少し負け始めたセルティックス。自慢のディフェンス力に綻びが出始めて圧倒的だったディフェンスレーティングが100まで悪化中。まだ1位ですが。
そんな1位の座を狙いたいジャズ。こちらはディフェンス以上にオフェンスが好調。
イメージだとセルティックスディフェンスをジャズのオフェンス力では打開できないように思えますが、ここ10試合ならばディフェンス怪しいセルティックスにオフェンス好調のジャズが挑む形です。
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◉ゴベール・・・
早速、事件が。
ベインズとのリバウンド争いで押し出されたフェイバーズが倒れた先には、こぼれ球を拾ったゴベールの足が。再び捻ってゴベールは退場となります。うーん、前回は悪質だと批判してたけど、ケガの仕方も悩ましいゴベール。
頻繁に演技するエンビートがわざと倒れていると発言したらしいですが、その理由は力を逃してケガのリスクを下げるためだと言います。そんな理論があながち間違っていない気がするケガの仕方でした。
仕事の早い放送局が流したのはフェイバーズのスタッツ
◯ゴベール出場→欠場
9.6点 → 16.5点
5.0R → 9.3R
FT 1.6本 → 4.4本
FG50% → 61%
特にFGがなぁ。フェイバーズだけの方が効率的なシステムのジャズだったりします。そんなわけでよりオフェンス志向になりそうなジャズ。
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◉ブラウンとイングルスのディフェンス
次回のテーマ予定はドノバン・ミッチェル。それを否定するかのようにフォロワーを増やしてくれたジェイレン・ブラウンがミッチェルを完封します。
自然なマッチアップではありますが、おそらく狙って潰しに行っているスティーブンス。またも異常なディフェンス力をみせるブラウン。圧倒的な存在感でした。
そんなブラウンをイングルスが抑えに行きます。こちらは非常に上手いディレクションでコースを潰していきます。学びそうなブラウン。
このイングルスのコースを塞ぐ上手さにやられるプレーヤーは数多くいます。レディックやクレイ・トンプソンなんかも苦労しています。わざわざブラウンにイングルスを当ててきたスナイダー。
テイタムとブラウンだとオフボールで仕事をするのはブラウンなので、そのパスコースを切ることでセルティックスのオフェンス分断を狙っていそうです。
見事に分断には成功しますが、あまりにも好調過ぎたのはホーフォード。3Pを連発し、ポストアップし、1人で得点を挙げてリードを奪います。
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◉決まらないセルティックス
出鼻を挫かれたジャズはミッチェルに渡しますがブラウンに防がれるので、ルビオスタートになります。ルビオのパスから得点も出るものの乗り切れません。リードを許したままセカンドユニットが出てきます。
ケガ人が戻ってきて、このセカンドユニットが厄介なジャズ。ジョー・ジョンソン、フッド、バークス。特にバークスはチームプレーのジャズの中で予想外の能力でシュートにくるので読みきれないし止めきれません。
セルティックスがホーフォードが下がると効率が悪くなり、その間にジャズのベンチが躍動する展開に。
久しぶりに観たのはそんなベンチを活かしたスモールラインナップ。セルティックスがスモールラインナップに振り回されるのはかなり珍しい気がします。
スモールといってもローポストアタックするジョー・ジョンソン。復帰直後で太った気がします。全く決まらなかったし。
広くスペーシングされて、勝てそうな所でドライブしてくるので、オフェンスリバウンドをとられるシーンも出てきました。
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全くシュートが決まらなくなるセルティックス。まぁ元々前半のオフェンスは怪しい理論のチームでしたが、スピード負けしないジャズのディフェンスに気持ち良く打てないシーンが続きます。
ジャズのオフェンスも好調なわけではありませんが、走れるフェイバーズが速攻でレイアップを決め同点。さらにブラウンのいない間にミッチェルがベインズ相手にドライブで逆転します。
更にまたもベインズに飛び込み&ワン。
2Q開始からセルティックスはフリースロー以外の得点が決まらず、残り4分にやっとブラウンの&ワンで得点します。
