ブレイザーズ雑感

vsサンズ 2022/10/21

試合は見たので雑感を超特急で書いておきます。試合はお互いに守りあう展開で、緊張感のあるワンポゼッションがみられました。ここまでの試合にはなかったハーフコートでのやりあい、プレーチョイスの読みあい、そして切れるカードの量が問われる展開で非常に面白かったです。重たい試合だったけど。

◎ビラップスを信じていいのか?

プレシーズンが酷かったというブレイザーズのディフェンスは、例によってリラードとサイモンズを並べていると苦しくて仕方がなかったです。特にサンズお得意のエイトンを絡めたピック&ロールを繰り出すと、何も連携できずにズタズタに切り裂かれていました。ズタズタのボロボロ。

ブッカーとクリス・ポールの両方をケアしなければならないため、ブッカーにハート、ポールにジェレミにしたことで、エイトンをマークするヌルキッチを除くと、残りがリラード、サイモンズなのでカバーリングの概念に乏しく、カバーするとミカルにやられてしまいます。

わりとっていうか、かなりっていうか、無力ってくらいピック&ロールを守れなかったのです。ヌルキッチがカバーにでてはエイトンがイージーフィニッシュに行くシーンが多く、時には「誰がハンドラーに行くの?」とばかりに、ブッカーをドフリーにしてもいました。

つまり、懸念だったディフェンス面については、やはりチームとしての解決が出来ていないことになります。出来ればサイモンズではなくウィンスローやリトルをいれて、ジェレミを余らせることで1枚は高速カバー担当を準備しておくべきでした。

にもかかわらず、ディフェンスの戦いになったのは、準備してきた2-3ゾーンが強烈に機能したからです。ジェレミとサイモンズを「2」にしたゾーンは割とインサイドに強いリラードと、リバウンドに強いハートの特性もあり、何よりも「マークの受渡が明確」になったことで、酷かったマンツーとは異なり、ディフェンス強化に繋がりました。

なお、ベンチメンバーではリトルとウィンスローを「2」にしており、こっちはスターターどころじゃなくエグかったです。ただし、「3」がリラード、シャープ、ユーバンクスだったので、相手のセンターがランドールだから機能した形でもあります。

ってことで、酷い酷いといわれていたブレイザーズのプレシーズンのディフェンスは、シーズンに向けてのテストの意味合いが強かったみたいです。試合観てないから知らんけど。

ビラップスはどうやったら守れるかを考え抜いて、この形にいきついたのでしょうか。僕らはビラップスを信じていいのだろうか。そして、このゾーンはいつまで通用するんだろうか。

このゾーンは初見ではビビってしまうやつです。3年前のヒートがデリック・ジョーンズやバトラーを「2」にしていた形に似ています。だったら、デリック・ジョーンズがいた時にもやればよかったのにね。

そしてオーバータイムになると、クリス・ポールとブッカーでパス交換しておき、コーナーからミカルとダミアン・リーがハイポストへ進入してヌルキッチを引き出し、中継役になってゴール下のエイトンへと通せばイージーに攻略していました。

20試合くらいは通用しそうですが、バレてきても、そして2回目の対戦でも通用するのかどうか。ビビらせて守れているだけでなく、ゾーンとしても進化するのかどうか。ビラップスを信じていいのかどうか。

◎ジェレミとウイング

セカンドにユーバンクスが混じっていたように、基本的にワンビッグを続けました。これにより、ジェレミはいまいちオフェンスに絡めていませんでした。

〇ジェレミ
8点
FG3/7
2アシスト

他のスターターが二桁だったのに、ジェレミだけ沈黙。そりゃあガードコンビ+ヌルキッチでプレーメイクしているので、ウイングの仕事はコーナー待機だしね。ハートの方は2人目のパサーにもなるので忙しかっただけに、ジェレミはコーナーかエンドライン合わせって感じでした。

後半開始から修正したかったのか、ジェレミのアイソオフェンスが混じりましたが、その時はヌルキッチがコーナーへ。どうしてもガードエース2枚+ポイントセンターでウイングが個人能力のオフェンスをするのは難しいです。

その一方で、後半になるとウィンスローをセンターにし、リトルやシャープなどを使った機動力ウイング作戦を発動しました。むしろ、これがメインだと思っていたのですが、ワトフォードが離脱しているようなので、今はユーバンクスなのでしょう。

キングス戦の最後はこの形を選んだとコメントを貰いましたが、ジェレミとしてはノービッグでポジションレスになった方が存在感を出しやすいです。ビラップスは好まない形なのかと思いましたが、どうやら計算に入れている様子。

しかし、やってはみたものの、5人全員が同じサイドにポジショニングしてしまうなど、ちょっと苦しかったです。ウイング並べたのに、サイモンズが普通のピック&ロールを仕掛けるシーンもあり、殆ど何も決めていなかったことが伺えました。

