ブレイザーズvsホークス

2022/1/5

未だに波に乗れないホークス。今シーズンはイーストトップ予想したのにさ。戦い方が安定しないのか、チームとして悪くないはずが、良くならないって感じ。

レイカーズ戦のブレイザーズはノープランで臨んだようで酷いものでした。ビラップス不在って事でスコット・ブルックスらしさが出ていたのですが、本日はビラップス、ヌルキッチ、サイモンズが戻ってきたけど、スコット・ブルックス、リラードがいません。なんじゃそりゃ。

◎ヌルキッチisバック

ブレイザーズはリラードとパウエルにオフェンスの多くを担当させる傾向が強く、それぞれがハンドラープレーからのタフショットを放ってしまいます。レイカーズ戦では明確に両サイドが空けられていたのですが、そこまでパスが繋がらないので、どうしようもなかった。

しかし、本日はヌルキッチが戻ってきています。そのヌルキッチからゴール下にポジションを取ったリトルへのパスが続けば、ハンドオフからパウエルの3P。全部きまらなかったけど、3Pラインの外ではなく、ハイポストで中継役になるヌルキッチによって、ボールがワイドに展開されていきます。

マークマンがカペラってこともあって、割と自由だったヌルキッチから展開されるので、楽に3Pが打てたため、パウエル、リトルと決めていきます。なお、ヌルキッチも3P打ったけど決まらず。ブレイザーズが先手を取っていく序盤。

そのヌルキッチがベンチに下がるとマクレモアが登場。まず、わかりやすくディフェンスが崩壊します。インサイドがスカスカになった上で、ボールマンへのプレスが効いていないので正確なパスを通されます。カペラ無双じゃ。たまにコビントンがアウトサイドへのプレッシャーをかけてスティールしてくれたくらい。

そしてオフェンスも序盤の良い流れが消え、ハンドラーアタックに頼り周囲の足が止まる悪い癖が出てきます。苦しそうなアタックをしていくハンドラーたち。ただ、レイカーズ戦と違ったのはハンドラーがキックアウトしまくったこと。反省したのか、打ち切るリラードがいないことで生じた良さなのか。

キックアウト3Pだらけのオフェンスになりますが、ホークスもホークスで全く対応できていないので決まっていったぜ。8本もの3Pを決めた1Qは36-32でブレイザーズがリードします。

3Pチームにはポイントセンターが欲しいというわかりやすい例示だった。なんだけど、いなくても何とかなるっていうのもファンキー。いずれにしてもホークスのディフェンスはゆるい。ヌルキッチが2人いれば楽勝に見えたよ。

◎修正しても失敗する

ヤング離脱中にスターターとして活躍したデロン・ライトとメイスがベンチから出てくるホークス。ランス・スティーブンソンはいなくなったけど、TLCもいるし、ガリナリも戻ってきたぜ。だけど、コリンズ、レディッシュ、ボグダノビッチはいなくなったから層が厚いのか薄いのか。

とはいえさすがに慣れてきているベンチメンバーの分だけオフェンスで上回っている2Q序盤。そこまではいいんだけど、3ガード+TLC+オコングにしてしまったから、こっちも守れず。それも自分たちがシュート決めた後に戻るのが遅くてカウンター食らっているので内容が悪い。

さらにヌルキッチが戻ってくるとオコング相手にスピンムーブや押し込んでのフックで逆転されてしまいます。わかりやすくインサイドの弱さが出てしまったし、1Qに3P決められまくったからか誰もヘルプに来なかった。3ガードが悪いのか、1Qが悪いのか。

昨シーズンのホークスが良くなったのはリスクを取りすぎていたオフェンスを改善し、ディフェンスが劇的に良くなったことです。「ガマンが出来るチーム」に成長したことが成績を向上させ、プレーオフでは成長していくチームとして、ハードな戦いを制しました。

でも今はそんな面影はどこへやら。コリンズがいないこともあってゴール下はカペラとオコングにまかせっきりって感じだし、自分たちが良い流れになったところでシンプルにトランジションの悪さで追い付かれてしまいます。試合運びも下手になってしまった。

さすがにマズいということでタイムアウトからヌルキッチのポストにはダブルチームに行きます。そこからローテして3Pも何とか落とさせたんだけど、リトルにリバウンドをとられて最後はサイモンズに3Pをねじ込まれてしまいます。オフェンスでも外打ちに頼らずガリナリにミスマッチを作ってポスト勝負させるんだけど決まらない。大事なワンプレーが決めきれない。

カペラがオフェンスリバウンドを取ってパスアウトするけど3Pは連続で外れ、逆にリトルにコーナー3Pを決められ再びのタイムアウト。上手くいかないホークス。修正はちゃんとしているし、狙うべき確率の高いプレーをしているけど失敗してしまう。ザ・負け癖な展開になってしまいます。足りないのはリーダーシップとモチベーターなのかな。なお、本日はマクミランがいません。

ヤングが戻ってくるとパスフェイクからカペラのドフリーダンクを生み出せば、自分もドライブファールドロー。なんだけど、やっぱりガリナリ近辺ではミスが多く、パス判断が悪くてスティールされ、オフェンスリバウンド取ってからゴール下で悩みまくり。

