20180202 ピストンズ vs グリズリーズ

当然観るのはピストンズ。いやグリフィン。なお、スタンリー・ジョンソンもスターター。

グリズリーズはタイリーク・エバンスを休ませるってさ。



◉グリフィンのデビュー

 

ディフェンスリバウンドからプッシュしていくのがグリフィンのファーストプレーでした。そしてピストンズの初得点はコーナーからドライブし、抜けないもののパワーで吹き飛ばしてのバンクシュートというグリフィンらしい得点でした。

 

時折、自分でボールを運ぶグリフィン。クリッパーズっぽいプレーが混じるのはPGコントロールが徹底されるピストンズには良い変化かもしれません。

しかし、グリフィンからドラモンドへのロブパスはファールで止められます。ジョーダンではないドラモンドはその高さは苦手。
ドラモンドが不調なのかゴール下ミスが目立ち決まらないものの悪くない立ち上がりのピストンズ

 

グリズリーズはいつも通りガソルの上手さでイージーシュートを打って行きます。一方でやはりドライブで打開する能力は不足しています。

それでもオフェンスリバウンドに飛び込むメンバーも揃ってきたので、しつこいプレーをみせます。グリフィンが目立ったのはリバウンドの部分。良く言えば強い。悪く言えばゴール下にいて飛び込まれている。この辺はハリスとの比較はよくわかりません。



ブラッドリーの代役ブルックはコーナー3P、カットプレーで得点して行きます。しかし、リズムよく打っていたハリス&ブラッドリーに比べると3Pはグッと減りそうです。

それでもグリフィンの持つドライブから押し込む能力はハリスにはなかったもの。初めは様子を見る感じだったグリフィンですが1Q後半くらいから始め積極的にドライブし始め、周囲もしっかりスペーシングするピストンズ。リードを得て行きます。

 

ガソルがベンチに戻りグリズリーズは攻め手がなくなってきますが、すると逆に個人での突破が目立ち始めます。PGハリソンがドライブ、3Pを決めて2点差に追いついて1Qが終わります。



◉対照的なセカンドユニット

控えセンターのデイビスへのアリウープで同点に追いつくグリズリーズ。ガソルが違いを生み出すけど、ガソルがいない方がスペースが生まれて全員で積極的に攻めるというフィッツデイル時代と変わらない形です。だからコンリーが欲しくなる。

グリフィンがいなくなってから反撃を許し28-14と大差で押し込まれますが、それは主にグリズリーズのオフェンス事情です。

 

でもピストンズのオフェンスはPG不足が問題。負けが続くのはレジー・ジャクソンが離脱してイシュ・スミスしかいないのが響いています。このコンビで試合を通してクオリティが落ちない事はピストンズの強みだったのか。



ピストンズは7点のリードを許しスターターの時間に。

戻ってきたグリフィンがボールをプッシュするとドラモンドへのアリウープパスを通します。これだけでグリフィンを獲得した価値があると言われそうなプレー

イシュのパスアウトからグリフィンの3Pも決まりあっという間に逆転したピストンズ

 

しかし逆転した後は、良いディフェンスをして、しっかりと形を作ってシュートを打ちますが決まらなくなります。これがピストンズの負けパターンであり、確率が悪いからスタンリー・ジョンソンがトレード要員になる理由でもあります。

しかもハリスに比べるとグリフィンの3Pは信用度が低くなります。自分達の形なのに突き放せないピストンズ

 

全員が満遍なく攻めてくるグリズリーズは爆発はしないけど、堅実に展開し前半は同点で終わります。



ハリスが単にスコアラーとしてだけではなく、スクリナーもしっかりとやっていたのに比べるとかなり物足りないグリフィンですが、周囲がグリフィンのためにドライブコースを空けるスマートさをみせるので、窮屈な中でシュート力を武器に得点していたハリスよりもやりやすそうです。ネームバリュー。

 

一方で全くフィットしておらず、オフェンスではトップあたりで突っ立っているだけなのに、見せ場を作り結果を残しています。周囲がドライブ中心に仕掛けた後でグリフィンにボールが届けられるのはクリッパーズとは逆の展開です。その意味では全くグリフィンに頼らないピストンズ。

 

『困った時のトバイアス・ハリス』

それがピストンズだったのですが、そのままグリフィンに置き換えています。まぁトバイアス・ハリスも素晴らしい得点能力を示していたので、この試合だけで両者の比較をするのは難しそうです。

 

FG41%だったグリズリーズ。それでも4つしかターンオーバーをしないで凌ぎきりました。分かりやすく攻める手段がガソルのみですが、そんなガソルもスタンリー・ジョンソンとのミスマッチでシュートを決められないシーンが目立ち非常に苦しい。

◯アンドリュー・ハリソン
9点 5アシスト

そんな中で中心になったハリソン。誰なんだ?という感じですがグリズリーズなんて全員がそんな感じだけど、全員がそこそこ活躍するからね。



◉グリフィンvsガソル

 

後半開始ですがユニフォームを忘れてきたグリフィンはベンチから出てきます。軽やかにミドルを決めれば、パワフルなポストムーブで&ワン。

しかし、この試合はドラモンドが酷すぎる。速攻でレイアップを外し、スクリーンでオフェンスファール。4つ目になり早々にベンチへ。その結果、お気に入りのリードが出てくるよ。お試しなのかな。

ピストンズファンにお伝えしておくとリードの良さはヘルプの速さと視野の広さ、ポジショニングです。運動能力やハッスルではないのでモアランドとは全く違います。

早速ヘルプディフェンスでエアポールを生み出します。しかし、オフェンスではキレイにゴール下でフリーになるけどグリフィンに気づいてもらえず。クリッパーズあるある。

 