攻守においてジェレミの使い方に課題を残しまくっていたのでした。

ウィンスローとハート ⇒

ブレイザーズ雑感” への8件のフィードバック

  1. リラードが面取りでめっちゃ押したりしてましたが、ホームなのでディフェンスファールの笛も緩く、ファールトラブルもない、固いディフェンスでした。今年は強そう。

    誰が抜けても安定してそうですが、意外とグラントいないと崩れるのではという印象です。

    1. そこら辺はルールがあるのか、ないのか、よくわかんないですからね。

      グラントいないとディフェンスが不安過ぎて。リトルが頑張れるかどうかかな。
      あとはヌルキッチ抜けると、やれることは減っちゃうんですよね。

  2. 本当にスターターサイモンズだけやめて、リトルかウィンズロウスタメンにしてほしいです。復帰したらGP2もいますし。点取りたい時だけ並べてゾーンで誤魔化す方がよいかと。
    シャープがルーキースケールのうちにどこかで上がってくると信じて、サイモンズはどこかでトレードできればよいのですが…。個人的にはそこで戦力補強・ハート他契約延長などができたら、リラード最後のチャンスかなと思います。

    1. 大物を連れてくるのは簡単ではないので、とりあえずは多彩さを武器にしておきたいですね。

      サイモンズがトレード出来るなら、他のアセットつけてでもデュラントにベットしてみるか・・・

  3. プレシーズンも全敗で酷いディフェンスは変わらず全く期待していなかった今シーズン、今日のLALにも勝ち3連勝とうれしい誤算のスタートとなりました。まだ全く信用していませんが。

    オフにペイトンと高額契約を結び?何故ブルース・ブラウンと安く契約しなかったのかと謎に思い、サイモンズとの高額再契約?再契約せずに3&Dのウイングを補強して欲しかった。センターも変えず不安な陣営となりました。ヌルキッチは年齢以上の衰えを感じます。でかいだけでインサイドもリバウンドも弱いし、シュートも下手だし、優勝を狙うチームのセンターではありません。リラードとサイモンズとの相性だけを考えたのか?

    Southpawさんと全く同意見であり、
    これから、シーズンが進みまだ補強出来ると信じていますが、兎に角、今は現有戦力で何とかするしかありません。まず、やるべきはサイモンズをベンチにしてリラードと並べない。リラードとハートのコンビでウイングにはウインズローかリトルをスターターにする。

    スターターをリラード、ハート、ウインズロー、グラント、ヌルキッチでベンチからサイモンズ、ペイトン、シャープ、リトル、ワトフォードで少しはバランスが取れるようになるのではないでしょうか?

    動けるビッグマンが欲しいですね。後3Pシューターも。良い補強が出来るならサイモンズもヌルキッチも出しても良いですね。欲しいチームが無いか?ラプターズは3人のウイングの内、一人でもくれないかな!

    1. サイモンズはベンチでいいけど、かといってサイモンズいないとリラードの負担がデカいのも確かなので、トレードするにしても考えちゃいますね。
      クラークソン&マルカネンだとちょうど良いけど、サイモンズもらってくれそうにないし。

      まぁ新しいチームなのでチャレンジを繰り返すことは忘れずに、悪いところも許容して改善を狙うまでです。その意味でゾーンに頼りすぎるのもなぁ

  4. いつも面白い記事ありがとうございます。

    ブレイザーズはCHIに出した指名権にプロテクト付いてる関係で1巡目出さないので、なかなか身動き出来ない状態ですね、、、今年プレイオフに出られれば、また1巡目指名権をトレード出来る様になるので、まずはそこを目指して来期オールインする方針と前GMが言ってた気がします(うろ覚えですが)

    あとサイモンズを6人目にしようという意見の方が多く、僕も以前はそう考えていましたが、リラードとサイモンズについて

    ①2人とも出さない時間は無い
    ②それぞれのプレイタイムを減らさない

    という前提であれば、結局6人目だろうとスターターだろうと並べる時間は変わらないわけで、そうなると何を基準にスターターか6人目を決めれば良いかわからなくなってきました笑

    リラードとサイモンズ2人だけでなくもう少し広いビジョンが持てればまた変わるのかも知れませんが、、、

    管理人さん的に、こういう準エース級の選手をスターターにするか6人目にするかの基準や考え方などあれば教えていただきたいです。

    1. サイモンズの件は「6人目」といいつつも、
      ・サイモンズに都合のよいセカンドユニットを作る
      ・試合終盤は使っても、使わなくても良い準備をする
      という2点なのだと思います。
      特に後者は現状だと「使う前提」なのですが、しっかりと逃げ切りたい試合には向いていないし、逆転したい試合なら積極的に使うのはわかるので。

      でも実はサイモンズはヌルキッチありで使いたいし、よりパス能力のあるハート当たりとも組ませたい。
      だから本当はリラードの方をセカンドに混ぜるイメージなんですけどね。

      あとリラード、サイモンズ、ヌルキッチを並べるとジェレミが窮屈なので、ここをどうにかしないといけません。
      主力を並べて連携を固めるのか、様々な選手を使って柔軟性をあげるのか。
      ブレイザーズは後者のチームだと思いますが、前者なのが苦しく、その代表がサイモンズですね

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