サンダー(ウエストブルック)の今季を振り返るトリプルダブル編

サンダーの今季を振り返ってみる。なお、管理人はサンダーファンのためチーム構成のトリプルダブル編と反省展望編に分けた二部構成です。
シーズン前のレビューは公式サイトから。
http://www.nba.co.jp/nba/2016-17-team-analysis-thunder/34xr15bmk0jq16uj7hvcg2lpc




サンダーの今季を評価するのは難しい。
スタートを昨季終了時点にするなら大きなマイナスです。デュラントを失ったのだから。しかし、シーズン開幕時から考えると大きなプラスだったといえます。

昨季55勝→47勝

リーグでレブロンと並ぶ選手を失ったチームが8つしかか勝利数を落とさなかったのだから、それは成功以外の何物でもありません。レブロンを失ったヒートは17も失っています。どちらもケガの事は無視した場合だけど。



ウエストブルックのチーム

ウエストブルックのチームとなり、シーズン前からトリプルダブルについて騒がれていました。今考えるとそれは奇妙でもある。例えば同じようにオールラウンドなスタッツを残すレブロンはそんな事騒がれた事はありません。

そしてシーズンが進むにつれ、サンダーがウエストブルックをリーグ1のスターにするために計画したマーケティングではなかったのかとすら思うようになりました。

このチームはウエストブルックがスタッツを残しやすいように設計されている。

ボールを持ちすぎ、スタッツ稼ぎと批判する人もいるけど、そういうチーム設計なのだからウエストブルックがスタッツ優先な訳ではありません。(最後の数試合除いて)



リバウンド数を増やす。

昨季7.8→10.7

トリプルダブルの1番の課題はリバウンド。それはセンター並のウイングスパンを持つデュラントの穴をどうするか、というチームの課題とも重なりました。

チームは得点源としてマジックでくすぶっていたオラディポを獲得します。本当はSFが理想ですが獲得出来る良い選手がいませんでした。ロバーソンと2人で相手の得点源へのディフェンスを担当する事になります。

自然とウエストブルックは相手のアウトサイドで最も得点力のない選手につく事に。ボールチェックでアウトサイドに広がるケースが少なく、ヘルプポジションを取ることが多い。これによりリングの近くに位置するのでディフェンスリバウンドへの参加数が増える事になりました。

その結果、ディフェンスリバウンドの占有率が23%から35%に増えました。オフェンスリバウンドはほぼ横ばいなので、チームとして取らせに行っている事がわかります。リングに近いのでついでにブロック数も微増しました。

 

〇ブレイザーズ戦のリバウンド数 6、4、7、3

ひとつの例としてブレイザーズ戦のリバウンド数は4試合全て一桁になっています。

ブレイザーズはリバウンドが強いチームではありません。しかし、リラードとマカラムの速いガードコンビがいます。そのためハイライトをみるとリラードのマークになるケースが多く、リバウンド時にリングから離れています。

なお、アシストも全て一桁。

今季のダブルダブル出来なかった僅か18試合の内、4試合がブレイザーズ戦だった事になります。なお、得点はいっぱい取ってるので不調とかではありません。リバウンドからの速攻アシストが難しくなるからかもしれません。

スティールがキャリアでも3年目以降で最低となりました。これはボールハンドラーをマークする機会が減り、スティールを狙い難くなったと考えられます。

イバカの分はアダムスとサボニス・ギブソンで吸収している感じなので、ウエストブルックはリバウンドを上乗せしたというよりは、チームとしてデュラントの担当していた分を受持ち、そこに昨季自分が取っていた分を上乗せした構成になっています。

つまり実質的にディフェンスではSFでオフェンスではPGでした。実は今季のウエストブルックはポイント・フォワードです。
なお、チームとしては2本昨季より少ないですが、それでもNBA1位のリバウンド数になっています。元々リバウンド数の多いチームで分担が増やされた形。


