絶好調のブレイザーズ。今現在ならウエストで2番目に強い。しかし、このままだと3番目に強いジャズとの対戦です。
そのジャズにプレーオフ争いで置いてかれようとしているクリッパーズ。8位の座が離れ始めています。
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ブレイザーズ好調の理由はリラードという特別な存在。このままならばオールNBAファーストチームに投票します。投票権ないけど。
異常な勝負強さでチームを勝利に導くオールドスタイルのリラード。その前提はチームの強固なディフェンス力です。とにかく守れてしまうから、リラードの個人技で事足りると言えます。
オールドスタイルと書いたのは、かつてのNBAの主流は多分こんな感じだったから。だからリラードはスーパーです。でも今はゲームを通したマネジメントで勝つ時代だから、このスタイルで連勝しているのはかなり凄い。
クリッパーズはトバイアス・ハリスが機能し始めています。ピストンズ時代同様に困った時に得点してくれるのは、常に得点してくれるよりも頼りになります。
ベンチからモントレス・ハレルも役に立つので頼りになるPFコンビ。
この試合はテオドシッチとリバースがスターターですが、ここのチョイスはどんな理論で成り立っているのかよくわかりません。
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◉ブレイザーズの余裕
クリッパーズは早速トバイアスが連続で決めます。ブレイザーズはディフェンスで奪ってからの連携で決めるスタートです。
クリッパーズのディフェンスってそれなりに守れていそうなのに、スタッツとしては悪いです。この試合では立ち上がりに多くのアシストをしていくブレイザーズ。本来はアシストの少ないチームがそうなる理由はヘルプディフェンスを引き出されているからです。
つまり単純な個人のディフェンス力が足りなそうなクリッパーズ。ブラッドリーとベバリー不足。
ブレイザーズは好調の影響なのか、ヌルキッチ、アミヌ、ハークレスにより得点していきます。
時にはリラードをどけてハークレスのポストアップ→アミヌの3Pなんかは従来は選ばなかったはず。こんな想定外のプレーが混ざるのが連勝の理由とも言えます。
ミスしても守れば良いのさ!みたいな
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クリッパーズはブレイザーズのディフェンスに苦しめられます。基本はアシストをさせないブレイザーズ。スピードのミスマッチになっても個人で守り、イージーシュートにはさせないけど打たれるのは仕方ないくらいのディフェンスです。
序盤はトバイアスのシュートが多く、それが決まらないので次第に停滞していくのですが、ボールムーブは出来ています。テオドシッチをスタートにした理由はアシストで崩そうとしたのかもしれません。
アシストをさせないチームに対し、アシスト 狙いはどちらが有利に働くか大きく揺らぎそうですが、シュートが決まらないのでブレイザーズが上回ります。
そうなると出番はルー・ウイリアムスとジョーダンです。ディフェンス関係ないようなシュートに加えて、ジョーダンの高さで得点していきます。
ルー・ウイリアムスが抜いてヘルプの前でフローターを打ち、外れてもディフェンス体型が崩れているのでジョーダンのリバウンドがあります。
理にかなっているクリッパーズが反撃して1Qが終わります。
全てがブレイザーズ事情なので24ー18とロースコアになり6点リードです。共にFG33%。
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◉スリーガード
クリッパーズのセカンドユニットはなかなか強力。ルー・ウイリアムス、エバンス、ウィスリー・ジョンソン、ハレル、マルヤノビッチ。マルヤノビッチがピックプレー上手ければなぁ、という感じ。
基本はルー・ウイリアムスとハレルの2人で攻めていきます。いや、本当にハレルは二皮くらい剥けました。コリンズ&レナードのブレイザーズはインサイドの争いで負けていきます。オフェンスリバウンドもとれない。
逆転したところで、テオドシッチとトバイアスが入ってきます。賢いテオドシッチはマルヤノビッチのピックを拒否してポストアップさせます。うーん、HCは個別に指示していないのか?それともピックやれと言っているのか?
圧倒的にマルヤノビッチの使い方が上手いテオドシッチにより、致し方なくヌルキッチとアミヌを戻したブレイザーズでした。
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しかし、そんな良いことばかりならばマルヤノビッチは人気者です。ディフェンスでブレイザーズのネイピアー、マカラム、ヌルキッチの速度についていけず、お互いが得点するシーソーゲームになります。長くなったこともあり、マルヤノビッチを下げます。
お互いにスターターが多くなりますが、クリッパーズは何故かルー・ウイリアムスを残したスリーガードに。その心は何かと思ったら3P乱れ打ちを始めます。本当にただの乱れ打ち。
そしてミスマッチになるハークレスがポストアップを連続で決め、3Pまで追加して10点リードになるブレイザーズ。
タイムアウトでソーンウェルを戻したクリッパーズでした。
スリーガードを辞めるとテオドシッチとトバイアスが3Pを決めて反撃に成功して前半は58ー52のブレイザーズリードで終わります。
さすが名将リバース。スリーガードは一体何だったのか?
