問題点が違ったベン・シモンズ

◎コンタクト

運動量も含めてスピード系統の身体能力に懸念がハッキリと出ていたのに対して、オフェンスを見るとコンタクトプレーからのフィニッシュをしており、こちらについては元々そこまで多くなかったことも含めて、ある程度こなせていました。

オープンでゴール下ってのも多いですが、複数に囲まれながらも自分のスペースを確保して決めるバンクシュートもあれば、ドライブからコンタクトしてのフックも決まっています。FG%も含めて悪くなかったよ。腰痛なのに。

〇FG 56.6%
〇ゴール下 68.8%

ということで確率は悪くないどころか、シクサーズ時代よりも良いくらいです。45%のフックショットも悪くない。こっちは悪くないレベル。

〇ドライブ数 10.2 ⇒ 3.5

フィニッシュの部分はそこまで確率悪くなかったけど、そもそもドライブしないってのもありました。これも一部はチーム事情でセンターっぽかったのも関係しているんだけど、いずれにしても相手を抜くことには困っており、やっぱりスピード面の方が問題が大きかったです。

スピードや運動量がイマイチで、コンタクトプレーはそこまで苦にしない。

試合勘がなくて困るならば、どちらかといえばコンタクトプレーの気がするし、シモンズは大けがからの復帰ってわけでもありません。それだけ腰が痛いのかもしれませんが、さすがに2年たっても痛いとなれば復帰しても即ケガするだけだし、スピード系の身体能力が戻らないのは厳しいなぁ。

いずれにしても、シモンズのプレーを見ると腰痛の影響が強く出ているようにみえ、メンタリティよりも大きな問題に見えてきます。ワンプレーを切り取れば、素晴らしい強さを発揮しているし、他の選手にはできないことを実行していることも多いけど、試合トータルではフルに貢献したとはいいがたい。

◎アグレッシブ

スピードやアジリティの面ではかつての姿を取り戻せておらず、コンタクトプレーではそれなりになっているわけですが、そもそもでいえば「身体能力オバケ」であり、こんなことを語らなければいけないこと自体が問題なわけです。

本来の問題点はメンタリティ。年々得点を落としていくという離れ業を実行しているレアキャラなわけですが、ネッツにきて劇的に平均得点を落としました。プレータイムが減ったとはいえ

さらにシュートを打たなくなった

というのが最大の懸念事項です。もともと3Pなんて打たなくていいのに、そこばかり言われ、言われた結果がゴール下フリーでパスをするという変なメンタリティを持っているシモンズは、注目の復帰シーズンでは更にシュートに行かないっていうね。

〇種類別アテンプト
ダンク 37
レイアップ 89
フック 65

ジャンプシュート 43

延べ235本のアテンプトがありましたが、そのうちジャンプシュートは43本でした。ほぼレイアップやダンクといったムービングからのシュートで何とかしています。っていうか、それしか打たないわけだ。

2年前のシーズンはトータル583本のアテンプトのうち、ほぼ半分となる283本のジャンプシュートがあり、1試合で4.9本も打っています。それが1試合1本ほどまで減ったわけですから、さらに悪化したってことです。

言い訳はいくらでもあって
①デュラントとカイリーにパスをするのが仕事
②インサイドが空いてるからジャンプシュートにならない
③そもそもゴール下合わせ担当だった

などですが、平均6.9点は「積極性がなかった」としか言いようがありません。

ってことで、プレーするのを拒否した時には想定されていなかった「そのほかの問題」が強すぎて復活にフォーカスされちゃったけど、肝心の「得点に対する意識の低さ」何も改善しないどころか悪化しています。忘れてはいけないのは何もプレーオフでの事件から発生した問題ではなく、年々低くなる得点意識がシモンズのプレーに限界を生んでいたってことです。

素晴らしかったルーキーシーズン以降の『成長』に対する意識の低さ

シモンズについてはキャリア全体で生じている問題には特にこれといって解決する意思は示されていません。結局のところ、自信満々だったルーキーシーズンと違って、出来ることしかやりませんという意地すら感じる状況です。

問題点が違ったベン・シモンズ” への8件のフィードバック

  1. 新人王のシーズンからシモンズのファンになった者としては、今のシモンズは見ていられません。今シーズンこそは、オールスターレベルのシモンズが見たいです(;´д⊂)。引退するまで応援してます

    1. 移り変わりの激しいリーグですからね。
      本気でオールスターに戻る気があるのかどうか。周りも待ってくれないし。
      今オフのリハビリは本当に重要です

  2. 今のコンディションの元にメンタルの問題があるので、やはりフィジカルよりもメンタルかと、、。
    【意地になっているようにやらない】この辺りに根本があるかなと。夢の世界と現実の世界が乖離してしまってどんどん溝にハマっていってしまっているような。苦しいんだろうな。乗り越えてもらいたい。

    1. メンタルの問題で腰痛になってしまうのならば、もう戻れないのでは・・・。

      考えていることが謎の選手なんで、何が問題なのかよくわかりません。ナッシュの受け答えをみると、ケガを言い訳というか、ケガの状態でいたいという希望みたいのはありそうにもみえますしね。

      1. 本当に考えていることが謎で読めません。心を読まれたくないからクールな表情で感情を出さないようにも見えます。
        怪我をしている方が言い訳できるし表舞台に立たなくていいから腰にメスを入れたのだったら、かなり根深い闇がありそう。。

  3. たまに輝くんですよ、シモンズ。
    しかし確かにそれは「センターがまるでPGのようなハンドルからパス出したじゃん!」「PGなのにセンターみたいなゴール下のパワーを見せた!」みたいな種類だったかも…。
    メンタルの部分ですが、それは精神的な傷、という意味合いではなく、怪我のせいで、まるで「バスケに飽きて流してる」ような感じに見えますよね…。
    年明けぐらいまで待つので、出場できたらしばらくスーパースタームーブさせてほしいです。なんかギアが上がることを信じて。

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