イーストふぁいなるを振り返る

ブルデンふぉるつぁとニック・にゃーすによる解説です。

ゲーム3が終わりヒートが2勝1敗とリードすることとなったイーストファイナル。折り返しということで、ゲストにブルデンふぉるつぁ様とニック・にゃーす様を迎え、それぞれの視点から3試合で起きていることを語っていただきます。

なお、それぞれ実在のモデルはいませんので、お気をつけてごらんください。

Q.両チームのコンディションについて

ブルデン
3試合終わって「ヒート強し!」だな。さすが我がバックスを倒したチームだ。ガハハハッ!
堅いディフェンスからチャンスを作り的確なオフェンスで自分たちの強みを使って・・・ブルブル、腹立つな。個人の充実ぶりも光っている。ゲーム3はブラウンに救われたが全体的にはヒートが優勢だったな。

にゃーす
私の計算ではセルツのパワーは2割減。つまりゲーム7まで戦ったセカンドラウンドの影響が色濃く出ており、ゲーム5までしか戦わなかったヒートとはコンディションの差が大きかったと見ますにゃ。バックスがもっと頑張っていれば、セルツが3連勝もあったのではないかにゃ。

ブルデン
それをいうならラプターズにクラッチタイムの強さがあれば、セルツはセカンドラウンドで負けていただろ。いくらゲーム7まで戦っていたとはいえ、ここまで終盤に弱いのはマズいだろ。負けたラプターズが情けないな。ガハハハッ

にゃーす
4Qのレーティングが
ヒート 129
セルツ 110
となる計算です。むしろヒートの強さが際立っているといった方が的確でしょう。良くはないまでもセルツも各試合で奮闘しています。問題はやはりドラギッチによるゲームメイクが冴えわたり、そしてヒーローまでもが勝負強く決めていることだにゃ。ヒートは充実しすぎているにゃ。

ブルデン
だが、それももう12試合目だ。ここまで長く好調なのは驚くしかない。これが続くならファイナルまで進むだろう。
だが実際には少しずつ陰りも見え始めたな。ドラギッチはセルツが止めに来たが、ゲーム3は周囲の3Pが決まらなかったのが敗因でもあった。
ヒーロー 4/12
クラウダー 2/10
ドラギッチ 1/5
オリニク0/4

これだけ決まらなければ勝てるはずもないだろう。セカンドラウンドまではチームで38%だったが、今はダンカンの好調がありながら34%になったぞ。クラウダー、ヒーロー、オリニクがこの調子ならバックスだって勝っていたはずだ!

ニャース
弱点の多いバックスディフェンスなら高確率も計算できたことは置いといて、オープンショットを外すシーンは増えてきており、確かに怪しい空気が出ているのは事実だにゃ。
そしてヒートの問題はバトラーをはじめとしてドライブで攻略できていない事。ヒートが優勢に見えたのは個人の充実もあってのことなので、オープンショットが決まらないなら、苦しくなるってことですかにゃ。

ブルデン
ゲーム1はセルツが勝ってよかったのをクラッチの弱さ、スタミナのなさで負けただろ。逆に終盤にラッシュするスタミナが残っていたヒートが、次第に落ちていくなら、まだまだ互角だな。ガハハハッ。バックス戦にコンディションを合わせすぎたんだろ。バックスはそれだけのチームだからな。ガハハハッ。

・・・・・・・・・・

Q.ヒートのゾーンについて

ブルデン
ヒートのゾーンが効果を発揮し続けているが、なんであそこまで攻略できないのか不思議だろ。バックスは両コーナーからの得点で粉砕したぞ。
3Pアテンプト
コーナー 48本
他 117本

1試合で平均9.6本、全体の3割はコーナーから打っているが、セルティックスは1試合で3本も打っていないし、全体の2割程度だぞ。それもゲーム3が多かっただけだ。
コーナー 19本
他 75本

バックスのように良い戦術を使えてないぞ。ガハハハッ。

にゃーす
これが腹がたつし、理解できないのがラプターズとのセカンドラウンドでは、しっかりとコーナーを攻略するゲーム計画を作っていたことだにゃ。
vsラプタース
コーナー 85本
他 117本

1試合平均12本、全体の33%がコーナーだったにゃ。つまりブラッドのやつはヒートのゾーンにはコーナーに選手を配置することを考えていないのか、「そこにパスを出せていない」のか、どっちかじゃにゃ。

ブルデン
なにー。バックスを参考にしないという事か。これだから最近のHCは。タイラー・ジェンキンスを見習え!
それで負けていたら話にならないけどな!

にゃーす
あのゲーム1はどんな計算を立てていたのか、全く分からなかったにゃ。
結局、ゲーム2はブラウンとグラントの時間だけは攻略し、そしてゲーム3はジェイレン・ブラウンがギャップを利用するだけでなく、ドライブで切り裂いてしまったにゃ。
ブラウン個人で解決するのは、テイタムの存在意義が問われてしまうにゃ。

ブルデン
2人の違いは、ボールを貰ってから仕掛けるスピードと、リングに直線的に進むかどうかだろ。テイタムが時間をかけてしまう事でゾーンに捉まっている印象もある。あそこはミドルトンみたいに積極的に打たないといけないな。ガハハハッ。

にゃーす
(みどるとんって時間かけていなかったか?)
もう1つゲーム3で重要だったのは、ヘイワードが復帰した事だったにゃ。これでゲーム2で唐変木なパスをしていたワナメイカーが出なくなり、コーナーにポジショニングするヘイワードでデメリットが減ったにゃ。

ブルデン
うーむ、要はハンドラーが多過ぎた問題だな。ケンバ、ワナメイカー、テイタム、スマートとトップから45°でオフェンスを停滞させていた印象はある。あそこをもっとスムーズにボールを流すべきだった。

にゃーす
それは持ちすぎたヤニスも同じだったにゃ

ブルデン
あぁブログドン・・・

にゃーす
繰り返しになるけど、ラプターズ戦では同じような選手でコーナーまで広がっていたのに、ヒート相手だとそれが出来ない理由は不明だにゃ。ハンドラーの判断が遅いのは大きな課題なんだにゃ。

まぁ実はラプターズ相手の時の方がオフェンス的には困っていたにゃ。
オフェンスレーティング
VSラプターズ 106
VSヒート 113
にゃので、セルティックスのオフェンスは見た目よりも悪くないにゃ。アヌノビーの方がよっぽどセルツを止めているにゃ。

ブルデン
クラッチタイムで負けているから印象が悪いってだけか。ラプターズはクラッチ弱いだろ。ガハハハッ。

にゃーす
(バックスに言われたくないにゃ)
ところで、ヒートのゾーンは素晴らしいけど、そもそもシーズン中からやっていたし、こんなに効くのは計算が合わないにゃ。

ぶるでん
確かにバックスはあんなに苦労しているイメージはないだろ。3Pアテンプトが少ないことも含めて、何を準備してきたのか問われるだろ。

にゃーす
バックスは簡単に負けたのと、ヤニスとミドルトンが長くボールを持つから、ちょっと計算できにゃかったけど、セルツ相手だとゾーンもひとつじゃないことがわかるにゃ。

ブルデン
なんだと。強烈な戦術は1つあれば十分だろ。2-3ゾーンはアデバヨの身体能力で広い範囲をカバーさせ、4人がチェイスしまくるのがシーズンから強力だっただろ。
しかも、このゾーンは「3Pを打たせない」ような守り方なのだから、コーナーを上手く使わない限りは攻略しにくいだろ。

にゃーす
スポルストラも試合中にいろいろやるのが好きなタイプのHCにゃから、同じゾーンでも狙いを頻繁に変えている印象にゃ。特にコートに誰がいるか次第では大きく異なってくるにゃ。アデバヨ、バトラー、クラウダー、そしてDJJがいると、いろんなことが出来るにゃ。

おそらくバックス相手だと基本はヤニス対応と3P対応だから、そんなにいろんなことをしなかったにゃ。

ブルデン
(ブルブル)
ハイポストの近辺にあるギャップでボールを持った時のバトラーとクラウダーの動き方が囲むこともあればパスアウトを狙う事もあるヤツだな。ゲーム2はクラッチタイムで見事なスティールをしていたが、その前から変だっただろ。ガハハハッ。ちゃんと見ているぞ。

にゃーす
DJJが前にいるとインサイドまで追いかけたりするにゃ。でもあの時間帯は2人がパスアウト狙いだったにゃ。
狙っていたのは単にパスアウトではなく、ケンバやスマートのプレー全般だった気がするにゃ。バトラーとクラウダーの2人にプレッシャーをかけられると、普通のプレーも難しくなるにゃ。

ブルデン
今後もゾーンに関する攻防は続くという事だな。
ケンバとテイタムの足が止まってパス交換しているのがセルツとしては苦しいな。ブラウンはオフボールで動いてからドライブしていたから、ヒートはこれをやられると苦しいな。
どっちがよりクレバーに戦えるかというカンファレンスファイナルらしい試合になってきたな。ガハハハッ。

◎ヒートオフェンスについて

にゃーす
ヒートのゾーンは効果的ですが、セルツのオフェンスそのものはラプターズ戦ほど悪くないので、ヒートのオフェンスがどうなっていくかが最も計算しなければいけないにゃ。

ブルデン
ここまで3試合はオフェンスで上回ってきたが、ゲーム3になって3Pが決まらないと苦しくなっただろ。追い上げたのも3Pだし、決まらないなら一気に停滞してしまうだろ。
まずバトラーが効いていないが、これはクラッチタイムもあるから、変にプレー機会を増やさないだろうな。

にゃーす
ドラギッチがスターターになったことで、その形で十分に戦える計算が成立し、アウトサイドの組み立てで3Pも打ってきましたが、やはりヒートのオフェンスはアデバヨ。
ドライブでインサイドを使えないとなるや、ポイントセンターではなく、普通のセンターに早変わりしてしまったにゃ。ラプターズがロバート・ウィリアムスにやられたことを2レベルくらい上で表現しているにゃ。

ブルデン
ヤニスが負けたのもアデバヨがモンスターで、ルーズボールやリバウンドの反応がヤニスを上回っていただろ。ポイントセンターでスキルフルな選手は出てきたが、身体能力がモンスターでスキルフルなセンターなんて、一体なんなんだこいつは。
しかも、17.7点、11.4リバウンド、4.8アシストだ。貢献度にはふさわしくないくらい「低い数字」だろ。アデバヨがいなければヒートの戦術は成立してないし、バックスが負けることもなかっただろ。

ニャース
「3Pのないヤニスを上手く守った」なんて、誰でも計算できる範疇だにゃ。それよりも「ヤニスの止められない部分」であるハードワーク系統をアデバヨがカバーしちゃった印象でしたにゃ。
ちょうど2年前のプレーオフでADをアミヌが完璧に止めたけど、止めようのない速攻やロブパス、そしてリバウンド系統でブレイザーズは手も足も出なかった。でもヒートにはアデバヨがいたにゃ。

ブルデン
このシリーズでは、ドライブが効かないガード陣なので、インサイドの合わせ担当としてADみたいに押し込みまくっているだろ。適当にリングの近くに投げておけばOKみたいなオフェンスをしているな。
ゲーム3でドラギッチのアリウープを3人で囲んで止めていたが、あのシーンなんかはまさに「ドラギッチは感覚だけでロブパスを投げている」って感じで、ディフェンス見てなかったな。ガハハハッ。

にゃーす
逆に言えばセルツディフェンスもそれなりには対応し始めているにゃ。特に「アデバヨ止められないなら、ドラギッチ止めよう」が大成功したゲーム3だったにゃ。
ヒーローとクラウダーはドライブしてからの展開がイマイチにゃので、次第にヒートは攻め手を失っていったにゃ。

ブルデン
ただ1つアデバヨが自分で突破するパターンを除けばな。

ニャース
そうにゃ。あいつなんなんだにゃ。フィニッシャーかと思ったら自分でも決めちゃうのどうにかして欲しいにゃ。しかもスマートがついてもFG3/4という数字を残したにゃ。

まぁアヌノビーなら止めるけどにゃ。

ブルデン
ガハハハッ。でも、セルツにもブラウンがいるだろ。アデバヨへのパスを奪ったシーンなんかは象徴的で、あの守り方されたらアデバヨの脅威も減るだろ。

にゃーす
でも、やらなかったにゃ。ブラウンがマークしたのは「ヘイワードを使いたい」という事情から起きたスライドだけだったにゃ。

ブルデン
アデバヨはモンスターだが、止めたければどうとでもなりそうな匂いがするな。でも、それよりもドラギッチやバトラーを優先しているだろ。
そしてダンカンとヒーローが決めたこともブラッド君を悩ませたのだろう。

にゃーす
ヒートのオフェンスで効いているのはクラッチのバトラーを除けば
・ダンカンの3P攻勢
・ドラギッチからアデバヨの合わせ
・アデバヨの個人勝負
・タイス相手のスピードのミスマッチ
こんなところにゃ。だいぶ減ってきたにゃ。

問題はアデバヨを止めるのにタイスを使いたくて、タイスを起用するとミスマッチやられることにゃ。ダンカンは気にしちゃダメにゃ。

ブルデン
前半で勝手にファールトラブルになってくれたゲーム3だったし、後半になってスマートがダンカン相手のポストアップを連発していただろ。ダンカン消してしまえば、なんとかなると思っている節があるな。ガハハハッ。

にゃーす
ダンカンに一番効いているのがブラウンのディフェンスっぽいにゃ。
ドラギッチを封じ込めるのはブラウンが適任にゃ
アデバヨ抑えたきゃブラウンを回せばミスマッチもないにゃ
バトラーを・・・

