ロケッツvsシクサーズ

2022/1/10

なんか、しばらく見ていない気がするロケッツでも見ようかな。ザ・何してんのか不明なチームですが、本日もウッドとタイスを並べています。エンビード対策なのかな。対策だと信じようね。

選手が揃わなくても即席ユニットで、なんとかしてしまえるのがリバースの良さなのですが、サイラスもそっちの方向に進みたいようにも見えるし、それをするには個人能力が足りなすぎるというか、ロスター構成が間違っている気もするし。

◎ロケッツオフェンス

ロケッツはタイスの3P連発で始まります。理由はシンプルでエンビードがアウトサイドについてこないので、ピック&ポップすればワイドオープンになるのです。そんなことはバレバレなのに、

スクリーン⇒エンビードのカバー⇒囲まれて困る⇒苦し紛れのパスアウト

という3Pにしか見えません。へたくそ。ツーメンゲームのプレーモデルが足りていないように見えます。なんか早々に退屈なオフェンスになりそうな匂いがしている。

次にオフボールスクリーンを使ってグリーンがボールを受けにきますが、キャッチしてステップを踏み1on1しています。まぁこれは悪くはないのですが、広いスペースでオフボールスクリーン使うならば、まずはキャッチ&3Pなんじゃないのかな。

ピック&ポップも、オフボールスクリーンも、それぞれベーシックなプレーとして狙いそのものは悪くない。悪くないんだけど「狙いが何か」の共通理解というか、戦術意識が欠けているように見えるわけです。グリーンよ!もっと打ち切っていいんだぜ。決まるか不安だから打たないってのは違うんだよ。

そういやロケッツといえばマシューズをスターターにして機能するようになったわけですが、ベンチスタートなので窮屈にも見えます。主にテイトなんだろうね。普通にテイトをベンチスタートにすればいいのに、それはしないサイラス。謎。

ってことで、シクサーズペースで進みますが、マシューズ、マーティンあたりが出てくると両コーナーに選手が配置され、中央のスペースをウッドがドライブ・3Pでエンビードを攻略し、マシューズからサイドを変える横断パスでクリストファーが3P。マーティンの豪快なブロックショットもあって、突如としてオフェンスに余裕が出てきます。

良くなったら、良くなったで、「なんで良くなるんだよ」と言いたくなってしまうぜ。まぁいずれにしてもロケッツというか、サイラスのオフェンスは局面を個人の判断・能力で打開することが多いので、スペーシングが大事です。スターターはそれが出来ていない。何故かベンチメンバーの方が共通意識があるっていうね。

この中にシェングンがいないのは寂しい反面で、クリストファーはフィットしています。スペーシングして、パスを受けたらシュートを狙い、ディフェンスが出てきたらドライブする。シンプルだからこそ迷っていないようなクリストファー。グリーンの方が迷っているように見えるよ。

序盤はどうなる事かと思ったけど27点まで増やした1Q。でも36点もとられたけどね。エンビード以上にドラモンドに苦戦していたウッド。タイプだね。タイプ。

◎ピストンズ

シクサーズを見るのは久しぶりではないけど、ドラモンドは久しぶりな気がする。12月後半を欠場していたからですが、これがビックリするくらい「ドラモンドのチーム」らしさが溢れていて面白い。リバースらしさ満開かもしれない。

エルボーからハイポストでパスを受けたドラモンドを起点とし、周囲がオフボールで動いていくシクサーズ。ドライブ型の選手が少なく、コルクマズ、ジョー、ニヤングとシューティング系統が並んでいるから、なおさらドラモンドを中心に置いてオフボールで崩すスタイルになっています。

それでいて落ちたシュートをドラモンドがゴール下で踏ん張ってくれるんだから効果的。ドラモンドってポイントセンターなんだけど、自分が動いてプレーメイクするのが上手くないし、そもそもアウトサイドシュートがない。そこを周囲の動きで上手く補っています。ドラモンド中心にハンドオフを絡めたオフボールで展開し、そこにトバイアスの個人アタックが混じる。

4年前のピストンズかよっ!

いやー、シクサーズの試合を見ているとは思えないほど連携がある。全員が足を止めない。これはひょっとして最強セカンドユニットを作れるんじゃないかってくらい。ちなみにシクサーズのユニットで好成績なのは「ドラモンド、ニヤング、コルクマズ、ミルトン、サイブル」がスターターよりも優秀です。

これで13点差になってエンビードが戻ってきます。余裕でエンビードを休ませられるな。

ところでエンビードって痩せた?
軽やかにハンドラーをしていくエンビード。どうした。元気いっぱいって感じだ。ただローポストに陣取る時のエンビードはいいのだけど、それ以外は3Pラインの外で起点になるので、周囲はインサイド側に詰めていく事となり、ドラモンドの時間ほどの連携がありません。エンビードの方が活躍していても、周囲との絡みは難しい。

これに対してロケッツは何故かスモールにします。テイトがエンビードとマッチアップするので、アウトサイドでドフリー。でも使ってもらえない謎は継続。いずれにしてもルーズはルーズなので、KPJのミドル、グリーンのアリウープダンク、テイトがゴール下フェイクで騙す、とスピードで反撃されてしまいます。代わりにゴール下無双。

戻ってきたタイスがやっぱり3Pを決め、エンビードの押し込みに抵抗している間に横からヌワバがスティール。ダニー・グリーンがオフェンスリバウンドを押し込む意外なプレーも出て追い上げはさせなかったものの、シクサーズよりもピストンズの方が良かった雰囲気の前半でした。

ベン・シモンズ必要なの?
ドラモンドで足りてしまっているじゃん。ハンドラーしているエンビードとも絡めないだろうし。チームが次のステップに進んでしまった感があるぜ。12点リードの前半でした。

◎だらけたな

後半開始から両チームがワイドオープン3Pを打つけど、いまいち決まらず。速攻に行ったけどレイアップを外したシクサーズ。強引に飛び込もうとしたけど能力が足りなかったロケッツ。お互いに中を固めるような空気感になっていきました。あと決まらないからダラダラっとね。そんな中、ドライブから押し込んだテイト。

9点差になってもワイドオープンを打てるロケッツなのですが、グリーンはエアボール。そうこうしているとサイブルが3Pを決めて再び12点差。でも、次のオフェンスでタイスが3P。1人が決めると連鎖するやつ。そして延々と3Pを守る気がないシクサーズ。

エンビードがファールドローすれば、グリーンは速攻ダンク。両チームが歩調を合わせるようなプレーをしている。点が入っても入らなくても点差があまり動かないね。そしてロケッツは一応はシクサーズディフェンスを攻略しているけど、身を結んでいないし、シクサーズはエンビードから綺麗に繋ぐこともあれば、人が多い所に強引に飛び込むこともある。よくわからんな。

しかし、残り3分。エンビードが倒れこみながらのミドルを決めると、KPJはよくわからんステップバック3Pを外し、シクサーズが17点リードに広げます。ロケッツって「今、何をするのか」という判断基準がサッパリわかんない。エンビード相手に3P打っているのは効果的だったのに、大事なオフェンスで個人技ステップバックしちゃうんだもん。ゴードンがPGしていた頃が懐かしい。

そんなわけで二桁リードのあるシクサーズからすると、ダラダラっとしてしまったけど、リードしているんだし、特に問題ないという3Qにも見えました。明確に3P連打を続けられたら対抗策を考える必要があったけど、固めているインサイドに来てくれることもあるし、連続失点にならない。

そして再びドラモンドユニットの時間になると、オートマティズムが働き、足が止まらず、しっかりとチャンスを作ってジョーとニヤングの3Pがヒット。最後はドラモンドがオフェンスリバウンドを押し込んでシクサーズが91ー72と大きくリードした3Qでした。

