20171121 ホーネッツ vs ウルブズ

勝っているぜ!流石だぜ!ウルブズ!
勝ち始めて機能している風潮もありますが、シボドーHC自体が理解できない管理人としてはデータをみても、試合をみてもやっぱり?マークしか浮かびません。
まぁ豪華メンバーでそれぞれが毎試合のように見せ場を作っているので勝っているのが不思議ではありませんが、何がしたいのかはイマイチよく分かりません。
それは良く言えば豊富なバリエーションで勝負しています。そう信じてデータだけ見てみましょう。
◯レーティング
オフェンス 107.0
ディフェンス 106.4
+0.6しかありません。攻守ともに平均レベル。良く言えばバランスが・・・。
平均レベルなのでスタッツを調べても浮かびにくい特徴。
◯スティール 9.1(4位)
◯速攻 8.4(21位)
スティールはするけど速攻はしません。
◯オフェンスリバウンド 10.5(10位)
◯セカンドチャンス 13.9(6位)
◯ペイント内失点 47.1(24位)
◯ブロック 3.7(26位)
オフェンスをみるとインサイドが強いようで、ディフェンスでは弱い。まぁよくわからない。
では、スター達の中で誰が重要なのか?
◯オン/オフコートレーティング差
タウンズ 0.2/1.4
ウィギンズ 3.6/△8.7
バトラー 3.8/△5.6
ティーグ 2.0/△2.9
ギブソン 6.5/△9.8
どうやら1番重要なのは意外とギブソン。要らないのは意外とタウンズ。もはや理解できません。
ちなみにタウンズがダメなのは圧倒的にディフェンス。昨季と何も変わりません。



では一体何で勝っているのか?
◯フリースロー 20.1/25.4(6位)
◯被フリースロー 13.7/18.1(1位)
答えはフリースロー。それだけで+6.4点です。レーティング差が簡単にひっくり返る水準です。
一杯フリースローをもらって自分たちは与えない。サンダー戦そのものの数字です。ディフェンスはともかく、オフェンスは名前で勝っている気がしています。
そういえば最後にフリースローを落として負けたのが前のピストンズ戦。



戦略と戦術が迷走するホーネッツ
ホーネッツといえばフリースローを与えないチームとして有名です。しかし少し変調が。
◯被フリースローアテンプト 19.9(6位)
◯被フリースロー確率 81.5%(30位)
フリースローの確率なんて守りようがありませんが、1位のスパーズは70.6%なので相手を選んでファールしていそうです。被フリースロー数を与えない上に落とさせるスパーズ。
ちなみに81.5%は昨季のホーネッツと同じ。オフェンス力が低い代わりにターンオーバーをしないで確実にフリースローを決めたいホーネッツ。しかし、こちらも変調が。
◯フリースロー 19.8/28.5(2位)
◯フリースロー確率 69.4(30位)
増えたフリースローと低い確率は言うまでもなくドワイト・ハワード。
◯ハワードのフリースロー
3.2/7.9(4位) 40.3%
ちなみにかつて大流行したハック作戦ですが、ルール改正や対策が進んであまり流行っていません。
確率70%を割っている選手をアテンプト順に探していくと
20位 ウィギンズ 5.6本 61.8%
25位 ラッセル 5.3本 68.3%
27位 シモンズ 5.1本 51.7%
ハックされるような選手はドラモンドまで出てきません。それも63.7%決めているし。
つまり確率はもちろんですが、明らかに起用法を間違えているHC。ブルズ戦はそれで負けました。
ちなみにホーネッツを確認する目的の1つは、センターと戦術企画のためにハワードが何をしているか確認するためです。
シーズン当初と違う事をする事がしばしばあるハワード。不安定なんですよね。気分屋。



5勝3敗で開幕スタートした後は6連敗。前の試合でやっと連敗ストップです。その間に起きたことはギルクイストとバトゥームの復帰。それに伴うローテーションの変化。
お気に入りのモンクだけでなく、活躍し始めたベンチ陣を混ぜなくなったので采配の謎と共に興味を失っています。
ちなみに連敗前に勝ったバックス戦は4Qに18点を奪いモンクが1人で試合を決めていました。ケンバの代役を手に入れたと思いきや、ケンバ頼みの起用に戻っているのが今です。
◯開幕8試合のレーティング
オフェンス 103.9
ディフェンス 100.3
◯ここ7試合のレーティング
オフェンス 103.2
ディフェンス 107.5
つまり悪くなったのはディフェンス。ディフェンスよりの選手を起用して悪くなると言うチグハグさ。
◯被FG% 41.9% → 46.1%
◯被3P% 33.9% → 37.5%
要因はほぼこの被FG%です。
ホーネッツディフェンスの良かったポイントはオフボールでのチェイシング。
しぶとく追いかけられなくなったのか?
他の要因があるのか?
多分、チームを追いかけるファンでもなければ観ても違いがわかりませんが、何が起きているのかは探してみましょう。
想像されるのは機動力あるメンバーからサイズのあるメンバー主体に変わった事によるスピード不足です。マブスなんか小さいPG2人がいた方が良かったわけで。
そんなホーネッツ。



