ギディとジェイレン②

◎スティール

ジェイレンがサンダーに加えた新たな武器はディフェンスでした。もっとも、ディフェンスそのものはサンダーの武器なので戦術適正ってことですが、ハードなディフェンスが売りのチームにおいて、スティール力での貢献が目立ちます。

〇スティール
サンダー  7.6 ⇒ 8.2
ジェイレン 1.4

リーグ4位のスティール数となったサンダーですが、1年前からみるとジェイレンが加わった効果が大きく、SGAに次ぐスティール数でした。っていうか、SGAの貢献度よ。

ギディがマルチな役割が多かったのに対して、ジェイレンにはエースキラーの役割も多かったです。ただ、そこにはドルトもいるのでジェイレンは必要に応じて様々なエースキャラとマッチアップする形。ドリブルにタイミングよく手を出す上手さと、パスコースを読む上手さでスティールを重ねていきました。

〇DIFF
3P0.8
2P5.6

その一方で被FG%は悪く、ボールを奪いに行くディフェンスがメインだったこともわかります。フィジカルに守るというよりも、スマートに守るのが特徴で、先読み力があるのでアウトサイドのカバー&ローテも担当しています。リバウンドが重要な仕事で、ややインサイドカバーが多かったギディと異なる特徴がでているぞ。

いずれにしてもハンドラーでありつつディフェンス力のある選手なので、サンダーとしてはウイングタイプを平然と減らすことが可能になりました。加えてサイズのある選手に対しても身体を入れ替えてのポジション争いなど、フィジカルな対応よりもスピードと運動量で対処するので、ポジションレスな対応も可能になっています。ペイント内のポジション争いが上手いよね。

サンダーはジェイレンがコートにいると速攻での得点が増え、失点が減ります。それぞれ大きな差ではないのですが、トランジションを生み出しつつ、確率の高いアタックでカウンターも防げており、ジェイレンの存在は大味だったサンダーにバランスをもたらしてくれています。

特殊な戦術におけるアジャストが早く、新たな武器をもたらした

ルーキーながら誇ってよいのはアジャスト力です。自分の強みを発揮するのはルーキーといえども大事ですが、それよりもチーム戦術にアジャストするのが早かった珍しいタイプ。同時に穴の少ないタイプです。いろんなことをやれるぞ。

今年のドラフトはケイソン・ウォレスでしたが、またPGタイプでありつつディフェンス力があるタイプなのは、それこそがサンダー戦術では重要だからなんでしょうね。

実際、シーズン前半のジェイレンは完全にウイングであり、ロールプレイヤーでした。SGAとギディというハンドラーがいて、ベンチからも自分で仕掛ける選手が登場するので、そこはジェイレンがでしゃばる仕事ではなかったといえます。ところがシーズン後半になると明確に3人目のハンドラーに昇格していました。

〇得点
オールスター前 12.2
オールスター後 18.6

〇アシスト
オールスター前 2.9
オールスター後 4.3

プレータイムとしては4.5分伸びただけですが、シーズン終盤は自らクリエイトする機会が増え、得点もアシストも大きく伸ばしました。関係ないけど、シーズン開始が早まったこともあり「オールスター後」が短くなりすぎて、この数字が使いにくい。ジェイレンは明確な差があったけどさ。

初めは地味な役回りや気の利いたプレーこそがジェイレンの強みでしたが、段々と主役の匂いが強まってきた。そして強まるほどに予想外にハンドラープレーが上手いことも出てきました。ハンドラーというか個人技アタックにおける能力の高さは意外だったし、独特だった。

ギディとジェイレン②” への2件のフィードバック

  1. >突出したSGAの怖さから、素晴らしいトリオとしてのバランスアタックへ。スペシャルだったSGAにどこまで追いつき、どこまで仕事を奪えるのか。プレーオフに進みたければ、SGAの仕事の半分くらいは奪い取りたいところです。

    本当にこの通りかなと思いますね
    SGA以外がどれだけステップアップできるかですねOKCは
    ジェイレンとホルムグレンがルーキースケールの内にPO勝ち上がりたいですわ

  2. 今のサンダー路線で勝ちをより現実的なものにするためにPJワシントン系のマルチタイプかアダムス系のパワーファイタータイプを加えるかと思ったら、さらにミチッチ・ケイサン・キヨンテとガード特化を加速させたOKCですが、ドラフト・FA・サマリなどを通じた所感はいかがですか?チェットを筆頭に上澄み分で50勝前後できればいいのですが、そう簡単でもないな、というのが正直なファンとしての所感です。

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