ピストンズの進化はどこにある

◎最大の弱点

基本的にツービッグで戦いたいのがケーシーですが、昨シーズンは離脱が長かったオリニクなんかもいたからか、ワンビッグが多かったです。しかも、ジェレミの欠場も多く、スモールなチーム構成になっていました。

スターター スチュワート
ベンチ   ライルズ → バグリー

オリニクやガルーザも混ぜながら、ビッグは比較的少ない人数でこなしました。こなしたっていうか、ライルズorバグリーをストレッチ5として使うのが最も良い形になっており、それはセンターを置いておく価値が低いということ。つまり「ゴール下のフィニッシュ力不足」という要因があったのでした。

〇ゴール下
FGアテンプト 27.9本(6位)
FG成功率 60.9%(28位)

ゴール下のアテンプトは多いものの、確率の悪さが目立ちました。ピストンズより確率が悪かったのはサンダーとブレイザーズですが、アテンプトはここまで多くないし、そもそもビッグマンがいないからね。

ゴール下のシュートまでもっていくプレーメイク力はあったが、フィニッシュ力を欠いていた

勝てないチームなので気にされることではありませんが、オフェンスが形になるほどに、ゴール下の弱さが目立ち始めました。ここらへんが、チームはカニングハム化したけどカニングハムの「ための」チーム構成ではなかったということです。どうにかしないとね。

〇ゴール下
スチュワート 57.8%
バグリー   73.0%

バグリーの確率が高いのはトランジションが多いからではありますが、チーム平均よりも低いスチュワートはまずいよね。ってことで、スチュワートのディフェンスでの奮闘や、リバウンド力など評価しつつも、将来に向けて欠かすことのできないカニングハムの相棒的な『インサイドの軸』として考えるには不安があったのは確かでしょう。ここにデューレンなわけです。

ちなみにスチュワートは71試合で28ダンクでした。デューレンは30試合くらいで越えてくれそうじゃん。ゴール下のフィニッシュこそが、ピストンズにとって最大の補強ポイントでした。ピストンズ最大の課題はプレーメイクよりもフィニッシュです。素材型のデューレンですが難しいことをするのではなく、シンプルな押し込み能力(ダンク)とリムプロテクトならば既に可能性を見せています。

デューレン、スチュワート、そしてノエルもいるので競争は激しいですが、カニングハムの「ための」補強に成功したといえます。ビッグマン収集癖のあるGMなので、将来の軸は絶対に欲しいよね。

シーズンのどこかでトレードで整理する可能性もありますが、スチュワートは昨シーズンの3P35%なので、PF化させるのかもね。そしたらバグリーは困っちゃうじゃん。

◎ついでにバグリー

バグリーについては特集化してもいいくらいだけど、ピストンズでの試合数はまだ18試合のみなのでシーズン中に回しましょう。ピストンズでのプレーは高評価されがちですが、実はキングス時代と大きな差はありません。もちろん、カニングハムでのランニングプレーが増え、走力が目立つようになったのはプラスだし、ピストンズのほうがセンターのリムプロテクト力を前提にはしていないから弱みが出にくい面はある。

現実的な課題としてバグリーには安定感が足りない。引き出しの少なさから、相手によってはニッチモサッチモって時があります。そしてマークマンとの特徴差が出しやすいセンターのほうがメリットが目立ちますが、ブロックが少ないのとピヨることがあります。エンビードとのマッチアップ時だけDPOYみたいになります。

逆にPFにするとシンプルに3Pが決まらない。カッティングやドライブも物足りないので、コーナーに立っているだけになり、しかも3P決まらないから何してるんだか。新シーズンはPFになりそうなので、どうなるかわからんぞ。

それすらもカニングハムが解決したら面白いですが、3Pの確率まであげてくれはしないからねぇ・・・。今回のビッグマン増はバグリーにとってはマイナスです。インサイド仕事が得意なウイングを増やしまくってくれたらバグリーにはありがたかったのですが。

ボグダノビッチとウイング → → →

ピストンズの進化はどこにある” への3件のフィードバック

  1. 偏見ですが、ニックナースの方がカニングハムをうまく扱えそうですし、ケーシーの方がスコバンを大きく育てられそうな気がします。もっとも、二人ともすでに十分魅力的なので、チーム事情に関わらず勝手に大きく育ちそうな気もしますが…

    1. それはわかります。
      誰がよいHCかではなく、選手のタイプとあうのかどうか。

      HCトレードしましょうか

  2. 初コメです。
    ピストンズ(カニングハム)をこの1年見続けた私にとって、whynotさんのお話しは『そう!そうなのよ!』の連続です。
    これは私の勝手な思いですが、カニングハムのスタッツに現れないあの支配力や統率力はちゃんと見てないと分からない様で、実はじわじわと体内に蓄積されている感があります。『カニングハム何かいいよねー』と聞くたびに、『あなたも侵食されてますな』とニヤケてしまいます。

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA