リラード抜きで見てみるブレイザーズ

◎シャープ

触れる必要すらないスペシャルなエースとしての可能性を見せたシャープ。オフボール仕事をこなしながら、自らのドライブで点を取り始め、１９歳とは思えないシュート能力も見せたことで、新たなエースとして、それも特別なエースとしての期待を抱かせてくれました。シャープを育てることが、リラードで優勝する最短ルートにもみえましたが、それはリラードが嫌がったからさ。

ハンドラー仕事は殆どしていないシャープですが、スマートなジャッジでパスを出してくれます。あとは仕事量を増やしていくのも大事なので、スクートとサイモンズを並べるよりも、常にセカンドハンドラーはシャープにしておくのが良さげ。得点力は示しているので、それ以外の部分に負荷をかけていくのが２年目の目標になるはずです。

・・・が、そこにいるのがジェレミ。ここって、やっぱりさぁ・・・。

さて、新ブレイザーズの課題というか、チーム構成としての問題はここからです。スクートとシャープというエースキャラがいて、個人技担当のシックスマンとして活躍できるサイモンズというのはバランスがよさそう。そして周囲に働くウイングを揃えているのですが

パス能力・ハンドラー能力に期待するウイングが足りない

５年契約じゃなければジェレミにいて欲しいのはこの部分です。まぁパスの部分はアレなんだけど。昨シーズンはウィンスローとハートがいて解決してもらっていましたが、新たに加わったウイング陣はサポート系が多く見えます。

スクートとサイモンズはパサータイプにはみえないし、シャープはそもそもスコアリング担当だし、チーム全体でパッシングを強化していく必要があります。若い選手ばかりなので戦術の路線をハッキリさせればＯＫですが、ポジション概念が強いビラップスには期待しがたい。

そんな不安を打ち消すには、シャープがハンドラープレーで解決する必要があります。自分にディフェンダーを引き付けてのキックアウトを連発するならば、周囲のハードワーク担当たちのオフェンス仕事もわかりやすくなる。強烈なエースからの展開か、バランスアタックか。

◎ハードワーカー

オフェンスの展開力を除けば、非常に面白い若手が揃いました。リトル、サイブルに加えて新たにルパートを指名したので、ポジションレスディフェンス、ディフェンスからのカウンターなど、いろんな効果を望めます。

柔軟性を持ったディフェンスチーム

現行ロスターでは、これを目指すのが再建の第一歩にみえます。オフェンスよりもディフェンス。ただし、そのためにはスクートとサイモンズを並べるユニットがメインだと意味がない。どこでも守れるタイプの選手が多いメリットを生かすのに小さいガードを２人並べたら単なる介護ディフェンスになってしまうよ。

そしてリムプロテクター・ユーバンクスを信頼していたビラップスの好みもね・・・。ユーバンクスは個人能力を考えたら、ものすごく頑張ったと思うけど、そんなにセンター起用しないとダメだったのかな。

エースキラーのサイブル、マルチＤのリトル・シャープ・ウィンスローってのは面白く、ノックスも条件はそろっているし、ジャバリ・ウォーカーも機動力があるタイプ。オールスイッチでも守れちゃうのは魅力的です。

ルーキーにはエースキラーになれそうなタイプのルパートですが、これは役割定義に時間がかかりそう。粗すぎるし。もう１人のルーキーとしてクリス・マレーがいますが、こちらはディフェンスに不安があります。サイズもあるから伸びるかもしれんが。

逆にマレーはわかりやすくウイングシューターなので、懸念となるシューティングの部分では強みになりそう。マジでシャープを除けばシュートに不安だらけだもんな。

小さくないスモールディフェンスが出来る若手ウイング陣

オフェンスを考えるとヌルキッチを入れた方が良いので、オプションになりますが、これだけマルチに守れそうな選手が揃ったのだからスモール戦術をしないともったいない。去年も同じ事書いたけどね。

そんなわけでビッグマンのところに中核となる若手がいないものの、それは後からベテラン補強でもいいし、現状でヌルキッチがいるし。それよりも、折角そろえたウイングを有効活用し、ディフェンス＆トランジションの若手らしさ溢れる再建シーズンにして欲しいところです。