レイカーズ3-1ヒートで迎えるゲーム5
レイカーズは珍しくダニー→KCPでシュート、KCP→ダニーでシュートという入り方。レブロンのアタックもコーナーからだったり、ローポストアタックだったので、センターラインからのオフェンスはイマイチだという修正がありそうです。
ヒートのディフェンスはカバーが厚く、それはキックアウトが必要になるわけですが、ドライブ→コーナーのパターンは守る方は次がわかりやすいデメリットが少しだけあるね。少しだけ。コーナーから攻めるとどこに出るか難しいし死角も多い。その代わりコース塞がれると難易度が高すぎます。
試合序盤はハワードがスターターなので死角利用を意図したのは面白そう。インサイドフィニッシャーを起用しているんだから、そこを利用しないと! でも決めたのはAD。プットバックダンク、速攻アリウープとゲーム4で消えていたインサイドでの押し込みが機能して、レイカーズのオフェンスは簡単ではないけど、良い感じに始まります。KCPが外しまくっている以外はね。
一方でヒートはゲーム4でプレーメイクが少なめだったアデバヨが、ヒーローとダンカンに絡んで見事なプレーをします。連続したハンドオフと、自分がリングにダイブしてアリウープをぶち込むオフボール。加えてハンドオフフェイクから自分でドライブ。多彩。この多彩さでハワードは振り回されている。
実はハワードってイグダラがセンターの方が使いやすそう。スピードで広い範囲をカバーできているハワードなので、アデバヨみたいにワンタッチでシュートに行かない限りは追いつけます。実際に、何度もゴール下を塞いでいるハワード。
しかし、ヒートオフェンスはダンカンのマークがKCPじゃなくなった瞬間に変態オフボールでフリーにして3Pをヒット。さらにスクリーナー3枚用意してKCPを振り切らせてダンカンに打たせます。対策を用意してきたな。
そうなるとインサイド合わせも出てくるので、クラウダーのオフボールカッティングもあって対抗。ただここを塞いで来るハワードとADも強力。
レブロンとアデバヨがベンチに下がるとレイカーズオフェンスが唐突に怪しくなります。AD頼みでタフショットになってしまった。ちょっと交代させる選手を間違えた気がするヴォーゲル。ダニーを残しちゃったけど、ロンド&クズマで攻めさせるべきだったな。
一方でヒートはナンが3P。バトラーのフリースローの後でレイカーズのルーズなスローインをかっさらい、最後はダンカンがダンク!!一気に逆転に成功します。ダンカンはトランジションからも3P決めてKCPにマークさえされていなければ好調です。
ロンドとクズマになったレイカーズは反撃しますが、ADにアクシデント。リバウンド争いで着地した後、足首を痛めて動けなくなります。ちなみに着地しなかった方の足なので、何が原因かもわからない。このパターンって一番ヤバいのですが、結局ベンチで休んだら何でもなかった。
1Qは25-24でヒートがリード。KCPさえ決めていればレイカーズはリードしていましたが、ダンカンのオフボールを止めまくっているので、それをクレームすることは出来ない。でもダンカン自身はKCPさえいなければ決めているじゃないか!というジレンマ。
◎バトラーとレブロン
レイカーズは通常のローテですが、ヒートはバトラーとアデバヨを並べ、ヒーローも出しているので、流れを掴んだ時間帯に押し切ってしまおうという算段かな。ゲーム4はアデバヨが戻ってきたことで、ここの時間帯がグッと楽になりバトラーを休ませることが出来ましたが、だったらついでに押し切ろうってね。
ヒーローがオフボールから3Pでリードは9点に。マジで「KCPがいなければヒートは優勝できたんじゃないか」ってくらい楽に打っています。ファイナルになってナン、ヒーローもオフボールが増えました。それは逆にKCPに止められているからかもしれないか。
レイカーズの方もノービッグなのでインサイドへのカッティングを見せますが、クズマをイグダラが止めたり、3Pが決まらなかったりで得点が止まります。頼みのモリスも3Pが決まらない。これ、ダメな日なんじゃないの?
やっと3Pを決めてくれたのはレブロン御大。そこしかないって感じだな。次もまたレブロンが3P。遂に3Pまでレブロンに頼り始めたレイカーズ。
これでレイカーズが追い上げ、さらにディフェンスでもヒートを困らせるのですが、パスを出すところがなくなって困ったように打ったけど決めてしまうバトラーで主導権を渡さなかったヒート。
固いディフェンスでロンドのパスミスを誘い出し、シュートが決まらなくてもナンがリバウンドをプットバック。ハードワークで対抗できているヒートが上回った前半でした。うん、レイカーズとヒートでいえばヒートが上回った。
でも、やっぱりキングがね。ハーフコートは止めているヒートですが、コーナーからダンカンに打たせる形を連続すると、ロングリバウンドからトランジションが発生してしまいました。無双レブロンの時間です。
単純に自分で突破しきるシーンもあれば、カルーソが3Pを決めることもあり、更にはレブロンが絡まなくてもロンド→AD→クズマでレイアップになったり。ヒートのリズムだったのに一気に取り返されてしまったトランジション。
そしてトランジションが増えるとイキイキするのがロンド。ADとのコンビで輝き始めます。
ディフェンスのロンドはマークを捨てることが多く、それがスキになってヒートに利用されるのですが、それがインサイドになるとADが飛んでくるから簡単には決まらない。そしてリバウンドの時点で形が崩れているからトランジションになりやすい。
うーん、ヒートとしては望まかったトランジションだと思いますが、自分たちのオフェンスの終わり方の問題で増やされてしまいました。スティールされたならともかく、シュート打っていてってのは苦しいぜ。
ADの3Pでレイカーズが逆転しそうな終了間際でしたが、最後にバトラーがショットクロックなくなって放り投げにも見える3Pを見事に決めてヒートは4点リードで終えることに成功。まぁこの内容でビハインドは苦しかったので、バトラー様様。
お互いにエース以外での崩しを用意してきたゲーム5ですが、結局レブロンvsバトラーに帰結していったような前半でした。
◎うかつなファール
レイカーズは後半もハワードをスターターにします。ってことは、やっぱりハワードの動きは問題なく、自分たちのオフェンス問題で出てこなかったゲーム4だったのかな。
クラウダーとKCPが3Pを決めあい、ADも3Pを決めるとダンカンもコーナーから返し、そしてレブロンがトップから決めます。3P連発。
バトラーがオフェンスリバウンドをとってアデバヨにダンクさせると、ハワードもオフェンスリバウンドでファールドロー。バトラーのタフミドルに対して、KCPがタフ3Pで同点。ファイナルらしい奪い合いになった後半のスタートです。
またもオフェンスリバウンドを奪ったバトラーの頭をハワードがバレーボールアタックしてしまいます。ボール掴みに行ったら先にバトラーがとってしまったのでアクシデントですが、フレグラント1です。2で退場でも良かったんじゃないかってね。
これで&ワン+フリースロー+ダンカンの3Pになって、1つのオフェンスで6点稼いだヒートが再びリードします。
で、またレブロンが3P。この時、ハワードのスクリーンが動いていたのでファールコールでもおかしくなかったのに。小さなことで点差が大きくぶれるのはオフェンス勝負って感じです。ハワードばかりだから、長く起用はしたくないね。そう思っていたら、やっぱり交代します。早いなヴォーゲル。なおアデバヨもベンチ。
これでインサイドが大きく空き、超久しぶりにインサイドのAD合わせのパスが通ってダンク。さらにレブロンがオフェンスリバウンドからクズマのレイアップになってインサイド攻略に成功したレイカーズ。
しかし、今度はヒートが見事なボールムーブでアウトサイドを攻略します。レイカーズは追いかけきれないならクラウダーを空けているのだと思うのですが、何故かダンカンをマークしていたロンドがクラウダーの3Pに飛び込んで&ワン。これでリードを保ちます。
