勢いのまま押し切れるのか。空いた期間で立て直したのか。
〇キャブスの修正
レブロンが初めから飛ばして案の定失速した第2戦だったこともあり、ヒルが積極的にアタックします。コートの様々なポジションから仕掛けられるヒルは面白い存在なのですが、活かしきっていたのはジャズくらいだから難しい存在でもあります。ドライブすればロジアーを高さで上回るし、コーナーに移動しての3Pとマークしきるのは簡単ではありません。
そしてラブにも仕掛けさせます。こちらはこれまでと同様ですが、パスを入れるのがレブロンではなくなっています。一方で2連続で決められず、成功したとは言いがたかったです。
とはいえ、キャブスの狙いはレブロン以外も積極的にアタックしようぜ!という部分です。レブロンにブラウンがマークしているので追いかけ回されて簡単にはボールをもらえないという状況はセルティックスの仕掛けなので、両者の思惑がキャブス側に有利になっている感じもあります。
レブロンを追いかけて押されて倒れてもコールはブラウンのファール。ここはボストンじゃないからね。
一方でディフェンス面も改善します。6分でロジアーの2本しか許しませんでした。ただし、ここはスターターにトリスタンになっているので、マッチアップミスがないことに由来します。何故か、スミスを攻略できないテイタムと、狙い所のラブに抑えられるモリス。
ラブはインサイドに押し込まれるのが苦手なだけなので、ミドルを打つモリスを抑えるのは理解出来ますが、スミスを攻略できないテイタムというのは謎です。
〇inトラブル
先に手を打つのはセルティックス。テイタムとベインズを交代してミスマッチを促す作戦です。ビックマンの投入でマークがずれていけばブラウンvsスミスになる計算です。ところが逆にブラウンが2回目のファールコールされてしまうので、何もかもが上手くいくわけではありません。
要所でトリスタンがフレアスクリーンや合わせでオフェンスを助けていきます。連続3Pで早々に二桁リードになるキャブス。ロジアーのルーズなパスもあってオフェンスがトラブルになるセルティックス。レブロンがブロックに飛べば腕を叩いてもノーコール。
7分経ってベインズのプットバックでやっと3本目のFGでした。
まぁでもシーズン中から何度もこんな場面があったのがセルティックス。あまりやることを変えない強さがあります。
そう思ったら珍しいことをしてきます。筋肉だるまのヤブセルの登場ですが、アッサリとスイッチからマークをずらされてヒルの3P、さらにベインズのパスに合わせられず珍しく揉めるセルティックスです。
〇失敗したスティーブンス
トラブル感を増長してしまったスティーブンス。すぐにモンローに交代したので完全な失敗でした。全体的にちょっと侮った感じです。そのモンローもゴール下をラブにブロックされる失敗感。
ヒルが3本目の3Pで早々に30点に達すると、ラブもドライブを決めていき、オフェンス好調のキャブス。レブロン関係なく得点出来ているのが第2戦とは大きく違います。
1Qは32-17で終わります。ポイントは殆どヒルとラブによるプレーメイクだったこと。逆に言えばそれを守れなかったセルティックス。特にチームとしてのスイッチングの部分も含めてロジアーがヒルに自由にプレーされました。
ラーキン不在なのでここでやられると苦しいセルティックス。ちょっとヘルプを意識しすぎていたロジアーが外から打たれてしまったので、致し方ない部分もありつつ、後手に回ってしまったスティーブンスなのでした。
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〇トランジション
クラークソンを起用してくるキャブス。ロジアーを虐めるために起用して正解だと思うけど、この心変わりは何だろうね。良いプレーをしているですが、細かい部分でミスが出てしまい少し勢いが止まってしまいます。フッドはいない。
セルティックスは3P乱れ打ちを始めます。おそらくその狙いはトランジションを早くして、キャブスの弱点を表に出していくこと。自分達から仕掛けなければいけないという発想でもあります。しかし、ホーフォードの動きを読んだレブロンにスティールされるし、テイタムは思い切りが悪いし。レフリーはレイトコールでレブロン贔屓だし。腕を捕まれてもノーコールだし。
ロジアーがファンブルしてしまうなど、トランジション作戦自体はあまり上手くいきません。
それでもテイタムもいっぱいファールコールしてもらえます。そんなに良いプレーをしていないのですが、得点が増えていくと、ブラウンからホーフォードが決まりオフェンスは良い方向に。しかし、ブラウンがブロックしたのにこぼれ球が最後はコーバーの3Pになる不運もあって17点差に広がってしまいます。
〇上手くいかないセルティックス
ここまでレブロン関係ない部分で良いプレーが出来ているキャブス。しかし、時にレブロンがいることでマイナスも出てきます。少しずつコートの中をボールが巡らなくなり、メチャクチャになっていきます。それをラブがインサイドの強さで救っていきます。
でもごたごたし始めたのにセルティックスもそんなチャンスを活かせません。ゴール下を連続ミスしてしまいます。トランジションは良いのだけど、シュートリリースが少しズレている感じのロジアー。逆に点差もあってシュートは落ち着いているレブロンの3Pで20点差に。
トリスタンをブロックしたホーフォードが自らプッシュして走り、キックアウトでテイタムに渡しますが、またも思い切りの悪いテイタム。結局、スマートの3Pになって外れます。なんか、カンファレンスファイナルにきてルーキーっぽさを出しまくるテイタム。
2Q中盤のセルティックスは守れているのですが、そこからのカウンターに失敗するからキャブスのオフェンスが勢いを失わないで済んでいます。逆のパターンは想像していましたが、オフェンスオン悪さで得点されるとはね。
〇上手くいったキャブス
2Q終盤はトリスタンのフリースロー、スミスの3P、ヒルのフリースローと得点していったキャブスに対し、スマートのミドル、テイタムのフリースローとお互いに守れない展開になります。それってそもそもキャブスの大好きな展開です。
なんとかラブからオフェンスファールを奪ったスマートが、自分でミドルを決めて61-41で前半が終わります。
なんとも評価が難しい前半でした。まず第1にキャブスのオフェンスが良かったのかどうか。ヒルが連続で決めたことで勢いをもってこれたし、影で支えまくったトリスタンの活躍は見過ごせません。ただ実は明確に改善していたのはそれくらいで、あとは勢いがあったことと、セルティックスのオフェンスミスからカウンターしやすかっただけにも思えます。要は気分が良かった。
一方でセルティックスのオフェンスは立ち上がりはシュートが決まらないだけという印象だったのが、途中からはこれまで観なかった焦りを感じました。特にロジアーとテイタム。この2人のプレーからオフェンスリズムを失っていった気がします。
ただし、キャブスはホーフォード対策をしっかりとしてきました。ラブとのマッチアップを避け、そしてポップされたときには迷わずチェックに出ます。ホーフォードはスピードはないので、チェックの後にフォローすればドライブを止められる算段です。
そこからキックアウト出来ればセルティックスペースだったのですが、ローテーションでそれを許さなかったし、テイタムは思い切りが悪かったです。
セルティックスが自分達で乱した部分と、キャブスが要所を押さえた部分と。ブラウンvsスミスの場面が非常に少なかったのも上手くいきました。結局の所、マッチアップが楽なはずのテイタムがどうにかしないといけないセルティックスでした。
得点はしているけど、チームに連動性がうまれるシュートを決めておらず。この程度では意味がないというテイタムの活躍ぶりです。
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〇立ち上がりでダメかな
後半はラブに勝負を挑むモリスでスタートします。つまり完全に狙っているラブのディフェンス。でも割と守られてしまうので、気落ちしないラブが3Pを決めて、さらにいったんはブラウンにブロックされるものの拾い直してホーフォードから&ワンのラブ。
しかもロジアーは不要なコンタクトでスミス相手にオフェンスファール。決めたいポイントで失敗し、抑えたはずの部分で得点されたので、後半始まって2分でこの試合は無理っぽくなります。
ヘルプに行ったブラウンが4回目のファールをコールされベンチに戻ると、完全にディフェンスが崩壊し始めるセルティックス。特にロジアーは致命的でヒルに引っ張られるのとヘルプとが全て中途半端になってしまいます。レブロンが凡ミス連発してくれたのに、こんなに守れないセルティックスは久しぶりです。
ちなみに今シーズン観た中で最も崩壊したのが、2月のvsキャブスでやけにカウンターを食らっていたので、それに近い試合になっています。
〇ディフェンスを変える
ベインズがレブロンを守り切り、ロジアーが速攻を決めると少し流れが変わります。ほんの少しの差だけど、この攻守のプレーがこの試合初めて出たと言えます。ベインズはさらにヘルプでレブロンをブロックし、ロジアーは3Pを決めます。
しかしレブロンがダブルチームの外側をワンハンドパスを通すアシストで流れを渡しません。モリスはイリーガルスクリーンで流れを止めてしまいます。レブロンが転んだらモリスのファールだし。
この時間のわかりやすい変化はロジアー。ディフェンスでヘルプよりもヒルを守る方にハッキリとシフトします。リズムを生んでいたヒルを明確に止めに行くことに振り切りました。
ブラウンやオジェレイもいれてディフェンスを強化していくセルティックス。この試合はほぼ諦めたものの、リズムを作らせたままでは終われないという判断にも見えます。ファールコールが多いのでフリースローで得点差は縮まりませんが、リズムは失われているキャブス。
まぁキャブスからすると関係ないけどね。
試合は終わりですよ。後半の初めにガッツリ止めに行ったはずが、個人が頑張れなかったので逆転できるわけがない。ラブが頑張ったと解釈しても良いです。
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〇キャブスが改善したこと
キャブスが上手くいった部分はレブロンにボールを持たせすぎないことです。やり過ぎてボールが止まるわ、スタミナ切れるわの第2戦に比べれば非常にバランスが良かったキャブス。レブロン以外は個人突破に優れいているわけではないので、パスが出てこないと何とも出来なかったけど、しっかりとボールが動いたことで改善したのでした。
