こんにちは、ジャズ

予想外の戦いを見せたジャズ。そのバスケは「どこかで見たことがある」の連続なのだけど、多様な「どこかで」でもある。クイン・スナイダーの完璧なまでに理論化されたオフェンスは「スナイダー流」の戦術でしたが、ダン・ハーディは「ハーディ流」のオリジナル感はない代わりに多様な戦術でした。

ジャズの成績は下がり、常勝軍団の面影がなくなったけれど、なんだか面白くなったといわれるのは、優勝できない閉塞感というよりも、リプレーのような戦いぶりからの脱却かもしれません。

今オフはキヨンテ・ジョージとタイラー・ヘンドリックスをドラフトで加え、よくわからないトレードでジョン・コリンズもゲット。マルカネンを中心にした「3ウイングビッグ」と、スコアリングガードを並べた奇妙な図式で新シーズンに挑みます。きっとまたも「どこかで見た」形が増えていくはず。

◎オフェンスのジャズ

〇レーティング
オフェンス  115.3
ディフェンス 116.0

昨シーズンのジャズは途中から微妙な感じの起用法をしていたにもかかわらず、お延住レーティングは9位。ゴベアがいて守れないオフェンスチームだった前年と同じような形でした。見事なまでに理論化されていなくても、スーパースターがいなくなっても、リーグ屈指のオフェンスチームになれるというのは衝撃的な出来事ではありました。そんなジャズのオフェンスの基本は

徹底したスペーシング
積極的なシューティング
攻守の切り替えによるトランジション

まるでウォリアーズなんですけどね。カリーのいないウォリアーズ。ディフェンス力の足りないウォリアーズ。カリーレベルにシュートを決めたらカウンターが減ってディフェンス力もあがるかもね。

特に重要なのはビッグラインナップ系でありながら徹底したスペーシングをしていることで、この点でウォリアーズとは真逆ですね。スペーシングの徹底はオフボールの天才マルカネンが動き回るスペースを作っただけでなく、パサーのコンリーがいなくなった後ではスターではないけど強気なガード陣がドライブアタックを決めていく要因になりました。

スペーシングを支えるのは躊躇いのない3Pでしたが、実は確率は悪いっていうのもポイント。ここらへんはとっても現代っぽいよ。決まるかどうかで悩むのではなく、徹底したスペーシングのためにも積極的に打つっていう。この辺はセルツ感が強い。

〇3P
アテンプト 37.8本(5位)
成功率   35.3%(20位)

これだけ積極的に3Pを打っていくことで、ペイント内得点を増やしているという構図だったりして、ちょっと変わっているし、同時にビッグラインナップの特性を生かしたセカンドチャンスを武器にもしています。急にラプターズっぽくなったな。

〇ペイント内得点 53.1(10位)
〇セカンドチャンス 15.9(4位)

ジャズにはマルカネンという特殊な武器はあるけれど、特別なシューターはいないし、ゴール下を制する強烈なビッグがいるわけでもない。ただウイングビッグの活用と強気な姿勢を崩さないスコアリング系ガードがいるっていうさ。これで成立させてしまうのスゲー。

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