FA2日目

FAは2日目となりました。悪い夢をいっぱい見た深夜に、少し起きてはFA情報を見て、また寝ては悪い夢をみる。そんな繰り返しをしていましたが、悪い夢は起きたら終わりですが、FAはシーズンが始まってからが本番。デッドラインの補強がムダになっていることが多い今回のオフという面白さもありまして、非常に興味深いというか、よくわからんというか。

てってれー♪「シカゴ・ブルズはレベルアップした。ロンゾを手に入れた」
てってれー♪「シカゴ・ブルズはレベルアップした。デローザンを手に入れた」

「ロンゾ、ラビーン、デローザン、ブーチェビッチのスーパーカルテットを覚えた」

突如としてスーパーチームと化したブルズ。これはGMぐっじょぶ!ブレイザーズにも見せてあげたいくらいだ。これこそが優勝を目指すチームの姿だ!

まさかデローザンを手に入れるとは夢にも思わなかったブルズ。このオフの動きは120点をあげましょう。もう優勝です。オフの優勝です。

これを可能にしたのはお手頃価格の契約をしているブーチェビッチの存在と、同じくお手頃で済んでいたラビーンの存在。3年85Mのデローザンはお手頃に見えますが、4人の中で一番高いっていうね。スーパーカルテットを実現したのは「スーパーではない」スターを集めたからでした。皮肉。

さて、オフの優勝はブルズでいいのですが、このチームはどうなるんだろうね。シーズンはそれなりに勝ち進むと思うしプレーオフは出れそう。HCがドノバンってことも含めて、ラビーン、デローザン、ブーチェビッチのディフェンスはある意味で驚異。ロンゾとパトリック・ウィリアムスの負担がどでかくなりそうです。

そしてサディアス・ヤング、アミヌ、25年1巡目指名権、2つの2巡目指名権がスパーズに行きました。これはもうスパーズは何もしないのに、再建の一手を打ったようなものです。働き者のヤングとディフェンスのアミヌ。そのまま使ってしまうのでしょうが、正しいのは指名権とトレードって感じ。この2人をそのままブレイザーズはもらえばいいのに。対価はザック・コリンズで成立するでしょ。

ミニマムサラリー争奪戦の中心にいるレイカーズはカーメロをゲット。うーん、ザ・怪しいけど、最近の働きぶりはディフェンスも頑張るので、20分プレイヤーとしては良さげ。さらにシュート能力も高いからオプションにも使える。これは意外とヴォーゲルが楽しみそうです。

さらにシューターモンクも獲得し、PGの控え兼任。こっちはレブロンと合いそうな案件。PGとPFを攻守で入れ替えるレブロンは便利屋にして、困ったチャンなのでPGだけどPGじゃない選手が欲しい。

それってナンのことかな?
年15Mくらいが噂されていたけど、現実に戻されつつ、さらに小さいサラリーを自分で選んだようなナン。こちらもSGみたいなPGなのでレブロンともウエストブルックともあいそう。

が、同じようなタイプが多過ぎないか。よく補強したんだけど、あまりにも選手を入れ替えすぎているから継続性もない。まじでゼロベースで作り直す感じなので、意外と序盤は苦労するかもしれないし、理不尽パワーで押し切るかもしれないし。

そして数少ない継続案件とは契約成立。ホートンタッカーがいるからカルーソは諦めたな。これがモンクとナンの補強がなければよい動きなのですが、3人目のゲームメイカーとして誰を使う気なんだろう。まぁディフェンスもあるので特に問題ないし、ナンやモンクの小さいSGと組ませることも出来て便利かな。

レイカーズはこれで一定のロスターが揃いました。マッキーニーはFAになった。ペリンカは責任が問われるところでしたが、あっという間に揃えたのだから評価しましょう。あとは結果を残すだけ。ヴォーゲルと新オフェンス担当が苦労しながら、調整するのでしょう。