幸いにもヌルキッチをファールトラブルにしたことでインサイドの戦いに勝っていった2Q終盤でしたが、今度は3Pを決めたヤングが、マッチアップ相手のサイモンズの3Pをチェイスしなかったので決め返されてしまいました。最後までディフェンスが機能しなかったホークス。残り3秒でもディープ3Pを決めたヤングによって70-65と5点差にはしたけどさ。ハイスコア過ぎだろ。

◎ガリナリとリトル

後半もボールムーブからヤングによるフィニッシュ演出で追い付くホークス。それに対してスクリナーになったヌルキッチがマークを剥がしてサイモンズがアウトサイドから決めていくブレイザーズ。そういや、このシンプルなスクリナーも足りなかったんだよね。ヌルキッチが2人欲しいぜ。

これで気持ちよくなったかサイモンズは1on1でも3Pをヒット。ステップバックもフェイダウェイもサイドステップも踏んでいないからディフェンスの怠慢だな。次もスクリーン利用から出てこないカペラを見て個人技3Pを決めるサイモンズ。ノリノリ・サイモンズ。

一方で3Pラインの2ḿ前でヤングを捉まえるヌルキッチ。そこからパスを展開され、ドライブされるもペイントで待ち構えていたヌルキッチ。まぁヌルキッチを振り切れていないスピードのホークスにも問題があるね。いずれにしても、サイモンズが楽に打っていたのと、ヤングに打たせない守り方には差があるぜ。

ディフェンスリバウンドを取ったヌルキッチがボールを運び、リトルにパスを出すと、1on2で仕掛けてドライブアタックで&ワン。ヌルキッチ⇒リトルでセミトランジションにしちゃダメだろ。どうにもスピードが足らないホークスディフェンス。スピードなのか、集中力なのか、ヤル気なのか。選手層なのか。

ヌルキッチのポストから、またもサイモンズが3P。ガリナリはコーナー3Pをエアボール。酷い。酷いぞ。どうしたんだガリナリ

〇今日のガリナリ
7点
11リバウンド
FG3/14

ブレイザーズも3ガードにするし、インサイドが強くはないのでリバウンドも稼げたし、有効なポストアップもあったんだけど、どうにもシュートが決まらなかったガリナリ。14アテンプトだから抑え込まれたって感じじゃないだけに苦しいよ。

既に11アシストだったヤングですが、この状況で苛立っているのか、ここから自分で点を取りに行く姿勢を強めます。最終的に14アシストなので、パスよりもシュートに行くことに。コーナーでライトがワイドオープンになってもフローター打ってた。カペラが空いたらさすがにパスするけど。

ハーターがドライブからカペラへのアシスト。今度はルーズボールを頑張ったカペラが繋いでハーターのドライブ、そしてヤングのハンドリングシェイクからの個人技レイアップ、突然の3Pでホークスは逆転しますが、カペラが下がると3ガード+ハーター+オコングというトンデモなラインナップにして再びゴール下でボコられます。ユニット間違え過ぎだろ。

タイムアウトでゾーンにするホークス。あっブレイザーズもゾーンだ。そういえばレイカーズ戦では多用していたよね。

ホークスの狙いは足りない高さを人数で補うことですが、狙いとは裏腹にコビントンのゴール下カットにぶち込まれます。ブレイザーズの狙いはポジション移動しないことでミスマッチを生み出さずにヤングの3Pを追いかけることですが、横にいたハーターに3Pを決められます。どっちも狙いが機能しないな。

105-100でホークスリードで終わった3Qでした。ディフェンスを工夫しても工夫しても守れない。もう個人のヤル気の問題にしか見えません。

◎追いかけてきた主役

コビントン相手に仕掛けたガリナリですがバックファイアで奪われます。それはさすがに仕掛ける相手も違うような。ルーではなくガリナリ中心にしているオフェンスなので、仕掛け所も間違えては苦しいね。やっとルーに回ってきたら、まさかのハンドルミスでターンオーバーしてしまうし。

ブレイザーズはデニス・スミスの仕掛けからなので、こっちもイマイチなんだけど、ナンスがギリギリ押し込んだり、コビントンがガリナリを抜いてファールドローしたり。これで追い付きます。とにかく守れないホークス。するとリトルの3Pでブレイザーズが5点リードになります。ヤングいないとダメダメに戻ってきてしまった。

〇今日のリトル
22点
3P4/5
9リバウンド

リトルがハードワーク出来るとか、そういうのは知ってた。だけど、3Pを自信もって打てるようになっている今シーズンってのは新しい。今日は5本打って4本だもんね。リラードとパウエルがいるとスポットシューターにしかならないんだけど、リラードがいないから「待つ」のではなく「動いた」ぜ。オフボールムーブからも見事な3Pでした。

この試合の中心ではなかったけど、リトルとガリナリの差がデカすぎた。それがブレイザーズに大きなメリットをもたらしたと思う。

ヌルキッチが戻ってくると中継から逆サイドに振ってパウエルの3P。これが落ちてもリトルのオフェンスリバウンドから、ヌルキッチのポストに預け、再び逆サイドに展開してパウエルのフローター。起点となるポストとハードワーカーで上回っていくブレイザーズ。

