「あの頃の」ネッツファンからすると、2018年にドラフトで指名した2人のウイングは希望の星でした。
密かに、本当に密かに、そして着実に再建を果たし、ディアンジェロ、ジョー・ハリス、ディンウィディ、ルバート、RHJ、ジャレット・アレンという若手が揃った17-18年のネッツでしたが、ウイングだけは期待すべき若手が欠けていました。
そこで指名された2人は、いよいよチームが勝利へと突き進むラストピースだと信じていました。実際にロディオン・クルッツは、ディフェンス力とオフボール能力を存分に生かして、あっという間にスターターの座を手にしました。
1巡目指名であったムサという選手には、より大きな期待をしていましたが、Gリーグでしか才能を見せることはなく、つまり才能どころか、選手としての特徴を知ることもないまま終わりました。
そしてプレーオフへと進んだチームは、勝ち馬に乗りに来たスーパースターによって実質的に解体され、あなたもピストンズへと放出。気が付いたらトルコへと去っていましたね。
間違いなくチャンスはあったはずです。強豪チームでもなければ、若い選手でも躊躇うことなく大きなチャンスを与えるHCの下では、他のチームで失格の烙印を押された選手が復活し続けていたし、トレード先のピストンズには有望株すら少ない状態でした。
そんなチャンスを何も生かせなかった若手だったのに、ユーロに戻って1年半後には、ユーロのトッププレイヤーになっているのだから、未来とは全く分からないものです。
もしも、今すぐにNBAに戻ってきたら「使い勝手の良いシックスマン」として、どこのチームでもハマるでしょう。ガードでもウイングでも任せられ、シューターとしてロールプレイヤーになれれば、ハンドラーとして冷静なプレーメイクに加え、インサイドでのフィニッシュ力はNBAでも特徴的な武器になるでしょう。
でも、それはやっぱりシックスマン。チームの主役ではありません。今はまだ、戻ってくるべきタイミングではないでしょう。
フィジカル、ディフェンス力、ハンドリング、ミドルエリアでのプレーチョイス。そして1on1能力。NBAで主役の1人になるには課題も多く残っています。素晴らしいフィニッシュスキルも、フィニッシュまでのルートがなければ宝の持ち腐れ。
新たに2年契約を結んだレアル・マドリーで、ユーロのビッグクラブの主役の座を手に入れ、更にステップアップすることを楽しみにしています。チームの命運を握ってプレーするからこそ伸びていくはずです。
2年契約が終わったとき、ユーロ最高の選手として再びNBAで会いましょう。その時、あなたは、まだ25歳。プレイヤーとしての完成期へと足を踏み入れる頃です。何も遅くはない。2年後のフリーエージェント市場の注目株になることを期待しています。
敬具
あの頃のネッツファンより
ムサへのお手紙心に沁みました
あの時のネッツは好きだった自分も彼がこうやって活躍をしている姿を見せてくれるのは嬉しいです
次はクルッツくんへお手紙を出す時ですね
クルッツ君はロールプレイヤータイプなのに消えたからムズイっすね。