2021/5/14
もう消化試合モードのクリッパーズ。なんせ開始早々にズバッツが3P打っているので単にレナードやポール・ジョージが休んでいる以上に消化試合モードです。ってことで、今回もほぼ100%が「さようならロケッツ」になります。
しかし、そのロケッツも別に語ることがない。ハーデンとの離別から始まり、オラディポも放出したことで120%の再建ですが、ハーデンがシーズン開始前に出て行ってくれなかったから将来のコアメンバーなんて何も関係ありません。なまじKPJが活躍したから「将来の中心として信頼していいのか」なんて質問も来ましたが、KPJなんて運良く手に入っただけだし、活躍してくれてラッキー、くらいの話です。
選手は入れ代わり立ち代わりロスターを出入りしたので、トータル29人がロケッツで試合に出たそうです。活躍したウッドとテイトや契約が長く残っているエリック・ゴードンあたりを除けば、誰がいつまで残っているかもわからないし、オーナーは金がないしで、考えすぎても仕方ないのです。
◎ドラフト
最下位確定のロケッツなので、ドラフトは悪くても5位指名権を手に入れます。それがサンダーと交換される可能性とかもあるのですが、今年のドラフトは豊作予想なので、新たな核は手に入れたいところでしょう。
しかもロケッツは、ブレイザーズ、ヒート、バックスの1巡目指名権も持っています。一番順位が高くてもヒートの分になり、それもサンダーが持って行くかもしれませんが、まぁいずれにしても今年のドラフトは欲しいポジションの選手を集めることが出来るわけです。
で、どこのポジションが欲しい?
KPJがいるからPGは避ける?
オリニクがいるからPFは後回し?
ウイングは増やしたから複数は不要?
通常ならロスター構成として考えるべき要素がいろいろありますが、ロケッツに関しては「全部関係ない」でしょ。能力が高そうな選手から指名していくだけです。他に考える必要はないし、どうしても欲しい選手がいた時に「KPJとならトレードするけど」と提案されたら乗るでしょ。
ってことで、ドラフトで誰を取るのか、指名順位もわからないのでこれから検討されるのでしょうが、「ロケッツらしい」とか「必要な補強」とか、そういう要素はゼロなので、周囲が予想しても無駄さ。良い選手を獲る。ただそれだけ。
それは今ロスターにいる選手達も、ドラフトによって来シーズンが揺れ動くって事なので、個人がどうって触れてもあまり意味がないよ。
◎DJオーガスティンとオリニク
でも試合を見ていると、この2人は残した方が良さげです。ウォールがいるのでオーガスティンは微妙だけど、明らかにこの2人がいるメリットは大きい。
タメを作ってくれるオーガスティンがいることで、オフェンスはダラっと流れることなく、それぞれの動きが作られていきます。オリニクも同じでスクリナーになったり、インサイドの起点になるので周囲はオフボールからオフェンスを作りやすい。
それでいて共にパスアウトをもらってのシュートもあるので、2人がいることで若手たちは自分のやれるプレーにフォーカスできている感じ。選手としてはオラディポやPJタッカーの方が価値は高いけど、自分で切り込んで得点するオラディポとエースのパスから3P決めるの仕事のタッカーに比べると「周囲にプレーを促す」ことに繋がるベテランなので、若手を後押ししてくれます。
特にオリニクは限定された役割よりも楽しそうにやっている感じがするので、選手としての生き方でいえばロケッツに残った方が良さげ。これが普通の再建チームなら「サラリーも多めにもらえるし」っていうオマケもつくのですが、ロケッツの場合はウォールとゴードンが高いから、そこは不明ですが。
まぁいずれにしてもドラフトで新たな若手を加えながら、その若手たちにプレーを促せるベテランも備えているのは良いことだ。最近だとマブスはこの形に近くって低迷期間が短くなったよね。もっともドンチッチクラスを当てられるかは別の話だけど。
そして、こんなベテランが欲しいってのは、オフェンスとして「全員が強気にアタックする」形をとっているからです。
◎ハイスコアリング
