渡邊雄太がいるよ
捻挫だったけど復帰してきた渡邊。意外にも馬場だけでなく比江島も下げて田中をスターターにしました。渡邊と八村がいるなら自分で点を取りに行くタイプを減らして、パス能力がある田中をチョイスしてきました。
相変わらずどうにもできない八村にてんてこ舞いのニュージーランドっていうスタートは同じですが、第1戦と違ったのは「日本のディフェンス力なんてカスみたいなもんだろ」っていう舐めたオフェンスになったこと。
「第1戦から修正してきた」という言い方も出来ますが、それよりも「1on1で強引に行っても楽勝(八村を除く)」という見切っているニュージーランドの慣れだと思います。なので、相手が渡邊でも関係なく仕掛けて止められる場面も。
日本からしてもそれは第1戦でわかっているから、ゾーンも取り入れていきました。まぁここら辺はお互いに想定内の出来事だと思います。ニュージーランドが良くなったっていうか、まぁ前回で見切ったし、見切られていることも理解しているし。
予想外だったのはどちらかというと日本のオフェンスに対してのニュージーランドのディフェンス。第1戦よりもトラップ色を強くして出来るだけアウトサイド側で勝負することを望んできました。で、篠山はそこが超怪しいじゃん。ボール回しているだけ(悪い意味)
そんな立ち上がり。
◎困ったときはアルバルク
流れが悪いときはアルバルクトリオってのが鉄板なラマス。いつも通り竹内をいれてオフェンスの時間を長くしていきます。リズムを整えようぜのお時間です。
いつもと違ったのは田中ではなく安藤誓也が登場したこと。この人もカナダでやっていたからね。ヤフー解説者の下でプレーするのではなく自分を延ばすために海外へ。フィジカルの部分は慣れているので、プレッシャーは特に関係なく、らしいプレーをしていきます。らしいけど、それがこのレベルでどこまで通じるのかよくわからん。
もう少し誓也が強気にいかないと面白くなかったなーという1Qでした。それは多分、誓也はもっとピックを活用したかっただろうからアレックス・カークがいなくて、八村が個人で仕掛けていくのはやりにくいんだろうなー。そんな予想は2Qになって正解だったことがわかります。
ニュージーランドが4点リードで終わった1Q。2Qは竹内ツインズがそろい踏みです。渡邊と比江島を両ウイングにおいてツインズはフォローに回る感じです。いろいろ考えているよねラマス。確かに誓也・比江島・渡邊が自分で打開するタイプに位置づけられているから、フォローする2人にしたのはファジーカス起用するよりも連携は良さげ。
すると想定通り、ツインズのピックを利用して誓也と比江島が得点を生み出していきます。素晴らしいプレーを生み出している誓也。これPGは誓也とベンドラメにした方が良いんじゃないの。
ディフェンスも明らかに改善します。全員がアウトサイドまでしっかりと追いかけるから第1戦みたいなフリーが生まれません。生まれないのですが決められまくります。非論理的な結果。そういうこともあるし、それをやられたくなければ、もっとプレッシャーをかけろ。その役割はベンドラメだぜ。
なお、渡辺は全然ダメ。どれくらい練習しているのかわからないけど試合勘がない感じ。
※練習していなかったし、10分限定だったらしい。
◎八村に打たせたい・打たせたくない
そんなわけでニュージーランドが10点リードになってファジーカスを戻しました。渡邊も八村もベンチな形で日本は全く機能しなくなりました。ファジーカスがボールを持つと周囲が動かなくなるのはどうにかしたほうが良い。何も生み出されない。
誓也⇒篠山になって状況はもっと悪くなります。何も起こらないオフェンス。てことでガマンしきれなくなって八村を戻しました。
ニュージーランドが3P外し始めたので点差は広がりませんでしたが、内容的には非常に苦しかった2Q後半でした。ただ、まぁここら辺はテストを実行した結果に過ぎないので気にする必要もないです。本番ではこんなローテにはしないだろうから。
ニュージーランドは八村ばかり見ています。なので、篠山辺りはわりとプレッシャーがかかっていないのですが、どうもね。八村がスクリーンに行くとマークマンはショーディフェンスする気がゼロ。だからハンドラーは突破できるはずなのに、そこはどうしても八村に頼ろうとしてしまっています。
「八村に打たせたい」っていう日本と「八村だけには打たせたくない」っていうニュージーランドと。かみ合いすぎだろ。警戒されているところにパスを出そうとしすぎです。
前半は61-42でニュージーランドがリードしました。42点とっているので日本のオフェンスはまぁ普通です。第1戦よりも大きく悪かったってことはない。ただ、八村無双だったのが無双していないからってだけさ。