そしてこのプレーは&ワンの判定だけれども、ブラウンの肘がフェイバーズのコメカミに入っており、流血しフラつくフェイバーズ。
ゴベールに続いてフェイバーズも失うというトラブルに巻き込まれたジャズでした。
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◉生まれた奇妙な状況
アクシデントによりスモールラインナップ一択になったジャズ。まずセルティックスのオフェンスが機能しなくなります。ひたすら止められるアーヴィング。
簡単にスピードのミスマッチを作れなくなり、また平面のヘルプが速くなるのでドリブルに手を出されるシーンが出てきます。そもそも大きくないセルティックスなので、高さのミスマッチがあまり発生しません。
ブラウンのポストアップからキックアウトでフリーのスマートへ、エクストラでホーフォードへ渡りますが決まらないからか思い切りよく打てないセルティックス。なお、全く決まらなかったテイタムは早々にベンチに。
ジャズはオフェンスでも広いスペーシングになり、更にブラウンが高さのある選手を守る必要がでたため、ブラウンのディフェンスから解き放たれたミッチェルが簡単にドライブしていきます。
あちらこちらにギャップが生じ、そんなギャップを使うのが上手いルビオが得点していきます。
フッドの3Pで10点差まで広げたジャズ。
アーヴィングの3Pで7点差まで縮めて前半を終えたものの、普段は自分達がやっている事をジャズにやられてトラブルになるセルティックスという奇妙な構図でした。
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◉後手後手になるセルティックス
後半開始でスターターに戻ると再びミッチェルにつくブラウン。前半とは発想を変えたであろうミッチェルがドライブからコーナーのジェレブコの3Pを生み出します。
前半の好調を受けてこちらは積極的に打つことにしたルビオが強引に決めていきます。マークはアーヴィングなので懸命な判断。フェイクすれば面白いように飛んでくれるアーヴィング。
すぐにメンバーを変えたスティーブンス。ブラウンとベインズを下げて、ロジアーとスマート。目的がよくわかりませんでしたが、ルビオに好き勝手やられ、ボールを振られる状況は変わらず。下げるならアーヴィングだと思いますが。
このハンドラーの交代により起こったのはアーヴィングへのパスコースを消すジャズという構図。
あっという間に17点差。
反省したのか、すぐにロジアーとテイタムを下げてブラウンとオジェレイを入れたスティーブンス。この交代で少しディフェンスが締まって盛り返しますが、もう後手後手にしか見えないセルティックスでした。
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アーヴィング勝負を続けていくセルティックス。正直、暴走にしか見えないのですが、この試合の確率の悪さを考えるとアーヴィングにやらせる方がマシといえばマシ。
ちなみにマークはミッチェル。守る気マンマンだけど守れないタイプです。成長出来るか、アーヴィングになるのか。
アーヴィングが下がるとボールが回ってフリーのシュートを打てるようになったセルティックス。でもそんなシュートが決まらず。
ジャズも久々過ぎたのか、ジョー・ジョンソンが外してくれるので、12点差で4Qへ。
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◉アーヴィングがいなくなると
両チームとも上手いボールムーブをみせてフリーのシュートを作っていきます。厳しかったのはジャズ。ルビオがホーフォードとのマッチアップになっても守りきられるなど苦労します。
イングルスの3P、ジェレブコのプットバックでなんとか加点しますが、セルティックスはラーキンがドライブを決め、オジェレイの&ワンで残り8分で8点差に縮めます。
さて、高い評価をされている今季のアーヴィングですが、この状況を生み出したのもアーヴィング不在の影響だと思っています。
セルティックスからすると本来のハンドラーとウイングの役割に近づいた事で、ディフェンスを引き寄せ、ボールを振り、そしてイージーなゴール下シュートに繋げました。強引過ぎたアーヴィング不在がもたらした好影響。
ジャズからすると、そこまで好調だったオフェンスは殆どアーヴィングを攻めていました。いなくなった事でディフェンスの弱みがなくなり攻めるポイントを失いました。
