ジェイレン・グリーンはハンドラーなのか

◎判断の遅いハンドラー

さて、この記事を書くのに最近の試合をいくつか見たのですが、本日のキングス戦は途中でKPJが離脱し、そこからシェングンのトリプルダブルという結果が待っていたのですが、グリーンにフォーカスするとシーズンハイとなるFG25アテンプトがありました。

〇VSキングス
25点
FG9/25
3アシスト

もちろん、ハンドラープレーが増えたのですが、アシストは3つどまり。それだけでなく成功したシュートのうち、ハンドラープレーのドライブは1つだけ。その逆にシェングンのアシストから4つのFG成功がありました。ちなみにグリーンのアシストも2つはシェングンなのです。

ただ単にハンドラー向いていないのではなく、ハンドオフを中心としたシェングンとの絡みは良いプレーが多く、かつグリーンのスピードとシュート力が生かされています。とてもスムーズなオフェンスなのだから、この手のプレーを増やしていくことが重要であり、オフボールの質を高めてキャッチ&シュートを増やすことや、フィニッシュパターンの増加で得点力はあがるだろうに。

なんだか、答えが出たようなキングス戦なのですが、それはおいといて、ハンドラーとして何がダメなのかを印象で書いていきましょう。

①止まってから判断する

さすがにツーメンゲームのシェングンへは動きながらパスしますが、グリーンが見えているのは自分の前方にいる選手だけ。ドライブで侵入し、ヘルプが来た時に、そのままパスを出せればシュートシーンになりそうでも、グリーンは一回止まってから周囲を見ています。

それは要するに「次のプレーがイメージできていない」っていうこと。そこにロケッツのノー・戦術問題も絡むから厄介。

②視野が狭い

正直、他の選手でも「お前はPGをするな」っていうPGはいますが、グリーンはとにかく視野が狭い。逆サイドのコーナーなんて全く見えていない。視野が狭いからパスの判断も遅いし、スピードドライブしすぎるから周囲を見回す余裕もない。

アンソニー・エドワーズがドライブを決めるようになった後にキックアウトを出し始めたのですが、それは「コーナーへのキックアウト」でした。「そこまで視野を広げなさい」ってことでもありましたが、ロケッツはグリーンにハンドラーをさせているのに、キックアウトを植え付ける意識が低い。

③スペースを作らない

ハンドラーだったら自分がプレーするためのスペースはもちろん、チームメイトがプレーするためのスペースを作る必要があります。考えてやっている選手は強いですが、考えなくても感覚的に多くの選手がやっています。でも、マジでグリーンはスペースの意識がない。

わざわざ狭い方にドリブルして囲まれちゃうし、ステップバックのスキルはあるけど、それでディフェンスを引き付けてシュートフェイクからインサイドへのパスとか、まずみない。サボニスとのアイソになっても3Pラインの内側から始めてたし。

④緩急を使えない

ちょっとスピードを落としておいてディフェンスの動きを見るとか、ヘルプディフェンダーをおびき出すとか、あるいは逆に急にスピードアップしてのカウンタードライブとか。

とにかく速いのは間違いないんだけど、ただただ早いからディフェンスも迷わない。あと全力スピードでシュートを決めるのは難しいだろうに。これがフィニッシュスキル不足にもつながっているよね。

⑤チームメイトをみえていない

ジャバリとシェングンが2枚のスクリナーとして用意されたのに、2つ使った上にとまってしまったグリーン。もちろん、その間に1枚目のスクリナーだったジャバリは動きなおして3P待ちなのですが、全く見ておらず、2つくらい呼吸を置いてからパスを出していました。

普通のツーメンゲーム(スリーメンゲーム)なのに、その相棒すらみていないのかよ。なかなかの放置でした。まぁいくつか挙げてみたけどさ。全体を見る能力とパス能力、両方を持っていないので

スコアラーであって、プレーメイカーではない

という印象が強すぎます。ただし、これだけプレーメイカーじゃないのに20点オーバーなので、スコアラーとしては優秀なんだよね。緩急使わないのに、スピードだけでぶち抜けてしまうのとか、ムービングからの3Pも苦にしない。もちろんハンドリングもあるので、シュート専門でもないし。

管理人はグリーンがハンドラー修行をすることそのものには否定的ではありません。しかし、その前にやるべきことがあるだろ。コンビプレーにしても、シェングンとのツーメンゲームを極めてみるとか、いろいろとあるだろうに。

切ない話というか、ハンドラーが欲しいならば、サッグスやギディを取ればよかったじゃん。活躍しているハンドラーといえばフランツ・ワグナーだしさ。この3人よりも得点能力の高いグリーンを指名しておきながら、ハンドラー仕事は違うだろうに。

その一方で、結局のところジェイレン・グリーンという選手は『素材でしかない』ことも示しています。ハンドラー以外の仕事で輝きまくるならば、こんなことにはならなかったわけです。スコアリングガードとしても足りない要素が多く、だったらいっそのことハンドラー修行をさせるってのも間違いではないかもね。

ハンドラー向きのプレイヤーではないのは間違いなく
だからこそハンドラーすることで何を身に着けるのか。
一番、怖いのは何も身に着けずに終わること。

シーズンは半分が過ぎましたが、いまだにハンドラーとしての成長が見えてこないグリーン。ロケッツはどんなチームになっていくべきなのか。その答えを示すのはいつになるのかな。

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