いつも通りの立ち上がり
1本目はケンバのキックアウトからギルクイストのミドル。決まりますが、早速このメンバーのホーネッツらしさ。3Pで待てばドフリーなのに意味なくミドルでチェックされます。
2本目はハワードのキックアウトからマービンの3P。これは外れる。果たしてどちらが良いのか。
中外使えているようで中中のホーネッツ。



ウルブズは良い感じにボールをワイドに回します。良いパッシングではないけど、右にも左にも中にも外にも個人で攻めるタレントがいるよね。そんなオフェンス。
しかし、それを決めるのはウィギンズだけのスタート。ウルブズ観る時は必ずウィギンズが最も効率的なんですが、これはたまたまなのでしょうか?



センター対決
タウンズvsハワード。名前だけならタウンズですが、実はそうでもない対決です。
どこからでも得点できてインサイドも強いタウンズ。動けないハワードが3Pを決めるタウンズを守る事は出来ません。なのでディフェンスではギブソンの相手をしたいハワード。
プレビューの通りインサイド強さとは裏腹にディフェンスに問題のあるタウンズ。ハワードにポジション争いで負けます。
ボールが入ればローポストアタック。更に味方のミスをプットバックと先に違いを生み出したのはハワード。
そこを利用していくホーネッツなのですが、ケンバ以外はポストへのパスも怪しい。ハワードからのキックアウトパスも怪しい。
更にハワードがポジション争いで勝っていますが、身体を張って出来たスペースに飛び込むマービンとギルクイスト。シュートを外します。
うーん、スペースを利用しているのかハワードのジャマをしているのか微妙なカットプレー。
そんなわけで効率的なのか何なのか謎のホーネッツオフェンス。まぁ設計不良です。ケンバのドライブなんて人数かけて潰せばハワード以外にフィニッシュ出来ないし。



豪華メンバー頼みのウルブズ
ウルブズはウィギンズ以外はダメだけど、ウィギンズにはあまり回さないよく見る展開。だから伸びない得点。
いくら何でもダメ過ぎたので、ケンバを狙う方針にします。ティーグやバトラーのポストアップ。タレントの豊富さを活かします。
次第にドライブからのキックアウトの連続パターンが出てきて、コートをワイドに使いながらボールを動かしていきます。しかし、回った結果の大抵はティーグのミスショット。
ウルブズはコートを広く使いながらディフェンスが弱くなった部分を攻めていくようなオフェンスなのでフォーメーションとして悪くないのですが、崩すポイントはチームではなくて、個人です。だからディフェンスが弱くなったポイントにいた選手がミスるとよくわからなくなります。
設計不良はないけど、結局は個人任せ。いつものようにクロフォードが出てくると自分で崩したがるから流れも止まりました。



セカンドユニット
セカンドユニットになった時にそんなウルブズは当たり前のように効率が落ちます。だって個人が劣るから当たり前。
対してホーネッツはそもそも設計が変わります。インサイドはゼラーしかいないし、ゼラーもゴール下ウロウロではなくて動き回るので、明らかに広くなるスペース。
ラムがドライブ決めたり、バックドアカットで決めていきます。ケンバは潰せるけどラムは潰せない。ラムの方が良いプレーヤーなわけないので、どう見てもオフェンス設計の問題。
なお、お互いに守れません。ホーネッツが守れないのはリムプロテクター不足。スイッチやカバーはスターターよりも早いくらいだけど、スピードも高さもないカミンスキーはツライ。ゼラーは1人ではキツイ。
ウルブズはローテーションが悪い。でもデータ的にはタウンズがいないと守れているので、ホーネッツに振り回されているのかな。
2Q残り6分で何故かウルブズが勝っているのですが、理由はクロフォードが決めているから。それはラムが守れないから。割と博打みたいなリードの仕方です。



