ハーデン ⇔ ガーランド

◎ハーデンの獲得

夏に37歳になるハーデンが2年80Mでの契約更新を要求しているというのに、よくぞ踏み切ったよなキャブス。今オフはレブロンを迎え入れる噂があるのですが、レブロンとハーデンが組むのは夢のようでいて、夢で終わらせた方がいい走力問題を起こしかねません。ただ、今のキャブスが本物のゲームメイカーを欲しかったことも間違いないんだよね。

仮にハーデンと2年80Mで契約したとしても、実はガーランドよりちょっと安くなります。現時点での個人能力を考えると明らかにハーデンが上であり、2年後はガーランドだって契約が切れるので、優勝を目指しているキャブスとしては、それなりに理解できるトレードです。まぁハーデンにどれだけディスカウントしてもらうかが勝負だけどね。2年はマストで、80Mを減らしてキャップスペースとタックスを少しでも下げたい。

レブおじさんのせいでボケてしまいますが、とても36歳とは思えないスタッツを残しているハーデン。ただし、シュート精度がかなり落ちてきており、この点でガーランドを下回ります。相変わらずファールドローが多いのでTSは60%近くを記録していますが、今シーズンのスコアラーたちが軒並み高確率(レフリーが簡単にファールを吹く)なので、やや見劣りします。

しかし、ハーデンの真骨頂はゲームメイクです。周囲が点を取れるならば、何をさせるかのチョイス、ディフェンスとの駆け引きが抜群に上手い。クリッパーズにきてからの3シーズンでもっとも個人スタッツが悪かったのが初年度の16.6点でしたが、このシーズンのクリッパーズはポール・ジョージやウエストブルックもいたため、ハーデンが点を取る必要がありませんでした。そして3シーズンで最も優れたオフェンスレーティング120.9を記録しています。

シューターを多く抱え、オフボールムーブするキャブスであれば、ハーデンの能力はゲームメイク能力寄りになりそうです。その上でジャレット・アレンのインサイドフィニッシュもあるので、かなりプレーしやすそうに見えてきます。

・・・という反面で、キャブスはポジションチェンジが多く、ガーランドはその中に混ざっていました。ハーデンは自分がキープしてパスを出したら終わるので、ここに親和性があるのか、かなり微妙です。極端な話、ドノバン・ミッチェルがクリッパーズに行って、ハーデンとガーランドで組んだ方が相性としては良さそうだもん。

いずれにしても気になるのはアトキンソンとの相性。個人技で好き勝手やりたいカイリーとデュラントとは感性が合わなかったアトキンソンだけど、理詰めが好きなハーデンとの相性はいいのかどうか。ネッツ時代にディアンジェロがやっていたことは、ほぼロケッツハーデンではあったけど、ハーデンのように好き勝手にやってOKだったわけでもありません。

1つ間違いないのはドノバン・ミッチェルの負担はぐっと下がるってことかな。平均得点が下がってオールNBAチームから漏れるかもね。あるいはハーデンのアシストで増えるのかな。

ディフェンス面ではハーデンのリスクは非常にデカいわけで、特にモーブリーとアレンを並べている時に外を追いかけないハーデンはデメリットだらけです。怖さしかないぜ。

その反面でシューターばかりでフィジカルなウイングが足りていないロスター構成において、ガードだけど実質的にPFディフェンスのハーデンはプラスでもあります。モーブリーのみ、アレンのみの時間帯ではハーデンのディフェンスは意味を成しそうだ。問題はクラッチタイムだよね。

攻守において「動き回るガーランド」と「動かないハーデン」の差は顕著です。これをチームとしてどうやって埋めていくのか。この点では不要だと思われたキーオン・エリスは役に立つ気がしてきました。シュルーダーと共にガーランドの運動量を埋めことで、ハーデンの価値を高めなければいけません。

タイソンの台頭によってチームバランスが少し変わり、エースキラーでシューター役が生まれたキャブス。そのタイソンを活かせるのがドノバンのパスしかなかったのが悩みどころだったけど、ハーデンがいれば更にシューター陣が活きてくるでしょう。そしてモーブリーがプレーメイクに参加する必要性が薄れてきたぜ。ハーデンのためにもディフェンスでの存在感を上げていこう。

キャブスにとっても、ハーデンにとっても「優勝できるかどうか」が全てのトレードです。失敗すればキャブスの方が27年に再建へと突入するかもしれない。優勝するためにはギャンブルに勝たなければいけない。NBAのデッドラインらしい突然のトレードでした。

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