トレードデッドライン2021①

動き始めたね。予想通りロケッツとサンダーからでしたが、その内容は意外だった。そして動いたと思ったら、なかなか次が続かないので、ここまでのちょっとだけをまとめましょう。

【ヒート】
アリーザ

【サンダー】
メイヤーズ・レナード
2巡目指名権

コロナ禍の難しい状況もあって、子供と一緒に過ごすことを選んでいたアリーザですが、ここにきてトレードになりました。実質的には2巡目指名権1つでヒートが手に入れたことになりますが、他のチームなら指名権出してまで取らないだろうなぁ。

正直、ヒートはアリーザで戦力アップになるのか不明です。ディフェンス的には大差ないハークレスを使わないなら「アリーザを使えばOK」にもならないんじゃないかな。開幕からケガ人が多いから苦しんでいたけど、全員戻ってくれば問題ないし、アリーザのオフェンス力では主力の穴埋めにもならないし。

とはいえ、クラウダーの穴に困っていたのは事実なので、まだオクパラを信じるには早いから、そこにアリーザなのかな。ナンが好調なのは良いことだけどプレーオフを見据えるとドラギッチを起用したいし、その時にサイズ問題が発生するので便利屋アリーザなら使いやすい。そして別に失敗したところで今シーズン限りなんだから問題はないぜ。マイナスになる事はなく、プラスを生み出す可能性は十分に秘めている、そんなトレードだったと思います。

同時にヒートには今シーズン出場しない上に、人種差別発言で問題を起こしたレナードの処理に動けました。サラリーバランスの面でもサンダーには良い選択だったのでしょう。レナードはサンダーに同行もしないので、ある意味サンダーからすると指名権を手に入れただけの状態です。

【ピストンズ】
ハミドゥ・ディアロ

【サンダー】
スヴィ・ミハイルー
27年2巡目指名権

よく考えたら、こっちのトレードが先でした。謎のトレードなのですが、ディアロのサラリーが高くなると踏んでのこともあったのかな。ピストンズはウイングにベイ、ジョシュ・ジャクソン、ドゥンブーヤなんかもいて、ちょっと渋滞気味なのですが、それはどっちにしても同じか。

サンダーはシューター増量中。タイ・ジェロームが頭角を現し始めたことも含めて、チームとしてシューターを絡めたいのかもしれません。ドライブ&キックアウトのチームがドライブ担当のディアロを放出してシューターのミハイルーに変えたのだから、勘繰りたくなるものもあるよね。

それにしても27年の指名権って価値があるのかないのか。お互いによくわかんないけど、トレードの材料としてのみ機能しそうです。サンダーがこんなに指名権を持っているなんて2年前からは考えられないね。

【バックス】
PJタッカー
クルッツ
21年2巡目指名権
22年1巡目指名権(バックス)

【ロケッツ】
DJオーガスティン
DJウィルソン
21年1巡目指名権
23年1巡目指名権

同じく指名権集めに奔走するロケッツは、タッカーで1巡目1つを手に入れた形です。他に1巡目を出すチームはなかったんだろうね。バックスには22年の指名権が戻ってきますが、2年連続で1巡目を手放せないからロケッツ以外には使えない手段でした。

まぁロケッツとしてはマジで指名権しか見えないって感じです。一応、足りていないビッグマンも加えましたが、ウッドが戻ってくるらしいし。ウォールが離脱みたい(でも試合に出ていた)なので、PGも手に入れて人数合わせにはなりましたとさ。なんでクルッツを使わなかったんだろ。

サイズがあってディフェンスがよく、オフボールで動き回れるクルッツはバックス向きの選手です。ヤニスと組ませてウインガーを出来るので、さらに強力なブロックを形成してくれそう。まぁ起用されないと思うけどね。3P決まらないし。クルッツはオフにチーム探しをすることになるでしょうが、このタイプを評価してくれるチームに行かないと。理想はアトキンソンがどこかのHCになることだろうな。

ということでバックスはPJタッカーを手に入れたわけですが

・・・必要だった?