ホークスはカペラを当てて止めに行くのですが、ここからファールコールが続き、苦しくなります。そこまでわかりやすくファールしていないんだけど、アグレッシブに仕掛けたヌルキッチが上回ったし、リラードがいたら、こんなにやらなかったんじゃないか疑惑。

一方でスクリーンに行ったカペラは、ショーディフェンスしたヌルキッチが外にいる間にリングにダイブしてイージーショットを生み出すので戦いは互角です。っていうか、ブレイザーズディフェンスは何してんだ。ヌルキッチに2人守らせているぜ。たまにしかローテしない。ローテするのもリトルくらいだし。

〇カペラ
22点
FG10/10
11リバウンド

〇ヌルキッチ
21点
FG8/18
12リバウンド
5アシスト

互角といえば互角なんだけど、面白かったのは、よりボールを貰うヌルキッチの方が起点役として展開していき、ヤングのゲームメイクに託しているホークスの方がインサイドのカペラが点を取っている事。10本パーフェクトは見事。でも、5アシストだけでなくスクリーンアシストも多かったヌルキッチの活躍度の方が印象的でした。

そして再びショーディフェンスしながら必死で戻り、カペラへのアリウープパスをカットしたヌルキッチ。パウエルの&ワンで8点リードにします。残り3分。ここでディープ3Pのヤング。ハーフラインまで追いかけてくるヌルキッチなので、パスの方が良さげに見えて、自分で打ち切って決めてきます。

さらに早いダブルチームが来ると、パスを回してコーナーのライトが3P。ヌルキッチが意味のないミドルを外すとリバウンドからトランジションに行ってファールドロー。ザ・主役がクラッチタイムに逆転劇を生み出そうとします。

サイモンズの個人技3Pが外れると、ヤングはヘジテーションからドライブしてファールドロー。ただ、このファールドローはヌルキッチのハードタックルになり、ヤングが痛そうに倒れこんでしまいます。コンタクトそのものは正面からなのでフレグラントではない。フリースローは決めて残り1分2点差。来たぜ!主役!

タイムアウトのブレイザーズはヌルキッチとのハンドオフからサイモンズ、そしてダイブしたヌルキッチにリターンして&ワン。カバーに来ていたガリナリだけど遅かった・・・コリンズならなぁ・・・。これで再び5点差に。

タイムアウトのホークスは、ガリナリを経由してヤングですが、さすがにそれは追いかけるぜ。っていうか後半はずっと追いかけてるぜ。なんとかドライブからキックアウトしたヤングですがワイドオープンになったのがガリナリ。ってことで、とにかく決まらなかったガリナリでゲームオーバーでした。

〇ヤング
56点
14アシスト
3P7/12

ノークレームなヤング。4Qだけで3P3/4です。これ以上ない。でもチームは守れず、キックアウトを決めてもらえず。ヤング以外の3Pは7/29でした。チームは1日にして成らず。「と金」になったはずのホークスですが、「歩」に戻ってしまったのか。

〇サイモンズ
43点
3P9/16
7アシスト

いつのまに43点もとったんだろ。3Pは決めまくっていましたが、リラードと違うのはプレーメイクはヌルキッチがしていた事。「難しい3P」ではなく決まりそうなシュートを決めていました。だからチームオフェンスの中で、確率良く決めてくれた感じ。リラードがいたレイカーズ戦と違いすぎてさ。

一方でそれはホークスディフェンスの悪さでした。どうなってんだろってくらい守れない。ガード陣が離脱しまくっていると思ったら、今度はウイングが離脱しまくっているのでバランスが悪かったのは確かですが、ここまでアウトサイドにプレッシャーがかからないのは違うよね。

内容的にはブレイザーズの方が良かったけど、接戦にできるのはヤングというスーパースターを抱えるチームならでは。だけど勝ち切れないのだから、チームとしての問題は大きいよね。それってさ、まるっきりブレイザーズの悩みみたいじゃん。リラードが勝たせていた、ここ2年くらいですが、何故かリラードがいない試合でチームオフェンスしてしまったよ。

ブレイザーズvsホークス” への2件のフィードバック

  1. レディッシュがいたらボコられてた
    気がしますが、とりあえずサイモンズ様様でしたね。
    リトルはリラードいる時といない時でプレーが全然違うなー。
    大エースに依存も問題ですね。
    思うと、昨シーズンは時間なくなるとメロのポストからのアイソが多々ありましたが、リラードの3よりはトランジションディフェンスの面ではまだマシだったのかなと。
    リラードのディープ3の進化と、ディフェンス崩壊って因果関係ないですよね?

    1. ディープ3Pとディフェンス崩壊そのものには因果関係はないですが、タフでも3P打つことが増えたのはカウンターの機会を増やし、しかもリラードがトランジションD弱いので関係あると思います。

      かつてのミドルレンジゲームを増やした方がベターだと思っている今日この頃です。

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