◎ポジションとディフェンス
バンケロはPFとして素晴らしい反面で「PFでしかない」ということが戦術の柔軟性を生み出せていません。ワールドカップではワンビッグで起用されていましたが、インサイドでプレーメイクを出来る割にトップからの展開はそれほど上手くはなく、何より自分がアタックすることが優先なので、ロールマンとしての質は高くありません。
何よりディフェンスサイドではリムプロテクターとして機能せず、単なる弱点となってしまいます。ワンビッグだとバンケロを狙いやすくなることもあり、どうしてもPF起用になってしまいます。
スピードがあって、ドライブアタックもできれば、アシストも多い。この条件であればオプションのスモール戦術はもっておきたいのですが、ディフェンスのマジックとしてはやりにくい。
ただし、それを補うのにジョナサン・アイザックがセンターの役割を担っています。アイザックがディフェンスで全てカバーしてくれるので、必要ならばバンケロと並べて使えばOKとね。何もかもを出来るようにはなれないので、戦術的柔軟性についてはチームとして補うことで解消しましょう。
一方でディフェンスについてはマジックがチームとしてカバーできている反面で『弱点』になっている点は見逃せません。ディフェンスと一口に言っても様々な要素があり、そのすべてを改善しろとは言わないものの、あまりにも出来ないことが多すぎます。そしてプレーオフではセルツに狙われてしまいました。
〇セルツのvsバンケロ
テイタム 39点 FG14/24
ブラウン 19点 FG 7/11
ホワイト 18点 FG 7/13
ポルジンギス 14点 FG 6/12
メインマッチアップだったホーフォードに対しては守れていますが、それはホーフォードが攻めてこないから。テイタム・ブラウン・ホワイトが相手になると非常に苦しく、そしてポルにもインサイドで加点されていきました。
1on1ディフェンスの改善
ハンドラー相手のディフェンスの改善
ワンビッグとしてのカバーリングとリムプロテクターは致し方ないとした場合、もう少し1on1に強くなる必要がありますが、それもビッグマン相手ではなく、ハンドラー相手のディフェンスを改善させなければ「狙われる」という現象を解消できません。
また、「狙われる」には単に1on1ディフェンスではなく、ピック&ロールでのコンビディフェンスの対処という課題も出てきます。「出来るだけスイッチしたくない」という守り方をすることが多いバンケロですが、それ故にマッチアップミスを起こしてしまいます。もう少し1on1に自信を持てれば、その直前の選択肢も楽になるはずです。
〇ピック&ロール ハンドラー
19.3回(25位)
16.8失点
実はマジックはピック&ロールハンドラーからシュートを多く打たれているチームです。そこにはロールマン優先で守りに行く戦術事情も絡みます。
〇アイソレーション
8.7回(25位)
7.8失点
そのためピックからアイソの形も多くやられています。ちなみにバンケロはプレーオフで4.0回のアイソを仕掛けられており4番目に多い回数でした。
バンケロが1on1ディフェンスを改善できるとマジックディフェンスに対するシンプルな回答が消えることになってきます。そうなればチームとしても、もう1段階ディフェンスレベルが上がりそう。
ただし、ディフェンスが苦手な選手がいきなりすべて解決するはずもないよね。そんな簡単な事ならディフェンスが悪い選手は全員が努力不足ってことになってしまう。バンケロの課題とチームでカバーできる点は少しだけ細かくみないといけません。
フランツ&ベインコンビが完璧に機能し、バンケロ兄貴は独力で点を取る力を磨いても、万事解決な感じが。
可能性は無限大。