他にもチームとして取らせた理由となる数値をあげると

〇フリースローのリバウンド 0.5→1.3

フリースローのリバウンドはウエストブルック担当に

〇リングから6フィート以内のショートレンジリバウンド 3.9→6.6

リングに近い位置に構える事が増えました。

〇13フィート以上離れた距離からのシュートに対するリバウンド 5.0→7.0

アウトサイドシュートへのチェックよりもリバウンドに行く役割が増えました。



全てはウエストブルックのために。

 

〇アシスト数 昨季10.4 →今季10.4

次にアシスト面。これは昨年と同じ数字ですがリーグ最高のフィニッシャーであるデュラントが抜けています。

昨季はウエストブルックのパスは35%がデュラントに出したもので、デュラントは平均3.5本決めています。単純に言えばウエストブルックは開幕前に3.5本のアシストを失いました。(イバカへが2.5本なので6本近く失ったとも言える)

今季は多くてもアダムスへの2.3本で、多くのチームメイトへアシストを供給している事がわかります。アダムスとのピック&ロールや1on1からのパターンでオフェンスを始めますが、ほぼ満遍なくチームメイト全員へアシストをしていると言うことは、ウエストブルックスタートでの各自のオフェンスポジションが確立されていると言うことです。

それだけ周囲が合わせていたと共にウエストブルックも全方位に視野を持るように変化しました。ウエストブルックの動きに合わせて、周囲が飛び込んでくるのは、事前にセットされはパターンでした。

 

またウエストブルック以外のFG%は昨季から2%下がります。高確率のデュラントが抜けたせいですが、より多くのパスを出す必要がありました。

年に840アシストすると考えたらFG2%の違いは76本多くシュートに繋がるパスを出さないと昨季と同じアシスト数にはなりません。

もしも周囲が昨季のFG%ならアシスト数が平均11.3本でした。

単純に考えればハーデンを抜いてアシスト王も取れていた計算です。(3Pの多いロケッツはもっとFG%悪いけど)

ウエストブルックはショットクロック7秒までに打ったシュートが77%から今季は86%に増えています。自分でシュートを狙う動きが先行し、そこからパスを捌く流れが出来ていたのです。



なんとなくデータを並べてみましたが、そんな事をしなくても試合をみるだけでわかります。

そもそもボールハンドラーがオラディポと控えPGのクリストンしかおらず、新たにストレッチ4になれるサボニス、シューターのアブリーナス、ウイングを走るグラント、そしてシーズン途中でシューターのマグダーモッドとリバウンドのギブソンを加えた布陣は、ウエストブルックを起点にしないと何も始まらない選手で構成されています。プレーメイカー不足のサンダー。

ウエストブルックの能力を信じ、多くのアシストをさせにいったと言えます。



来季に向けて

繰り返しになりますが、ウエストブルックのシーズントリプルダブルは本人以上にチームが狙った結果だと感じました。そんなバランス構成のチームを作り上げたのです。

ハーデンやデュラントとは言わなくてもレジー・ジャクソンが残っていただけでもシーズントリプルダブルはなかったでしょう。
歴史に名を残しデュラントに劣らぬスターとして認められる事はファンの心を掴む事にも繋がれば、来季以降のFA市場に優勝を狙えるチームである事をアピールする事にも繋がります。

予想ですが、来季はシーズントリプルダブルはしないのではないだろうか。それはチームとして失った部分、個人として失った部分を取り戻す意味でもあります。

 

サンダーの課題は得点力

ディフェンスのためにロバーソンをSFで使いましたが、よりオフェンスにシフトした選手をチョイスし、ウエストブルックはマークに集中させリバウンドへの参加機会を減らすかもしれません。

ウエストブルックの大きな問題点の2つ、ターンオーバーの多さとFG%の低さを改善するために、ボールをシェアし、よりオープンな選手へのセレクションを選ぶでしょう。起点となる機会の減少とエクストラパスでアシストが減る可能性があります。

オフの補強の方向性でそこの狙いは決まってきます。コンボガードをとってボール保持の時間を減らしたり、コントロール型の控えPGをとってウエストブルックをSGに回すかもしれない。そうなればシーズントリプルダブルは狙わせません。

 

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA