20180203 バックス vs ニックス

負け越しが増えて5割復帰への活力が足りていないニックス
勢いがついて勝ち越しを増やしているバックス

ゲームレポートから遠ざかっているバックス。試合は観ているけど書いてなかったり。HC交代の激震からディフェンスを立て直したようでいて、どうなのか確認したかったのですが、ここにきてケガ人が。

アナウンスによると前の試合欠場のブレッドソーは戻り、足を捻ったアンテトクンポも大丈夫。しかし、ブログトンは2ヶ月アウト。

バックスはブログトンがバランスを保つチームなのでブレッドソー獲得にすら反対だった管理人。一時期はベンチに追いやられたものの結局はブログトンもスターターにする形になりました。ある意味キッドはブログトン頼みの戦術でした。

 

しかし、代わりにバックス2大タレントの1人ジャバリ・パーカーが戻ってきます。15分の制限があるし、そもそも2回目の大ケガ明けなので期待してはいけませんが、プレーオフまで時間はあります。待ち望んだセカンドオプションはバックスベンチの強化になるのか。

 

ニックスは苦しいけれどアウェーだらけの1月のみで考えたら酷かったわけではないです。負けてはいるけど、個人のパフォーマンスが大きく落ちているわけでもない。しかし苦しいのはポルジンギスがいる時間。直近5試合のレーティング

◯オフェンスレーティング
チーム 104.2
ポルジンギス 99.6
ビーズリー 113.6

でも大黒柱のオールスターだからね。
ステップアップしないといけません。

 

5人が役割を果たそうとする動きは変わらず、しかしエースが突破口を開けていないのが勝利に繋がられない要因です。長く出ているポルジンギスのみがレーティングが悪いので本当にそこが最大のポイント

新たに契約したバークはオフェンスでは良くやっているので突破口になっていますが、総合的に良いわけではなく、短時間の変化要員にしておきたいところ。

ポルジンギス次第!



◉ジャバリ・パーカー is BACK

 

上手いボール回しをみせるニックスがゴール下のポルジンギスに渡しますがアンテトクンポのプレッシャーにミス。3Pラインの外でフリーになったアンテトクンポはドライブを選択しポルジンギスのプレッシャーにミスというスタートです。

ニックスの方はパッシングとオフボールムーブで良い形を作っていきます。ただ、バックスもフリーを作らない形でガマンし最後はカンターかポルジンギスの個人勝負に。

 

バックスはいつも通りフロアを広くしてスペースを作りブレッドソー、ミドルトン、アンテトクンポの個人技勝負に。特にミドルトンのターンシュートに苦労するニックス
ポルジンギスがアンテトクンポを止めますがエルボーを食らって口の中に出血が。

バックスはスティールから速攻が出ますが、ニックスにはカンターのオフェンスリバウンドがあり互角の展開が続きます。



1Q半分が過ぎたところでジャバリ・パーカーが出てきて大歓声で迎えられます。
初めのプレーはポルジンギスへのパスを阻みますがこぼれ玉を拾ったカンターにファールでした。エンドライン沿でもらいミドルを決め復帰初得点。さらにスネルが3Pで続きます。

パーカーはアンテトクンポとの交代です。フロアを広く使って個人技勝負ならばアンテトクンポとパーカーが2大タレント。リハビリ期間はアンテトクンポの控えがちょうど良い役割なのでしょう。まだダンクをミスするくらい。

 

ニックスもポルジンギスからビーズリーにスイッチします。ビーズリーに持たせてブラインドカットするマグダーモッド。さらにビーズリーがミドル。セカンドユニットの方が、というかビーズリーの方がボールを持ったときに懐が深く、周囲の動きがスムーズになります。溜めてパスしたり、自ら打ったり。ポルジンギスだと自分で打たなければ形になり難い。

一方のバックスは意外にもパーカーが良い。ハイポストからのドライブ、エンドラインからの合わせ、どれもバックスの他の選手にはないプレーのため空いてしまうケースが増えます。2回目の、そして長期欠場明けとしては申し分ないプレーをしました。

お互いのオフェンスが良くなり、1Qは29-28でニックスリードで終わります。



◉走るバックス

アンテトクンポを入れたセカンドユニットが足を動かしてプレッシャーをかけるディフェンスを見せます。ガードを増やしこれまでよりもペースアップするような雰囲気。

そのディフェンスは成功したり、裏パス1つでかわされたり。ただ、トランジションが早くなるとマークがつききれない内にアンテトクンポを活かせます。なのでディフェンスよりもオフェンスに効果のある変化です。

どうみてもトラベリングさえもコールされないので有利に進みこの試合初めてどちらかがリードを得る展開に。



バックス8点リードでスターターが戻ります。すると今度はニックスが走ります。前を走ったハーダウェイが3Pを外しますが、先頭を走ってリバウンドを押し込むのがカンター。コートニー・リーも速攻を決めてすぐに2点差まで縮めます。

ディフェンスリバウンドから走るので遅れるバックスのインサイド陣。

 

しかし、再び戻ってきたパーカーがオフェンスリバウンドを押し込むと、ショートレンジのフローター。

面白かったのはこの時間はカンターを守るのがアンテトクンポ。つまりセンター起用です。セカンドユニットはガードを増やしましたが、走れるビッグマンのパーカーを使い同じ効果を発揮できています。

まぁアンテトクンポはカンターにリバウンドポジションをとられまくるので評価は難しい。

またも働き過ぎたパーカー。コンディション整ったらヤバいって。



オフェンスリバウンドを拾いまくるニックスですが3Pが全く決まりません。カンターのインサイド押しが効果的なのに、まったくディフェンスを広げられないニックス。そして存在感のないポルジンギス。

対してバックスはアンテトクンポが3Pを決めます。しかし、フリースローを落とします。確実に決めていくニックス。

最後はさすがに落とさないミドルトンが2本決めて55-55の同点で前半が終わります。



◯ジャバリ・パーカー
10分 12点

働きすぎのパーカー。約1年休んでシーズン途中の復帰なのに!!

そしてそのプレーはバックスには不足していたプレーばかり。エンドラインから合わせるプレー、速いムーブでゴール下の得点、ハイポストからのドライブ、ディフェンスリバウンドから参加する速攻。

元々、システム的にはアンテトクンポよりもパーカーの方が中心だったので、戻ってくると尚更その存在感の大きさに気付かされます。
本人とHCが調子に乗って使い過ぎないことを願うのみです。

 

そして想定されていたことではありますが、早い展開を増やそうとしているようなバックス。正しくはキッドもやっていましたが、セカンドユニットのこの雰囲気はなかった気がします。
まぁそれもパーカー復帰がもたらしたローテーションの変化だったりするのでHC評価に繋げるのはちょっと違うかも。

ディフェンスはやられまくっているしね。しかもニックスは3P外してくれているのに。



ニックスにはオールスターが1人います。

そんなクイズ出されたらカンターと答える前半。既にダブルダブル。やっぱり展開に乏しいポルジンギス。この試合の話ではなく、ポルジンギスに対しては抜かれることを恐れずにフェイスガードするのが一般的になってきています。
高さのあるシュート力は脅威だけど、それさえ抑えておけば何とかなりそうだからです。

ボールムーブしてポストのポルジンギスに渡しても確率が低いのでディフェンスが収縮してくれなかったり。

とはいえアウトサイドにも打開力がないのも確か。ハーダウェイもリーももう少しずつ頑張らないと。3Pを決めておけば楽になるはず。



◉カンター頼みのニックス

 

後半もアンテトクンポにブロックされるポルジンギス。しかし、ジャックが拾ってカンターにアシスト。ポストからのキックアウトも不正確でターンオーバーに繋がります。

バックスはコーナーからの3Pで得点します。パーカーは良かったけど試合開始当初ほどスペーシング出来ていないのを修正した模様。するとアンテトクンポへのアリウープも決まります。

 

しかし、ディフェンスは存在感抜群のポルジンギスがアンテトクンポをブロックし、カンターのゴール下で追いつくニックス。そしてジャックのドライブにファールしたブレッドソーが早くも5ファールでベンチに戻ります。接戦は続く。



アンテトクンポがゴール下でスティールしてダンク。そしてミドルと活躍するとパーカーと交代します。
さすがに警戒されてきたパーカーからパスが出ますが決められないバックス。パーカーもちょっとお疲れ気味で走らなくなっています。プレータイム制限でここまで。

 

3Pが決まらないニックスですが、ベンチからニリキナだけがアウトサイドから好調です。それでいてカンターがオフェンスリバウンドを拾う。それだけで持っているようなニックス。

最後はそんなニリキナとのピック&ロールからカンターのダンクに繋がり74点の同点で3Qが終わります。

 

同点だけど苦しいのはニックス。カンター頼みが酷い。働けるのかポルジンギス&ハーダウェイ。多分、アンテトクンポは働くよ。ミドルトンは消えています。



◉苦しかったニックスの幸運

 

ボールムーブさせビーズリーから素晴らしいキックアウトパスがでますが、フリーでも決められないランス・トーマス。オクインがミドルを決めると、次にキックアウトしてやっとリーが3P。

下腹部にキックを食らったビーズリーが下がって予定よりも早くポルジンギスが出てきます。

 

アンテトクンポが走ってドライブすれば、ブラウンがアンテトクンポへのパスを匂わせながらレイアップを決めます。逐一駆け引きをみせているシャノン・ブラウンの弟。さらにアンテトクンポのパスからデラベドバが3P。リードするバックス。



戻ってきたブレッドソーがまたいつものよくわかんない3Pを選択して、そのリバウンドから走ったジャックにファールして退場します。何してんだこいつ。

1点差になったニックスはフリーになっていたランス・トーマスが躊躇わずに3Pを決めて逆転します。マークもズレていたけど、どうせ決まらないというここまでの展開が生んだフリー。