でもそれってどうなのかね?良く分からないのです。3P17/34と高確率で決まっただけにも思えます。
ただし、それを阻害できなかったセルティックスのディフェンス。特に問題だったのはヒルに9本打たれたこと。ちなみにクラークソンも7本打っています。それが決まらなければ何にもならなかったけど、ロジアーがイージーに打たれすぎました。
また、書いているときにちょうどナンスがコーバーにスクリーンをかけていますが、このスクリーンの質が上がった気がします。第1戦ではトップのレブロンからオフボールムーブへのパスを出したけど、全くフリーに出来なかったのに、しっかりとスクリーンがかかっています。
極めてシンプルなプレーなのですが、ベーシックな部分での改善だったからこそ対応しにくかったとも言えます。
「シュートが決まった」という感じなのはヒルくらいで、それも1Qに連発しただけなので偶然です。それよりもスクリーンの改善が思い切りの良いシュートに繋がったので、マークの受け渡しが上手かったセルティックスの動きから有効な策を見つけてきたとも言えます。
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〇ブラウンとテイタム
管理人がブラウン推しな部分も含めてではありますが、どうも思い切りが悪かったテイタム。18点とっているので否定するものではありませんが、3Pアテンプトが1本しかないのは、キャブスがガンガン打ってきたのとは対照的でした。逆に言えばドライブがあまり怖いと思われていないテイタム。
ちょうどコービーが指摘していたみたいです。
3Pのフェイクからミドルを選択するのはシリーズ始まってから目立っており、スミスのディフェンスの仕方を観ているとデローザンを止めるパターンをそのまま採用されています。とにかくキャッチ&シュートを打たせず、ドリブルさせればミドルを選択してくれるはず。
逆に10点しかとれなかったけど、ブラウンの方が思い切りの良さと積極性で勝負できていました。だからこそキャブス側に警戒されていたとも言えます。ホーフォードとブラウン。2人が活躍していたのでそこのヘルプを厚くして、テイタムとロジアーは個人で守らせていたようなキャブスのディフェンスです。
同時にボールムーブを見事に阻害されました。キャブスは突然ローテーションディフェンスがよくなるから意味不明です。意味不明だけど3Pアテンプトが2試合とも30本を超えていたのに、この試合は22本だけ。だからこそドライブが怖くない部分もあります。
ドライブが怖くないから3Pのチェックが効率的になったのか、3Pの思い切りが悪いからドライブにならなかったのか。
いずれにしてもロジアーとテイタムがもっと積極的に打たないとディフェンスが悪いキャブスに守られてしまう現象は解決しないでしょう。
怖かった部分を止めにいき成功したキャブスと、そこからの展開に乏しかったセルティックスでした。ここまでの点差だとキャブスに修正点はないので、ブラッド・スティーブンスの次の一手に注目です。アウェイでの1勝をあげられるのかどうか。
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セルティックスってTDガーデンだとレフリーに守られていて、アウェイだと守られないけど自分達はガマン出来るイメージでした。でもなんかそこをガマンしきれなかったよね。そんなメンタル的な部分が気になるのでした。
TTってやっぱりホーフォード得意なんでしょうね、攻守でかなり仕事してます
キャブスは場数を踏むごとに、セルツのオフェンスに慣れていってる感じがしますよね
レブロンはホーム、ロード関係なく、ディフェンスでファール吹かれにくいので、今日みたいにアグレッシブに守るべき
セルティックスはバックス、シクサーズ相手でもシリーズが進む毎に読まれて行ってしまうんですよね。
個人アタックの部分は慣れの問題が大きいので、長引くと手の内がなくなり苦しくなりがちです。
トリスタンはホーフォードだけでなく、ディフェンスでアウトサイドまで追いかけられるのは、どんな心境の変化なのでしょうか。
そこを突破出来ないとセルティックスは苦しそうです。
試合見てて思ったこと全部書かれてました笑
bos側から見ててレブロン以外が仕掛ける回数が増えて、決めてくと同時にレブロンのp&rも止められなくなって完璧にキャブスの勝ちパターンだったなと思いました。
ヤブセレとモンローに関してはスターターよりディフェンス力が下がるからローテーションやヘルプの部分で何度もベインズがイライラしてましたね、、
オフェンスでは、個々の突破力が突出してるわけではないので、ミスマッチないと通用しませんでしたね。書いてある通りテイタムは試合中何度も積極的に行けよって場面がたくさんあり、もどかしく感じてました笑
ロジアーとテイタムの次戦のパフォーマンスに期待しときます、、
スティーブンスはどうするかな?
結構、単純な構図でしたね。単純すぎて「そこで解決しちゃうの?」みたいな感じでした。
ロジアーは頭の中が疲れている気がしたので、そこにベンチメンバーが入りすぎて八方ふさがりのセルティックスでした。