ビール、ワシントンを離れる

◎シェパードの悪夢

この5年間でウィザーズがプレーオフに進んだのは、ウエストブルックがきた1シーズンのみ。にも拘わらず、トレード拒否条項のついたスーパーマックス契約をしているというビールの存在は「勝てないチームにビールを残留させるために、最高の条件を用意した」というシェパードの悪夢のような考え方でした。

ビールがチームを勝たせられないのか
勝てるチームを作れないからビールが不憫なのか

プレーオフで勝てないならばともかく、プレーオフに進むこともできないのはビールも悪いし、チーム構築も悪い。ケガ人の多発など、言い訳条件があった一方で、ケガばかりしているチームというのは、何かしらのカルチャーが壊れているからでもあります。一般的に見れば

ビールを売って再建するタイミングは何度もあった

わけですが、それはビールを欲しがるチームが出たタイミングと、ウィザーズ自身が「契約延長をするべきかどうか」というタイミングです。チームは勝てないし、チームを勝たせられないし。そんな状況下では早々に再建に舵を切るのがセオリーです。セオリーを無視して

『リーグ最高のVIP待遇』をビールに与えたシェパード

タイミングを間違えなければ多くの指名権や有望株と交換が可能だったし、多少タイミングを間違えても、そこそこの指名権や有望株を手に入れることが出来たはずでした。しかし、今はもうビールの価値としては最悪のタイミングだし、これをシェパードが実行していたら罵詈雑言を浴びせていたはずです。

新たなフロントは、そんなシェパードの悪夢をいつまでも引きずるわけにはいかず、シェパードがいなくなったのと同時にビールとも別れることに成功したのだから、高く評価してよいくらいです。トレードの収支としてはマイナスであり、トレード単体で見れば評価を落とすものでしたが、腐ったリンゴじゃないけれど、チームにはびこるカルチャーを根こそぎ振り払うにはアイコンこそ放出すべき対象でした。

ベルタンスに不当な5年契約を与え、使い方を理解していないディンウィディを連れてきて、KCPをハンドラーにして(これはHCか)、使えないPGばかり連れてくる。ドラフトは毎回失敗し誰もスターターに並ばない。

そんなチームに必要なのは『リセット』のみ

今回のトレードはトレードの収支よりも「悪夢を終わらせた」ことを評価しましょう。これ以上続けても何も生まれないのは誰もが知っていた。いや、シェパード以外は知っていた。

企業でもさ。収益が出ていない事業でも「ここまで育ててきたんだから、何とかするぞ」っていう経営判断はたいていミスするでしょ。多少の損害を被ってでも、思い切って終わらせる決断力ってのは大事だよ。

あー、まったく収益が出ていない事業のために、いろいろと動いている自分の仕事を反省した方がいい気がしてきた。いや、まだ諦めるのは早い。もうひと踏ん張りしよう。

ビール、ワシントンを離れる” への4件のフィードバック

    1. ウォールで失敗の後にビールに同じことして笑ってましたがようやく再建ですね。
      ビール再契約の時に1巡目とサイトレ出来てれば今年のウェンビーガチャももっと確率上げてがありえたのに残念です。

      1. 後の祭りですから仕方ないですね。
        「売れー」と当時は声高に叫んでたのですが、反対意見が多くきましたよ

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