この時のニックスはローポストのカンターがいないと形になっておらず苦しいのですが、一方でランス・トーマスがアンテトクンポを止めるので接戦は続きます。判断が難しい中、同点の残り4分でカンターを戻します。

それはアンテトクンポとポルジンギスが直接マッチアップする構図です。



◉エース対決

 

アンテトクンポがポルジンギスからスティールしますがドリブルミスしてニックスボールに。ポルジンギスはアンテトクンポに完璧に守られているのですが、ムダにヘルプにきたデラベドバがファールして、ボーナススローを決めるポルジンギス。

ハーダウェイのドライブにヘルプが集まったところで真ん中に合わせていくポルジンギス。

アンテトクンポもフリースローを決めれば、ポルジンギスとの勝負でドライブを決めます。残り2分でも同点。

ミドルトンが凡ミスして速攻に走りファールされたハーダウェイがフリースローを2本落としますが、またも触ったカンターでニックスボールに。しかしそれも落としたハーダウェイ。

アンテトクンポもジャックとのミスマッチでミドルを打ちますが外れます。

突然ロースコアになっていく終盤です。



タイムアウト明けのニックスはポルジンギスを使うピックでミスマッチを作りますが、ヘルプも来てボールを渡せず、カンターのゴール下にパスを通しますがアンテトクンポがブロック

 

ラスト10秒でアンテトクンポvsポルジンギスの勝負になりますが、ヘンソンのスクリーンを使いドライブからのスピンムーブでレイアップを決めたアンテトクンポ。もしタイムアウトをとっていればランス・トーマスが出て来たはずです。

 

2点差で残り1.9秒のニックスオフェンス

ポルジンギスが貰えないものの、ハーダウェイが3Pを放ちますが外れてバックスが接戦をものにしました。



◉ハーダウェイとポルジンギス

◯FG
ポルジンギス 6/15
ハーダウェイ 1/14

終盤の活躍もあり悪かったとは言えないポルジンギスと、明らかに悪かったハーダウェイ。ファーストオプションになるべき2人がこの内容なので、ニックス自体は良くやれてはいます。

単純に外し過ぎのハーダウェイですが、正直ホークス時代から同じような感じなので、調子良くないのに頼るのもどうなのかと。しかしシューターならマグダーモッドがいますが、打開するドライブしてくれる選手がいないのも事実です。

 

そんな役割を担えないポルジンギス。ドライブというかポストアタックで制してくれれば良いのですが、どうしても当たり負けし、プレッシャーをかけられると正確なパスが出せていません。

最近はネッツの育成力を話題にしますが、ニックスはポルジンギスにどんなムーブを仕込もうとしているのか?
アンテトクンポがみせる動きと比べるとシュートに持ち込むパターンに乏しいポルジンギスでした。

 

◯3P 5/25

9本外したハーダウェイと4本外したポルジンギス。9本打たせるならマグダーモッドを出せ。

◯エネス・カンター
17点 18リバウンド

8がオフェンスリバウンドなので完全にチームを救っていました。ここ最近はモンスタースタッツ連発しているらしいです。

チームとして悪くはないですが、エースの頑張りが必要なのと、ちょっとパターンを一定化し過ぎなのでアウトサイドも試合と調子に合わせて柔軟にしてはどうでしょうか。



◉アンテトクンポとパーカー

 

◯ヤニス・アンテトクンポ
29点 FG10/21

◯ジャバリ・パーカー
12点 FG4/7

二桁得点は2人だけ。パーカーの復帰戦は単なる復帰というだけでなく、バックスを象徴するような内容になりました。バックスはタレントは2人で、他は優秀なロールプレイヤーと捉えています。

 

変化をつけてくれるブログトンがいないのでワンパターンになりましたが、それでもパーカーがいるだけで全く違いました。

ブレッドソーが良い悪いではなく、この2人がいるならば、もっとアーリーオフェンスとアシストの上手いPGが欲しくなります。ブログトンもそんなパスを出すわけじゃないので勿体無い。

 

プレーオフまで時間は十分にあります。
ジャバリ・パーカーという存在はバックスを1つ上のステージに引き上げてくれそうです。アンテトクンポとの融合を目指すか、ベンチスコアとして活用するかは難しいですが、大きく道が拓けたように。

その場しのぎでしかない補強は要らないと思います。

20180203 バックス vs ニックス” への2件のフィードバック

  1. いつも楽しく見させてもらってます。ニックスファンですが、今日のjrは悪かった、、、
    リーも、調子悪かったのでバークかマグダモットにかえて欲しかったな〜
    ポルの成長に期待して、今年こそプレイオフに出て欲しい!

    1. そうですね。しかもハーダウェイはこの酷いFG%が数試合続いてますから、最後まで拘る必要性がなかったと思います。ランス・トーマスでも良かったような。

      逆にそれでもこの点差なので、ニックスそのものは悪くないと思うので、ちょっとした工夫が欲しいですね。

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