ミニマム争い2号はアルゼンチンとの準々決勝を制したオリンピックのスーパースターが、その5時間後にネッツに移籍しているというリモート契約。シャメットを放出したので、その後釜にピッタリであり、15分のスーパースターをやらせるには適任です。どっちかというとアービングに近いかもね。パスをくれ。

インサイドにはジェームス・ジョンソンを補強。これはグリフィンに次ぐディフェンス担当なので、よっぽどヤニスの事が気になったのか。インサイドを守らせたらジェフ・グリーンよりも強く、グリーンほど便利ではない。まぁデュラントいるしさ。

そしてブルース・ブラウンは残留。これで形になってきたネッツ。デアンドレ・ジョーダンが残っているけど、どうするんだろ。あれがいなくなれば、もう一歩の補強が出来るんだけどな。

ブルースが選択したのは「クオリファイングオファーの受諾」なので、これって珍しいよね。基本は制限付きFAになって複数年の高い契約を手に入れるか、完全FAでサラリーが下がるか。ブルースは前者なんだけどネッツに残りたいのと、そこまで大きな契約にならない事もあってか1年間の残留を選びました。これで来シーズンに優勝を目指し、来オフには完全FAとなります。

ミニマム契約争い3つめはバックスがジョージ・ヒルとロドニー・フッドをゲットです。PGは欲しかったのでヒルので戻りはありがたい。ティーグでは厳しそうな雰囲気もあったしね。そしてフッドは問題があるけど、ポーティスを活用したブーデンを信じよう。

それよりもシクサーズはデッドラインで手に入れたラストピースを活用することなく終わり、しかもウェイブして最大のライバルの補強を助けました。結果論ではあるけれど「やっちまった」感が強すぎます。普通にトレードで欲しがるチームもありそうなのに。

ミニマム契約争い4つ目は本日もワンディールながら、高く評価したくなるウォリアーズ。ここでビエリッツァはデカい。ストレッチ5としても活用できるので、懸念だったビッグマンの控えかつドレイモンドの控えです。昨日のオット・ポーターと合わせれば、それぞれが違う分野で貢献してくれそう。ルーキー2人がいなくてもOKなくらい、2つのFAで補強したのでした。

そしてシクサーズはハワードと入れ替わりでドラモンドをゲット。この動きは意味不明。シクサーズはOKだよ。控えのセンターを手に入れたわけだ。問題があるとしたらシモンズと合わせるタイプじゃないこと。トバイアスとはチームメイトだっただけに、面白そうなんだけどセカンドユニットの構成は難しくなったなぁ。

まぁその前にシモンズはどうするんだろ。売る気があるのかないのか。それともリラードなのか。

そういえばヒートも大枠が決まったからミニマムが必要だったね。モリスのサラリーは知らないけどさ。うーん、タッカーがいてモリスが必要なのかは、よくわかりません。ただ、モリス的にはイーストに戻ってきてハッピーになりそう。器用貧乏なので、その器用さが活きれば活躍する。

しかし、ファイナルで「ディフェンスの弱点」として狙いまくっていた選手を獲得するってすごい話だ。あのうっかりディフェンスをスポルストラは改善できるのか。プレーオフにならないと発覚しないのがこれまた苦しい。

昨日、見逃していたやつですね。サラリー的には良い契約だと思います。ホルムズは
14.2点、8.3リバウンド、FG64%、1.6ブロック
なんていう成績なので単年14Mはお買い得。ただ4年になったので、フォックスとセットになるセンターはホルムズであると明言したことになります。トリスタンにもサラリーを払うのでトータルでは高すぎるっていう矛盾もありながらフォックス&ホルムズで戦うことに。

で、バグリーをどうするの?
さっさとトレードしておくべきなのですが、スパーズのヤング&アミヌとか魅力なのに。ウイング余りのチームはないので、さっさと動くのが正解。

ジャズって年齢制限でもあるの?
大体は失敗するパターンの「実力のあるベテランを集めよう」作戦です。実力以上を発揮しないというか、下り坂になっていることが多く、思ったよりもフィットしないことはあるある。まだゲイはいいけど、ホワイトサイドで何がしたいんだろうか。