シーズントータルで109点平均のロケッツですが、途中の大連敗期間などは苦しみまくっていたので、オールスター前は107.6点でした。それがオールスター後は110.3まで上がり、5月は115.1とハイスコアになってきました。
なんと5月は9人が二桁得点を記録しています。(欠場が多いので本当に9人が二桁を記録するわけではない)特に目立つはケニオン・マーティンとブルックスの2人で3Pでもインサイドでも得点しています。
ハーデン後にも触れましたが、HCサイラスのやっていることはちょっと面白いし、昨シーズンまでのロケッツとは大きく異なるバランスアタック系統。同時にKPJみたいに本来はウイングの選手がPGやっているように、オールラウンド系統の選手を好みます。トレード多発しましたが、徹底してマルチタイプを連れてきた感じ。
今はオリバーという選手がセンターにはいっている(3試合だけ)のですが、試合中にPGみたいなことやりだしてたし、3Pも決めているし。必殺仕事人のタッカーは居場所がないチームになっており、オリニクも仕事人じゃなくていろいろやるのが仕事になっている。
こういう機会均等オフェンスはスーパースターがいないからこそできる。ドラフトで凄い選手を獲得したとしても、初めからこのオフェンスをしていると、この中でハイスコアを記録する術を身に着けていくから、オールリセット出来たのは良かったかもね。ゴードンとかどうするんだろってのはあるけど。
オフボールのカットプレーもしっかりと出てきますが、基本的には5人が広くポジショニングして、パスを回すけど、結局は個人のプルアップ3P&ドライブが中心になっており、それをブルックスあたりがビックリするほど決める。KPJがハイスコアの時も基本は3Pバカ当たりなので、狙いは統一されています。
ただ、この個人技にレイカーズだって切り裂かれました。スターはいなんだよ。でもパス回しから仕掛けるのが速いので、誰かがボールを止め過ぎなければ効果的に決まっていく。
あと、とにかく仕掛けるのが速い。これはウォールがいるともっとタメてしまうので、ちょっと悩ましい部分もありますが、いずれにしてもロケッツは
チーム全体でオフェンスを構築しながら、個人が強気に攻め込む
ってのを基本としており、良い素材が加われば個々の魅力が発揮されて面白いかもね。そんなわけでサイラスは来シーズンも継続でしょう。今ここでクビにする意味がないようなプレーをしている5月です。
ちなみにクリッパーズと似ているんだよね。ただスーパースターがいるチームだから、同じような形にはならない。サイラスって代表チームの方が向いているかもね。
ところでクリッパーズにはカズンズがいるけど、ロケッツ時代はポストアップから全然押し込めなかったのに、ウェイトアップしたのか重さで押し込んでいるよ。ウォールとやっていたようなコンビプレーはないし、反応も悪くなっている気がするけど、ピンポイントの役割としてはポストで押し込める方が使い道が大きそう。
◎さようならハーデン
えーっと書くことがないな。いずれにしてもハーデン時代とはずいぶんと遠い所にやってきたサイラスロケッツ。長い冒険のシーズンでしたが、なんだかんだとそれっぽく終息できた5月ってのはポジティブだろうね。あとはドラフトに全てを賭けましょう。
ハーデンが残っていたらどうなっていたのかと考えると、ちょっと恐ろしい。なんでサイラスを選んだのか問題がシーズン通してずっと燻っていた気がします。だから、新しいものを生み出すためには必要な変化だったとハーデンマニアのファンも前向きに取られてください。まぁハーデンがケガでシーズンでなくて、その間に変化しておき、戻ってきて完成、なら最高だったでしょうが。
シーズン開幕時点で再建モードに出来ていれば、ひょっとしたら違うスター候補が生まれていたかもしれません。それでも途中からの調整でなんやかんやと、ここまでこれたのだから満足するしかないのかな。
今日の試合でプレーした多くの選手はハーデンが残っていたらプレー機会がなかった選手。ロケッツに興味を持たれることはステップアップするチャンスだと、無名の若手にアピール出来たことも大きな成果だったと思います。