誓也がもたらしたプレーは大きかったと思うので、後半は誓也をスターターにしておくれ。でもファジーカスと八村コンビだと誓也は合わないんだよね。
◎馬場の反省
何もしていなかった篠山のスティールで後半の立ち上がりに成功します。ちなみに管理人は篠山は何もしない選手だけど、他の選手に仕事をさせるために、篠山に求められている仕事だと思っているので、悪い意味ではありません。
ところで第1戦の課題としてニュージーランドの同じオフェンスセットにボッコボコにされていました。そういうことを指摘してくれているTwitterがあったので興味がある人は探してみてください。
本日の日本はそこに対応できるようになってきました。何を変更したのかは、リプレーを見ていかないとわかりませんが、全体的にマークの受け渡しをするようになっています。それは別のところで3Pを打たれる結果に繋がった前半でしたが、後半はニュージーランドが躊躇いの中で打つようになったので外れ始めます。
そんな中で目立っているのは圧倒的に馬場。ハイプレッシャーでスティールを生み出せば、速攻を無理やり生み出し、リバウンドにも参加しています。渡邊よりも良いじゃないか。
ちょっと思い出してみましょう。八村が怖くて仕方がないニュージーランドはどんな時も八村を気にします。当然、いろいろと空いているわけです。そこを利用できなかった前半、ツッコみまくる後半の馬場。たぶん前半にピック&ロールの時に自分で行かずパスしてミスになったことを馬場は大きく反省したのだと。
なので、八村もファジーカスも無視して馬場が自分で行きまくります。本当はこの役割は比江島のはずなのですが、馬場が序列を変えようとしています。あんまりなかった序列変更なるのか。
11点差になったところで誓也と田中、竹内になります。はい、アルバルクのお時間です。今度は馬場がいないパターン。誓也はボールを止めてまでファジーカスにピックを要求しています。そこからプルアップ3P。ってことで誓也のやりたいことは明確です。
でもファジーカスは自分がボールを貰って自分で勝負したがっています。あと、やっぱりディフェンスは狙われまくっています。日本のディフェンスがよくなったので攻めあぐねているニュージーランドですが、でもファジーカスにマークされている選手が絶対に空くからミドルで押し込んでいくのでした。
ということで、馬場の反省から一気に追い上げた3Q前半。その流れを誓也は引き継ぎたかったけどファジーカスに困ってしまいました。
で、残り1分半でシェーファーが出てきます。正直これはラマスのテストなのか「ファジーカスのディフェンスに困った」から起用されたのか。実は論理的な理由の交代にみえるのでした。
なお、ファジーカス、ファジーカスいってきましたが、最後は竹内がちゃんとマークしなかったことで3Pを決められましたとさ。84-70と14点差です。
◎ベンチの活躍って悩ましい
流れがないときはアルバルクじゃん。シェーファーもアルバルクじゃん。周人だけが違う布陣。馬場も起用したほうが良いと思うのですが。
オフェンスは周人までピックを要求し、プルアップ3Pを決めていきます。なんだかんだ言ってもニュージーランドだって、ビッグマンがペリメーターまで出てくるってのはちょっとためらうってことだし、日本はこの手のプレーが第1戦になかったからついてこない感じです。
周人はさらに自分でドライブレイアップを決めます。もうピックのハンドラーに対するディフェンスがボロボロになっているニュージーランド。そして、そこを突いていく誓也と周人。
内容的にはポジティブですが、ラマスは悩んでしまうでしょう。日本代表にはロールマンとして優れた選手が誰もいません。Bリーグでは外国人選手が担っていることが多い役割だからです。八村ですら怪しいわけです。
ウイングの馬場はピックをあまり必要としませんが、ガード陣は欲しくなります。これまでは唯一、冨樫だけがそのタイプでしたが(田中は代表だとあまり使わない)こうやって苦しくなった試合で活躍してしまったハンドラーたち。
そしてシェーファーも活躍し始めてしまいます。あまりにもタイプの違う選手たちが活躍してしまうと、プレーの構築から考え直さないといけないので難しいよね。
八村が戻ってくるとオフェンスの流れが止まります。まぁ理由はいうまでもない。それでも無双してくれることを期待しているわけですが、毎試合そういうことはできないか。
それでもシェーファーと八村のディフェンスにニュージーランドは困ります。これまでたまに馬場のヘルプに困ったシーンがありましたが、しっかりと高さのある選手がヘルプに飛んでくることになりました。ドライブしてしまえばイージーだった3Qまでから、突如やってきたシェーファーが効きまくりました。
なので徐々に詰めていく日本。オフェンスはそこまで良くないけど、トランジションの連続の中でより走れている日本。
◎難しい選択
残り3分でスターターに戻します。要するにラマスはさすがに限界だと思ったわけです。オフェンスが合わな過ぎた。そしてそこから案の定、インサイドを崩され始めます。あまりにもラマスの掌の上な雰囲気の試合です。わかっているけど止められないことだってあるわけだ。
ラマスは間違いなくディフェンス問題からファジーカス⇒シェーファーにしました。それを戻してわかりやすく崩壊しました。8分くらい起用していたので交代させるのは致し方ない。
ということで、最後の盛り上がりは訪れず試合は終了しました。後半の内容は「若手が頑張ったぜ」という喜びはあるかもしれませんが、そこにはラマスからすると頭の痛い内容だったとも思います。箇条書きにしてみると
①現行メンバーだとパッシングゲームからウイング・ビッグのフィニッシュに結びつける。そのオフェンス力は八村の飛びぬけた能力もあり機能している。
②しかし、このメンバーだとディフェンス面でスクリーンへの対処とファジーカスのディフェンス問題が頻繁に発生する
③そこをベンチから登場する竹内をはじめとするアルバルクの連携を活用してリズムを整えながら試合を通してバランスを取っていく
ということで、問題はあるのだけど③でのバランスをとるのが非常にうまいラマスだったと思います。ただ、これらはリードしていると良いのですが、ビハインドだと迷いも生み出しがちです。止められないポイントが確実に存在するし、「のらりくらり」を負けているときにする勇気があるかどうか。
④誓也はピックを使ったプレーでディフェンスが読んでいない選択をとれるPG
⑤しかし、現行メンバーにピックの上手いビッグマンが不足しており、どう合わせていくかに悩みがある
⑥シェーファーや竹内公輔にするとディフェンス問題はファジーカスほどは発生しない。ただ、やっぱり頭一つ能力が落ちる。
まぁこんな感じです。誓也と周人、シェーファーの活躍ぶりから「メンバーに入れろ」となるかもしれませんが、チーム全体のバランスを考えるとそんな簡単な話ではないと思います。全員をセットで残すならまだしも、そういうわけにもいかないでしょ。
個人的には将来っていうか、世界レベルで戦うことを考慮するなら④~⑥はチームに必要な要素だと思います。いろんなチームと戦うには多様性が必要さ。八村と今回の活躍で馬場は別格にして、他の選手たちは相手との相性によって使い分けていくべきなんだと思います。
ということで、テストマッチはまだあるので、そこまでにラマスは頭を悩ませながら決めていくのでしょう。
◯3P
日本 6/22 27%
ニュージーランド 13/37 35%
最後に「ニュージーランドの3Pが決まりまくった」というのは、劣勢になっている日本目線の偏見だったということはお伝えしておきます。まぁあれくらい打たせたら当然の結果かと。
なお、2P59%決められているので、アウトサイドから攻められた結果、インサイドゆるゆる状態だったという事です。シェーファーが止めたのはそこでした。3Pまで打ってくる自分のマークマンを追いかけながらもゴール下ヘルプに参加しないといけないのが今のビッグマン
ニュージーランドは0番が5本全部落としているので、日本は取捨選択すべきだったのかもしれません。ビッグマンの3Pはチェックして、代わりにガードがリバウンドに参加する。馬場とベンドラメの役割かな。
馬場はサマーリーグを経てメンタル的には比江島越えしたんじゃないですかね。適性は感じないですが馬場PGの時間帯もあってもいいのかなと思いました。
馬場PGはおススメしないですが、ディフェンス面で渡邊・馬場と並べてみたいです。
その時に誰がPGかっていうと、やっぱり田中なのかと。問題はセンターが走れるかどうか。
2戦目は1戦目と違いフルで見れなかったので管理人さんのゲームレポート頼りでした。
まぁーなんだか予想通り過ぎて怖いです。
ピックしたい側も&ロールする側も日本代表の課題とゆーか、怖さ(個人力)不足ですかね。
ニュージーランドは国際ランキング38位で日本は48位だそうで。まぁ見てるとそんなに力の差はないかなーって思います。なので1勝1敗なのも納得。
シェーファーのプレイ見たことないけど、公輔さんより悪いはずなんてないだろーし 期待しちゃうな
あと、ワタナビーの使い方(ウイングでどんな役割だとか、スモールビックマンとして使うのかとか)で悩んでしまいそう。ルーニーのよーに使えないけど、KDみたいにシュート力あるわけでもないけど、どーにかして活用しないと日本には他に駒がないので、その辺も本番までの期待かな
まだ本番まで練習試合やるみたいだから、どーにかしてラマスさん