ますますベンチに座っていた若手が起用されなくなりそうで、ちょっと沼にハマりつつあるジャズ。まじでドノバンが活躍していなかったら目も当てられないぞ。

ネイダーは残留。このサラリーなら他のチームも対抗できたじゃん。ウイング兼ハンドラーは良いベンチメンバーになるだけに、触手を伸ばさないのはもったいない。サンズは現状維持に走っておりますが、あとはクレイグの穴くらいだもんね。

昨日忘れていた中にペインの再契約もあったとか。ファイナルの戦力はキープに成功しています。

ニックスもキープ。まぁこれは既定路線な感じ。プレーオフで言えばフィジカルディフェンスでちゃんと守れていたのはギブソンくらいだった感じもするしな。あとはファールしているだけ。とはいえ、1年のみってのが信頼されているのか、いないのか。

ブレイザーズはスネル。この契約自体は良い。でも、それこそロンゾ争奪戦に参加したかったよな。パウエルにあの額を払うなら、3ガードになれるロンゾでリラードもシューター的に起用するとかね。

ここまでのところブレイザーズは「普通の補強」しかしていないので、チームが変革する雰囲気はありません。リラードをトレードするわけないけど、トレードして欲しい軍団が息を吹き返してきました。

イシュはホーネッツへ。へー。グラハム抜けたしね。

ロビン・ロペスはマジックへ。へー。センターは充足しているけど、そんなにバンバは成長していないのか?

まさかのサム・デッカーがラプターズに。渡邊を信用していないのか?

スパーズファン待望のインサイドの補強は、今回最大のリモート契約でした。なんなら東京でポポビッチが決めたんじゃないかっていうくらいの。ランドールはインサイドのプレーメイカータイプであり、これは非常に有益なスモールラインナップ用のビッグマンです。

サディアス・ヤングとランドール、そして便利なアミヌなので中途半端に良い補強。みんな働きそうだもん。いずれにしてもガチでスモール戦略が加速しています。日本女子でもみたのかな?

追加でフォーブスが帰ってきました。スパーズファンは帰ってきた喜びと、「また小さい選手かよ」という補強の悲しみにサンドイッチされそう。マジで怖いわスパーズ。

カリーちゃんは延長です。まぁこれは特にいう事はない。当たり前ではある。珍しいのは同じチームにずっといる事かな。優勝することで作られる長きにわたる契約。そんな感じです。

◎大枠が固まってきたか

ブルズは激しい動きにより主力を入れ替えてきました。代わりにロスター全体の再調整はこれから。マルカネンの件もあるので、もうしばらく主役になりそうです。

レイカーズはウエストブルックの獲得から一気に調整を進めてきました。トレードの時点ではどうなる事かと思いましたが、大枠が固まってきた印象を受けます。

それはウォリアーズも同じで2人だけの補強でも戦力構成が固まってきました。これならルーキーズをシーズン通して育成しながら、プレーオフに向かういつものウォリアーズがみれそう。クレイの件もあるので5位とか6位くらいが目標でしょうが、それもまたウォリアーズらしさ。まぁナゲッツ、サンズ、ジャズと上位もコケそうだから、意外とウォリアーズが一気に返り咲くかもね。

バックスは動いたけど、それでもちゃんとカバーしているので、休養さえとれれば大丈夫そう。ニックスは現状維持にフォーニエだし、ペイサーズはよくわからないけど補強はちゃんと出来ている。

ヒートは大きく動き、各ポジションのベースアップに成功しました。バトラーが目立ちすぎるとダメだったので、それを考えると良くなってきそうに見えます。オラディポは消えたけど。ネッツはまだまだ。でもちゃんと埋めては来ています。

総じてイーストの方が充実しているオフになりました。ウエストが一気に崩壊の兆しを見せているので、これはちょっと面白そう。イーストでプレーオフにも進めないのにブルズみたいな補強をしているチームは珍しかったよね。