もうハワードしか見えない。
スターターが戻ってくると、やっぱりタウンズを圧倒するハワード。ご機嫌なハワード。イラついているタウンズは外から打つ事に打開点を探しますが、あまり決まりません。
打たれていたこともあってマークをマービンに変更するとインサイドで得点したタウンズ。ビビり過ぎの采配をしているクリフォードHC。
マービンのディフェンスは非常に良くて身体を張るし、スピードでも負けないし。でも高さの争いでタウンズには勝てません。ハワードがタウンズいじめてたから、そのままでも良かった気が。
◯ドワイト・ハワード
13点 FG6/7
8リバウンド 3ブロック
◯カール・アンソニー・タウンズ
6点 FG2/4 7リバウンド
ブザービーターで放った3Pがカリーの様には決まらなかった事を悔やむほどにご機嫌なハワードでした。
55ー52でホーネッツリードの後半へ。



前半の感想
そんなわけで、とりあえずは開幕後に思った通り働いていて良かったハワード。タウンズが弱かった事もあってパワー勝負で圧倒。
しかし、そんなハワードのジャマをしまくっていたのはギルクイスト。アーリーでタウンズを吹き飛ばしてポジションをとるのだけど、ギルクイストが中途半端なミドルレンジにいるからヘルプに来られるのでハワードにパスを出せません。外にいればイージーバスケだったのに。
ドライブからの合わせでもハワードのスペースに入り込むギルクイスト。
◯前半のリバウンド
ハワード 8
マービン 1
ギルクイスト 2
ゼラー 3
カミンスキー 3
ラム 3
つまりハワードだけでリバウンドとれているのだから、そこに人数をかける必要ありません。逆にセカンドユニットだと全員で取りに行く必要があります。そして、守れないけどそんなリバウンドはとっているラム。
起用法に不満というのはこういう部分です。



逆に凄いよウルブズ
ウルブズはこんな内容で3点差って凄い。ウィギンズとクロフォードくらいしか良い部分がなかったウルブズ。
でも、1番打っているのがティーグ。まぁ様は中に絞りまくるホーネッツなので、PGへのディフェンスが最も楽だったという事。
◯前半の3P
ウルブズ 1/14
ホーネッツ 4/12
内容でも点差でも勝っているホーネッツですが、まず間違いなく逆転されるでしょう。単にウルブズの3Pが決まっていないだけさ。



ウルブズのアウトサイドvsギルクイストのミスショット
後半開始早々にティーグの1本目の3Pが決まって同点。バトラーのミドルで逆転のウルブズ。わかりやすい。
ウィギンズのミドル、バトラーのミドル、バトラーのミドル。3Q始まってウルブズの得点は5本連続で外からのフリーシュートでした。ティーグのドライブでやっと終わる。
ホーネッツはケンバが行きます。ハワードで収縮されたディフェンスを外から崩し、ドライブで切り裂くケンバ。バトゥームも続きますが、またもミドルラインで待つギルクイストがドライブを外します。
自分でボール運びにいってアッサリとティーグにスティールされるし。
その後も続くギルクイストのシュートミス→ハワードのプットバック劇場。なんかもうギルクイストはわざと外してハワードにオフェンスリバウンド取らせているのかと思うほど。
でもジェンの3Pで簡単にウルブズが逆転するけど。



タウンズの時間に守れないウルブズ。その理由はハワードに負けるタウンズという構図だけでなく、タウンズがヘルプに出るとカバーが足りません。
そんな時は誰もハワードをボックスアウトしないので好き勝手にやられます。
逆にセカンドユニットはインサイドにジェンしかいないからローテーション早かったりして。



カミンスキー大爆発
ハワードに続いてカミンスキーが好き放題になるホーネッツ。理由は不明。かんたんなドライブとは思えませんが、落ちないのでどんどん点差が開いていきます。
◯フランク・カミンスキー
24点 FG9/14 3P4/5
ちょっとウルブズのセカンドユニットではどうしようもなかったカミンスキー。ギブソンならもう少し止めた気もしますが。
更にラムが14点、ゼラーが10点と続き、12点までリードが広がります。
◯ベンチ ホーネッツーウルブズ
得点 52 ー 40
FG 58.8% ー 48.3%
リバウンド 19 ー 10
アシスト 13 ー 5
ウルブズとしてはかなり良かったベンチ陣ですが、それを大きく上回ったホーネッツのベンチ。普段はあまり活用されないなんて信じられないわけです。



