プレーオフ②ホークスvsシクサーズ

ゲーム6

ゲーム4とほぼ同じ内容だったゲーム5。ジャズを考えればゲーム6も同じはずですが、残念ながら両チームとも「ジャズほど完璧じゃない」ので何が起こるのかわかりません。本当にそんな感じだよね。ジャズはここ3年くらいは何やってくるのかわかりやすいチームだった。でも強い。

◎同じ内容、違う展開

今日もゲーム5と同じ内容でしたが、展開は違いました。

ホークスはヤングをハードに守ってくるシモンズに対して、カペラがスクリーンに行けば怠慢ディフェンスのエンビードの穴を突いてフローター連発。コリンズがスピードと高さで豪快ダンクをするのに対して、トバイアスは自由にプレーできず、ヤング&コリンズで上回っていくのは同じ。

しかし、これで大きくリードしたのは過去2試合と違いました。これまで順調に決まっていたミドルレンジをカペラに見切られて困っているエンビードのシュートは決まらず、ドリブルして時間を使うとボグダノビッチにスティールされ、オフェンスがどうにもならないシクサーズでした。

ただ少し違ったのは、エンビードがミドルよりも押し込もうとしている事。コリンズに止められたり、そもそも全く押し込めなかったり、殆ど成功していませんが、これはゲーム5の反省点だったのかもしれません。あと押し込んでもパスあストが下手なんだよね。

そんな感じでオフェンスは修正したけど、逆に失敗しており、そしてディフェンスは中途半端なままなので、ヤングにフローターも食らえば、裏にロブパスだされてカペラのダンクも連発。今日はホークスの方が走っている序盤。

で、ステップバック3Pを決めたヤング。セスに3Pを返されると、続けざまにディープ3Pを打ってミス。あっ!やっちまったね。今日は調子に乗っているのはホークス。ヤングの未熟なところがみれて、ちょっと安心してしまった。このままじゃ早々に2ファールで引っ込んだシモンズが惨めすぎて。

このシモンズが下がったところから、シクサーズのオフェンスはセスから始まるようになり、ピック&ロールが増えてコンビプレーになっていき改善します。でも今度はハイポストから打って外していくエンビード。アタックしたらカペラにチャージング。かなり未熟なシクサーズの両エース。

なお、今日のガードはヒルとマキシーから出てきました。本当に謎なリバースの起用法。マキシーもミルトンも良さを発揮しているけど、そこの狙いがなんなのかはわからないし、多分リバースもわかっていない。何が起こるか試しているような。

リードを得ていたホークスですがエンビードも下がったシクサーズに対して追い上げられます。といっても基本は自分たちのミスから。オコングがダンク2本を決めるけど、それ以外が続かなかった。1Qは29-22でホークスリード。うーん、なんだろうな。内容を考えると、もう少し点差をつけておきたかったホークスでした。

◎セカンドユニット

2Qも似たような内容ながら違う展開が待っていました。追い上げるシクサーズのセカンドユニット。2分で同点にしますが、その間にホークスは無得点。単に点が決まらないのは同じですが、一方的なのは違うかな。

ゲーム5もハワードをフリーにするヒルのパスがありましたがダンクミス。でも今日はしっかりと押し込んだハワード。なんというか調子に乗っていないから集中しているというか。マキシーは再び出てきてフローターを決め、ホークスがワイドオープンを外してる間に追いついたのでした。

まぁでもシクサーズもヒルがワイドオープンをエアボールしているし、そこまで決めまくったわけじゃないよ。積極的に打ってはいくけど確率は悪く、ハーターが決め返して逆転には至りません。そしてヤングがトランジションレイアップで6点差に戻します。

タイムアウトのシクサーズですが、スターターが戻ってくるとミスから速攻に持っていかれて10点差。ただ、ここでセスとマキシーがディフェンス面でスピードを生かして頻繁に発生するギャップを埋め始めるので、ホークスはハーフコートがいまいち機能しません。

そしてトランジションでシモンズのパスからトバイアスの3Pがヒット。そこまではよかったけど、カペラが抑えたリバウンドに余計に絡んだシモンズが3つ目のファール。クレームしているけど、エンビードに比べたらフロッピングレベルは低いぞ。

そんなわけでディフェンスの戦いというか、ハーフコートの成功率が低い両チームが速攻でカバーしていく展開です。トバイアスがマッチアップ変更を促してアタックしていく形が機能しているシクサーズが少しずつ上回っていくと、ヤングのフローターが決まらず。こういう時ならディープ3P1本打っても良いんだけどな。

逆にショットクロックなくなって打ったロング3Pをコルクマズが拾って押し込み、シクサーズが1点差にすると、トバイアスがドライブダンク。この当たりからシモンズ不在もあってトバイアスアタックばかりになっていきます。ちょっと前まではセスばかりだったのですが、気分が変わったらしいリバース。

成功率はそこそこのトバイアス。コリンズ相手に仕掛けると苦しいけど、ステップバックしての3Pも決めたので負けてはいない。というか、オフェンスでコリンズが消え始めたので勝っている。

ホークスもいつも通りの問題が発生。ヤングしかプレーメイクできない。ハーターはキックアウトの3P決めたし、ヤングも2for1のディープ3P決めたしで、そこそこ決まってはいるんだけど、どうしてもヤング頼みが加速します。これも不思議なもので、そこまでヤングしてこなかったシリーズなのに、ゲーム6になって、ヤングばかりになっていく。何でだろ。

前半は51-47とロースコア。ホークスにとっては通常通りだけど、シクサーズからするとかなり困っていた前半でした。シモンズだけは元気。

◎ヤングか3Pか

後半もトップにトバイアスでエンビードのスクリーンを使って仕掛けていきます。セスがシューターポジションになって3Pを決め、シモンズはエンドライン担当です。なんか、よくわかりませんが、さらにセスが3Pを決めてコリンズの3Pが外れると、もう1本セスで2分ちょっとで8点リードに変えます。一瞬のセス。

っていうかさ、ピック&ロールなんかでセスが打つのはわかるよ。でも、ほぼキャッチ&3Pなのでホークスはいつまでたってもセス対応しないよね。ヤングとボグダノビッチのディフェンス問題。

さすがにマズいとタイムアウトからハーターが追い回すことに。何もしないスナイダーとは違うぜ。しばらくスナイダーはディスられ担当だぜ。これでセスが打ちにくくなります。ただスクリーンを使うとカペラの対応が悪い部分もあって、エンビードを空けさせることもあるセスですが、エンビードが決めきれない。

そして今度はコルクマズが3Pをヒットし、10点差は変わらず。本当はコルクマズにはヤングを押し込むポストアップをして欲しいんだけどね。ドライブしてコンタクトしたら負けちゃったし。

点差がついたとはいえ、もう慣れているホークス。ここでヤングからコリンズのアリウープというビッグプレーで&ワン。毎試合のようにエンビードの上から決めているコリンズ。

ただね。ヤングのフローターとコリンズの3Pが決まらず、なかなか追い上げられませんでした。それでも残りヤングの3Pで5点差にすると、ガリナリも3P。が、セスに3Pを返されます。ホークスもスクリーンへの対応が悪くて、簡単に空けてしまう。

空けるならエンビードにしとけ、ってことで3Pが外れると、ヤングが久しぶりのフローター。1点差になるも今度はヒルに3Pを食らいます。なんかもう3P打っているだけって感じだな。トバイアスがドライブからミドル決めたら、ハワードがルーズボールファール。

ってことで3Qで3P7/11決めたシクサーズが4点リードに。いつもシクサーズ先行なので、ホークスは慣れていますが、せっかくリードしていたのに、今日もビハインドスタートの4Qなホークス。慣れすぎかもね。

◎ファール多いな

ところでホークスのオコング。ゲーム1の時は借りてきた猫だったけど、どんどん逞しくなってきたので、立派に控えの役割をこなし、トバイアスのドライブをブロックします。でも同じくルーキーのマキシーが3Pを連発し、リードを9点に広げます。

と、いうときにまたもハワードがルーズボールファール。何回やってんだお前は。やっぱり去年の姿はマグレというか、極限まで我慢させて爆発させたヴォーゲルの作戦勝ちみたいな。まぁ試合の決定機には出てこないので、エンビードに戻ります。

そのエンビードはガリナリのディフェンスに止められ苦しそう。でもヤングもフローターを外し・・・また3Pは決めるのか。3点差になってもう1本狙いますが、これはシモンズがブロック。でもシモンズはオフェンス時にハンドオフプレーでイリーガルスクリーン。5つ目。動いていたよ。

しかし、この展開はそろそろ逆転していなければいけないホークスですが、とにかくヤングのドライブが決まりません。他にドライブする選手もいません。うーん、ハンターが足りないホークス。たまにハーターが行くけど決まらない。

一方のシクサーズは何にもない所でファールを貰ってボーナススローを決めていきます。ハック・ア・ベンもフリースローを1本だけ決めてます。×2回でベンチへ。その後もカリーに余計なファールをするホークスで、こちらは2本とも決めます。もちろんね。

攻撃回数を増やしてもシュートが決まらないなら開いていくだけ。カペラとコリンズがなんとかオフェンスリバウンドをとって点差をキープしていたけど、2人の頑張りに頼っているだけに。ちょっとあれだな。PGしかプレーメイクせず、シューターが並んでいる日本代表みたいになっている。

エンビードもオフェンスリバウンドを押し込み、インサイドのハードワーク対決になっていき、点が入らない残り4分。エンビードがエルボーを振り回したのでオフェンスファール。立ち上がり際に揉めて、エンビードがコリンズを押しまわしますが、クビに手をひっかけて抱き込んでいるのはコリンズなので、これには両方にテクニカル。でも、リバースはオフェンスファールに納得いかないらしくチャレンジ。失敗。

なお、ホークスベンチから出ていく選手がいたよ。誰だかわかりませんが、次の試合は出場停止のはず。それとも必死に止めたACの頑張りで助かったかどうか。

7点差で今度はヒルが勿体ないファールでガリナリのフリースローに。トバイアスがドライブで返し、ガリナリが3Pを決めると、トバイアスのシュートミス、ヤングのタフ3Pで残り2分で1点差にします。なんかもう「最後はホークス」みたいな雰囲気。

タイムアウトのシクサーズはシモンズを戻しますがPGマキシーのまま。デザインプレーは今シーズンの特徴的なエンビードをローポストに立たせるためのスクリーン。これに誰もついて行かずにイージー・・・なのを外してプットバック。次も同じ形からヤングがファール。フリースローは1本外し4点差。

しかし、前のオフェンスでフローターをミスしていたヤングが、今度はターンオーバー。エンビードのステップバックが外れて、再びヤングがいくもダブルチームがきたのでハーターへ。ディープになったけどフリーで3Pを放ったハーターですが、これが決まらず残り34秒となり、ファールゲームしかなくなったのでシモンズはベンチへ。

コルクマズが良い形でパスをつなぎ、スティールされずにファールゲームになって逃げきったシクサーズでした。

なんともいえないけど、最終版で決めきれなかったヤング。っていうか、ヤングに頼りすぎ。他にないのか、って感じのホークスでした。

〇3P
ホークス 10/31
シクサーズ 12/29

〇フリースロー
ホークス 13/24
シクサーズ 16/23

なんともいえない試合でした。シクサーズは6/9決めたセスの3Pと決まらなかったホークスのフリースローで勝ち切った感じ。それ以外はこれといってないのですが、何故か29分もプレーしたマキシーの16点も助けてくれました。ちょっと全体的にホークスのミスって感じだったなぁ。

なんせ得意の2Pは26/64と全く機能せず。シモンズのファールトラブルもあったけど、3P以外は守られた印象です。ゲーム5よりはトバイアスが結果を出したくらい。それでもFG9/20だけど。

ホークスはコリンズの3Pが0/3でストレッチ出来なかったことも大きかったです。ゲーム5で見事にトバイアスを上回ったけど、まだ安定感が足りない。コリンズが決めていれば、シクサーズはより困ったし、点差的にもそれだけの差でした。

あとはヤングがフローターミスが多かったくらいかな。あぁゲーム5で大活躍だったルーがFG0/5ですが、11分とプレータイムが絞られ、代わりにハーターとガリナリが長くなりました。一応、試合の内容に合わせているので理解はできる。

いずれにしてもこれでゲーム7へ。内容的にはホークスですが、お互いに完成度が低いが故に、時に違うプレーが混じってくるし、こうやってホークスが予定通りに進めながらもシクサーズが勝ってしまう事もある。見どころって言われても、困るなーっていうカードです。

ただ、セスへの対応をどうするかは継続課題。マンマークでついていけるんだけど、スクリーン後の対応が悪いホークス。そういえばニックスとシクサーズが相手だから、そういうの出てこないんだろうね。弱点もわかり始めているのですが、かといってそこを使えるわけじゃない。

まぁ出たとこ勝負かもしれませんが、ヤングとコリンズ、シモンズとエンビード、どっちがアンサー出来るかってことでわかりやすくていいんじゃないでしょうか。そんなゲーム7です。

プレーオフ②ホークスvsシクサーズ” への4件のフィードバック

  1. ハイライト勢です。ヤングって速くないですか。ハーフコートで、一瞬のさらっと抜けていく速さと、オールコートの激烈な速さがアイバーソンに匹敵するのでは。

    あと、ヤングはフローターが上手くジャンパーなんか殆ど打たない。仮にフローターの所をジャンパーに変更したら被ブロック増になりますか。つまり、ヤングのフローターの必要性みたいなことを聞きたいんです。

    1. ヤングは小さいので動きながらのフローターが大事ですが、加えて前後に振りたいので、前に進んでのフローターと、ステップバックのジャンプシュートを組み合わせてます。

      他にも動きながらパスを出すことで、小さくてもパスコースを作るので、そこに付随したフローターも重要ですね

  2. お疲れ様です。
    この試合はセスとトバイアスがエースでありませんでした?
    セスに対するエンビートのピックでセスに2人寄ったときは笑いました、そしてオープンスリーを外すエンビート。
    シクサーズはあまりにも攻め手がエンビート、トバイアス、セスの3択しかなくて、レギュラーシーズンどうだったのかなと気になって軽く調べてみましたが、言うほどシモンズの点は下がってないんですね(14.3→10.7)。
    ベンチが軒並み下がって(ミルトン:13→5.5、ヒル:8.7→2.3など)いたのが印象的でしたが、ベンチはミニッツも激減していて、プレーオフだとスターターに比重が寄るのはありがちな気もするので、よくわかりませんでした。
    セスがシュート落とし始めたら終わり、トバイアスが気合で1on1を制さないと終わりと個人的にはシクサーズのが厳しいのかなと思ってます。
    スターターに比重が寄るのであれば、エンビートが、大爆発するorダブルチーム呼んで周りがオープンを決める、まで持っていかないと駄目なんですかね。
    ホークスもホークスで、セス、コルクマズの時にSG、SFアタックすれば二人は簡単にファールトラブルになってくれそうなものなのに、ほとんど見られずなかなかもどかしいです。
    ボグダノビッチは怪我って話もあるみたいで、SFガロのポストアップが増えないかなあと思いました。

    1. ミニッツ的に増えていながらシモンズが苦しいのはシーズン以上でした。
      あとはベンチメンバーがさすがにプレーオフでも同じように通用すると考えすぎている感じですね。でも通用もしているんで何とも言えません。

      シクサーズの方が厳しく、ホークス次第だけど、そのホークスもそこまで信用できないっていうシリーズでした。

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