逆によくわかんないウエストの下位チームも多く、動いていないウルブズはともかく、スパーズは・・・一応、戦力アップにはなりそうか。デローザンとサディアス・ヤングの交換って「失敗だけど成功」みたいな。キングスはうーん、ペリカンズはしっかりと動いたけど、やってみないとわからん。ロケッツとサンダーはプレーオフは別の話のはず。

ってことで、西高東低がちょっと変わりそうな雰囲気です。ウエストのプレーオフ争いは魔境でしたが、来シーズンは明らかに下がっているチームがありそうじゃん。一方でイーストはラプターズは返り咲きたいし、ペイサーズ・ホーネッツは補強もしている。

そしてブルズなので、もうマジックとキャブスくらいしかドアマット前提のチームがいない。キャブスはルビオ中心にすればプレーオフも見えて来るかな。

そんなわけで何だか全体像が固まってきた気もします。まだ決まらないのはジョン・コリンズとマルカネン、そしてオラディポあたりかな。ホークスにとっては大ごとだけど、なんだかかチームバランスの全体像はかたまっているような。

んーーー、そして、あれだね。こう言ったらなんだけど、ここまで充実した雰囲気が出ていると

再建に踏み切るなら今がチャンス!

でもあるんだよね。ってことでブレイザーズはどうするのかな?
正直、リラードとマカラムの年齢なんかを考えても、再建に踏み出すようなチーム状況ではないぜ。だけど、全体を見ると再建に出るチャンスでもある。まぁ出遅れたから今更、大量の指名権ゲットは非現実的なのですが。(上位になりそうな指名権ね)

マジックはブルズの指名権ゲットで大きく得をしたもんな。ウォリアーズもウルブズのを奪ったしさ。

FA2日目” への10件のフィードバック

  1. ブルズファンです。
    積極的に動いてくれて嬉しい反面、去年一番良かったのがヤングとテンプルがいた時だと思っているので、どうなるのかなぁと不安もあります。
    よろしければ、来年のブルズの戦い方を考えてくれるとても嬉しいです。

  2. スパーズファンです。ガード2人を指名したドラフト後の絶望状態から状況は改善しましたが今だに何を考えているのかわからないので怖いの8割、期待2割ってところ。でもまさか戦力にもなりトレードの駒にもなるヤングとアミヌが獲れるとは思いもしませんでした。もうデローザンには足を向けて寝られません。ちなみにザックコリンズはFAでスパーズと契約済みです。

    1. いや、「背の高い選手をただでとれるなんておかしい」と言い出して、サイン&トレードに切り替えるんじゃないかと。
      なんせデローザンで指名権までゲットしているわけですし。

      デローザンをトレードするのは憚られますが、これなら積極的に動けますね。

  3. 4ガードやらなくていいんだ、ポジションバランス良くなったなと思えてしまうのは流石にポジティブすぎますかね。(4ガード+ゲイがセンターやってる地獄のラインナップとかもあったので…)
    Cをポートルとランデール、PFをヤングとサマニッチで回して、アミヌはトレード要員かなと予想してます。
    マクダーモットとフォーブス以外は守れる選手が揃っていると思うので、後はオフェンスがどうなるか‥

    1. マグダーモッドは元センターなので、おそらくPFに回ると思いますが、これなら急にバランスは取れ始めましたよね。
      デローザンのトレードは初めから想定されていたのか気になりますが、どっちにしてもビッグマンの核が欲しいです。

  4. フォーブス獲得って何がしたいのでしょうか?ポポビッチが変に重用しそうで怖いです。

    1. 「優勝して男をあげた」という起用法かな。わざわざ取り戻すほどなんですかねぇ。

  5. ホーネッツをあまり観てないんですがモンクってミニマムで取れる選手なんですか?

    1. ミニマムでとれる選手ですね。
      ホーネッツファンくらいしか理解していない長所だと思います。

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