ギディとジェイレン②

◎チェンジ・オブ・ペース

12月までのデータでは、ジェイレンがボールを保持していたのは1試合あたり2.1分で、トレ・マンよりも短かったのですが、1月以降で2.7分、オールスター以降で3.1分と大きく伸びてきました。当初はウイングのスターターが役割だったけど、セカンドユニットのハンドラー役にも定着してきました。

すると個人技アタックでの突破が増えてきたジェイレン。ここから得点を大きく伸ばしたわけですが、その特徴はチェンジ・オブ・ペースにあり、ストライドは広いものの、ゆっくりとした仕掛けからフィニッシュに向けてグッとスピードを上げます。このスピード差がディフェンダーには苦しい。

ジェイレンの弟であるコディ・ウィリアムスが来年のドラフト上位候補と聞いて、2人のトレーニング動画をみてみると、ものすごくゆっくりとした夏バテみたいな動きでトレーニングしているのが面白く、兄弟そろって7割くらいの出力でプレーしつつ、最後に10割に上げてくるプレー全体のチェンジ・オブ・ペースが目立っていました。パジャマみたいだし。

うーん、変わっているよね。いずれにしてもフルスピードでやらないのがジェイレンの強みです。ゆったりとしたリズムと細かな切り返し、そして体半分抜けるとグッとスピードを上げてフィニッシュに行きます。

この途中からのスピードアップはディフェンスを振り切るのに優れているだけでなく、フィニッシュに余裕を持たせています。身体能力のすごみは感じないのに、ダンクが多いことも最後に余裕があるからです。まぁそんなこと関係なく、ガードなのに確率高いんだよね。高速ヘルプにも引っかからないっていう。

〇ノーチャージエリア内
成功率 70.1%
アテンプト 4.63

〇ペイント内
成功率 41.2%
アテンプト 2.36

〇TS60.1%

2Pの確率が高いジェイレンですが、その秘密はとにかくゴール下が多いこと。しかも70%というガードとしては超高確率です。一方でショートレンジはあまり確率はよくない。そのため個人技の仕掛けはチェンジ・オブ・ペースを使ったスキルフルにみえて、フィニッシュをみれば

テクニカルに見えて身体能力で押し切るフィニッシュが多い

そんな面白い特徴を持っています。スピードあふれるとか、圧倒的なジャンプ力でプレーを構築しているわけじゃないけど、身体能力の高さで決めきるの面白い。

そしてオールスター以降は4.3アシストと得点だけでなく、しっかりとハンドラー仕事をしていきました。ドラフト前のスカウティングを見る限り、得点力よりもアシストの方が期待できたので、なんだったらもっとアシスト増やしてもいいくらい。

ドライブからのアシスト率11.2%はSGAとギディよりも高く、ちゃんとPGもできることを示しました。スキルを活かしたプレーメイクから、身体能力に移行するフィニッシュとトリッキーさも併せ持つアシスト。ウイングとして活躍できたものびっくりだけど、そこからハンドラー役になっても確率良くプレーできたのは更なる驚きでした。

ギディとジェイレン②” への2件のフィードバック

  1. >突出したSGAの怖さから、素晴らしいトリオとしてのバランスアタックへ。スペシャルだったSGAにどこまで追いつき、どこまで仕事を奪えるのか。プレーオフに進みたければ、SGAの仕事の半分くらいは奪い取りたいところです。

    本当にこの通りかなと思いますね
    SGA以外がどれだけステップアップできるかですねOKCは
    ジェイレンとホルムグレンがルーキースケールの内にPO勝ち上がりたいですわ

  2. 今のサンダー路線で勝ちをより現実的なものにするためにPJワシントン系のマルチタイプかアダムス系のパワーファイタータイプを加えるかと思ったら、さらにミチッチ・ケイサン・キヨンテとガード特化を加速させたOKCですが、ドラフト・FA・サマリなどを通じた所感はいかがですか?チェットを筆頭に上澄み分で50勝前後できればいいのですが、そう簡単でもないな、というのが正直なファンとしての所感です。

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