アヌノビーみたいだにゃ。ラプターズもテイタムの相手をずっとさせていれば、テイタムは抑えることが出来たにゃ。

ブルデン
そうなると、セルツのキーになるのは、働けてないスマートのディフェンスの使い方と、テイタムがバトラーを抑え込めるかどうかだろ。
いずれにしても、ヒートオフェンスは止められそうだが、いろいろ考えだすとキリがないな。我がバックスが止めきれなかったのも致し方ないか。

にゃーす
セルツはヘイワードが復帰したことで、ローテーションの幅が広がって、気持ちが楽になったにゃ。ヘイワードがどれだけ守れるかがキーになりそうだにゃ。

ブルデン
アデバヨにオジェレイでも良さそうだがな。

にゃーす
ブラッド君が何考えているのか、よくわからんにゃ。
カイリー問題を経て、スター選手に気を遣う戦略に変えたようにすら見えるにゃ。スモールやりたければオジェレイでもグラントでも使えばよかったにゃ。でも、やらなかったにゃ。
ヘイワード復帰したらやり始めるのは「戦術よりも戦力」な判断にゃ。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

◎今後の予想

ぶるでん
このシリーズは終盤に接戦になるだろ。クラッチに強いヒートの方が有利だろ。ガハハハッ。

にゃーす
終盤はそうでも、お互いにオフェンスは機能しているにゃ。
ヒートのゾーンに苦労しているセルツにゃけど、それはちょっとずつ「慣れていく」にゃ。
ヒートのオフェンスを止めにくそうにしているけど、ゲーム3で改善したように少しずつ「慣れていく」ことで、止められるプレーが増えていくにゃ。

でもヒートはセルツに「慣れていく」ようなディフェンスをしていないにゃ。オフェンスも3Pとアデバヨ頼みになるにゃ。

ブルデン
ヒートはまだイグダラとDJJの個人ディフェンス力があるだろ。イグダラは何もしていないがバックス戦ではヤニスを止める役割をしていたぞ。
スポルストラがまだ他にも策を用意している可能性もあるだろ。

にゃーす
元々HC対決は「相手を読む」ブラッド君と「読ませない」スポ君だったにゃ。この先はスポ君が「読まれる」のか「読ませない」のかが大事にゃ。
それがなければセルツが勝ちそうだにゃ

ブルデン
あとは終盤以外をバトラー中心に切り替えるかどうかだろ。
そこはカードとして残っている。ゲーム4で同じ戦いにはしてこないだろ。

にゃーす
セルツのペイント内60点はヒートとしてはやられすぎにゃ。ゲーム1は26点だったのに。
再びハードワークなインサイドの戦いに戻る気がするにゃ。なんせヒートはバックスすらもインサイドで得点させなかったチームにゃから。

ブルデン
ゲーム3はブラウンとテイタムだけでなく、スマートもペイント内で10点取っているな。3P打ちすぎていた自分が悪かったのを反省したのか。

(オフにスマートとブレッドソーをトレードを打診するぞ。ガハハハッ。)

イーストふぁいなるを振り返る” への8件のフィードバック

  1. 慣れる、慣れないですか..確かにこれは試合見ての印象から感じますね。こういうのはプレーオフだからこそ起こりうることですね。

    1. アデバヨを止められないけど、パスは読み始めているのが、慣れとしか言いようがないです。だから、そのうちって思いますが、ヒートの方が慣れそうな感じがなくて。

  2. ウエストも3試合目ぐらいにぜひ
    個人的にはADの体力管理に注目してます

    1. にゃんとーに&ドッグ・もどーす
      による解説を予定してます。が、ゲーム2を観てない。

  3. 毎年恒例の対談回ですね。これ好きですよ。

    ブラウンで解決してるセルツは「ならもっと早く出来たでしょ」と思ってしまいますやね。ヘイワードが帰ってきてたまたまなんて、パパリバースじゃないんだしとブラッド様をディスリたくなる。ブラッド様も中間管理職で難しいのかな。

    ヒートに来てからのイグドラ兄さんは正直微妙だなぁーって印象ですが、JOKER的に使うなら4戦目からかな。クラウダーのスリー10アテンプトを減すのにも、ドライブを増やすにもイグドラ兄さんとDJJ起用ぐらいがちょうど良さげなんすがね。

    ちなみに僕はネコ派ですが、犬も大好きです

    1. クラウダーを制御するためのイグダラ起用は面白そうですね。
      やりすぎちゃダメ!なのは、ゲーム1のスマート状態ですし。

      ブラッド様はなんでこうなっているのか。
      ゲーム4が3日空いたので修正する時間が多かったはず。ここでアンサーがないと・・・ダメにゃん!

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