マジでよくわかんないっす。確実にメリットがあるのは①ヤニスの代役、②スモールラインナップにしたときにヤニスと組ませてプレーさせられること。
オフェンスではコーナー3Pを任せられるので、ノーインサイドでドライブスペースを作ってくれます。守っても高速ヘルプがあるので、ブルックではスピード負けしそうなときに使えますが、それはイーストだとネッツとラプターズくらいかな。まぁDJウィルソンよりは遥かに良いので、その点ではタッカーの獲得はメリットがあります。デビューとなったスパーズ戦でもそんな起用法でした。

でもさ。なんでそれをクレイグで出来なかったのか?
ヤニスがSF寄りの選手ならクレイグ→タッカーは理解できますが、PF寄りなんだから、エースキラーでどこでも守れる上に別にPFでもOKのクレイグの方が便利じゃん。結局のところバックスが補強に動いたってのは、フォーブスも含めて、イマイチ新加入選手をフィットさせられなかったことが問題であり「タッカーならフィットするのか」は疑問しかありません。

もちろん、ベテランだし、いろんなチームを経験しているからクレイグよりは活躍すると思うよ。思うけどさ。1巡目指名権を出してしまったことに加えて、サラリーの関係でDJオーガスティンを出してしまったので

PGが足りない

こっちの問題も起きてしまいました。最近はスターターになっていたDJオーガスティンを放出するほどなのかな。オーガスティンも新加入としてチームに馴染めませんでしたが、最近はかなり改善してきており、このチームに足りない貴重なゲームメイカーとしてヤニス&ミドルトンの個人技を支えていたと思います。いなくなったスパーズ戦はヤニスPG 状態なので、これはプレーオフでヒートに負けた理由じゃん。

ということで、なーんか微妙な補強です。別にこれで弱くなることはないし、経験のあるタッカーの方がベターってのもわかるけど、他に狙える選手がいたんじゃないかってね。もっともキャップスペースギリギリなので、バックスの場合は動けるところで動かないと、他の選択肢がなかったのかもしれません。

2巡目とDJウィルソンでディアロっていうのでも、良かった気がするんだけど。

【サンズ】
トニー・クレイグ

ずるいよサンズ。ここでクレイグ持って行くのか。ウイングは十分にそろっているのに、ミカルの代役エースキラーまで補完するなんて完璧じゃん。なんでナゲッツは動かなかったんだ。っていうか、なんでサンズはこの情報を掴めたんだろ。

サラリー調整で動いたと思われるクレイグですが、オールマイティなディフェンダーとしてPGからPFまで守り、オフェンスはコーナーでプレーできるので、どこのチームでも欲しそうな選手である反面、こういう選手を求めるGMって少ないのかもね。サンズはミカルやカム・ジョンソンを指名した実績もあるので、欲しいと思っていたのかな。

好調なチームでは基本的にクレイグは要らないのですが、それは全員が元気な場合に限ります。ミカル、クラウダー、カム・ジョンソン、そして時にはサリッチの代役として働かされそうです。漁夫の利が大きすぎるサンズ。ラッキーだ。

レブロン、レナード、ポール・ジョージとウイングエースを止めなければいけないウエストなので、ディフェンス担当だって分厚くしておきたい。そのうえで1人オールコールマンツーで、リラード、ドノバン・ミッチェル、マレー、デローザン、そしてドンチッチだって対応できるクレイグの獲得は、これまたサンズを強くしそうです。

ということで次のトレードを待っていたのですが、なかなか決まらないので第一弾のまとめでした。タッカーの成否は別にして、トレードに動きまくっては新加入をフィットさせられず、またトレードに動くバックスは良くないぜ。そもそもホリデーの使い方も定まっていないしさ。ジャーニーマンのタッカーならフィットできたとしても、バックスの問題は違うところにありそうなのでした。

トレードデッドライン2021①” への12件のフィードバック

  1. バックスの補強について
    タッカーはフィットするかと思いますが何でクレイグをあそこまで
    使わなかったのかは謎ですね
    PGの件もDJで良かったのにとは
    思いました。何にせよPGの補強は
    必須だと思いますが誰を取るべき
    でしょうか?またクルッツを
    使うならどこのローテに組み込む
    べきか管理人さんの考えを
    聞きたいです

    1. PG補強はキャップ的に難しいとは思いますが、
      ニックスのニリキナ
      ホーネッツのグラハム
      あたりを2巡目でもらえるなら、って感じですかね。
      あとは流れを変える目的でネイピアーとか。

      クルッツはミドルトンとの交代で使うかな。
      ホリデー、ヤニスと組ませて、ボールを奪いに行くディフェンスをしたい時に。

      ただオフェンス時にヤニスがポストにいる方が良いのですが、PGいなくなってヤニスPG状態ならクルッツは使いにくいかもしれません。

  2. 個人的にサンダーはヒート路線を目指してるように見えるのですがどう思われますか?

