこいので、なかなかリバウンドからの速攻を作れません。
得意なプレー、狙いたい戦術として速攻はあるけど、それを誘発する仕組みは欠けていました。



そんなわけで惜しいペイサーズ。個の強さに欠けるので、終盤の接戦になると力負けします。そのため厚い戦力を活かしてフレッシュな選手をどんどん投入していきリードした状態で終盤を迎えたいです。
まだ2試合目なので、この先にどんな調整をしてくるでしょうか。



ディフェンスのブレイザーズ
ゲーム開始から激しいマークをみせたブレイザーズですが、そこから少しプレッシャーをかけるのをやめました。ペイサーズに崩されていた事もあり、外までチェイスするよりもドライブを防ぐ事を優先した感じです。
昨季後半から1Qに頑張る傾向があったのでスタミナ的な問題なのか、狙ったのかはわかりません。1Qだけで4つあったスティールは2Q以降は2つしか記録しませんでした。
◯ペイサーズのFG%
1Q 52.8%
トータル 44.9%
その代わりシュートに繋がるパスを防ぐようになり、難しいシュートを選択させることでFG%を下げることに成功しました。エクストラパスはさせないよ。
◯ペイサーズの3P 22.2%
ペイサーズとしては強みにしたい部分で、ブレイザーズとしては昨季後半から強みにしていた3Pへのディフェンス。
インサイドへの信頼があるので、プレッシャーはかけないけど、引き過ぎないディフェンスが効いていました。フリーでは打たせない形。ストレッチ4は空くかもしれない。



個の力とはなんなのか?
そんなわけで基本的にはペイサーズの強みを出させなかったブレイザーズディフェンスという内容でした。
ターナーがいなかったし、連携も微妙だったし、10人ローテの強みも活かせてないのでペイサーズには改善の余地が沢山あります。まだシーズンも2試合目なので、これからに期待したいところです。
個の力なんてなくても勝ってやるぜ!
そんなペイサーズスタイルは全員が機能する必要があるので、完成すれば強いけど、そう簡単に形になりません。しばらく時間をおいてから観たいと思います。



ブレイザーズはチームで崩します。しかし、そこには個の力が集まっています。
◯CJマカラム
28点 FG66.7%
非常に難しいジャンプシュートを高確率で決めるマカラム。例えば右45°から大きくスイングして左45°まで動き、そこにリラードからロブの裏パスが出ます。ボールを持ったマカラムはリングにドライブしペイント外から跳んでフローターを決めます。
長い距離を速く動きながら難しいフローターをいとも簡単に決めてしまいます。
このプレーでマカラムはコートを横断しているのにブレイザーズは誰も邪魔していません。タイミングを合わせて邪魔にならないように動きます。(実際にはオフスクリーンやリラードへのピックなどをしてます)
まぁ極論言えばマカラムの個人技に任せて他の選手は邪魔しないというデザインなわけでペイサーズにはマネ出来ません。
邪魔さえしなければ良いので、新加入でも合わせやすいです。もちろん強豪になるためには、それだけじゃダメですが。



そんな強豪を目指しているブレイザーズなので、サポートキャストもしっかり働きます。クラブを放出しましたが、エバン・ターナーを6thマンにして攻撃力をキープしました。
エネルギーに満ち溢れたフォワード陣と、爆発力あるガード陣。あとはヌルキッチがしっかりとフィニッシュ出来れば、勝率を上げられるはずです。
◯リバウンド
ブレイザーズ 51
ペイサーズ 39
アミヌ 16
エド・デイビス 9
役割分担も分かりやすく、とてもバランスの良いブレイザーズでした。



ウィザーズvsピストンズ
最後ちょっとだけ観た。
◯FG
ウィザーズ 53.3%
ピストンズ 49.4%
◯レーティング
ウィザーズ 114.5
ピストンズ 105.9
またも統計泣かせのレーティング。
オフェンスのウィザーズに対してオフェンス面で踏ん張って健闘したピストンズ。ドラモンドがオフェンスリバウンド6もとってるし。
しかし、最後はまたもポーターがピストンズの速攻を1人で止めたり、ウォールがヘルプで跳んできてブロックしたりとディフェンスで勝負を決めていました。
高いオフェンスレーティングで上回る基本ラインはそのままに、接戦でのディフェンス力で勝ち切る試合を続けています。ブルックス体制2年目で進化しています。
まぁディフェンス良い割に失点は多過ぎるのですが・・・

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