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◉ミッチェル、ミッチェル、ミッチェル
ミッチェルが連続3Pで突き放します。更にアシストパスを通しますが、これはウドーがミス。思い切って外から打つ事と、ドライブして引きつけたらパスを徹底しているミッチェル。なお、バークスは全部シュート。
残り4分からジャズはオフェンスがミッチェルスタートになります。エースだからね。
そんなミッチェルのパスからイングルスが3P。
セルティックスはアーヴィングが3人の中に飛び込んでレイアップをミス。次はルビオをかわして決めます。
で、また事件が。
スマートのミスショットをオフェンスリバウンドに飛び込んだアーヴィング。それを押したとされ、ルビオが6ファールで退場します。吹っ飛んだアーヴィングですが、その理由はスマートに押されたから。
スターター3人を欠くことになったジャズ。ミッチェルの匂いしかしません。
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アーヴィングにマークされたフッドが時間をたっぷり使った後で3Pを決めると、さらにドライブからフリーになったイングルスに3Pを決めさせてジャズが逃げ切りました。
◯ドノバン・ミッチェル
17点 9アシスト
ブラウンには抑えられたけど、それ以外で得点し、何よりも自分にマークが寄るのをわかってアシストしたミッチェル。ジャズらしいよ。
◯ジョナス・ジェレブコ
17点 FG6/8
スティーブンスに残してもらえなかったジェレブコは、2人のビッグマンのアクシデントの穴を埋める活躍。今季のセルティックスなら残して良かったはず。モリスよりは不要ということかな。
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◉HC対決を制したスナイダー
アクシデントに見舞われながらもスナイダーのセルティックス対策は機能しました。特にスモールラインナップで優位に立ったのは興味深いものでした。フェイバーズがいればもっと楽に勝てたけど、ゴベールがいたら負けてたかもしれませんが。
アーヴィングを狙ってルビオに攻めさせ、止められたミッチェルにアシストを重視させ、セルティックスのウイングを孤立させました。
いくつかあったであろう選択肢の中からアクシデントを合わせてカードを切ったのは、明らかにスティーブンスよりも先を読んだ対応になっていました。
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よくわからなかったスティーブンス。まぁ理解できるとも思えませんが。
少なくとも対応に追われ後手を踏み、ユニットに迷っていたセルティックス。サイスがケガした事を書くのを忘れていましたが、それで対応が難しくなったとはスナイダーを前にしては言えないでしょう。
前にブラウンの1つのミスに対して厳しすぎる対応をして、その試合からブラウンを消してしまいましたが、この試合で消えたのはテイタム。
シュートが決まらなかったので交代は止むなしですが、使う使わないのタイミングがよくわかりませんでした。3本放って全部決まらず交代ならばわかりますが、1本外して交代みたいなシーンが多発したような。
◯カイリー・アーヴィング
33点 FG11/25
今季最多アテンプトタイとなったアーヴィング。これだけならば良い活躍ですが、
◯ブラウン 3/8
◯テイタム 1/6
このウイングを消された事をどう捉えるかです。こういう部分をなんとかするのがスマートですが、何もしなかったしな。
采配負けなのか、選手が答えてくれなかったのかは微妙なラインではあります。
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得点的には3Pが決まったジャズと決まらなかったセルティックスというだけなので、特になんてことはないのですが、流石にマジックが効かなくなってきている印象は受けています。不思議と選手達が活躍するやつね。
まぁ30試合過ぎて少し見直す部分も出てきているが故の変な選手交代だったと思いましょう。
ドノバン・ミッチェルは素晴らしいですが、ここからキャブス、ロケッツ、サンダー、スパーズと続くらしいです。スター達との対決が続きます。
ゲームレポートなんて書いている場合じゃなかったかな。
取り敢えず厳しい試合が続く中で初戦をものにして勢いに乗りたいけど、インサイドどうするんだ?というジャズでした。