20180521 ウォーリアーズvsロケッツ 第3戦

アウェーで1勝したウォーリアーズだけど、ハワード的に流れはロケッツらしい。

 

〇第2戦で良かった部分

ロケッツは第2戦で良かった部分、つまりハーデンがインサイドに飛び込みすぎず、アウトサイドでコントロールし、アリーザやタッカーがカットするプレーで成功します。フィニッシュはカペラ。ただ、クリス・ポールに渡ると決められず。

対してウォーリアーズはドレイモンドとイグダラがアタックします。要は両チーム共に警戒が薄くなるポイントを使っていきます。差という差はない立ち上がり。タイムアウト明けにカリーのコーナー3Pもヒットします。

 

ウォーリアーズは徹底してカペラを狙います。第2戦では成功したパターンだったのは意外な部分でした。ここでもトンプソンを止められず。すると謎のミスを連発するロケッツ。まぁデュラントの足に当たったり、ゴードンがパスキャッチしなかったり意味不明。

そうしてウォーリアーズがリードすると今度はカリーがロングレンジの早撃ちで助けてくれます。ハーデンとドレイモンドが3Pを決めて、良くも悪くも互角の6分間が過ぎます。

 

 

〇走れない両チーム

カリーのドライブ&シュートは上手いのですが、カペラとしては信じられないくらい突破されていきます。一方でウォーリアーズもカペラのインサイドを止められず。困ったのでルーニーが出てきます。ルーニーの方はゴードンをブロックするなど守れています。カペラとルーニーで差がつくと苦しくなるのはロケッツ

しかし、ドライブは決めるカリーですがシュートタッチを乱されたのか、フリーになっても3Pを外します。ここを決めておけばウォーリアーズが走れそうな場面でことごとく外すカリー。逆に言えばロケッツのディフェンスは守り切れなくなっており困っています。

しかしロケッツもバーアムーテがダンクをブロックされ、ハーデンもファールをもらおうとした3Pをミス。どちらもフィニッシュ出来ない形に。まぁコールはウォーリアーズ寄りだけどね。

 

〇不釣り合いな点差

同点の残り2分半からはデュラントにプレッシャーをかけられるもののフリースローで稼ぎ、ミドルも決めて、まぁ結局はデュラント頼みパターンが最も成功しました。

ジェラルドとクリス・ポールがシュートチャンスを作ったけど外し、ゴードンはサイドラインを踏みます。レフリーは全くファールコールせず、トラベリングだけコールします。

最後はヤングの3Pが決まって31-22でウォーリアーズリードで1Qが終わりました。

 

うーん、9点差の内容ではないよ。カリーが外したけどヤングが決めたから、そこは帳消し。クリス・ポールが外しすぎた事と、ゴール下であまりにもファールコールされないことに苦しんだロケッツです。デュラントハイパー。

 

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〇両ガードがダメ

遂にはゴール下も外すクリス・ポール。しかし、カリーもジェラルドにブロックされます。この2人がダメだとトンプソンがいる分だけウォーリアーズペースです。ゴードンも働かないし、レフリーはノーコールだし。

トンプソンが外したのをリビングストンが押し込んで10点リードになるウォーリアーズ。10点離れると負けている方が無理しないと行けないから苦しくなりすぎるのがここまででした。先にいったウォーリアーズ

 

ハーデンを戻し、カリーを攻めていくロケッツですが、とにかくゴール下が決まらない。ルーニーが働いているといえばそれまでだけど、フリーでも外しているからな。そしてルーニーを全く抜けなくなるクリス・ポールで苦しさばかりが増していくロケッツ。

普通な感じのウォーリアーズ。リードしているから無理する必要性はゼロです。

 

 

〇プレッシャーに負けるロケッツ

ウエストを出さないウォーリアーズはルーニーと交代で出てくるのもベルです。ハーデンがゴール下でやっとコールして貰い、リバウンドからタッカーの3Pも決まりますが、そんな時はデュラントがアッサリと3Pで返します。その後はデュラント頼みにならず、オフボールからのトンプソンも決まり、普通の形になっていきます。大切なバランスを保っているようなウォーリアーズ。

一方でフランストレーションが溜まりすぎているゴードン。ファールされているように見えなくても不満タラタラになります。そもそも自分の信じられないようなキャッチミスから始まっているので、ちょっと苦しすぎます。

焦るからバックドアを狙いすぎるパターンも出てきて、ダブルクラッチのレイアップも外れるロケッツ。「ウォーリアーズ相手の10点差」のプレッシャーに負けてるよ。流れを待てないと点差は広がるばかり。

 

