20180522 キャブスvsセルティックス 第4戦

第3戦は見事に修正したキャブスの巻き返しでした。ここで勝てば自信も復活するはず

 

〇第3戦からの変化と続き

第3戦はキャブスがセルティックス対策を強めたというよりは、基本的なスクリーンを明確にして、マッチアップの不利を作らなかったことが大きかったです。そこに対抗策を失敗したセルティックス。キャブスはそのまま、それに対してセルティックスが何をするかという注目点です。

ファーストプレーはホーフォードの個人アタックですが、ゴール下まで行くけどシュートをミス。そこにはラブのヘルプもあるので2人いると強いし、本来はモリスがアウトサイドの優位性を活かさないといけません。そしてそのモリスのダンクが決まります。スターターが改善しなければいけない2つのポイントはイーブンでした。ちょっと違ったのはホーフォードのダンクに触れたラブのファールがコールされたこと。ブラウンのレイアップに触れたレブロンはノーコール。

 

キャブスは第3戦の通りで外から打つラブとリバウンドを拾うトリスタン。そこからラブのプレーメイクを増やしてポストアタックさせますが、ミスマッチにしたはずがオフボールスイッチでトリスタンの方に小さい選手をつけるセルティックス。そこは個人アタックが難しいけど、さすがにロジアー相手なら決めるよ。

なんとなく互角な立ち上がりです。

 

 

〇スキップパス

スミスがアウトサイドから連発もセルティックスはシュートミスが続き、速攻になってもテイタムがダンクミス、逆にレブロンがレイアップ&ワンに。先に7点のリードを奪ったキャブス。

オジェレイがでてくると冷静にコーナーから3Pを決めます。そういえば第3戦でほぼ観なかったパターンでスキップパスでのコーナーとなりました。これを出せなかったから守るのが楽になっていました。それは傾向としては連続していて、片サイドでのプレーでロジアーがなかなか突破出来ず、パスを出すのが遅いので守れているキャブス

そんなディフェンスから苦しいシュートを打たせて、ラブがタッチダウンパスを決めてリードを広げていきます。

 

タイムアウト明けにテイタムvsラブにしますが、やっぱり決められず。ロジアーとテイタムが突破出来なくて苦しんでいるセルティックスです。突破が怖くないからボールを潰してスキップパスもさせていないキャブスなのですが、そういうには守れないラブとスミスなのでやっぱりセルティックス側の問題に思えます。

 

〇点が取れないセルティックス

残り2分からブラウンでいきますが、テイタムが何故かゴール下でヘルプを引き連れてきてコーバーがブロック。そしてヒルが3Pで突き放していきます。ちょっと苦しすぎるテイタム。オフボールで味方の邪魔をし、ヒルを守れず、トリスタン相手のオフェンスも失敗します。

守れているキャブスなのですが、トリスタンが守れているので成功しています。そしてせっかく突破したのにブラウンはダンクミス。

キャブスはそれなりのオフェンスでしたが、完璧にストップしてリードを16点にして1Qが終わります。

 

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〇揺れ動く流れ

ロジアーのフェイクに微動だにしないクラークソン。ここの思い切りが悪いセルティックス。思い切りの良いブラウンはコーバーにブロックされるし、スマートは決まらないし。

スマートがレブロンからスティールします。そのとき後ろから走ってくるのはベインズ。ちょっと苦しさを出すセルティックス。それでもスマートがレブロンを守れし、ベインズも守り切ってなんとか20点差を免れます。本当にギリギリ。

 

でもさ、キャブスからみると20点差に出来るときにウダウダしてしまう展開な訳で、それをしていると流れは少しずつ相手に移るよね。こぼれ球がベインズに出てきたり、パスが少しずれたり。

コーバーが連続3Pを決めますが、遂にロジアーも3Pを連続でヒットします。決めたことよりもやっと思い切り良く連発したロジアー。キャブスの3Pが決まるけどセルティックスも決まるようになったのは重要です。

 

 

スマートのスーパーディフェンス、ブラウンがラブからテイクチャージと少しずつ持ち前のディフェンス力を見せ始めます。

ただ1人蚊帳の外になのはコーバー。プルアップミドルも決めればブラウンを止めていきます。しかしせっかく止めているのに、ヘルプに寄りすぎるのでモリスのキックアウト3Pが決まります。このあたりは収縮するディフェンスが効いていたから、どうしても寄りたくなるもの。責めては可哀想だけど、不必要ではありました。

 

ブラウンがディフェンスではヒルをマークするようになります。そこまで自由だったヒルが止められていきますが、ボールがまわって結局はロジアーのマークマンにやられてしまいます。キャブスとは思えないくらい器用にロジアーを狙っていきます。レブロンも外から打たず、インサイドにつめてのフェイダウェイを連発するので止められなくなります。