レイカーズはカルーソもフリースローラインでフリーなのに、わざわざディフェンスの多いゴール下に飛び込んでオフェンスファール。コールにクレームしていますが、その前に飛び込んだ判断が変だろ。ってことで、どうも判断ミスが目立ちます。
その一方でアデバヨに対してはパスコースを埋めたり、シュートを止めたり。まぁアデバヨが本調子じゃないのもありますが、ゴール下はしっかりフタをしているだけに勿体ない。
残り1分で2点差になったものの、再びダンカンの3Pにクズマが飛び込んで4点プレー。決めるダンカンもダンカンだけど、打たれた段階で諦めないとね。
最後はバトラーのドライブからアデバヨがダンク。そしてロンドのドライブはアデバヨがブロックして、ヒートが6点リードで終わります。
◎ダメなサポート
ダンカンがまたも3Pで9点差に。「KCP以外相手にならん」とでもいいたげ。そして、そのダンカンとのハンドオフフェイクから見事なドライブダンクのアデバヨ・・・ダンクミス!?やっぱケガの影響が大きいアデバヨ。
それでもレイカーズオフェンスはとにかくウイングがダメ。カルーソもダニーもダメ。モリスすら決まらない。だけどキングがプルアップ3Pを決めてチームを救います。あれもこれもレブロン状態。
そのレブロンがトランジションでダンカン相手にチャージング。でもこれもその前のカルーソのパスが悪い。とにかく働きの悪いサポートメンバーで頭が痛そうなヴォーゲルとレブロン。そんな中で4Qなのに久しぶりに出ている気がするダニーが3Pで救います。ちなみにアテンプトが2本目。もっと打つチャンスはあったと思うぜ。
でも、そのダニー相手にナンが1on1でのプルアップ3P。うーん、守れない。なんでここまで守れないんだろうか。スパーズの最後のシーズンは守れなかったけど、エースクラスを相手にしていたってのも理由だけど、ヒーロー、ナン、ダンカンにボコられるってヒートが凄いのかな。
レブロンはリバウンドからワンパス速攻をADに通し、ファールドローで2点差にします。いかんぞキング。「バトラーが凄い」とか書いているのに、個人で上回るパフォーマンス。
そして残り6分半。戻ってきたKCPがレブロンのアシストで3Pを決めてレイカーズが逆転します。機能するサポートキャストをタメていたヴォーゲル。ドライブキックアウトが機能するならレブロンを止められないぜ。
・・・ってダニーがエアボールしやがった。でもバトラーがカウンターに行ったのをレブロンが1人で止めて、逆カウンターからKCPのダンク。終盤をリードで迎えるレブロン。
◎
ヒートはオフェンスに困ります。KCPが戻ってくるとダンカンのオフボールを止められ、本日はどうもヒーローが通じない。でも、レブロンのパスからフリーになったダニーが変わらず3Pを外し、しかもリバウンドでADとKCPが痛めてしまいます。そこをダニーが決めていればね・・・。
ヴォーゲルはダニー→カルーソ。でもカルーソがミス。どうしろってんだ。信じられないことにダンカンのオフボールに対してカルーソがKCPにスクリーンしてしまいます。逆転のヒート。
でもレブロン。ファールドローで同点に。ヒートはバトラー。ミドルでリードを奪い取る。でもレブロン。クラウダー相手のドライブ&ワン。キングよ!キング!
あっちなみに前回の記事で書いたように、ヒートがヘルプに来ない限りレブロンはパスをしていません。そういう約束事なんだろうね。
同じくノーヘルプなら自分で決めるバトラーで逆転
強引にいって自分のシュートをプットバックしたレブロンで逆転
強引に突っ込んでファールドローのバトラーで逆転
残り47秒でレブロンvsバトラーからパスアウトのレブロン。KCPはエアボールしますが、シュートをキャッチしたADが決めてレイカーズが逆転。ナイスアシストKCP 笑
ヒートはバトラーvsレブロンですが、スクリーンに来たクラウダー。なのに、スクリーンの逆にいたモリス。何やってんだお前!
