今季は大豊作のルーキーですが、近年でルーキーシーズンから素晴らしかったのはウィギンズとタウンズくらいでした。
そんな2人のいるチームにバトラーとティーグというオールスタークラスが加わり、ギブソンやクロフォードまで獲得したウルブズは今季の大注目チームでした。
ここまでウエスト4位につけているチームについて、プレビューから振り返ってみましょう。
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◉将来有望から優勝候補へ
ウィギンズ&タウンズはお気に入りの選手です。
ディフェンスには難があるけど、個人のオフェンス力は素晴らしく、パスが上手いわけではありませんが、セルフィッシュにシュートを打ちまくる選手でもありません。
周囲の状況を判断して得点を狙いに行く効率性を考えたプレーをする現代的な選手といえます。
何よりタウンズはゴール下でも強ければ3Pまで決める現代型センター。よく動き、スピードでもフィジカルでも戦えるビッグマンです。
ウィギンズはジョーダンやコービーの系譜にあるようなドライブからのジャンプシュートを利用する少しオールドタイプという印象でした。運動能力マックスでもないし、スキルマックスでもなく、余計なプレーをしません。
昨季は得点ランク12位と16位で、22歳以下で20位以内に入っているのはこの2人だけでした。
共にリーグを代表する選手になると考えられる超有望株でした。過去形。
この2人にルビオやラビーンのウルブズは魅力あるチームでしたが、2人に変わってバトラーとティーグにして優勝候補の一角に躍り出たわけです。
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◉ルビオとティーグ
夏の時点での疑問はティーグとルビオです。
何故ルビオではダメだったのか?
そして薄くなったベンチには独りよがりの代表格ジャマール・クロフォードを獲得します。それはルビオ型によるゲームメイクからの脱却を決定付けました。
◯昨季のルビオ / 今季のティーグ
得点 11.1 / 13.1
FG 40.2% / 45.5%
3P 30.6% / 38.7%
自分が得点することに関してはティーグの方がかなり優れています。昨季後半のルビオはシュートが決まるようになりましたが、今季のジャズでは昨季よりも下がっているのでシュート力向上に期待しなかった判断は理解できるものです。
◯昨季のルビオ / 今季のティーグ
アシスト 9.1 / 7.4
スティール 1.7 / 1.4
ターンオーバー 2.6 / 3.0
しかし得点以外に目を向ければルビオの方がかなり優れた選手です。特に長時間ボールを持ちながらターンオーバー率が低いことは、ウィギンズやタウンズのチームとしては非常に効果的な選手でした。
周囲を活かすことにのみ長けているルビオよりも、自分も得点出来る万能なティーグを求めたわけです。
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◯チームスタッツの変化
得点 105.6 → 108.4
FG 46.7% → 47.4%
3P 34.9% → 35.6%
結果としてチームスタッツが改善しています。バトラーもいるのでこれがティーグの成果ではありませんが、
「ルビオならば足を引っ張った」
と予想されても誰も文句は言えません。
昨季のウルブズは
『得点力があるけどシュートは入らない』
という変わった、もとい修正点がハッキリしているチームでした。だからシューターを獲得すべきだったのですが、
弱点となる選手を減らす
そんな方針で夏の編成を考えた事が伺えます。それは1つの成果に繋がっているのは事実です。
◯チームスタッツの変化
アシスト 23.7 → 22.9
スティール 8.0 → 9.0
ターンオーバー 14.0 → 13.4
こちらもバトラー効果は大きいのですが、ルビオからティーグになって個人は悪くなっているのにチームは向上方向にあります。
ターンオーバーが減少していますが、これは少し理解に苦しみます。なんでこんな事が起きたのか?
◯主力のターンオーバー
ウィギンズ 2.3 → 1.7
タウンズ 2.6 → 2.2
バトラー 1.8 → 1.8(昨季はラビーン)
バトラーの数字は見事です。そして解るのがウィギンズ&タウンズの減少。その理由は個人の成長もあるでしょうが、単純にボールを持つ機会が減った事です。
◯タッチ数
ウィギンズ 51.4 → 42.5
タウンズ 70.2 → 66.2
◯FGアテンプト
ウィギンズ 19.1 → 15.7
タウンズ 18.0 → 14.4
ウィギンズとタウンズのターンオーバー数は一般的な選手と比べて少ないくらいなのですが、それでもよりターンオーバーが少ない選手がボールを持つ機会を増やしたと言えます。
弱点となる選手に持たせない
そんなネガティヴな捉え方も出来ます。
なお、ティーグはルビオよりもボールを持たないのにミスが多い事は付け加えておきます。
ちなみにバトラーはターンオーバーが少ないですが、パスは下手でタフショットを打ったり、相手にぶつかりに行ってファールをもらうプレーをします。大したコンタクトではなくてもバランスを崩してファール貰ったりもしますが。
つまりミスするよりもタフショットを打ちたいタイプです。
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◉リスクを減らすチーム
そんなわけでルビオとティーグの交換から振り返ると、何となくリスクを避けたがる傾向がみてとれます。
バトラーは若手時代に大した選手ではなかったのをシボドーの重用により成長した感じなので、まさにシボドー好みの選手だったといえます。
このリスクをとらない傾向はチーム戦術全体に見て取れます。
◯パス数 281(26)
オフェンスのスタート時にはパスを回すのですが、美しいボールムーブではなく、始めに何本か繋いで両サイドに確実に回して、そこからは個人が打開する前提のオフェンスです。
しかし、個人が打開するわりにはアシストが多くあります。
その理由は伝統的なPFを使いインサイドの合わせを重視しているからです。ドライブからインサイドの合わせは悪い話ではありませんが、
「インサイドは空けてドライブからイージーシュートを狙う。ディフェンスが収縮したらキックアウトして3P」
という現代的な考え方からは大きく外れます。
面白いのはウィギンズ。SFのウィギンズですが、被アシストが3.7とタウンズに次いで多く、しかもキックアウトされた3Pよりも合わせて行っての2Pが大半を占めます。
現代的な若手2人を抱えて、オールドタイプなスタイルのウルブズです。
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◉中距離砲の雨あられ
◯3Pアテンプト 22.9(28)
リーグでニックスに次いで3Pによる得点が少ないウルブズ。打たないし確率悪いし。
ニックスにも超現代的なポルジンギスがいるのも面白いところ。
◯シュートアテンプトの距離
5-9フィート 11.0(2)
10-14フィート 9.5(4)
15-19フィート 10.9(5)
『ゴール下か3Pなんて所詮統計の世界』とでも言わんばかりの中距離砲の雨あられ。
わざと3つに分けたのは、全てが多いチームは他にニックスとキングスくらいだからです。ニックスを考えればあながち勝利から遠いとは言えないスタイル。キングスも選手の割には勝っているし。
3Pの魔力より少しでもリングに近づいて打つのが正解とする方針をとっています。
「3P40%と2P60%は同じ価値」なわけですが、3Pは40%決まる日もあれば決まらない日もあります。
ミドルシュートの2P60%決めるのは至難の技ですが、40%ならば毎試合確実に決まります。つまりチームとして安定するのはミドル。
ボールムーブしない割にはアシストが多いのは確率の高いシュートセレクトにもありそうです。
もしもシボドーがクビになって後任がフィッツデイルだったらオーナーが戦術を否定したことになるでしょう。
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◉ウルブズじゃなくても良いシステム
ウルブズのオフェンスの特徴は何となく見えてきたと思います。
・リスクを伴うボールムーブはしない
・ミスの少ない個人で打開が基本
・リングに近づいてシュートする
・全員に同じ役割とアテンプト
シューターという存在自体があまり意味をなさない構成になっていて、ディフェンスを引きつけるスペーサーを求めていません。
だけどタウンズは当然としても、ギブソンやジェンにもアウトサイドから打たせるので、誰もがその役割も果たす必要もあるわけです。
ゲームレポートを読んでいただいてる方には管理人がウルブズを退屈と表現している事をご存知だと思います。
ウォーリアーズはボールが動いて3Pを活用し、強いだけでなく魅力的なオフェンスを発信しています。キャブスやサンダーはそんなボールムーブはしないけど、エースを中心に如何にスペーシングをしながらチームの効率性を高めるかが計算されています。
チームの好き嫌いは別にして、試合を観るのにはそんな面白さがあるからなのですが、ウルブズにはセットプレーはあるけど、ウルブズ的な特性を感じる事がありません。
その代わりにリスクを排除したバランス重視の傾向を感じており、それは別にウルブズじゃなくても良いシステムなので退屈なわけです。
ある意味自分のチームに応用しやすいとは言えます。キャブスとかレブロンいなくちゃマネ出来ないし。レブロンいたらマネしなくても勝てるけど。
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◉何故、勝てるのか。
そんなウルブズが何故勝てるのかというと、選手が良いからです。まぁ当然と言えば当然の帰結。
自分達のロスターは強力だ。だからミスを減らしバランスをとれれば勝てる
そんな方針だと捉えるのが自然な気がします。
3Dタイプって言いかたを変えれば、総合力で勝負していないタイプと捉えられます。シュートチャンスを作ってくれる選手やシステムがいるからこそ評価されるタイプです。
そうやって効率的となりそうな役割を組み合わせて5人で分業するよりも、5人が個人の勝負を制すれば勝てるみたいなバスケです。
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◯対5割未満のチーム 13勝5敗
◯対5割以上のチーム 8勝8敗
しっかりと下位チームから貯金を作っています。なお、サンズに2敗。
5割以上と五分五分なのは悪い傾向ではありません。良い傾向でもない。
爆発力は感じないけど、安定感は感じるチームです。
ロケッツはウォーリアーズを倒すためだけにチーム構成を考えていると発言していますが、ウルブズはウォーリアーズを倒すための戦略には欠けていそうです。
まぁ、まだその段階ではないという事。ロケッツだって昨季は考えてなかっただろうし。
そうでなければ自分達が最も豪華なメンバーと判断している事に。
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◉消えたウィギンズ
ウルブズを退屈と感じる理由の1つは単にウィギンズが好きだからです。
◯ウィギンズの変化
得点 23.6 → 17.5
FG 45.2% → 42.8%
3P 35.6% → 30.1%
得点が減った事自体は問題ないですが、期待の若手感を喪失していくウィギンズ。だからウィギンズよりもベン・シモンズやドノバン・ミッチェルを見たくなるわけです。
◯4Qのウィギンズ/バトラー
得点 3.2 / 6.0
FG 44.0% / 41.9%
3P 34.8% / 25.8%
それでいて最後の部分では効率が上がるウィギンズと下がるバトラー。
ウィギンズが好きだけど、あんまり面白い使われかたしていないから退屈になってしまうという単なる個人的な感想です。
しかし、ウルブズが将来設計をどう考えているかには割と重要なポイントだったりします。
今のスタッツから効率が上がればチームとしても強くなるのか。
そして今のままで効率は上がるのか。
開幕サンダー戦では完全なるウエストブルックによるウエストブルックのための試合を、ラストプレーで強引に勝利を手繰り寄せたウィギンズ。
「本当にウィギンズの時代が来るのでは!」
と感じさせてくれましたが、そんな時代も今は昔。今年もオールスターには選ばれないでしょうね。
極めて個人的なウルブズが退屈な理由でした。
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◉ジャマール・クロフォードとシボドーリスク
プレビューで否定したのはジャマール・クロフォードの獲得。何故なら、ここまでの内容を180°転換させるタイプの選手だからです。
◯クロフォード
得点 9.9
FG 42.1%
3P 36.1%
ターンオーバー 1.2
3Pはウルブズでは悪くないですが、基本的に打開は出来てもFG%が低くてミスの多い非効率な選手です。
ここまでの内容に当てはまらないタイプの新規獲得選手はプレータイム18分です。もっと短くても良い気がしますが、サラリーと獲得時の期待度を考慮すれば、何のための獲得だったのか不明な存在。
しかも本人は例年よりも活躍しています。ここ5年では最も効率の良いシーズンなのでプレータイム求める気持ちも分かります。
それはつまりクロフォードは悪くないけど、シボドーHCが何をしたかったのかがナゾです。
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◯プレータイム
バトラー 37.3
ウィギンズ 36.4
タウンズ 35.9
これでもかなり少なくなったプレータイム。バトラーは別に長くても良いけど。頑丈な選手達に支えられているシボドーリスク。これだけでもエンビートよりタウンズの方が遥かに価値のある選手です。
どのチームもケガに悩まされますが、バトラーが少し休んだくらいのウルブズなので安定感を発揮出来ています。何故かベンチはケガしますが。
ウエストの上位3チームは全てケガに悩まされ中。ロケッツとスパーズはフルメンバー揃う方が珍しい。
それでもあの成績なので、ウルブズとはまだ差があります。
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◉チームはどこまで完成に近づいたのか?
いつもよりも否定的な部分もありますが、ほぼウィギンズ絡みです。
そしてリスクを減らした戦い方とバトラーの存在は負け癖がついていたチームに勝利をもたらすようになりました。
昨季は31勝51敗と4割勝てなかったチームが6割を超える勝率を上げるように。サンダーなんかをみても、これくらいの勝率だと意外と勝敗は小さな部分の差だったりします。
勝てると信じて最後まで戦い切れるかどうか。それが出来るようになったと思います。
まずは勝つ事に慣れ始めただけでも十分なので、ここまでの勝率は良い結果といえます。そこに取り残されているウィギンズ次第ではさらなる上昇も期待出来ます。
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一方でよく分からないのは、これがチームの完成形なのかということ。
例えば最近になって勝っているブルズは、開幕当初からそれはそれは酷いものでした。シュートが決まらなければミスも多発し、迷いながらプレーする選手ばかりでした。
しかし、開幕からチームとしてやろうとしていることは変わらず、連携を深めただけでなく、個人がやるべきプレーが認識されており、そこに選手達を引き上げてきました。
加えて戦術的に要になっていた役割のミロティッチが戻ってきた事で軸も強くなりました。ちなみにマルケネンも同じ役割でエースに。
チームとしてやる事が明確で求められるプレーを選手が理解し実践する。分かり易すぎたブルズではありますが、他の各チームが選手の能力との兼ね合いの中で戦術を弄っています。
ウィギンズの低確率を除けば個人は成績を残してきているウルブズ。連携よりも堅実性なので次の一手をどこに求めて、どんな完成形を想像しているのか?
個人として強いクロフォードを加えたようにベンチにもかなりの選手を求めるので、トレード強化の現実性は微妙なので今のスターター次第です。
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◉時代と異なるという事
豪華メンバーを揃えたウルブズは、連携による個人の掛け合わせではなく、個人の豪華さを全面に出してチームとして安定させる方向性をとりました。だから味方の良さを活かしてくれるルビオは不要なわけです。
時代とは異なるけど、時代とは違った方が勝ちやすいのも1つの傾向です。
コートをワイドに使い展開を早くするオフェンスに対抗するために、機動力のあるメンバーを揃えて広い範囲をカバー可能なディフェンスを強化してきたサンダーが、ウルブズ相手だとインサイドの隙間に合わせのパスを通され続けたのは1つの例になります。
そしてミドルは許すディフェンスが主流になるので、ミドルをよく打つウルブズ、ニックス、キングス、そしてペイサーズが勝率を残しているのも事実です。キングスはメンバー考えたら勝っています。
このやり方が吉と出るのか凶と出るのか。オフシーズンに1つの論点になるかもしれません。
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◉最近の試合の感想
12/20 vsナゲッツ
ナゲッツは選手が少なくて苦労していました。ヨキッチを中心とした流れるようなオフェンスは連携が重要でユニットが変わると違う顔を見せてきます。
そんなナゲッツは良い時間悪い時間があり、ナゲッツ次第でリードが入れ替わりました。
そして個人との対決を重視しているウルブズがマークを離さないため、自分で攻めずにパスを出したがったヨキッチからのパスをカットしていきました。
滑らかな連携が取れなかったナゲッツと、安定感のあったウルブズ。ヨキッチが酷すぎたのが勝因でした。
12/12 vsシクサーズ
殆どの時間をリードしていたウルブズ。FG%は低くてもミスが少なくオフェンスリバウンドもとって有利に進めます。特にシクサーズはバトラーの相手がいないチームなので1人で打ちまくります。
しかし同点で迎えたオーバータイムにはエンビート推しにやられます。タウンズがエンビートに個人で負けた形です。
12/27 vsナゲッツ
再びナゲッツ。
序盤に3Pが連続で決まり大量リードを得たウルブズ。最大19点差を追いかけるナゲッツは頻繁にラッシュを生み出して10点差にはしますが、その度に止められて15点以上のリードに戻します。
そのまま終わるかと思ったら3Q後半からのラッシュだけは歯止めが効かず同点に持ち込まれます。ここはベンチメンバーが多い時間。タレント力不足で追いつかれたわけです。
しかし、オーバータイムではタウンズもティーグもいない中でほぼバトラーのアイソレーション。ナゲッツは流れるようなパスワークでイージーシュートを決めていきますが、全てバトラーが何とかしてしまい、個人で勝ちきりました。
なんとターンオーバーは僅か6のみ。
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◉タウンズとバトラー
シクサーズ戦ではタウンズが48分、バトラーが45分出場しました。結局のところ、この2人の個の力がウルブズの強い部分です。
基本的にはタウンズという何でも屋の優位性がチームを優位にします。
◯タウンズのFG%
54%以上 14勝1敗
54%未満 8勝12敗
そして接戦の試合をバトラーというクローザーの能力で勝っています。
◯バトラーのFG%
50%以上 15勝2敗
50%未満 7勝9敗
特にバトラーはこんなに効率良く決める選手ではなかった印象ですが、ミスさえしなければタフショットを打っても問題ない環境が向いていそうです。ホイバーグのブルズはそんなプレーは出来ません。
極論言えばミスしないでタウンズとバトラーがシュートを打てば、大爆発しなくても、堅実に得点が積み重ねられる設計です。
それはある程度は勝てる計算がたちますが、今の勝率を実現しているのは、この2人が多くの試合の中で存在価値を示せているからと言えます。
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◉レブロン < バトラー+タウンズ
こんなブログを書いているわけですから、普通過ぎるウルブズには面白味を感じないわけですが、そんなオーソドックスなバスケは逆に珍しくなっている事がウルブズを有利にしています。
個人が負けないからチームは強い。リスクをとらないから大崩れもしないはず。そしてエースが違いを生み出す。
やっぱりオールドスクールというか、なんだか誰もが描く典型論みたいなチームです。
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何故多くのチームがそんな方法論をとらないのか。1つにはウルブズみたいにパワーハウスではないからです。そんなに優秀な選手が揃っているわけではないのが普通のチーム。
もう1つはそれでは勝てない時代になっているから。
ウォーリアーズvsキャブスのクリスマスゲームでは結果は置いておいて、
『結局最後はレブロンの個人勝負しかない』
そんな批判的な意見が出ています。
でもこれは時代が違えば批判されるものではなかったはずです。エース勝負が普通だったならば、歴史と比較される存在のレブロンで勝負する事は正解です。
それでは勝てない、優勝出来ないからキャブスはもがいているわけです。
つまり、ウルブズが本気で勝つ気なのであれば、バトラー+タウンズはレブロンよりも上であると考えている事になります。
個人が打開する全員アタックがどこまで通用するのか、どのレベルのタレント力なのか。チームが安定軌道に乗ってきたため、ここからはそれが試されています。
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ウルブズを振り返りたくて、データを調べながら書き上げる形になりました。いつもはゲームレポートの連続の中で特徴を探していくのですが、ウルブズの場合、結局はルビオではダメだったという事が最も重要な事実だった気がします。
文章内に書いたように参考にするには良いチームかもしれません。でも、エンターテイメントとしては面白味に欠けるチームです。
ある種のリアリストといえるシボドーのやり方。ボール動かしてフロアバランスだけとったら個人でGO。もちろんピックプレーなんかも頻繁に使いますが、その狙いはリアリスティックに勝てそうな部分を狙う事。
ただ、それにしては高いオフェンスレーティングを記録していて、もしも効率性を高められるならば、より厄介なチームになります。
戦術的な話は別にして、ウルブズはフリースローで多く得点しています。よりリングに近い位置で攻めるからファールを多く貰って、3Pがなくても効率的とも言えます。
高いFG%よりもゴリゴリしてファール貰った方が効率が良いのはNBAの問題点です。
これがどこまで通用するのかよく分からないのも頭が痛い話で、次第にコールされなくなる時もあります。
対戦相手と状況に応じてどんな判断をして行くのかは気になるところです。
ウルブズの十数年来のファンの者です。
いつも楽しく拝見しております。
今回の記事もとてと興味深く面白いです。
バトラーはボールを持ちすぎる時が気になる時もありますが、試合の終わらせ方とか、内容はともかく勝ち方・勝つ経験をチームにもたらせているので、そこは良かったかなと個人的には思っています。
気になるのはウィギンズがリムにアタックしている時が一番相手にとっても脅威になっているのに、キャッチ&シュートの3Pだけや、リズムの悪い1on1だけになってしまっていることです。
シュートの調子が良さそうな時も、あまりボールが回って来ず、ウィギンズにも良いリズムが生まれていない気がします・・・。
あとはディフェンス・・・。
なぜ改善しないのか不思議です。
ティボドーのディフェンスシステムをちゃんと理解しているわけではありませんが、もしお暇があれば、「なぜブルズでできたディフェンスがウルブズではできないのか」なんてテーマで記事を書いて頂ければ嬉しいです。
ブルズの昔のを見なきゃいけなそうなので面倒臭そうですが・・・。
ウィギンズはルールを守り過ぎてリズムを乱している気がします。個人で攻める選手が多すぎる上に完全にウイングなのでボールが回ってこないんですよね。
他はタウンズも含めてトップから仕掛けるの好きなので。
ディフェンスについては、仰る通り過去のブルズの試合でも観ないとなんとも言えないですね。
細かい守り方はいろいろあれど、ベースにしているのが個人のディフェンス力なので、単にそういう選手を重用していっただけかもしれません。
2年目なのでやり方が浸透していないとかは言えないので、個人の成長待ちになるのかもしれません。