20180206 ペリカンズ vs ジャズ

どうやらジャズが好調らしい。5連勝中でその中にはラプターズとウォーリアーズも含まれます。19勝28敗はプレーオフ厳しいと感じますが、24勝28敗はいけそうなライン。クリッパーズに続きジャズまで戦線復帰なのか!?

そんな競争激化に最も困りそうなのはペリカンズ。28勝24敗ながらカズンズ離脱でミロティッチを加えたところ。5割と言われれば何とかなりそうですが、プレーオフラインが上がるのは怖い。最もジャズを叩いておきたいのがペリカンズ




見所はロドニー・フッドを放出したいジャズとミロティッチを加えたペリカンズという点。お互いが選手構成をいじっているわけです。割と人気だけど1巡目ほどの価値があるかは微妙なフッド。1巡目に不良債権処理を加えて成立したミロティッチ。同じくらいの価値。

そういえばジャズもミロティッチを欲しがっていたっけ。ミロティッチがジャズ、フェイバーズがペリカンズというのもアリだった気もします。

 

いずれにしてもジャズは現有戦力でプレーオフを目指すのか?
ペリカンズはミロティッチ効果でペースを維持できるのか?

そんな見所。



◉好調さが残るジャズ

ウォーリアーズ戦ではイングルスが大活躍したこともあって、かなりフロアを広く使っていたジャズ。イングルスは決めてないけど、その流れは継続しています。その前に観た時はただゴベールがジャマでした。

ボールを持っても何も出来ないゴベールが真ん中にいてオフェンスを止めていたのですが、小さなパターン調整をしたようでエンドライン側からゴベールパターンが増えます。リングを向いた状態ならば止められません。

まぁペリカンズはディフェンスの悪いチームでもあるので、何だかやりたい事を出来ているジャズ

 

それに対してペリカンズも悪くはない。悪くはないけど、何がしたいかはわからない。そんなオフェンスになって、ミロティッチがエアボールしたり、デイビスが珍しくイージーシュート外したりと得点出来ません。

正直差があったとは思えないけど、ヌルヌルと得点差は離れていき、15-4と早くも二桁点差になります。



そこからペリカンズも盛り返します。ゴベールを相手にしないデイビスが次々にミドルレンジを沈めていきます。ジャズのオフェンスを止められているわけではありませんが、それなりにミスをしてくれるし、シュートも外してくれます。

ゴベールがいるとリング近辺のフィニッシャーとして機能してくれますが、その一方でドライブスペースは消されるので、アウトサイドでボールを回し、そこからの3Pやミドルが決まらないと得点は停滞します。
決まる時もあれば決まらない時もあるのは仕方ない。

ゴベールがルビオにスクリーンをかけますが、ルビオのミドルはそんなに信用出来ないし。

 

1Q最後はデイビスもミロティッチも休ませたペリカンズに対して、セカンドユニットも鍛えてあるジャズが優位に立って34-23で終わります。鍛えてあるのかフッドが積極的なのか。

数字的にはペリカンズは普通で、ジャズが好調ですがペリカンズが守れないとも。



◉動きがつく両チーム

セカンドユニットのジャズは非常によく動きます。フェイバーズが中心にいながら4人がポジションを入れ替え、ドライブし、そしてアウトサイドから狙っていきます。何よりもフェイバーズのスクリーンから打つフッドのミドルはルビオよりも信用出来ます。

オフェンス好調のジャズですが、その代わりに明らかに守れません。よく追いかけるし、しっかりと制限するのですが最後のリムプロテクターは足りません。

なので、ややジャズ優勢で進みますがフッドが好調だった程度の差です。



スターターが戻るとペリカンズが盛り返します。エンドライン側へのドライブが出来るようになります。完全に外に引き出されるゴベール。ペリカンズとしては強みの形なのですが、なかなか出せませんでした。やっとらしくなってきます。

それを遮っていくのはイングルス。いやらしいフローターを2本決めると引きつけてゴベールへ。上手い。

 

それでもペリカンズはドライブで収縮されてからキックアウトされたのをロンドが2本連続3P、ホリデーも決めて残り30秒で3点差。

イングルスが3Pを返すも、またもロンドが3P、でもフッドがブザービーター3Pを決めてしまいます。残り30秒からお互いに2本の3Pが決まり70-64で前半が終わります。

ジャズの2本が外れていれば同点で、ペリカンズの2本が外れていれば二桁点差でした。



◯FG%
ジャズ 61%
ペリカンズ 57%

終わってみれば両チームが好調だった前半。中身は少し違って安定してプレーする事で高いFG%のジャズと、シュートの波があるけど爆発力のあるペリカンズ

1Q序盤はカズンズ不在で起点不足だったペリカンズが、シュートの調子が出てくるとカズンズ不在でも関係ないプレーをしました。強い時のペリカンズはそのままですが、困った時のペリカンズには課題が残っていそうです。

ドノバン・ミッチェルは消えているよ



◉アウトサイドが決まらなくなると

後半になると両チームのシュートが決まらなくなります。ある意味試合の中でとられているバランスである両チームのディフェンス修正でもあります。

そんな時に困ってしまうペリカンズに対し、オフェンスリバウンドを奪うジャズ。インサイド2人使う理由でもあります。特にフェイバーズが拾ってゴール下を決めれば、ミッチェルからのキックアウトをコーナー3Pて答えます。

 

このフェイバーズの戦術理解は高く、コーナー3P待ちかと思えばインサイドで合わせるし、ゴベールがベンチに下がるとハイポストで仕事をします。インサイド2人使うチームは1人がこんな役割を出来ないと苦しくなります。ペリカンズはカズンズの役割でした。

7分でFG5/6、3リバウンドのフェイバーズによりジャズはペースをキープ出来ます。



更に3Q後半になるとフッドがシュートを沈めていき更に点差を広げて最大19点差になります。

ペリカンズはホリデーが1人奮闘し、12点を奪います。

◯3QのFG
ホリデー 6/8
ムーア 2/3
それ以外 2/13

全員が回転しないと苦しくなってくるペリカンズ。パッシング前提だからかロンドもシューターみたいになっているし。25アシストの面影はどこへやら。

 

99-86とジャズがリードを広げて3Qが終わります。どちらもアウトサイドシュートは外れてきました。外れてもオフェンスになるジャズとならないペリカンズという差でした。



◉走っていくペリカンズ

追いかけるペリカンズは走ろうとします。なかなかシュートは決まらないものの、ジャズの速攻になる場面でもよく戻り止め、マイボールになると4人がすぐに走り出します。

カウンターを食らう場面もありますが、リスクを負うべき点差なので、走ってチャンスを掴もうとするのはオフェンスチームの選択肢として正しいものでした。

ただ、ジャズもトランジションディフェンスの良いチームであり、ファールも駆使しながら連続でイージーシュートになるのを許しません。



デイビスとミロティッチが戻ってくるとそのトランジションが遅くなってしまうペリカンズ。自分達のシュートが決まれば問題なかったのですが、決まらないためカウンターを受けてしまい、逆に点差が離れていきます。

全くペースの落ちないジャズのオフェンス。残り4分で120点にのせます。そしてルビオとの見事なパス交換をみせたフッドが3Pを決めると残り3分残して20点差となり、ゲームオーバーとなりました。



◉歴史的な好調さのジャズ

◯3P
ジャズ 14/21
ペリカンズ 8/22

66%と反則なジャズですが、なんとこれで4試合連続で50%オーバー。その前も47%です。だから運が悪かったと言うわけにも行きません。止めに行くべきだった3P。

なお、5試合連続ならば歴史的な好調さらしいです。

 

◯ロドニー・フッド
30点 FG12/14 3P4/4

でもフッドの3Pは問答無用で止めようがありませんでした。売りに出されているのが不思議ですが、かといってバークスもいるし1巡目指名権や有望株と交換できるならばしたいというのも理解出来ます。

フッドは素晴らしかった。でもそれだけで勝ったわけではないジャズ。エースのミッチェルは全くダメだったし。

 

◯ロイス・オニール
13点 6リバウンド 3アシスト
FG6/7

良い選手です。ウイング守れるのでかなり重用されそう。バークスだけでなくオニールの存在がフッド放出に動いている気がします。

 

勝ち方としてはウォーリアーズ戦と同じで序盤に攻略したポイントから派生して出来る穴をついて行き、最後は相手の諦めもあって大差にしています。セカンドユニットも順調だし、流れとしてはこのまま続きそう。

とはいえ3P50%は幾ら何でも決まり過ぎ。これが決まれば攻略し易いのも事実なので、良いリズム自体は継続しそうだけど連勝するかはまたちょっと違う気が。



FG51%なのでしっかりとやれたペリカンズ。ただ、ジャズが強過ぎました。とはいえプレーメーカー不足は確かでした。

何故、ジャーミーア・ネルソンを放出したのか?

そんなことを呟いたら、「クラークを使うようなノーPGで問題ない」と回答を頂きましたが、その内容はよくわかるものの、変化をつけられない試合でもありました。

上手く回っているペリカンズには不要ですが、立て直したい時間にはネルソンは必要だったのではないか。そう感じさせる試合でした。

まぁ、それでもトータルで50%オーバーならば問題なかった試合とも言えます。



◯ニコラ・ミロティッチ
5点 3リバウンド

全く存在感のなかったミロティッチ。個人が悪いというよりはフィットしていません。なお、ミロティッチもプレーメーカーにはなれないタイプです。デイビスも同じ。

だから2人いるフィニッシャーをどう融合させるのか。ロンドがあまりゲームメイクしなかったことも含めて課題は残るペリカンズでした。加入直後なので当たり前ですが。

 

◯デリック・フェイバーズ
19点 7リバウンド

冒頭に書いたように三角トレードでフェイバーズを獲得していた方が、やりやすかった気がします。可能だったかは知りません。何よりミロティッチ+モンローが希望だったと思うので致し方ないのでしょう。

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