メチャクチャなウルブズ
ハック作戦で3P攻勢をかけて時間を使わずに点差を詰めようとしますが、全くシュートが決まらないウルブズ。決まらない理由は守られているからですが、前述の通りホーネッツディフェンスはアウトサイドを守れません。
しかし、基本が個人の打開なので、3P攻勢とわかっていれば外まで追いかけます。よっぽどの事がない限りフリーでシュートは打てないウルブズ。
それでもタウンズのピック&ポップでフリーになる場面もありますが、今度はパスがこない。
3P攻勢なのに使われないピアリッツァ。まぁシボドーHCがこんな場面で使うわけもない。ちなみにピアリッツァはFG3/4。ギブソンでなくピアリッツァにしておけば、必ずハワードのマッチアップで打てたのに。ニックスのホーナセックはそれで勝っていましたよ。
てんでバラバラなウルブズ。だったらバトラーかウィギンズでアイソレーションでも良かったはずですが、そこはちゃんとフォーメーション。



ホーネッツの快勝?
快勝のホーネッツ。何故、快勝したのか?
ハワードとカミンスキーの大爆発でした。
◯ドワイト・ハワード
25点 FG8/10 FT9/14
20リバウンド 4ブロック
ハワードに対して無力すぎたタウンズ。それはオフェンスにも影響したので、完全にハワードがもたらした勝利です。
こんな快勝が挟まれるからシステムの改善が進まないのだと感じる試合でした。ハワードのフリースローとカミンスキーの3Pが通常の確率なら△10点くらいなので、ウルブズも違う戦略をとったでしょう。
また残り3分でハック作戦やられましたが、「ハワードのフリースローが決まれば問題ない」というのはそもそも間違いで、12点差あるなら24秒使ったオフェンスで時間を消費すればウルブズには多くて2回しかオフェンスチャンスがありません。(残り2分からボールマン以外へのハック出来ない)
約1分の間にハワードは5/8決めましたが、ウルブズは4回のオフェンス機会を得ました。つまりハック作戦は成功していて単にウルブズがシュートミスしただけです。
5点差以内ならハワードの確率次第ですが、今回のハックは大差で負けているチームが一か八かの勝負に出ているので、やらせない方法が優先だったはずです。
戦略的には怪しい勝利ですが、個の力で上回った事は気持ち良い勝利だったはずです。



フリースローで負けたウルブズ
◯フリースロー
ホーネッツ 23/29
ウルブズ 22/26
ハワード問題もあり、得意のフリースローで差をつけられなかった事でアドバンテージを得られませんでした。
◯ペイント内得点
ホーネッツ 48
ウルブズ 38
守れなかったインサイド。得点も少ないですが、2PFGは49%なので酷かったわけでもなく、3P6/27が敗因です。
そしてやっぱり個人で押し切ろうとしているだけに見えてくるチームです。フロアバランスとってボールは回していますが崩してはいないウルブズ。
ヨキッチのナゲッツと比べたら大きく違います。まぁ代わりに不安定すぎるナゲッツですが。ウルブズには安定感はあります。
アシストが出来ない選手はいませんが、上手い選手もいない構成なので、この先どんな方向に進むのかはちょっとよくわかりません。良いポイントを探すのは難しいけど、悪いポイントを探すのも難しいチームでした。
タウンズは押し負けすぎ以前にポジション取りが。



凄く悪い選手みたいに書かれていますが、ギルクイストはSFとして十分に動けて、インサイドでパワー負けしなくて、ディフェンス出来るわけだから3P以外は現代的なんです。
使い方が悪いので適切に使ってくれるチームに行った方が良いよ。
サンズのTJウォーレンなんて3P9.1%なんて信じられない確率だけど、18.6点も取っています。本質的には似たタイプです。

20171121 ホーネッツ vs ウルブズ” への2件のフィードバック

  1. 初めまして。
    いつも楽しく読ませて頂いております。
    自分もウルブズは去年から注目してたんですが、
    今年はウィギンズとタウンズにバトラーなどの移籍組が合わせる感じかと思ってましたが、
    見た試合whynotさん指摘してました,
    ウィギンズまでボール回ってこないのを自分も非常に感じました。
    ウィギンズのオフェンスこんなだっけ?ってなります。
    個人的にはシステムで打開が難しときはもっと
    ウィギンズ、タウンズのアイソレーションをもっとみたいなと思ってしまいます。
    簡単に点取りそうですし。
    後これもwhynotさんがご指摘してたスタメンの出場時間が長いのもそう思います。
    控えに去年そこそこ成績残してる、ジェンやモハメッドをもう少し長く使ってもいいかなと。

  2. 本当にシボドーHCについては同意見です。正直、バトラー、ギブソン入って超期待していたんですが、酷い守備と単発なオフェンス。
    バトラーとか素晴らしい選手なのになぜシボドー崇拝なのか。
    ただ、今んとこ勝ってるんですよね(^_^;)

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