◎チームは進んだのか

さて、追いつける匂いがゼロなので、まとめましょう。とにかくシクサーズのセカンドユニットの良さが際立った試合でした。多分、ロケッツの悪さも手伝っての事だけど、ドラモンド中心に足が止まらないのは素晴らしいし、スクリーンのタイミングだったり、パスを貰えなかった時の流れていく方向だったり、共通意識がありました。

でも、このユニットがスターターだったらパターンが少なくて困ると思います。あるいはドラモンドがもっと突破してくれないと難しい。セカンドユニットならば無双しそう。

それに比べてロケッツはプレーに絡んでいる選手が、ボール付近の2人くらいしかいないようにみえました。「3人目の動き」という表現が使われるけど、殆ど出てこないし、良いプレーが出る時は3人目の動きだった。

ボールの近くでプレーに絡むのは普通の事。ボールとは関係ない所で有効に絡むには、チームとしての約束事が大事だよね。シェングンやマシューズ、あとマーティンあたりは、意識があるけどチームとしては絡み方が決まっていない感じのロケッツでした。だからドライブ⇒逆サイドへキックアウトってプレーも殆ど出ない。

もっとみんなでグリーンを空けるようにすればいいのにね。エースを輝かせる意識も少ないしなぁ。なんだか不満しか出てこないぜ。シェングンがいないとこんなもんか。

シクサーズはエンビードが軽やかでした。それはポジティブ。ネガティブなのは軽やか過ぎてボール持って動くと、周囲は何していいのかわからない事。ボールはセスに任せていいのにね。

まぁそれでもベン・シモンズのアタックから動いていた頃に比べると「エンビード中心のオフェンス」っぽさが増してきました。エンビード本人も有効なパスを出す気持ちが強くなって入るっぽい。別れて成長したなら結果的に良かったんじゃないの。

うーん、両チームのあるあるなんだけど、試合を見終わっても次につながる要素を感じるのが難しいんだよな。その点で今回はシクサーズ側には、そこそこあったのは新鮮。欲を言えば5分くらいエンビードとドラモンドを並べられないかな。意外とドラモンド中心にしたらエンビードがやりやすいかもよ。

ロケッツvsシクサーズ” への3件のフィードバック

  1. エンビード、去年からシェフ雇って食事面で改善しているみたいです。去年はそこまでハッキリと効果を感じることは少なかったですが、MVP級の活躍していたのはその影響なのかもしれないですし、今年に入ってからは明らかにスピードが早くなっているので、2年目に入って大きく効果が出ているように感じることが多いですね。

  2. グリーンも好きだけどシェングンのが好きになってきたロケッツファン。 より:

    1試合前のウッドがタウンズにフィジカルで押し込まれまくってたので、タイスとウッドのダブルビッグだと思います。サイラスなのでたまたまな可能性もありますが。シェングンがケガで?欠場し始めたのと、KPJとグリーンがケガから復帰した時期が重なって一気にオフェンスがつまらなくなりました。おっしゃる通りオフボールで何かしようと思うのがマーティンとマシューズなのですが(ブルックスはコロナ隔離中)、マシューズもスクリーンかけてくれるシェングンがいなくて以前より撃つのに困ってる気がします。タイスもウッドも中々グリーンにスクリーンに行ってあげないんですよね。なので、最近は身体能力活かしてトランジションめっちゃ頑張ってるグリーンって感じです。まだ個人で単独突破は出来ないので。シェングンが戻らないと当分退屈なオフェンスになりそうです。

    1. 個人次第な匂いが強いですよね。この方向は失敗の空気ですが、シェングンがいると、それでも何とかなりそう。
      グリーンも精一杯の奮闘をみせるのがランニングなのかもしれません。個人としては改善していて良かったですが、シーズン前の期待はデカかった

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