ファイナル’23 ゲーム4

◎ファールトラブル

ヒートにとって千載一遇のチャンスがやってきたのは、アデバヨとのポジション争いでヨキッチがオフェンスファールをコールされたところでした。

4Q残り9分24秒 ヨキッチ 5つ目のファール

さすがにヨキッチを下げざるを得ないナゲッツ。86-76と10点のビハインドはあるものの、ヒートからすると耐えに耐えた中で迎えた勝機はプレーオフの勝ち方そのものでした。

4Qのヒートを除けばゲーム3までファールが少なく、テンポの良かったファイナルですが、ゲーム4になって急にファールが増えました。それも両チームの選手がファールを増やしたというよりもレフリーが増やした形。ラウリーのドライブに触れてもいないヨキッチがファールをコールされ、ラブがバランスを崩すとファールコールされ。明らかにコンタクトではなくて選手のリアクションでコールしているレフリーがいましたよ。

これによりファールが増えたナゲッツ。ナゲッツというかヨキッチ。ただ、そんなことが行われている中で、腕を使ってのポジション取りはレフリーに狙われやすい案件です。しかも、この試合2回目なのでマジでやってしまったぜヨキッチ。

しかし、レイカーズ戦でもヨキッチがファールトラブルになってからリードを広げた試合もあるなど、至高のヨキッチなのに、いなくてもいいことがあるっていうね。バトラーがコーナー待機しているのと似たような理由かもね。いや、起こった現象は全く関係なかったんだけどさ。

ヨキッチの5つ目のファール時点で86ー76だったスコアは、残り4分9秒でヨキッチが再投入された時点で96-87でした。何の問題もなく過ごせてしまったナゲッツ。

この時間帯は明確にマレー用のプレーをセットし、ゴードンにボールを持たせておいて、オフボールムーブからの3Pをヒット。同じプレーからドライブするとゴール下に飛び込んだゴードンにアシストし、さらに似たようなプレーからのドライブはキックアウトからジェフ・グリーンのコーナー3Pになりました。

ナゲッツとしては頻繁に行うプレーコールでしたが、このシリーズではあまり活用していないのも事実で、大事なところで発動したわけですが、ヨキッチ役をゴードンにやらせて成立しているのもミソ。なんだよ、ヨキッチがとんでもないと思ったら、ヨキッチがいなくても同じプレーをしちゃうのかよ。

さらにバトラーのドライブに対して粘り強くチームで対応すると、最後はバトラーからKCPがボールを奪ってカウンター。これをブルースのレイアップになって流れは明確にナゲッツへと傾きました。ヨキッチがいない時間という間の時間。24秒オーバーも含めて時間を使ってのハーフコートを成功させ、さらにヒートが封じていたトランジションまで発動だ。

スポルストラは3Qの後半でオフェンス面の不安を感じていたのか、あるいはストゥルースのディフェンスが機能しなかったからか、早めのダンカン投入で点を取りに行きました。カットプレー対策でMPJをラウリーに守らせたりと、いろいろと細かい部分では成功も多く、そして今日もダンカンは仕事をしました。

しかし、4Qになるとダンカンしか仕事が出来ませんでした。バトラー、アデバヨ、ラウリー、ダンカン、ケイレブの5人で4Qを回しており、それが終盤になるほど、苦しくなっていくようにも見えました。

ヨキッチのファールトラブルというチャンスに畳みかけたかったはずが、このチャンスを逃すと、次の一手が繰り出せなかったヒート。なんとか耐えてきた3Qまでの展開で使える武器の殆どを繰り出してしまったかのようなオフェンスになってしまったのでした。

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA