さようならスパーズ’23

◎予想外にブランナム

20位指名のブランナムはドラフト時の評価はSFとしてオフボールがよく、3Pに期待できるシュータータイプでした。しかし、誰かさんの件でPGが足りなくなるとスターターになり、可もなく不可もないPGっぷりを発揮しました。前述のとおり、ハンドラー能力でどうにかするプレーメイクではないので、「可もなく不可もなく」は誉め言葉です。違うタイプのオフェンスなら無理だっただろうね。

逆に得意なシュートでは苦労していたものの、こんなにすんなりとプレーできるとは思いませんでした。ルーキーとは思えぬ落ち着きがあったし、シュートよりもドライブからフィジカルとウイングスパンを使ったフィニッシュがあるのは印象的で、流動的にポジションチェンジしていくオフェンスシステムに適性があります。

ディフェンスでもウイングスパンは使えるので、ケルドンとは違うタイプとしてマルチに守れそう。爆発的な能力はないし、ソーハン的な野性味もないことが、スパーズっぽくってフィットしています。実は結構お気に入り。便利屋路線を突き進めそうなタイプです。

PG向きの選手ではないけれど、PGとしての経験を成長に繋げたのがよかったブランナム。試合を見るたびにステップアップできており、この先のロスター変更で役割が変更されてもアジャストできそうなタイプでした。

もっとブランナムにいろんなプレーを試させてほしいとすら思った今日この頃。ソーハンと違うタイプのマルチっぷりは今シーズンの路線に合っていました。それこそ昨シーズンだったら苦労していそうだもんな。

というわけで、ルーキー2人も良かったスパーズ。ウェスレイ?知らんよ。

ところでスパーズはポイントセンター的な選手を活用したがっていますが、昨シーズンはランドールを3P担当にして活用できなかったのにね。今シーズンはアイザイア・ロビーとか、バッシーとか、ジェンとか、サンドロとか、まぁなんか色々でした。みんなそこそこ、誰も主力にはなれない。

もっとも補強すべきなのはビッグマンで、そりゃあウェンバンヤマが欲しいよね。だけど1位じゃなければどのポジションを埋めるべきなのか。2位でスクートを取るべきなのか、割と難しい。今年のドラフト候補は有望らしいけど、どうなんだろうね。

◎本番はオフから

触れることがいろいろあるようでなかった今シーズンでした。短期的に良かった面はあるけれど、シーズン全体でみるとルーキー2人が最大の収穫だったよね。ただ、なんとなく誰を補強しても回るようなイメージにはなってきました。

ドラフト指名を含めても戦力が足りません。ならば指名権を得るためのトレードもありですが、そうはしないであろうスパーズ式。今シーズンの内容そのものはポジティブに見ているけど、どこまで戦力を増やせるのか、オフの補強が大事です。

そしてこのオフはFAにサラリーを費やせるチャンスでもあります。主としてRFAへサラリーを積み上げられるわけで八村だって余裕で取れるぞ。ブーチェビッチなどは好みのタイプな気がしますが、そこら辺の補強を進めても中途半端に終わりそうなので、やっぱり若手だよね。

ドラフト以外での若手有望株の補強。なんだか苦手そうなスパーズ。どこから選手を引っ張ってくるのか。っていうか、キャップスペースを使った商売を推進するのかどうか。一歩一歩が難しいNBAのチームつくりです。

さようならスパーズ’23” への5件のフィードバック

  1. まとめありがとうございます!ドラフ次第なので1番の不安要素はGMというオチなので今から不安でいっぱいです。KBDなんかは便利なので残しても損はないと思うですけどね…

    1. 安くて便利は大事ですが、それをいつ求めるのかが難しいですね。良いプレーすれば高くなるし

  2. >しかし、ケルドンもヴァッセルもダンカンではないぞ。
    そうなんですよねー。ケルドン放出まで振り切っても良かった気がします。

    >今シーズンの内容とケルドンやヴァッセルを残す前提ならば、PGにはエース級よりもゲームコントロール担当であることが好ましく見えました。
    これにもすごく同意で、ヤマを獲れなかった場合にスクートを指名するかどうか悩ましい。ミラーもいますけど例の事件があったのでスパーズは指名を回避するんじゃないかなー。

    優勝を目指すチームには5年はかかるんじゃないでしょうか。長い目で見て応援していきます。

    1. チームビルディングは簡単じゃないですね。特に近年は各チームが個人とチーム双方で充実させていくので。

      ケルドンとヴァッセルを残すのも、良いのか悪いのか、定例的な判断は出来ない最近の傾向です。

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