ドライブでADからファールドローしてフリースローを決めて逆転。
残り16.8秒。レイカーズの狙いはもちろんレブロン。安全に渡してからドライブしてキックアウトがダニーに。で、ショートする3Pを打ったダニー。リバウンドを取ったのはモリスだけど、ダニーがフリーになっているのに、あたふたして中途半端なパスをADに出してターンオーバー。バカだ。バカすぎる。
ということで、凄かったぜレブロンとバトラー。でもチームメイト達はヒートの方が遥かに上だった。酷すぎたレイカーズ。あまりにも酷すぎたレイカーズ。
ロンド、カルーソ、ダニー、モリスと右も左も酷かった。そんなゲーム5でした。
◎バトラーと仲間たち
35点、12リバウンド、11アシストとまたもトリプルダブルのバトラー。39秒しか休んでいないのに、クラッチの強さを見せつけ見事に勝利をもたらしました。
ただ、これがゲーム3と似ているのはパスが効果的に機能したことで生まれたハイスコアってことです。特にダンカン・ロビンソンが3P7/13は衝撃。大事なのは確率以上にアテンプト数です。
遂にKCPをぶち破るプレーが2~3回あったことでヒートオフェンスはグッと楽になりました。ただ、それ以外はKCP以外なので相変わらずレイカーズの他の選手はダメダメ。特にロンドは止める気持ちが足りなくてマークを捨てすぎです。
他はナンこそ決めたものの、そこまで機能したわけじゃないのでダンカン一点突破がもたらすオフェンスの多様性は、この試合で重要でした。特にレイカーズ側がレブロンのアシストが7つのみ。多分、パスはそんなに変わらず周囲が外しまくったデータになっているはずです。
これまでクズマとモリスは決めてくれていたのに、遂に2人まで外してしまうエマージェンシー。決めていればレイカーズが勝ったし、そうならないからゲーム6も不安っていうね。
3P6/9と決まらないチームメイトを助け、40点のレブロンが勝利の女神に選ばれなかったゲーム5でした。可哀そうなキング。
レイカーズのオフェンスすごく停滞してましたね、ダニグリ、モリスの3p躊躇するシーン散見されました。思いきりないレイカーズとやる事はっきりしてるヒートの差ですかね?
ADの怪我かなり酷そうなので次戦以降もポストアップはしなさそうですね。後はラストプレー、パス選択したのがレブロンらしいなと思いました。
ハワード出してもっとシンプルにP&Rしてゴール下ごりごりも混ぜないとしんどくないですか?
ヒート勝っちゃうかも💦
4戦目からは本当ファイナル感が煮詰まってきたとゆーかね。あんまりファイナル感なく終わっちゃうかなぁーと思った第1戦だったので、FINAL感たっぷりの4戦目と5戦目はビリビリしてて見たくないぐらい観てて面白いです。
バムが怪我の影響でおとなし目な感じですが、やっぱりいてくれるとチームのしては強さも深さも出てくれる。少し渋滞とゆーか重さは出ちゃいますがゾーンやオリニクやレナードがそんなに効果的じゃない以上(ディフェンス面でね)、バムの復帰はやはりプラスかなと。イグドラ兄さんセンターも数分なら持ちますが、なかなかね。リバウンドが特にね。
ADはここまでの酷使が脚にきてそーですね。大怪我だけはして欲しくないけど、あともうちょいなので最後まで見たいなぁー。でもアキレス腱はやめてね。
HEATに逆転の目が出た事は面白くなりましたが、それをぶっ潰すヴォーゲルも見てみたいのです。レブロンやADに限らず、レイカーズの面々は「ためらわずにプレー選択して!」と思っちゃいます。ファイナルで「ためらわずに」は難しいですが、クラウダーはそれでも打ちますしねwバムが帰ってきたなおさらリングアタックはしにくくなってる訳だし。「もうジャンプショットを沢山決めた方が勝ち」まで来てるんですからね。なので、KCPがかつてのダニー・グリーンやレイ・アレンのよーに決めて終わるのがレイカーズの注目ポイント
JRさんが決めて終わったら面白いけど、そーゆーカケはしないよねヴォーゲル。ADがスリー決めて終わるのが今プレーオフなのでKCPかADが決めれないと終われないレイカーズとゆう第6戦予想です