少しクリッパーズみたいになっていくピストンズ。グリフィン頼みのオフェンス。しかし、そんなグリフィンのパスからスタンリー・ジョンソンが2本の3Pを決めます。リードからブルックのバックカットも決まります。



グリズリーズはガソルのポストムーブ中心に。お互いのエースによる勝負が続く展開ですが、そこからパスが出るのも良いところ。

スタンリーとイシュが決めて行ったピストンズに対して、リバースレイアップを外したグリズリーズ。流れがピストンズに傾きます。

スタンリーとベンチから出てきた控えPGバイクスが決めていき流れに乗ろうとするピストンズ

しかし、またもガソルが下がると個人で頑張るグリズリーズがデイビスのミドルやフローターで反撃し6点差になって4Qへ。



◉安定しないドラモンド

 

ピストンズはドラモンドを含めたセカンドユニットにしますが、これがまたも失速。グリズリーズはドライブで崩しながら最後にデイビスに合わせて得点していきます。グリズリーズとしてはやりたい事をしっかりと出来ている形。でもドラモンドの位置も悪い。

オフェンスでもドラモンド。ローポストから初めてアタックを決めますが、ハイポストからハンドリングを使ってデイビスを抜いたレイアップは外します。

 

グリズリーズはハリソンが冴え、ドライブからショートレンジを決めればパスアウトからブルックスの3Pを生み出し5点リードを得ます。

するとここからドラモンドが覚醒します。ターンシュートを決めると、速攻気味にミドルラインをドリブルし小さなユーロステップからフローター。オフェンスリバウンドを密集地帯でねじ込むと、速攻で豪快なダンク。
ここまで酷かった分を一気に取り戻すかのような大活躍。

残り6分で同点に。



常にガソルを起点にするグリズリーズが単調になって、うまくいかなければ、グリフィンとは限らないオフェンスを展開するけど、シュートが決まらないピストンズ。

お互いにフリースローでしか得点出来ない時間が3分近く続きます。

 

打開されたのはドラモンドを下げてトリバーにしたピストンズ。グリフィンに引きつけて、トリバーの3Pが決まるという采配がピッタリ当たり1点リードします。

 

またも守り合いが続き残り20秒グリズリーズのオフェンス

ガソルが強引にドライブに行きますが外れ、リバウンドルーズボールに食らいつくトリバーとジャマイカル・グリーン。激しい争いの結果ジャンプボール判定となります。
そのジャンプボールもこぼれたルーズボールとなり、抑えたのはピストンズ。

ファールゲームのフリースローをトリバーが2本決めて6秒3点差。

3Pを狙うために間合いを計ろうとしたセルデンの動きをみてトリバーが逆ファールゲームというスマートな判断。

セルデンは2本決めますが、残り2秒でピストンズのフリースロー。かつグリズリーズにはタイムアウトがなかったので、しっかりと逃げ切ったピストンズでした。



◯ブレイク・グリフィン
24点 FG6/12
10リバウンド 5アシスト

チームシステムを理解してないし、連携もあってないけど良かったグリフィン。最も良かったのは5アシスト。インサイドに収縮させると、しっかりとポジションを合わせているピストンズなのでアシストでの貢献が増えそうです。

本当にこんなに上手くいくとは思いませんでした。周囲がグリフィンを活かす形を自然にとってくれるのは、グリフィン任せとはちょっと違います。

これでグリフィンの方がピストンズを理解したら良い方向に向かいそうです。

 

◯アンドレ・ドラモンド
14点 FG7/15
15リバウンド

問題だったのはオールスターのドラモンド。しかし、4Qに帳尻を合わせるかのように大活躍しました。こんなものじゃなかったよ今季のドラモンドは。

グリフィン、ドラモンド合わせてグリズリーズに助けられたのも事実です。



◯マルク・ガソル
19点 14リバウンド
FG6/21

素晴らしいようでダメだったのがガソル。FG29%というだけでなく、2点差負けの試合なのに、ガソル出場中は△19点というやられっぷり。

それでいてガソルもそれ以外も個人が悪いかというとそんな事もない。走られたわけでもない。だから悩みが深くなります。

素晴らしいガソルシステムなのだけど、そのガソルの効率性が落ちると酷いシステムに戻ってしまう問題は開幕からの悩みです。ハリソンは頑張ったけど、コンリーもエバンスもいなければ致し方ないかな。

今は何を目標にプレーしているのかよくわからないグリズリーズでした。



これでピストンズはシクサーズより負け2つ多いだけになりました。ゲーム差でいえば1つだけ。ヒート、ブレイザーズ、ネッツ、そしてクリッパーズと続くスケジュールは簡単ではないですが、何とか3勝して5割に戻したいところです。

 

課題は3Pと控えPGです。後者は意外にもグリフィンを活用すれば何とかなる気がしてきました。セカンドユニットにはトリバーとのコンビでグリフィンを混ぜた方が良さそう。

ハリスがいた時にはディフェンス力のあるスタンリー・ジョンソンはトレードすべきでないと考えていましたが、グリフィンになるとより3Pの上手いタイプが欲しくなるのも事実です。でも、対価を差し出すほどの選手はいない気が。

ギャロウェイを組み合わせれば十分な気もしてきます。

 

そんなわけでチームとしての課題も多く出てきましたが、それだけ前を向いてグリフィンを受け入れることが出来た試合だっと思います。

 

あぁそういえば

グリフィン獲得したけど、やっぱり空席が目立ったデトロイトでした。勝つしかないよ。

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