前半は結局、この部分で手が打てなかったセルティックス。困ったらロジアーを狙えばなんとでもなるのでオフェンスが途切れることがなく、そして3Pが決まると加速したキャブス。20点差こそつけられなかったものの68点まで積み上げる余裕なオフェンスになりました。

 

一方で3Pの思い切りが良くなったセルティックスもブラウンが連発し、ホーフォードも決めて53点まで辿り着いて前半が終わります。オフェンス面は3Pの思い切りが戻ればこんなものという感じ。でも守れないぜ。その理由はキックアウトを許しているからなので、キャブスを通して感じるペイサーズの偉大さです。

 

前半は守れないロジアーと守れた(?)スミスの差です。

 

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〇修正するセルティックスと必要ないキャブス

ゴール下までドライブしたレブロンを止めるブラウン。これ止めたのはシュート外れただけなので大きな問題ではないのですが、ブラウンは張り付いて追い回すタイプなので、ファイトオーバーでロジアーへのスイッチを許しませんでした。それくらいしか方法論がないともいえますが、そもそもブラウンはレブロンは苦手。

キックアウト3Pを打つモリス。そこに飛び込んで足を引っかけるラブ。ファールコールはモリスに。そこをファールコールされたらどうしようもない。そうやって苦しむのですが、思い切りよくアウトサイドから打ててはいるので、オフェンスも改善してきた模様です。

 

キャブスは修正の必要がないので、ロジアーを徹底して狙います。オフボールスイッチが早いセルティックスなので、スイッチされた選手が素早くオフボールカットするキャブス。しかし、それ以上に動いたロジアーがスティールし、最後はブラウンの速攻になって後半開始3分で11点差に縮めます。修正とラッキーと。

 

〇ラブとロジアーを狙え

徹底してラブを狙うセルティックス。前半と違うのはほぼアイソレーション気味にして任せきっていること。ならばキャブスもレブロンvsロジアーで押し込みまくります。

この攻防はラブが5回目のファールという結果を生み出します。交代でグリーンが出てくるけど、どっちが良いのかね。セルティックスもモリスが5回目のファールになります。いなくなると困るのは人数が足りない位なので、キャブスよりはマシです。

 

苦しめられるけどパスミスを奪って速攻にするロジアー。収支は全く合っていないけど。オフェンスではアウトサイドから積極的に打ち始め、それがレフリーのミスも誘います。でもフリースローが決まらないから収支は合わない。そしてドライブをトリスタンがブロックで叩き落とします。こんなにディフェンス出来る選手だったっけ?

ラブがいなくなって守れるようになってしまったキャブスと、決めきれないロジアーで点差は10点で変わりません。

 

〇退屈なソフト

レブロンに対してのディフェンスでファルコールされ続けるセルティックス。フリースローで稼ぎます。バークレーが怒りそうなソフトルール。さらにグリーンに押されたテイタムがヒルにぶつかるとテイタムのファールにソフトルール。

でもそうするとキャブスもコールされていきます。ソフトルール。フリースロー合戦になって退屈な試合に。NBAの人気を落としそうなソフトルール。でもダンクの腕を触ってノーコールだったりするからなぁ。

 

先に5ファールのモリスを戻したセルティックスは、そこをレブロンにつかれます。3Pを打ってくれた助かる場面もあるのですが、リバウンドを奪うヒル。最後はモリスを狙ったレブロンのドライブをスマートがブロックして、しかもそこからロングパスで速攻を生み出すスーパープレーでチームを救います。

89-76で13点リードのキャブス。ロジアー攻めれば問題なさそう。

 

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〇少し追い上げるセルティックス

やっとコーバーを攻略するブラウン。しかし戻ってきたラブが3Pを決めます。狙いたいのはラブのはずだけど、上手く活用できないセルティックス。キャブスはラブを使いながらロジアーのミスマッチを誘ってギャップを攻めていきます。

なんてことはなかったけど、連続でコーバーを攻め立てたブラウンとホーフォードで8点差になってレブロンが戻ります。

 

このブラウンがレブロンにマークされるのが通常時なので、本来は他の選手で攻めたいのですが、どうも上手くいかなかったここまでの展開です。その代わりレブロンのヘルプディフェンスはあまり目立ちませんでした。レブロンが休んでいる時間に追い上げられたというよりも、ブラウンのマークマン問題で少し追い上げられた感じのキャブス

前半でブロックしていた分だけコーバーが止められなかったという程度の差かな。試合通せば平均的にブラウンにやられただけ。

 

