さようならマブス’23

◎チームドンチッチ

最終的に「ドンチッチとカイリーでいいのか」がマブスの課題になるわけですが、ブロンソンのことを考えるとドンチッチの相棒にはディフェンス力が必要であり、キッドにもディフェンス力が欠かせないのだからNOとなります。多分、それはフロントも理解しており、理解したうえで「それでも」となるのでしょう。

そのドンチッチのディフェンスですが、今シーズンはこれまでのような極端な結果は出ていません。それはフロントがロスター構成に失敗したことで生まれた「どうやっても守れない」事態なので、ドンチッチが改善したわけじゃないけどね。

〇昨シーズンのオン/オフ
オフェンス  113.8/108.7
ディフェンス 110.3/104.9

〇今シーズンのオン/オフ
オフェンス  118.1/111.8
ディフェンス 116.0/114.6

昨シーズンは「ドンチッチがいなければ守れる」ような構成でしたが、今シーズンは「ドンチッチがいなくても守れない」になりました。正直、ドンチッチがディフェンスをがんばったところで、何かが変わるとは思えません。

そもそもドンチッチはスピード対応が苦手な体格で、それがオフェンスにメリットを生み出している選手です。マンマークの部分で強みを発揮するディフェンダーになったら、オフェンス力は確実に落ちます。かわりに1.4スティールと8.6リバウンドがあるので、全体でマネジメントすることの方が大事です。

ドンチッチの周囲をウイングディフェンダーで固める
ドンチッチの相棒にはチームディフェンスするガードを置く

これが昨シーズンに成功した理由ですが、ここからウッドとカイリーを求めるのはフロントの勘違いなわけです。それはカーライルが好んだ形だったかもしれませんが、キッドが好まないのは間違いなく、どうもゴタゴタしているのでした。

ドンチッチ路線で行くのかどうかはマブスにとって重要な分岐点です。

『1人のレジェンドレベルのスーパースターと仲間たち』を突き詰めたのが昨シーズンならば、異分子を加えすぎたのが今シーズン。「加えすぎた」ってのがカイリーの獲得だよね。それまでは、それなりに頑張れていたのだから。

ハンドラータイプ2人で勝って行ったのはダントー二ロケッツですが、アリーザがカーメロになっただけで崩壊しました。その責任をカーメロに押し付けて若手のディフェンダーをSFに据えたら形にはなったものの、「違いを作るアリーザの判断力不足」から常に物足りなさが目立ちました。

マブスはドンチッチというスペシャルなハンドラーがいるからこそ、その判断力を増すような補強が求められます。そうでなければレナード&ポール・ジョージのような攻守に機能する選手が欲しくなりますが、それはドンチッチの良さを消してしまう。

「もっとディフェンスをがんばれ」はいいけれど、頑張ったところで身体能力的な限界があり、オフェンスにエネルギーを残せなかったら意味はない。いかにしてチームディフェンスで穴をふさぐかが肝心なので、「穴を増やす補強」は辞めてほしい。

結局のところ、どう考えてもカイリーではないだろ。クリス・ポールはディフェンス力が高く、カバーリングにも優れていたからね。そして現状ではそんな便利なスーパースターは売りに出ていないので動きどころではありません。ヘイワードやジョナサン・アイザックのような危険な案件に手を出すくらいしかないぞ。

だったら若手を育てていこう。でも「おれ達は強い。勝ちに行くんだ」路線では望みも薄い。自分たちが置かれている立場とドンチッチ戦術を勘違いしているとループするぞ。

オフはどうする?

さようならマブス’23” への3件のフィードバック

  1. ゴベアと揉めたカイルアンダーソン狙えないですかね
    まあ誰出せるかって話は置いといて

  2. お疲れ様です。
    流石に再契約しないと信じたいんですが、キューバンの発言やニコハリソンとの関係性を考えると眠れません。
    最初からカイリーと心中するつもりなら、フィニースミスだけは死守しないといけなかっただろうに…

    中長期的な視点を持って、もう1度プレーオフで戦えるロスターをドンチッチに揃えてあげてほしいと願っています。
    一方で、ドンチッチのトレード要求ではなく、マブスが望んでドンチッチをトレードするオチ(ドノバンみたく)が待っているような気もします。

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