◎3Pという課題
ブルズは3Pを武器にできていません。オフェンスリバウンドに頼らない戦い方をしているけれども、3Pも打たないという謎な戦術構成です。
〇3Pアテンプト 28.9(30位)
リーグで唯一の20本台のアテンプトは何も変化しませんでした。開幕前はドラモンドが3Pを打つシーンもありましたが、それが望みならばドラモンドを連れてくる選択肢自体が間違いだし、結局はやらなかったし。
「3Pを打たない」と言ってしまえばそれまでですが、ガードが多いチーム事情において、中身を分類していくと更に不思議な面が出てきます。
〇プルアップ3P 5.9(29位)
うち、ラビーン 3.9
ひとつにはブルズの問題はプルアップが少ないことであり、チームの半分以上がラビーンです。ラビーンがいなかったらどうなってしまったのか。
もう1人のメインハンドラーであるデローザンが打たないのだから、プルアップが大きく伸びることはないですが、だからといって半分以上がラビーンというのは偏りすぎた選手構成になっている証拠です。ハンドラータイプが足りていないぜ。
〇ワイドオープン3P 17.2(10位)
〇オープン3P 9.8(29位)
違う課題もあって、ワイドオープンのシチュエーションはしっかりと作れているけれど、ワイドオープンじゃないと打たないというチーム全体の課題があります。ちなみに、オープン3Pは3.8本がラビーンです。マジでラビーンがいなければ、ひどいレベルで3Pを打たないチームなんだろうな。
「ワイドオープン以外は打たない」なんて、どこのBリーグチームだよ、って感じですが、この問題をさらに大きくするのがデローザンの存在です。だって、デローザンは打たないタイプなんだから、そのキックアウトからアグレッシブに打たないチームメイトってどうなんだ。ついでいにいえばラビーンだってドライブアタックしていくのに、キックアウトしても打ってくれないわけでしょ。
『ミドルレンジ攻略 × ショートパスから3P』というパターンは最先端の流行系です。ポストアップが増えた要因だったし、ハンドオフが止められないプレーになってきた要因だし、逆にミドルレンジ攻略にはなりにくいピック&ロールが減ってきた理由でもある。
ミドルレンジの王者であるデローザンがいるのだから、ブルズもこの流れに乗るのが適切だし、さらにブーチェもいるのだから非常にやりやすいはずです。でも、パスアウトしても打ち切らない構図です。
デローザン中心のオフェンスとして論理性を欠いている
こんなことがいえます。ただ、スパーズも似たような感じだったからね。デローザンはパス能力を上げたのに、パス能力が際立たないぜ。煮え切らないブルズオフェンス。
〇フリースロー 21.8(26位)
うち、デローザン 7.1
ラビーン 5.6
じゃあキックアウトを受けて、3Pフェイクして、ドライブアタックでファールを稼いでいるかといえば、そういうわけでもないというブルズ。フリースローの本数は少なく、稼いでいるのも両エースだけ。ブーチェも1.9本しかないし。
このあたりの要素を見ると、ブルズが補強すべきなのは積極的に打ち切れるシューター系の選手です。スターターとしてではなく、ベンチからのオプションでよいのですが、同じようなタイプを集めてしまっています。こんなところまでクレイグに期待することになるのって厳しいよね。
◎ロンゾよ
切ないのはブルズにとってはロンゾがいれば多くのことが変化することです。足りなすぎるプルアップはロンゾが打つし、キックアウトもロンゾが打ち切ってくれます。リバウンドの強さもふくめてサイズもカバーしてくれる便利なガードです。
しかし、ロンゾがいないのはスタンダードになってしまったので、なんとかしてロンゾの代役を連れてくる必要がある。でも、ロンゾってレアキャラなので代役を見つけるのって現実的じゃないよね。
ドスンムに期待したのもロンゾ的な要素だったのでしょうが、さすがに無理があった。
プルアップ含めてドラギッチにフォローしてもらおうとしていたはずだし、それなりに効いていたはずのドラギッチだけど、結局はHCに嫌がられた感じだし。
ブルズだって弱点のことは理解しているし、そのための補強もしてきたはずですが、結局はもとの形に収束してしまいました。ドラギッチもドラモンドも弱点を補う仕事はしていたはずですが、そんな弱点を埋めることを重視されず、エース+ハードワーカーに帰結していった。
パトリックウィリアムス、カルーソ、ホワイト辺りはずっとオフェンスでの役割に迷っていたような昨シーズンという印象でしたが、やはり数字にも出ているのですね。
特にラビーン始動時の周りのボールウォッチャーっぷりの印象はかなり悪かったです。
今年はデローザン最終年ということもあり、快進撃でもしない限りシーズン途中の解体が濃厚かとは思いますが、その時にはデローザンのパス能力が生かされるチームに出して欲しいと感じます。
ロンゾは試合に出てくれればプレーは良いのですが今季も20Mのサラリーで全休なんですよね、、これも仕掛けるタイミングを難しくしてますよね。誰が入ってもチームが変わってない。一瞬ドスンムにPG仕込んでる雰囲気とかもありましたがロンゾの帰ってくる席をちゃんと開けてるという感じ。これならトレードで来年のキャップ開けてデローザンのFA年に動いて欲しいけどDPE使ってるんだよなあ。
監督もユーティリティ的な選手をユーティリティに使わないというか。だからべバリーみたいなタイプがありがたいのかと。
ホワイトとパトリックの使い方も中途半端ですし、ロンゾ待ちの匂いが強いです。
しかも、これならマルカネンでよかったんじゃないかってのもあるし、チームは難しい。
セオリー通りではあるんですけど、セオリーじゃ勝ちきれないし。
デローザンはどこに行くのがいいんでしょうね。
サンズがビールじゃなくてデローザン取った方が面白そうでしたが、途中から加えるには特殊なんですよね。
ブルズとしても指名権を求めるのか、ラビーン中心に見直すのか、割と難しそうです。
ハードワーカーは良い事だけどそれだけじゃ駄目だよという典型になってしまったチームですね。HCのストロングスタイルとチーム作りの根幹が合致してるのかテコ入れも難しいという……西ブル然りナビみたくハード+αを持ってる選手を連れてくる気配も無く緩やかに落ちていくのが見ていて辛いです
意外と主力がケガすると変化したりしますから、ネガティブだけど、そんなことを待つのかも。
ラビーンやデローザンが怪我したら、攻撃力欲しくてホワイトPGでいろいろ変わるかもしれないし
ブーチェがケガならドラモンドがゴール下担当になって、変化するかもしれません。
奇跡を待っている感じですが。
ブーチェ含め主役たちの連動性の低さも気になります
すべてロンゾの怪我のせいにするつもりなんですかねぇ