    1. ヒート路線かは分かりませんが、指名権でスターの卵を獲得するのはもちろん、将来の指名権を使って現在のスターを取りに行くと思います。
      それこそ今回、コリンズやマルカネンを狙ってもおかしくないと思います。若手が全てとは考えてないでしょうね。

      1. 言葉足らずですみません、ハードワークが信条だったサンダーがトレードでシューターの獲得やストレッチ型のビッグマンを集めたりと今までと違って少し毛色を変えてきたなと感じたので、それは共にハードワークが文化のヒートの影響ではないかという意味でのヒート路線を目指しているのではないかということです。

        1. なるほど。ヒートはシューターを使うし、インサイドのプレーメイカーも連れてきましたが、基本的には伝統のハードトレーニングに適した選手を連れてきてると思います。トレーニングに自信持ってますね。
          サンダーがそこをどう考えてるかわからないですが、アデバヨタイプを手に入れられるか次第なので、そこまで深くは考えていない気がします。ただ、様々なタイプの選手を揃えておくことで、エースのキャラクターに合わせたチームを作れるようにしているのかなー、とは思います。

          あと、プレスティは本当はインサイドのプレーメイカーとしてサボニスを指名したんですよね。あの頃から構想はあったのかも。

  3. バックスはムディエイを拾ってみてはどうですかね。そしてDJオーガスティンが不憫すぎる。せっかくこつこつとマジックで力を証明してバックスに雇って貰ったのに、ここに来てタンクチーム送りだなんて。

    1. いいですね。個人突破とフィジカル対応可能なムディエイはいけそう。
      どこで何してるんでしょ。

      DJオーガスティンは優勝のために必要なPGとして呼ばれたはずが、PFとトレードされるとはねぇ

  4. バックスは、というかブーデンフォルツァーはおそらくプレイメーカーを軽視、というかHCACがプレイコールするためハンドラー≠プレイメーカー理論なのではないでしょうか。
    もちろんサラリーな問題で取りにいけなかったという側面もありますが。
    理論派のHCに多い印象です。

    余談ですが、こないだのグリフィンの記事でもありましたが、今はドラモンドがミニマムでLALやBKLなんてウワサれてますね。
    こんな事してたら本当NBAぶっ壊れます。ドラモンドまだ27.8歳ですよ…

    1. プレーメイカー軽視は間違いないのですが、わざわざオーガスティンを獲得したのに、ってのがね。

      ドラモンドもグリフィンもサラリーが高いのが問題ですが、キャップスペースが足りないチームが増えすぎました。
      その結果が、こうやって破綻するのはルールの問題もありますよね。
      レイカーズはドラモンドの前に、スコアラーを探さないと!

  5. 噂は多いけど、今年は中々動かないという印象。またギリギリで動きまくるんだろうか。動くんだろうな。
    指名権を集めるチームとwinNOWのチームとボーっとしているチームに分かれそうですが、なかなかフロントが巧なサンダーは普通に考えたら、指名権でスター選手買うのかと思いますがどうなのでしょうか。
    ブルックリンは最近 スター選手買っていたけど、KGやピアースを集めた時の様に
    失敗して、冬の時代を何年も過ごした事を見ているのでその時と同じようにならないかひやひやしていました。FA獲得(及び残留)が難しいサンダーは基本はドラフトで銀の卵の獲得に指名権を使うということにしてほしいです。(希望)どうせスターは残らないし。(トラウマ)

    1. スターは買うと思うのですが、「いつ」なのかはわからないですね。
      中途半端な選手は嫌いそうなので、大物が騒いだ時かな。

      RFA狙いなら、今は動き時でもあります。
      まぁ動かないだろうな。上位指名したいし。

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