〇全く改善しない

やっぱり決まらないクリス・ポールとカリー。打ち続けるカリーとフリースローも決まらなくなるクリス・ポール。普通に考えて正解はカリーの方だよね。

ただ、そもそもカリーが打ちまくる必要がないのに打っていきます。そして外れそうだったクリス・ポールのレイアップをゴールテンディングするイグダラ。これって点差がなせるわざで、カリーが決めちゃえばウォーリアーズが一気に持って行けるので悪くない賭けです。

そして困ったらデュラントが突破しちゃうから何の問題も起こらないウォーリアーズ。なお、同点なら大問題なんだけどね。

 

結局2Qも小さな差を活かしきったウォーリアーズがもっていって、54-43で前半が終わります。

 

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ウォーリアーズのディフェンスはかなりファールっぽかったのは事実。しかし、それ以外も決められなかったロケッツ。何を躊躇っているのかよくわからないのです。躊躇うからゴール下へ進むスピードが落ちてしまい、ヘルプが間に合うイメージ。

そこまで気にすることはなかったはずが、自分で問題を大きくしていたようなゴードンでした。

 

それ以上に問題なのはクリス・ポール。酷すぎる。足の痛みが引いていないのか、動きが非常に悪く、悪い以上にシュートが決まりません。カリーは3Pが決まらないだけでドライブも出来ているし問題ないかと。

リードを奪い返すための方法論にかけているのに、ベーシックに得点する部分すら上手くいっていません。

 

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〇セルティックスと同じ

カリーとデュラントが決めたのに対し、フローターが決まらないハーデン。酷かったのはその後でハーデンがイージーパスをスティールされます。そこからイグダラが速攻で外すのですが、ハーデン以外が戻っていないのでカリーにリバウンドを押し込まれます。前日のセルティックスに続き、後半開始の攻防で既に追いつかない空気を出してしまったロケッツ。

デュラントのコーナー3Pで19点差になるのでした。もうファンも歓声を上げなくなりました。ウォーリアーズが追いつかれる空気ないし。

 

そこから少しだけラッシュします。ハーデンのフローターが決まり、クリス・ポールもショートレンジを決めて、カペラがトンプソンをブロック。だからデュラントに託すウォーリアーズ。

なお、カリーが持つとミスになります。不調というよりも読まれている。

 

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〇まとめ

ちょっと反撃したロケッツですが、クリス・ポールの3Pをトンプソンがブロックし、ドレイモンドはドライブを止めます。その間にカリーが3Pをヒットし、問題がありそうな部分の改善も出来る時間に。結局は19点差に戻ってロケッツがタイムアウトです。

もうまとめで良いかな。

 

カリーの3Pが決まらない問題については、そこまで気に病むことはないと思っています。ディフェンスで思いっきり標的にされているので、単にバランスを崩しているだけです。ドライブが成功しているので、不調とはちょっと違うリズムを崩された状態です。

書いてたら決まり始めたし。まぁ大量リードになってから決めることにどこまで意味があるかはちょっと。でも、気にすることもない。デュラントも決まって27点差に。

本当に一回点差が離れるとダメだね。いまさら3P決めても遅すぎるクリス・ポール。ていうか決まるのかよ。

 

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基本的にはロケッツが酷かった試合です。酷いポイントを挙げていきましょう。

〇クリス・ポールのドライブ

緩急の付け方が絶妙に下手でした。シュートの殆どが苦しい形になっています。ゴール下をドリブルで抜けていく動きがなく、シュートを焦っている傾向があります。ジャズ戦ではゴベールに苦労したので、ゴール下を通り過ぎて2回アタックする形もあったので、突破までに時間をかけすぎです。

ケガの影響が大きいのかと思いましたが、25点差になった後は普通にプルアップ3Pを打っており、駆け引きの時点で失敗していたことが伺えます。離れたら打つ、距離を詰められたらドライブかパスをする。基本的な部分が甘く、ディフェンス面でもポジションミスがあってファール&ワンされています。

 

〇ゴードンのメンタル

出てきて早々にちょっと理解に苦しむミスをしたところからおかしかったゴードン。レフリーがファールコールしてくれなかった面はありますが、そこまでコールしないわけじゃないよ。自分で自分を追い込んでいる形になってしまい、第1戦のように無理に突っ込んでいます。

 

〇バーアムーテ

これはもういいか。まぁ起用し続けた方がいいよ。とりあえずドライブよりも3Pを打たせるべき。次いでにいえばネネイかアンダーソンもどこかで3分ぐらい使うべきでしょうね。それは勇気が必要だけど、外から積極的に打たせてディフェンスを広げないとジリ貧。ジェラルドだけじゃ勝てるわけがない。

 

まぁこれくらい。本当にこれくらいだけどそれがあまりにも大きすぎるダメージでした。ロケッツ型でハンドラーのクリス・ポールとゴードンが悪ければ、こうなるという典型的な試合です。ハーデンだけでなんとかなる相手ではない。

 

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ウォーリアーズは普通です。特に序盤はシュートが決まっていたわけでもないので、この内容で楽に勝ててラッキーでした。でもそれはウォーリアーズが悪かったわけではなく普通だったということ。ロケッツに問題がありすぎたから読みにくいけど、改善させたであろう部分はこんな感じ。

 

〇3Pを打たせないディフェンス

そこは打たせない代わりに、それなりにドライブされています。そこに全体で手を出していきました。ここがファールコールされるかどうかの僅かな差だけど、勝手にハンドリングミスするロケッツの事情もあって余裕でした。

重要なのはこれらでドライブコースを限定出来ているので、ハーデンやクリス・ポールを止めたことは偶然ってわけではありません。そこをアリーザで解決していた第2戦から止めた第3戦です。

 

〇デュラント頼み

この試合もやっぱりデュラント頼みでしたが、それを利用してリードを得てからは積極的に打つカリーという場面と、それが外れるとデュラントに託す部分でしっかりとバランスをとろうとしていました。リードを得ているときにカリーの3Pが決まれば一気に勝負を決められるので、前半の段階でそんなプレーをすることは良い選択のはずです。悪いチョイスがあっただけで。

 

〇カリーのコーナー3P

カリーがコーナーに移動しての3Pが複数回ありましたが、このプレーは複数のスクリーンを絡めたセットオフェンスでした。これがオフェンスパターンに混ざるとロケッツのディフェンスでは対応出来ませんでした。おそらく第4戦以降も効果的に決まるはずです。

ドライブスピードでレイアップを決めるシーンも多かったので、ドライブ→パスアウト→コーナー3Pというのは有効に機能しそうです。なお、ルーニーがいるときに使えるパターンです。スクリナーは大切。

 

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そんなわけで金返せレベルの試合でした。

その理由はほぼロケッツの問題です。そしてちょっと解決すると思えないのです。何が起きたのかしりませんが、ウォーリアーズが対応したこと以上に、ロケッツ側のコミュニケーションが急激に失われた感じです。

同じ大差でも第2戦のウォーリアーズの負け方とは意味が違います。自分達の悪さで大敗したロケッツ。試合中にここまで立て直せないのはロケッツらしくない。

 

あー、ウォーリアーズ3連勝するかもね。

 

 

 

 

 

20180521 ウォーリアーズvsロケッツ 第3戦” への5件のフィードバック

  1. まず全体的に笛が緩かったです。
    前半で笛が吹かれていたら展開が変わっていたかもしれませんね。
    コールされなかったら思い切りが悪くなったんですかね?
    CP3とバアムーテ酷すぎでした。
    あんなに酷いロケッツだったのに
    前半11点差しかつかなかったのは
    相手に付き合う今季のウォリアーズ感がでてました。
    今日のウォリアーズは全然良くありませんでした。
    あのレベルで勝てたのはラッキーでした。
    ルーニーがでてる時間帯はよかったかなと思います。
    1Qと3Qの頭の3分くらい経った時点でタッカーをゴードンに交代させてましたがあれはどういう意図があったと思いますか?

    1. タッカーとゴードンの交代はセンターをカペラしか起用しないので、カペラを休ませる時間にタッカーを起用するためです。本来はゴードンではなくバーアムーテかアンダーソンなのですが、そこも困っている部分ですね。

      前半はディフェンス面はそこまで酷くなかったので、オフェンス構築が悪過ぎました。コールに不満はあってもリアクションしすぎです。もっと酷いレフリーなんてザラでしたからね。

      ウォーリアーズは良かったのは点差がついてからなので、別に強くて勝てた訳ではなかったです。そんな意味ではラッキーでしたね。

  2. はじめまして、いつも楽しく拝見しています。

    試合を見たわけではないのですが、今日のGSWのスタッツで、点数のわりにアシストが少な目で、TOも少なかったです。
    パスの本数が分からなかったのですが、TO減らすためにリスクを避けた戦術だったのでしょうか?

  3. 自分的にベンチの差を感じた試合でした!
    ルーニーを今年ローテンションで使ってかいが出てる感じがしました。ルーニーがファールトラブルになってもベル使ったりとか、ヤングにしろポイント、ポイントでベンチの選手が繋ぎでいい仕事してたのかなと。昔のブルズに似てるなと感じました。
    シーズンに比べたらスタメンの負担かかるけど、ベンチから15点でもあればプレーオフは違うのかなと思いました。
    ロケッツにもだれかベンチからステップアップしてほしいです!

    1. ウォーリアーズもルーニーとヤングくらいですけどね。
      ロケッツにはゴードンとグリーンがいるのでベンチとしては差はないですが、バーアムーテのディフェンスがキーポイントになっていたはずが、全く機能しないのでスターターに負荷がかかっています。

      ロケッツの場合はハンドラー3人がこんな状態だと、周囲の得点に繋がらないので、とにもかくにもクリス・ポールが頑張らないと。

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