プレーオフ②サンズvsナゲッツ

◎マレーとヨキッチ

一方でナゲッツとしても楽ではない一面がありました。それはゲーム1でヨキッチがゴール下をポロポロ落としまくったことと、ゲーム2でマレーがワイドオープン3Pを外しまくったことです。両エースにそれぞれ問題のあった2試合を勝ち切れたことで、最終的にスムーズにシリーズを終わらせることが出来ました。

スイープでもよかったようなシリーズだけど、ゲーム1と2は勝敗が逆になる可能性もあったね。だからこそ「このままでは勝てない」になったサンズでした。

またゲーム3ではそれまで止めることが出来ていたデュラントに対してファールを繰り返してしまい、一気に苦しくなりました。ナゲッツのディフェンスは効きまくっていたのですが、ファールコール問題は重たくのしかかります。この辺りはNBA全体のレフリー問題なのでナゲッツだけではありませんが、少しずつ守りにくくなったのは事実です。

あとやられまくってもブッカーにはノーファールで対応したのに、デュラントにはファールしまくっていたのは作戦ミスなのか、レフリー問題なのか。

〇デュラント
41.1分
29.5点
FG45.3%
3P22.2%
FT7.5/8.5
9.7リバウンド
5.0アシスト
1.7ブロック

シリーズ通してデュラントはディフェンス面での活躍が目立ち、30点近い平均得点に反して「止められた」という形でした。主なマッチアップ相手はゴードンでしたが、ゴードンに対しては左右の揺さぶりからのジャンプシュートには行けるので、そこまで苦労しているようには見えませんでしたが、次第にジャンプシュートの確率が落ちていきました。

ゴードンがアジャストしてプレッシャーをかけることに成功したともいえるし、デュラントが疲れてシュートに正確性がなくなったともいえます。ゲーム6になるとデュラントは体の軸がブレており疲労困憊って感じだったので、シリーズ後半は疲労なのは確かです。

一方で予想外にブルースとクリスチャンのディフェンスが効いた印象です。ゴードンと違ってシュートに対してのチェックは効かないものの、平面でデュラントの自由を奪い、プレーを読み、見事にターンオーバーを引き出していました。このシリーズはデュラントがデュラントできなかったシリーズでしたが、これがゲーム1の後半から出始めていたので、単なる疲労とは違ってナゲッツディフェンスの勝利でした。

さて、ここに両チームの差がありました。

ブッカーがスペシャルでデュラントがホドホドでは勝てなかったサンズ
マレーとヨキッチのどっちかがダメな日に勝てたナゲッツ

勝敗なんてたゆむのもなので、サンズがナゲッツの勝つチャンスはなかったとはいいませんが、トータルで見るとナゲッツの方に余裕があったのも事実です。もちろんヨキッチがいなかったら勝てなかったのですが、上手くいっている部分も、上手くいっていない部分も含めて、ゲームの中で解決したナゲッツでした。

〇ヨキッチ
38.4分
34.5点
FG59.4%
3P44.4%
13.2リバウンド
10.3アシスト

しかし、どうすればいいんですかね。至高すぎてもう。

こんなスタッツを残しながら、一番すごいのは得点力でもリバウンド力でもアシスト力でもなく、試合を俯瞰で見てコントロールする能力なんだからどうにもならん。毎年1.5キロくらいずつ体重減らしていって、45歳になったら純PGでも通用しそう。

ってことで、何故かサンズとのシリーズを通して「MVPがヨキッチじゃないのは納得いかん」という話になっていきました。目の前で異次元の活躍をするブッカーがいながらも、ヨキッチがいる限りブッカーがMVPをとるのって難しいとすら感じさせたもんね。

プレーオフ②サンズvsナゲッツ” への3件のフィードバック

  1. 最高の記事ありあとうございます。あと最低二回はこういう記事が読みたい(切実)
    レブロン、カリー、レナード、今年はKDも、、、西ではこの辺のスターを何人か倒さないとFINALにはいけないと思っていたので、次はレブロンを倒してほしい。
    そもそも彼らのようなスターF対策でAGを獲得したと思うので、てかカリーよりはよかったと思うんですけどね
    アントにもブッカーにもかなりやられましたし
    でもリーブスがいるかぁあまり好きなタイプじゃないなぁ
    とりあえずマレーとMPJとCBを全力で応援です。ヨキ様は応援しなくても30オーバーのトリプルダブルしてくれると思うので(むしろヨキッチが40点、50点に乗せてるとかなりヤバイ展開だと思うので)
    配信やTwitterも楽しみに見てます

  2. これからミカル達とKDのトレードは失敗だったという批判は多く出てくると思うんですが、トレードした各選手の活躍度合いもそうですが、モンティの起用法に合ったトレードじゃなかったことも問題でしょうね。
    サンズのフロント的には、「ロスやウォーレンもハンドラー枠で使ってね」というつもりで集めたんでしょうが、結局POではどちらも最初から信用が薄いか1試合で見限られるかで、ブッカーやKDの負担軽減は殆どできていませんでしたし、オーナー交代のゴタゴタでコーチ陣とフロントがきちんと連携できないままに一連のトレードが行われたのではないかと考えています。
    もちろんロス達を信用できなかったモンティにも問題があるのですが、新しいチーム作りに移行するためにフロントが今季のPOを捨てたようにも感じられて、選手にとっては単純に優勝への賭けに負けたという事実以上に辛い終わり方のシーズンだったように思えます。

    1. デュラントをとるチャンスがあったから手を出さずにはいられなかったのでしょうが、デュラントがいたら優勝できるってのは安易でしたね。
      周囲に置くロールプレイヤーを変更しないと機能しませんが、そこにスコアリングな選手が多すぎました。

      モンティで上手くいっていた部分は、NBAに残れなそうな選手を活躍させることですが、それがなくなったら厳しいですね

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