マジックはディフェンスで勝てるのか

10月 1勝6敗
11月 4勝11敗
以降 29勝31敗

シーズン序盤こそ大きく負け越したものの、12月以降は5割で推移したマジック。バンケロという新しいスターが加わり、便利で秀逸なフランツとその他大勢の若手なのか中堅なのかという有望株たちが躍動し始めました。

〇レーティング
オフェンス  111.3(26位)
ディフェンス 113.7(18位)

しかし、そのオフェンスはかなり怪しい。個人技アタックの組み合わせでしかなく、ターンオーバーも多い。一方でディフェンスは下位チームとしては良い数字を残しているものの、強みとは言い難いレベルです。ところが、これを勝ちゲームのみに絞ってみると

〇勝ちゲームのレーティング
オフェンス  116.4(29位)
ディフェンス 106.5(6位)

こんな感じです。ディフェンスは6位ですが4位も106.5なのでトップクラス(勝ちゲーム限定)になっており、逆にオフェンスは勝った試合でも「爆発した」というのは少なかったわけです。

マジックの勝ちパターンはディフェンスが機能した試合

個人技の爆発があるので、一見するとオフェンス力で勝っているようにみえますが、しっかりと守り切れるかが大事なマジック。でもバンケロって守れていないし、ヘルプ&ローテが上手くないのも間違いないよね。ルーキーだしさ。

あくまでも「勝ちゲームで」ディフェンスが優れているのであり、負けゲームも含めればリーグ16位なので

『安定していないディフェンス』だけど『機能すれば強力』

というのがマジックの特徴です。そしてこれはポジティブにもみれれば、ネガティブにもみれます。

若いチームだがディフェンス中心に育成している
  OR
高さで誤魔化したディフェンスが通用しただけ

これはどっちも事実です。フルツ・ハリス・オケケ・MCWといったディフェンス陣だけでなく、フランツ・WCJ・サッグスらもディフェンスでエネルギーを出せます。時にはケボン・ハリスやシェフィールドなんかも登場しており、特に脇を固めるプレイヤーにはディフェンス優先で起用しているっぽいです。

ただバンケロに限らず、カバーやローテーションのチーム戦術は甘く、際の部分を「高さ」で解決しています。「個のディフェンス力」と「高さのカバー力」。立派に成立しているので問題ないといえば問題ないのですが、チーム戦術が甘いから高さを苦にしないチームというか、高さとは違う世界で勝負してくるチームにはタジタジなのです。

〇被オフェンスリバウンド 9.5(3位)
〇被3P成功率 35.1%(6位)

基本的には3Pを外させてリバウンドをキープするのが特徴ですが、被3Pアテンプトは3番目に多いので、中を固めて3Pを打たせている感じです。そこに高さでプレッシャーをかけているといえばかけているし、相手が外してくれれば勝ちパターンともいえるし。

そのためマジックのディフェンスは信用してよいのかどうか、とても見えにくいものです。

シーズン中は毎試合フルパワーで戦うのは難しいし、なんだかんだと中を固めてリバウンドを確実に回収するのが勝率アップに繋がりやすいです。マジックの場合はプレーオフ進出が目標なので、新シーズンの戦い方としては正しいでしょう。パーフェクトなんてないんだから、穴が開いたのを簡易的に埋められるチームは勝てるよね。

自分たちの力が通用すると分かった昨シーズン。いよいよ勝ちに行くことになるでしょうが、勝ちパターンのディフェンスをより安定して発揮できるかが、勝率に繋がってきそうです。

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