〇ハードになっていく

今度は接触してもノーコールになっていきます。ちょっとよくわからない。激しいルーズボール争いが続いて両チームにボールがこぼれるので互角の展開に。ベインズが飛び込んだり、ラブが押し込んだり。レブロンの速攻で11点差に戻ります。

 

ちなみにこのルーズボールやリバウンドでも目立ってしまうのがロジアー。

キャブスはまずコーバーのためにスクリーンを多用します。そこは第3戦で慣れたのか、ベインズが素晴らしいスイッチディフェンスでブロックする場面もあります。しかし、この時スイッチされてしまうと最終的にシュートが外れてもロジアーが押し込まれてリバウンドを奪われます。

合理的なキャブスなのですが、あまりにも合理的に決まりすぎるのでロジアーが問題。それはおそらく試合を通じてディフェンスで振り回されるので、負荷が大きくなりすぎているからです。身体を張りきれなくなっているロジアー。スタミナ面でラーキンの不在が響いています。

 

〇追いつける要素を失う

またも思い切りが悪くなるセルティックス。その前のパスアウトも遅いので打ちにくくなります。ブラウンが無理矢理突っ込んだら動いていないコーバーのファールになるのだから、積極性は重要。スマートも積極的にドライブして、この試合初めてのFGです。

スティールしたモリスがレブロンにパスしてしまい、ゴール下が決まり残り4分11点差に戻ります。

 

ブラウンvsスミスになったので再びそこを使いキックアウトするもドライブを選択して外すモリス。しかしレブロンからボールを奪うスマート。でもシュートが決まらないロジアー。追いつく要素を失いながら時間が過ぎていきます。

レブロンとのスクリーンでファイトオーバーするブラウンとスイッチするロジアーで、空いたヒルがドライブを決めますが、直ぐにブラウンがドライブで返します。11点差はかわらず。

 

レブロンが外すもラブがマイボールにします。多分、セルティックスボールなのだけど、残り2分1秒だったのでリプレーなしです。2秒遅ければ違ったのにレブロンが3P。スマートが3Pを返して11点差は変わらず残り2分を切ります。

 

会場には中邑真輔のテーマが流れています。

 

レブロンの3Pが外れますがリバウンドから走ったブラウンのゴール下も外れます。周囲が走れていないセルティックス。このプレーで残り1分をきったのでもうひとがんばり出来なかったのかと。ブラウンだけがプレッシャーディフェンスと走ろうとした終盤でした。

 

・・・・・・・・・・

 

◉キャブスらしくない

 

そういいたくなるくらい徹底してロジアーを攻めました。ロジアーのマッチアップでFG8/11です。苦しかったわけですが、思ったよりも少ないので、ロジアーで崩しておいてフリーの選手が打ったとも言えます。上手く活用しました。

そんなロジアーが39分出場しています。ラーキンの不在も痛ければモリスがファールトラブルでプレータイムが少なくなりました。忘れられないのは第3戦でベンチメンバーを出して大失敗したブラッド・スティーブンス。この試合では活用できませんでした。実質、スマートとベインズを含めた7人ローテなので、せめてもう少しオジェレイを使わないと。

 

キャブスは3P35%なので、そこまでシューティングが良かったわけではなく、ペイント内50点です。インサイドを支配するってのも珍しい。

第3戦よりもマグレ感がなく、論理的に攻略したキャブスでした。

 

セルティックスは歯切れの悪さが継続です。ロジアーとテイタムね。それでもロジアーは打ち始めたので良かったけど、2試合続けて3Pアテンプトが1本だったテイタム。ファールコールしてもらうから良いけど、ちょっとチームとして機能する形ではないのでした。

ここまでくるとスミス相手にはオフェンスで対抗出来ないのかと疑ってしまうね。

 

遂にレフリーハイライトまで作られているよ。

 

 

20180522 キャブスvsセルティックス 第4戦” への2件のフィードバック

  1. やっぱりロジアーの代わりがいなくなってしまったのは痛いですね。
    ラーキンいないのは痛い。
    狙われることは普段は問題ないでしょうが疲れも相まってハッスルできる時間が減ってるようにも感じます。
    でもヘイワードカイリーありでも似た展開になっただろうな。

    1. ヘイワードとカイリーいても展開は似ていますが、切れるカードが多いか少ないかの差は大きいですね。
      特にテイタムとモリスについては2人が頑張る以外に手立てがない。まぁ残っている4チームの組み合わせはどれをとっても少人数で戦わざる得ないのですが。
      なんならキャブスが最も多くの選手を起用しています。珍しい。

      終盤までどちらがスタミナを残せるか、それでいて優位に立てるかの勝負なので、レブロンが疲弊しなくなったことと、ロジアーのスタミナ問題はセルティックス側の課題ですね。

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