◎イゴール・デミン
素晴らしいパス能力とコートビジョンを持つビッグガードのデミン。その一方でNBAレベルのフィジカルはなく、ドライブアタックの能力が低い点に困っています。もう1つの弱点と思われた3Pはオフにトレーニングをしたことで劇的に改善しており、今のところデミンは「パス&3P」で自分のプレーを構築しています。
開幕当初は「ファーストパスを出して終わり」でしたが、少しずつ自分がやるべき判断をこなすようになってきており、この成長もあるから路線変更しない方が良いように見えてきます。
・オフェンスのファーストパス
・自分のマークが緩いならプルアップ3P
・ギブ&ゴー
・MPJへマークが集中しているならスキップパス
これにオフボールでスクリーンからのポップ3Pやカッティングなどが組み合わさってきます。そのパスセンスを発揮できるシチュエーションはMPJのマークが厳しいときがメインになってきますが、普通にピック&ロールしても突破できそうにないから、現時点で身に着けるのは正しいチョイスをして3Pを決めること。
クラクストン同様に判断する選択肢を絞られていることで上手く機能し始めており、加えて予想をはるかに上回る3P成功率で武器の1つになってきました。
〇デミン
23.8分
9.4点
2P46.4%
3P36.5%
3.5アシスト
1.8ターンオーバー
3Pはプルアップで34%決めており、十分にディフェンスを引き付ける武器になっています。シューティングは改善しやすいスキルとはいっても、ルーキーシーズンで改善しているのだから十分な成果。
◎課題
戦術MPJが上手くいきはじめ、ベンチメンバーでの戦い方も少しずつ整理されているネッツですが、これらは根本的な問題も浮き彫りにしています。それはMPJを除けばインサイドへ切り崩して点を取れる選手がおらず、あまりにもインサイドでの得点が少ないことです。
〇エリア別アテンプト
ゴール下 22.4(21位)
ペイント 13.8(30位)
ミドル 7.5(22位)
コーナー3P 9.6(18位)
その他の3P 31.8(4位)
ゴール下に関してはクラクストンやシャープの合わせもあるのですが、ショートレンジでのフィニッシュが異様に少なく、ガード陣のドライブアタック能力不足な点を示しています。その一方で3Pは非常に多く、インサイドを攻めなくても3Pで点が取れるという割と変わったオフェンスです。セルツみたいな。
別にドライブで点を取る必要はないし、リーグトップのオフェンス力のナゲッツはドライブでの得点がリーグ最少だったりします。ただ、ネッツの場合はガード陣を多く指名したので、彼らを中心にしたオフェンスを構築するのであれば、突破力は必須に見えます。だって、サンダーやペイサーズみたいなことをしたいと思っていたもんね。
一方でルーキーたちは総じてインサイドへ侵入する武器も足りなければ、フィニッシュ力も厳しいです。唯一サラフだけがドライブからの得点も取っていますが、それでも確率が良いとは言えません。かつてヘイズとアイビーを並べていたピストンズが「突破ありき」のオフェンスをしていて、どうにも進歩できなかったけど、今のネッツがPGの突破中心に組み立てても同じだっただろうなぁ。
ルーキーたちの可能性を狭めてもいけないけれど、まずはNBAに慣れて得意技をしっかりと実行させるという点では、今のやり方の方がいいように思えてきます。そして未来を考えてもガンガンにドライブ&キックで組み立てていくチームにはならないもんね。パッシングとオフボールムーブ、3Pを組み合わせていくことに変わりはないだろうから、戦術MPJでプレーを学んでいくので十分かもしれません・・・と思うようになってきました。
あんまり関係ないけど、ネッツ6勝とか聞くと、ピストンズの28連敗ってとんでもないことだったんですね。
なるほど、やはり高度というか専門的なオフェンスをやってるのですね!
12月29日現在、さらにチームオフェンスの有機的な繋がりが増してきたような…。後半になれば各チーム、強度も上がってくるのでしょうが。
ヘッドコーチがフェルナンデスに変わった時に「お、スターより戦術で戦うタイプだな」と記事を見て思ったものですが、こんな短時間にドラフトの不安を解消してかかるとは思いませんでした。MPJの「価値」が「当時のKDクラスだ」と感じています。
ネッツのこともそうですが、また各チームのディフェンスなんかについてもいつか解説願います!(チームディフェンス構築は、すごく時間がかかると聞くので)