せっかくのセカンドユニットの頑張りを台無しにしてしまいました。やっぱりテオドシッチをスターターにしたのは気分的な問題だろうな。
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◉ハレル劇場
後半のクリッパーズの修正はおそらくスピードアップ。まともに守られると突破出来ないのでアーリーオフェンスで勝負します。それはテオドシッチ向きなので前半よりは良いスタートです。
しかし、一回スローダウンすると3Pを打つだけに戻ります。
ブレイザーズの修正はあまりありませんが、前半同様にハークレスvsテオドシッチを利用します。素晴らしいのはそこを起点にするけど、しっかりと展開する部分です。ヘルプが早すぎるクリッパーズを嘲笑うかのように繋いでいくブレイザーズ
それもハークレス、アミヌ、ヌルキッチだったりするから、なおやり難いです。ヌルキッチはジョーダン相手に余裕で決めていきます。外すのはミドルくらい。ジョーダン相手の時は普通は逆なのですが。
明らかにプラスよりもマイナスが目立つテオドシッチ。でも、そもそもなんでマークがハークレスなの?
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テオドシッチが下がるとブレイザーズはソーンウェルにマークされているリラードではなく、リバースにマークされているマカラムで攻めます。その理由は全くファイトオーバー出来ないし、ジョーダンはショーディフェンスなんて出来ないからピック使えば余裕なわけです。
ちなみにハークレスはリバースやテオドシッチを守っているよ。
ブレイザーズには余裕の展開なので15点リードしますが、ハレルが出て来るとオフェンスリバウンドを取り、ドライブ&ワンを決めと大活躍でクリッパーズが勢いを取り戻します。優秀すぎ。
ブレイザーズはコリンズなんかも積極的になっていて自信がもたらす好影響がありますが、カニントンだけは乗れていない感じ。ザック・バランスキーに似てるよね。
リラードとの呼吸も合わず、ほぼハレルにやららて7点差で3Q残り3分になります。
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コリンズの3Pで二桁リードに戻したブレイザーズは、リラードも3Pを決めます。しかし、やっぱりハレルに押し込まれ、ソーンウェルに速攻をくらい、ルー・ウイリアムスのミドルでまたも7点差にされます。
しかし、リラードの3Pにソーンウェルがファールをしてしまい、10点差で3Qが終わります。
コリンズとソーンウェルは1年前にファイナル4で戦っているらしい。現時点ではソーンウェルの方が割と上。
ブレイザーズ相手に81点なのでクリッパーズは良くやっています。クリッパーズというかほぼハレルですけど。どうみてもクリッパーズの最重要プレーヤー。
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◉最後まで守れない。
11.5分しか出ていないエド・デイビスが6つ目のファールで退場します。これもハレル。
ルー・ウイリアムスやトバイアスが決めていき、ハレルもフローター&ワンを決めます。クリッパーズはまたもスリーガードなのですが、ハレルとトバイアスの2人が機動力で守り、攻めていくので意味があります。
ただし、やっぱりミスマッチがありシュートを落としても拾っていけるブレイザーズです。そしてスリーガードなのでターナーを下げてハークレスを投入します。普通のローテーションしているだけですが。
そのハークレスがすぐに3Pを決めて16点差にします。
ちなみにこのシーンですが、3Pなのでミスマッチは関係ありません。ルー・ウイリアムスからスティールしたネイピアーが1人で持っていき、よく走っていたハークレスのコーナーにアシストしています。
で、走るのをサボっていたのはリバース。ガードを増やしたのにトランジションで負けています。ハレルまで4人が必死で戻っていたのに。
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ネイピアーとヌルキッチが連続ブロックするなどディフェンスを強めるブレイザーズ。それでも脈絡のない3Pを3連続で決めるルー・ウイリアムス。
リバースがチョロイのか、マカラムが悠々と決めていき、ネイピアーのゲームメイクからアミヌが連続3Pで切り返すと、ハークレスも難しいジャンプシュートを決めるなど、得点差もあり余裕のブレイザーズがオフェンスでクリッパーズの追撃を許さず、3分を残して諦めたクリッパーズでした。
122ー109とブレイザーズにしては失点が多かったものの、得点で上回った試合でした。
「リラードとマカラム頼み」
それがブレイザーズのオフェンスなのですが、ヌルキッチはジョーダンを圧倒していたし、アミヌはトバイアスを上回り、ハークレスはエースみたいでした。
ブレイザーズが良かった点を差し引いても、クリッパーズのディフェンスは悪かったです。
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◉久しぶりの親子問題
クリッパーズが得点できた理由は明白です。
◯モンテロス・ハレル
24点 3アシスト
FG9/14
ブレイザーズのインサイドを1人で攻めきった選手は久しぶりです。ハレルの活躍がなければ、ブレイザーズはおそらくいつも通りの失点で終わったはずです。
そしてハレルを中心にしたセカンドユニットだけはブレイザーズを上回りました。ちょっとレベルが違ったようなハレル。時代だね時代。
そんなハレルはディフェンスも出来るのですが、ピックに対してショーディフェンスするとインサイドでヌルキッチがドフリーになる場面も。つまり守れないジョーダンに慣れているので、そこのカバー文化がないクリッパーズです。
以前はここの速さを褒めたリードがいましたが、誰もいなくなったわけです。デッカーには出番なし。
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リバースパパへの批判はよくやっていますが、今季は息子の批判は少なくて割と活躍しています。何よりレディックをベンチに座らせた昨季までと違い、テオドシッチ、ルー・ウイリアムスと3人で回すしかありません。
しかし、この試合はマカラムにカモにされ、トランジションも悪く何1つ止められませんでした。しかも問題はテオドシッチをハークレス担当にした謎です。
◯ハークレス
21点 FG8/11
得点だけでなく起点としても活躍したハークレス。ディフェンスでもガード相手にしっかりと守りました。
せめてフィジカルのあるリバースがマークすれば良かったし、何よりテオドシッチはチームディフェンスが出来るのでマカラム向きだったはず。結果論で比較論ですが。
そしてマカラムを止められなかった最後はトバイアスにマークさせました。というか、それが出来るならばガードを減らしてウィスリー・ジョンソンでも起用すれば良かったのでは。
結局はまたも息子を重用して自滅しているクリッパーズ。ディフェンスルールの問題なんかも含めて、やっぱりクビだな。
今の段階ではチームをマネジメントしてくれればそれで良い気がしてたけど、ディフェンス強化してくれるHCの方が良いと思いました。
デアンドレ・ジョーダンをバカにするわけではなくて、リムプロテクターがいたところでディフェンスは崩壊しているクリッパーズです。チームで守る方向性がない中ではビッグマンがいたところで意味はない。キャブスにトレードされても活かされなかったでしょうね。
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ブレイザーズにしては失点が多かったわけですが、何となくリーグ全体にハレルみたいな選手が少なくなってきたのを踏まえたディフェンスなのだろうなと思いました。
ブレイザーズが最後に負けたのはジャズです。ディフェンス&リバウンドが強力なブレイザーズですが、ビッグマンがヘルプに出てきた所でインサイドの合わせ、もしくはオフェンスリバウンドをとれるチームには効きにくいディフェンスです。
しかし、今は機動力時代なのでそんなプレーが少なくなります。ジャズにはゴベールとフェイバーズがいて、ガードのドライブからの
合わせがあります。
ただ、その試合ではイングルスの3P高確率が勝因なので、インサイドだけでは勝てない。
テオドシッチは何となくクリッパーズには勿体ない気がしてきました。簡単に言えば突破力がないので、選手にお任せされるシステムにされると手詰まりになります。だからルー・ウイリアムスの方が大切。
それこそジャズならば大活躍しそう。売れる気がするけどベンチに置くにはサラリーが高い。
それにしてもその日の直感でスターターを決めていそうなリバース流はティロン・ルーにマネされているね。
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ブレイザーズはリラード関係なく得点してしまいました。聞いてないよ!
おそらくルー・ウイリアムスの3連続3Pがなければネイピアー任せで終わったのではないかと。
それは連勝の勢いがもたらす良い影響でしかありません。ハークレスの積極性で勝てる試合があったし、勝っているからコリンズも3Pを躊躇わず打つようになりました。好結果が好循環を生み出しています。
13連勝ですが次はロケッツとの対戦になります。セルティックス、サンダー、ペリカンズと続くので、良い内容で終われたのは大きいものの、悪い内容で負けると戻ってしまったりして。
プレーオフはあと3勝くらいで大丈夫そうですが、サンダーとジャズが迫ってきているので、連敗したら3位を争うことに。最終戦はジャズです。
クリッパーズは苦しくなってきました。各チーム残り11〜13試合ですが、8位まで2ゲーム差です。落ちると思っていたスパーズが復活したり、素晴らしかったナゲッツが失速したり。
プレーオフのために奮起する要素があるのかどうか。